心理学的観点からのアプローチ


 心理学と地理学、それぞれの教養科目を受けられると面白いことに気づける
のではないかと思います。授業で習うことは全く違います。それは当然です。
でも、どこか「似てる…?」っていう気持ちになれる機会があるかも知れません。
全く違って見えるのは、対象が違うからです。地理学では自分自身が「見える」
モノが対象である一方、心理学では自分自身の目では「見えない」モノを対象と
しているからです。地理学は「地球上のすべてが研究対象!」ということをよく
言われるのですが、そんな地理学でも研究対象にできないモノが2つあります。

 まず1つ目は、宇宙です。宇宙は、土地という概念がありません。なので地域性
というものもありませんよね、でも地球上で地図があるのと同じように、宇宙にも
地図と同じような星図表などがあります。つまり、見るモノは違っていても、
見ようとする方法、手順、考え方は似ています。宇宙について学びたい人には、
天文学という学問が用意されています。

 そして2つ目は、先ほども説明しましたが、心です。心に現象はありますが、
実態はありません。でも、他の現象と比較するためにサンプルを採取することや、
その現象を論じることは、地理学でも心理学でも同じことです。

 他の学問のように研究の根本は違っていても、研究対象が同じ地表上のモノで
あるので、ほぼ全ての学問は、地理学と何かしらの共通点を持っていると言えますが、
天文学や心理学については、研究対象は全く違っていても、研究の根本部分において、
地理学と何かしらの共通点を持っていると言うことができるのです。
最終更新:2009年04月11日 15:23