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    <title>プロポスレ@Wiki</title>
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    <description>プロポスレ@Wiki</description>

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    <title>コメントログ</title>
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    <description>
      ----
- テスト  -- (管理人)  &amp;size(80%){2006-07-22 17:59:13} 
- シリーズ物や分岐物なんかをまとめたら見易いかなと思った&amp;br()でも大分労力かかりそうなんで戯言として聞き流してください  -- (名無しさん)  &amp;size(80%){2006-07-30 01:12:36} 
- もう少し人手と時間があればやりたいんですが、&amp;br()現在進行形で増えてくのもあってなかなか難しいです。  -- (管理人)  &amp;size(80%){2006-07-31 22:15:00} 
- 更新履歴みたいなのがあるといいとｵﾓﾀ&amp;br()現行スレの&gt;&gt;800まで、みたいに&amp;br()でも大変だろうからまぁいいや  -- (ななし)  &amp;size(80%){2006-08-02 22:09:00} 
- うｐロダ４１に上げたリメイクですが、ぶっちゃけ、上書きしてください……&amp;br()過去作品は、割と恥ずいんで  -- (某名無し)  &amp;size(80%){2006-08-03 20:09:41} 
- &gt;&gt;更新履歴&amp;br()今のところ必要性が見られないので保留ということで。&amp;br()需要も特になさそうですし。&amp;br()&gt;&gt;リメイク&amp;br()上書きしておきました。  -- (管理人)  &amp;size(80%){2006-08-03 22:48:32} 
- イチャスレ877を読んで来ますた。&amp;br()ある程度なら手伝えるかも、指示をくれ大佐。&amp;br()というか、手伝いたい人はどうすればいいのか&amp;br()どっかに明記してくれると有難いです。&amp;br()  -- (お節介その１)  &amp;size(80%){2006-08-11 20:50:13} 
- 新たに人員募集についての項目を作りましたので&amp;br()詳しくはそちらへどうぞ。  -- (管理人)  &amp;size(80%){2006-08-12 20:31:25} 
- メイド募集の件は解決したん？  -- (ななし)  &amp;size(80%){2006-08-28 14:30:19} 
- 慧音2・蓮子1の1/22更新分、出典は6スレ目のはずが5スレ目になっています。  -- (名無しさん)  &amp;size(80%){2007-01-25 02:19:48} 
- 今更ながら修正  -- (管理人)  &amp;size(80%){2007-03-07 11:22:17} 
- うｐろだのテスト機能かプレビュー機能があると助かるのですが、&amp;br()導入のご検討をいただけませんか(それとももう実装済みでしょうか)。  -- (小心者)  &amp;size(80%){2007-06-20 01:12:40} 
- とりあえず要求はないけど頑張ってください  -- (適当さん)  &amp;size(80%){2007-06-20 01:52:30} 
- うｐろだ機能に関してはCGI作者でないとどうしようもないので…&amp;br()間違えたら削除で対応してください  -- (管理人)  &amp;size(80%){2007-07-03 01:23:34} 
- 回答ありがとうございます。そのように対処します。  -- (小心者)  &amp;size(80%){2007-07-06 00:14:32} 
- 魔理沙5の焼き芋ネタが、重複して同ページに収録されてます   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2007-11-01 20:22:30} 
- 修正しました   --  (管理人)  &amp;size(80%){2007-11-02 09:21:37} 
- 「その他」内の三月精はそろそろ「三月精」に組み入れるべきだとおもう。   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2007-11-22 16:44:45} 
- 気付かなかった＾＾；　修正   --  (管理人)  &amp;size(80%){2007-11-23 01:25:46} 
- 雛１の最後のが出展うｐろだ628のはずが682になってまする。   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2007-12-03 17:14:09} 
- 修正しました、感謝です。   --  (代理メイド)  &amp;size(80%){2007-12-03 23:33:07} 
- カウンターの位置ですが、置くならこっそり下の方に置いてはどうでしょうか。 &amp;br()カウンターの画像自体が大きめなので、あまり目立つ場所だとどうも気になります。   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2007-12-09 03:13:06} 
- 確かにそうなのですが、これって結局慣れの問題なんですよねぇ。 &amp;br()などと言いつつ下の方に配置換え。私チキン。   --  (代理メイド)  &amp;size(80%){2007-12-09 10:48:15} 
- とりにく、とりにく～ &amp;br()でも上がいい。   --  (管理人)  &amp;size(80%){2007-12-11 15:17:45} 
- うぷろだ431の早苗さんが無い気がします   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2007-12-11 20:29:22} 
- ありゃ、中身よく読まずに霊夢の所に入れてました &amp;br()早苗３に移動しました   --  (管理人)  &amp;size(80%){2007-12-12 01:54:03} 
- 映姫5の誤字がまだ残ってる！   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2007-12-17 19:00:50} 
- あ、いや、これは元の書き込み部分だから残されてたのか。   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2007-12-17 19:02:43} 
- その通りです。最近の映姫様の加速度はヤバイですね。   --  (代理メイド)  &amp;size(80%){2007-12-17 19:29:33} 
- スレ内のコメント次第では話続きになっているうｐろだの話もあるようですが、スレとうｐろだを交互に整理していくのは厳しいのでしょうか？ぶっつりと切れていると気になって   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2007-12-21 00:15:17} 
- 可能ではありますが、まだスレッドのまとめがうｐろだに追いついていない状態（まとめ9/現行11）なのでそういった体制での更新はもう少し時間がかかります。 &amp;br()いつか時間を見つけてまとめの整理もしたいところです。   --  (代理メイド)  &amp;size(80%){2007-12-21 13:50:43} 
- 分岐不能の９の最初の二つがかぶってるようです。 &amp;br()うｐ番号は違うけど二つあげたっぽい？   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2007-12-28 01:53:16} 
- 素で間違ってた……報告感謝です、修正しました。   --  (代理メイド)  &amp;size(80%){2007-12-28 16:41:40} 
- 桜花之恋塚みたいに他のキャラでの長め？の話を独立してみてはどうでしょうか？   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2008-01-27 01:23:36} 
- １ページもしくはそれ以上使う物ならそうするつもりです &amp;br()桜花はほぼ１Ｐなので独立させました &amp;br()霊夢の古い超長編や永琳２も独立はさせたいがタイトル不明なので何とも… &amp;br()他にタイトル付きで長いもの等あれば提案してください。 &amp;br() &amp;br() &amp;br()   --  (管理人)  &amp;size(80%){2008-01-27 02:08:19} 
- たとえば『長編1-1、1-2、2、3-1・・・』みたいにするのはどうでしょうか？ &amp;br()ただ、その場合、少々面倒くさくなってしまいますが・・・。   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2008-01-31 20:18:19} 
- 東方学園の魔理沙SS（学園３のクリスマスネタで学園祭ネタとふった物）が収録されてない気がするんですが…… &amp;br()単語を検索しても見つからなかったんで、もしかしたら収録時に漏れている可能性があります。   --  (あるSS作者)  &amp;size(80%){2008-02-02 23:48:57} 
- うｐろだの番号若しくは何スレ目に投下されたものか &amp;br()わかりませんか？   --  (管理人)  &amp;size(80%){2008-02-03 02:57:31} 
- もしかして9スレ目697の奴だったりしますか？ &amp;br()だったらすみません、単純に場所間違えました。魔理沙のＳＳは東方学園3に収録されてます。 &amp;br()修正しましたごめんなさい。   --  (代理)  &amp;size(80%){2008-02-03 13:01:32} 
- すいません、スレ投下の場所を言うのを忘れましたね。 &amp;br()確認した所、１０スレ目の698－701がそうです。   --  (あるSS作者)  &amp;size(80%){2008-02-06 01:48:44} 
- 更新履歴見てね   --  (管理人)  &amp;size(80%){2008-02-06 02:09:57} 
- どう考えても収録されてないのに収録漏れとか言ってすみませんでした。   --  (あるSS作者)  &amp;size(80%){2008-02-06 19:15:13} 
- あの分類不能１２が１０になっているんですが・・・   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2008-02-23 00:35:29} 
- なおしたー   --  (管理人)  &amp;size(80%){2008-02-23 14:09:30} 
- 急かすようで悪いんですが「東方学園」の４が出てないです。   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2008-02-24 01:13:55} 
- んー、4は存在しないような。3の間違いかな &amp;br()メイド長確認お願いします   --  (管理人)  &amp;size(80%){2008-02-24 01:53:53} 
- トップページの２２日の更新のところに東方学園４と書かれていますが。 &amp;br()そもそもいままで新規で東方学園４が作られて無かったような……   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2008-02-24 02:38:10} 
- 申し訳ないです。３の間違いでした。 &amp;br()   --  (代理)  &amp;size(80%){2008-02-24 12:12:34} 
- 企画２のリンクが分類不能１２に飛んでしまいます。 &amp;br()分類不能１２が分類不能１０に飛んでしまいます。   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2008-02-24 12:50:25} 
- 修正ー   --  (管理人)  &amp;size(80%){2008-02-24 14:11:32} 
- 分類不能１０が１２にリンクしてるっぽいです   --  (名無し)  &amp;size(80%){2008-02-27 13:17:15} 
- ああ、一番上の行がおかしかったのか…今度こそ修正しました   --  (管理人)  &amp;size(80%){2008-02-27 23:16:19} 
- 修正版の投稿ってメールと一緒に送ればいいのでしょうか？ &amp;br()それともうｐろだに上げてメールには『～と修正してください』と連絡した方がいいのでしょうか？   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2008-04-26 02:39:31} 
- どっちでも問題なかとですよ   --  (管理人)  &amp;size(80%){2008-04-26 02:49:50} 
- 修正版と掲載依頼を遅らせてもらいました。どうかよろしくお願いします。   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2008-04-27 06:12:35} 
- 時間がかかってるだけで、流れてしまったものも基本的には載せています &amp;br()しばらく待っててください &amp;br()   --  (管理人)  &amp;size(80%){2008-04-27 11:46:54} 
- メールが使えないのでこちらで失礼します。 &amp;br()まず初めに独立ページにして頂けるとのこと、感謝致します。いやホントに感謝の極みです！ &amp;br() &amp;br()タイトルは『とあるフェチのおはなし』でお願いします！普通で申し訳無い！ &amp;br() &amp;br()作品は、まとめの霊夢11の10スレ目&gt;&gt;49、早苗４のうｐろだ741、ハーレム？４のうｐろだ740、 &amp;br()うｐろだのup0947.txt、up1003.txtの五作品です。 &amp;br() &amp;br()最後に、自分なんかの変態SSをまとめて頂きまして本当にありがとうございます！ &amp;br()   --  (腋フェチSSの人)  &amp;size(80%){2008-05-03 01:27:07} 
- 連絡有り難うございます。霊夢の下に設置しました   --  (管理人)  &amp;size(80%){2008-05-06 22:15:56} 
- 更新乙ですー   --  (名無し)  &amp;size(80%){2008-05-15 21:54:56} 
- 萃香2の順番おかしい、トップに10スレ目のが来てその後に8スレ目のやつとか来てる。 &amp;br()そいから鬼未満と萃香の話が見当たらないんだけど、単に収録待ちなのか消えてるのか判別がつかない   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2008-05-28 01:42:11} 
- ＞順番おかしい &amp;br()うｐろだとスレを２人で更新してるためそうなっています。 &amp;br()明らかな続き物等は位置を合わせるのでミス等あったら遠慮無くどうぞ &amp;br() &amp;br()＞鬼未満と萃香 &amp;br()うｐろだの番号かどのスレに投下された等わかりませんか？ &amp;br()わかるなら更新履歴と照らし合わせて下さい   --  (管理人)  &amp;size(80%){2008-05-28 22:38:30} 
- 追記。 &amp;br()順番についてはどうしても違和感があるとかおかしいのであれば直しますが &amp;br()更新優先になると思います。直すからには全キャラ見直す必要がありますので &amp;br()   --  (管理人)  &amp;size(80%){2008-05-28 22:41:17} 
- &gt;順番 &amp;br()なるほどー &amp;br() &amp;br()&gt;鬼未満と萃香  &amp;br()Wiki内検索で見つからない+過去スレ読んでもどの番号だかサッパリ、 &amp;br()なのでもう夢だったってことにしておく!!   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2008-05-29 01:11:29} 
- どうやらうｐろだ869の事と判明。もう少し待ってください   --  (管理人)  &amp;size(80%){2008-05-29 07:42:10} 
- 収録ありがとうございます、正夢になりました   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2008-06-03 17:27:37} 
- 紫8の一番下が「うｐろだ9092」ってなってます   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2008-06-06 00:43:31} 
- 902の間違いです、修正しました。   --  (代理)  &amp;size(80%){2008-06-06 12:25:54} 
- 慧音3のうｐろだ278と、慧音4の8スレ目 &gt;&gt;879-881 が同内容なので片方消すのはどうか   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2008-07-07 01:46:17} 
- 報告どうもです。４の方を削除   --  (管理人)  &amp;size(80%){2008-07-07 21:02:15} 
- うｐろだ落ちてます？なーんか本スレの作品も見れないんだけど…。   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2008-07-07 23:10:03} 
- うｐろだは最近落ちることが多々あります。 &amp;br()自分の管理下に無いので復帰まで待っててくれとしか   --  (管理人)  &amp;size(80%){2008-07-08 21:30:27} 
- 遅ればせながらですが、独立ページにしていただき御礼申し上げます。 &amp;br()こちらも遅ればせですが、更新いつもお疲れさまです。   --  (でいうぉーかーの人)  &amp;size(80%){2008-07-16 22:55:35} 
- 本スレ115の人へ。 &amp;br()報告ありがとうございます、修正しときました。   --  (代理)  &amp;size(80%){2008-08-05 12:28:17} 
- 管理人さんとお手伝いさんにお願いなんですが、まとめ更新の際に &amp;br()up1202.jpgをup1204.txtに添付していただけないでしょうか。 &amp;br()本来この絵はup1201.txtに応答して描いてくださった方の絵ですが、 &amp;br()up1201.txtは未完成品だったため現在削除されているのです。 &amp;br()up1201.txtの完全版がup1204.txtです。   --  (雛様実験作の執筆者)  &amp;size(80%){2008-08-07 19:14:00} 
- 把握。   --  (管理人)  &amp;size(80%){2008-08-08 15:06:11} 
- 把握感謝です   --  (雛様実験作の執筆者)  &amp;size(80%){2008-08-08 21:25:20} 
- スレ削除要求はこちらでもおｋですか？   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2008-08-09 22:06:54} 
- 避難所は自分の管理下にありません。あっちの管理人さんはもう見てない &amp;br()可能性が高いような… &amp;br()   --  (管理人)  &amp;size(80%){2008-08-11 00:05:33} 
- 拙作を独立ページにして頂き、ありがとうございます。 &amp;br() &amp;br()更新頑張ってください。   --  (魔女と司書のものがたりの作者)  &amp;size(80%){2008-08-13 23:30:49} 
- うｐろだ内up1314.txtをクリックすると何故か2ペ－ジ目に飛ぶんですが &amp;br()私だけでしょうか？確認をお願いしたいのですが…   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2008-08-25 19:23:09} 
- タグに詳しくないので詳細は不明ですがスクリプトによる嫌がらせです &amp;br()忘れてください   --  (管理人)  &amp;size(80%){2008-08-26 14:34:29} 
- 何故か普通の書き込みをしていただけなのに、ホスト規制をかけられているのですが……もしかして、知らない間に何かしていたのでしょうか？   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2008-09-16 08:29:39} 
- ……最低限の区別は出来るようにして欲しいなぁと &amp;br()サイトが違えば管理者＆管理形態も違って当然。無関係です &amp;br()本スレに書けなくても避難所なら書けるはずです。そっちを利用してください   --  (管理人)  &amp;size(80%){2008-09-16 15:30:14} 
- あぷろだにつながりません。 &amp;br()サーバーの問題でしょうか？ &amp;br()   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2008-09-27 15:53:34} 
- 早苗６の守矢神社監禁話の冒頭にダークな展開だという簡単な注意書きを付けてもらえませんでしょうか。   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2008-10-27 03:45:30} 
- トップの件、削除するほどでもない気がする。 &amp;br()好き嫌いもあるので、問題ありそうなのは注意書き付きで別に保存して頂けるとありがたいです。   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2008-10-27 07:51:36} 
- 同じくトップの件は消すまでもないと思います。冒頭に注意書き何なり書けばスルー可能かと…   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2008-10-28 09:48:48} 
- 久しぶりに見てみたらちょっと問題が出てきたみたいですね。 &amp;br()避難所の方にもヤンデレスレが出来てるみたいですし、まとめで別項目作ってもいいかもしれませんね。 &amp;br()その辺りどうでしょうか、管理人さん。   --  (代理)  &amp;size(80%){2008-10-28 10:58:23} 
- 好きじゃない作品は各々が見なけりゃいいだけだしわざわざ選別する必要はないんじゃないかな？ &amp;br()どんな作品も平等にＧＪを。   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2008-10-29 03:31:42} 
- 選別しようにも混ざってしまっています。そして見たくなくても目に入り、（私の基準での）ダークな結末だと知らずに読んでしまったのが私です。 &amp;br()咲夜4や文4、早苗6がその顕著です。せめて選別しやすくする為に、注意書き位は設けて欲しいのです。   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2008-10-29 05:40:19} 
- 別項目に放り込む形でいいと思います。作成は自由にどうぞ＞代理さん &amp;br() &amp;br()基準が明文化されてないから、とか隔離だからと言って何をしても良いわけでは無いということで。 &amp;br()これはうｐろだや避難所に関しても同じ事が言えます   --  (管理人)  &amp;size(80%){2008-10-29 20:34:32} 
- 文４の３３１に関しては消さなくてもいいような気がします。単なるヤンデレではなく、妖怪としての文の理性と本能をきっちりと描いていると思います。確かにグロい部分は有りますがこれは心のせめぎあいを表現するために必要だったからでは？   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2008-10-31 03:03:19} 
- 意見を幾つか頂きましたが全文削除としました &amp;br()勿体ないとか必要な表現とか言いたいことは分からないでもないですが…   --  (管理人)  &amp;size(80%){2008-10-31 22:46:16} 
- 旧うｐろだ1073（妖夢もの）ってまとめにないようなんですが、 &amp;br()何かまずかったためであれば、今後の参考までに引っかかった点を &amp;br()教えていただけるとありがたいです。   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2008-11-18 18:43:42} 
- 管理人さんへ、分類不能１４のうｐろだ1240削除希望です。 &amp;br()分類不能１５のうｐろだ1278と内容が被っているのと、 &amp;br()誤字脱字がある1240を修正したのが1278なのです。 &amp;br()念のため確認してからお願いします   --  (その二作品の作者本人)  &amp;size(80%){2008-11-19 00:13:35} 
- 削除しました   --  (管理人)  &amp;size(80%){2008-11-20 22:03:49} 
- いや、早苗6のダーク表現に対する注意書きをお願いしたいと私は言っているんですが…。削除対象でないのなら尚更。   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2008-11-23 12:26:49} 
- ・up1073は掲載漏れでした。妖夢７に追加しました &amp;br() &amp;br()・早苗６先頭に一応注意書き設けました。後回しになるかもしれませんが &amp;br()病みへの移動をするかもしれません   --  (管理人)  &amp;size(80%){2008-11-23 22:14:02} 
- 妖忌1に入っているUP1146書いた者です &amp;br()あれ、妖忌との会話と云う形式をとってますが一応想い人は幽々子なので、できれば幽々子のほうに移していただけないでしょうか？ &amp;br()我儘なお願いだとは思いますが、何卒宜しくお願いします   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2008-12-26 22:45:20} 
- 幽々子４に移しました   --  (管理人)  &amp;size(80%){2008-12-27 01:51:35} 
- ありがとうございます &amp;br()お手数お掛けしました   --  (UP1146書いた者)  &amp;size(80%){2008-12-27 19:47:35} 
- 分類不能15に入れていただいたロリっ紅魔郷ですが、「ハーレム？」枠に入れていただけないでしょうか。 &amp;br()紅魔郷枠だと嬉しいですが、短い上に漠然としすぎているかと思いますので &amp;br()選択肢を選ぶ前のハーレム状態、ということで「ハーレム？」に含めていただければ幸いです。   --  (ロリっ紅魔郷書いた者です)  &amp;size(80%){2009-01-07 00:48:05} 
- ハーレム６に移動させました &amp;br()   --  (管理人)  &amp;size(80%){2009-01-15 19:51:10} 
- ありがとうございます。   --  (ロリっ紅魔郷書いた者です)  &amp;size(80%){2009-01-16 07:42:31} 
- 犬走椛1で守矢神社が「八坂神社」と銘打たれていたりするのですが、こういうのは修正したりしないのでしょうか。   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2009-02-14 15:08:41} 
- 遅くなりましたが直しました。 &amp;br()幻想「卿」とかは発見次第即修正してます。他にも何かあったらどうぞ   --  (管理人)  &amp;size(80%){2009-02-24 09:09:48} 
- …「守屋神社」になってるんですが。   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2009-03-01 00:59:01} 
- ﾅﾝﾃｺｯﾀｲ／(＾o＾)＼   --  (管理人)  &amp;size(80%){2009-03-01 02:19:46} 
- 携帯からですが &amp;br()ろだへの案内が消されているようですが、どうかしましたか？ &amp;br()   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2009-03-25 00:39:48} 
- PC空でも旧ロダの表示がされていませんけど消したのでしょうか？   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2009-03-25 10:14:50} 
- 旧ロダは最近サーバ故障が頻発してるのでリンクを切りました &amp;br()ロダそのものは自分の管理下にないのでそのままです &amp;br()投下されても見ることすら出来ない日が何日も続いていたのでもう利用する意義は &amp;br()薄いと判断し、リンクを外しました。 &amp;br()不都合があるなら申し出て貰えばリンクを一時的に貼ります。ただし数日で外しますので &amp;br()ブックマークはしておいてください &amp;br()   --  (管理人)  &amp;size(80%){2009-03-26 02:19:15} 
- リンク復活させました   --  (管理人)  &amp;size(80%){2009-03-26 02:29:37} 
- 旧ロダに投稿されていた霊夢相手の悲恋SSがwikiにないみたいなんですが…。   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2009-04-01 22:13:30} 
- 申し訳ないです。数日中にやっておきます   --  (管理人)  &amp;size(80%){2009-04-02 01:24:55} 
- 霊夢19の方へ入れました   --  (管理人)  &amp;size(80%){2009-04-07 12:51:49} 
- 新スレ建ったので、リンク張替えよろ   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2009-04-16 04:37:52} 
- 貼替えました。   --  (管理人)  &amp;size(80%){2009-04-17 00:45:20} 
- 屍人とこぁのSSがwikiにないのですが   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2009-04-23 01:28:36} 
- とりあえず完成待ち。終わったら優先で載せます   --  (管理人)  &amp;size(80%){2009-04-25 10:36:39} 
- わかりやした   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2009-04-25 12:29:44} 
- ↑↑一応、告白した８話当たり迄はうpできると思うのですが？   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2009-05-02 19:41:09} 
- 間違ってたら申し訳ないのですが、咲夜まとめ7(咲夜が現実世界の○○のアパートに来る話)うｐろだ1342､1359  &amp;br()の間に当たるロダ1346がwikiに無いと思うんですが。   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2009-05-27 16:25:04} 
- 遅くなりました。咲夜修正しました。屍人と小悪魔とりあえず全部追加で &amp;br()   --  (管理人)  &amp;size(80%){2009-06-03 11:44:33} 
- 新スレ立ったので更新お願いします   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2009-06-23 02:13:45} 
- リンク替え   --  (管理人)  &amp;size(80%){2009-06-23 02:14:44} 
- 避難所が正式に移転・稼動開始してるげです。更新お願いします   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2009-06-30 02:16:57} 
- この作品が載っていないのですが、すべての作品を載せるのではなく選んでいるのでしょうか？？ &amp;br()個人的にとてもいい作品だと思います。 &amp;br() &amp;br()ttp://tohoproposal.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/upload/src/up0562.txt &amp;br()   --  (東方ファン)  &amp;size(80%){2009-07-15 22:25:45} 
- お待ちくださいとしか   --  (管理人)  &amp;size(80%){2009-07-19 10:43:57} 
- いえ、管理人さんも忙しいでしょうし、すみません。 &amp;br()すでに更新されていますが、その更新より前に投稿された作品なので少し聞いてみたいと思い質問しました。 &amp;br() &amp;br()   --  (東方ファン)  &amp;size(80%){2009-07-23 15:08:31} 
- さほど問題はないですが一応。 &amp;br()まとめの文６ですが、同じ話が二回入っているようです。 &amp;br()旧ろだが落ちた時に新ろだにも上げたので、その両方を載せてもらう形になってしまったのだと思います。 &amp;br()上から５番目（新ろだ02）と上から10番目（うｐろだ1426）、文と鴉度チェックをする話です。 &amp;br()機会があれば、片方消していただけると幸いです。   --  (書いた者)  &amp;size(80%){2009-08-24 23:10:20} 
- 新スレ立ったようなので、リンク張替えを &amp;br() &amp;br()あと最近更新がなさげだけど大丈夫？   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2009-09-08 17:06:19} 
- Wikに本スレをうpはまだですか？   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2009-09-20 18:32:16} 
- 最近更新がないけど &amp;br()   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2009-09-27 21:49:08} 
- 更新お疲れ様です。ちょっと気になったので報告を。 &amp;br()キャラ別まとめの星蓮船とナズーリンの間に改行が一つ多い気がしますのでご報告させていただきます。   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2009-09-28 00:59:53} 
- 修正しました。報告ありがとうございます。   --  (半年サボってた代理)  &amp;size(80%){2009-09-28 01:07:13} 
- 更新お疲れ様です。 &amp;br()お願いなんですが、出来ればまとめにヤマメを追加して下さい。 &amp;br()主役の話も一つあるので。 &amp;br() &amp;br()ttp://tohoproposal.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/upload/src/up0342.txt &amp;br()   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2009-09-28 06:16:48} 
- レティ下界旅行話の者ですが &amp;br()まとめのレティ１にて１話２話両方をまとめていただいたのですが &amp;br()まとめのレティ２に２話が入ってしまっています。 &amp;br()可能であればレティ２の方の２話は消してもらえるとありがたいです。   --  (作者)  &amp;size(80%){2009-09-28 08:39:57} 
- ＞ヤマメ &amp;br()見落としてました、すみません。ヤマメの項を追加しました。 &amp;br() &amp;br()＞レティ &amp;br()報告ありがとうございます。修正しました。   --  (代理)  &amp;size(80%){2009-09-28 20:22:26} 
- 更新お疲れさまです。 &amp;br()気になったことでご報告をば。 &amp;br() &amp;br()霊夢20　新ろだ413  &amp;br()レミリアとでいうぉーかー5　新ろだ424  &amp;br()フランドール5　新ろだ401 &amp;br() &amp;br()見つけたのは以上の三つだけですが、どうも改行がおかしくなっている気がします。 &amp;br() &amp;br()後、輝夜5の最後に慧音の話が入っていますー。   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2009-10-03 03:40:40} 
- 修正しました。報告ありがとうございます。 &amp;br()改行おかしい所は他にも紛れ込んでる可能性があるので、発見したら報告して頂けると幸いです。   --  (代理)  &amp;size(80%){2009-10-04 13:16:01} 
- 次スレが建ったようなので報告を &amp;br()リンク張替えよろ   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2009-11-18 23:41:17} 
- スレ22の以下の話はまだwikiにまとめられないのでしょうか？ &amp;br()こちらでは見ようと思っても見れませんでしたので。 &amp;br() &amp;br()935 ：名前が無い程度の能力：2009/02/14(土) 02:06:39 ID:1WozUWKM0 &amp;br()神綺様と魅魔様の事を考えてたら　謎の物体ＸＹＺなＢ・dayに。 &amp;br()私は何を言ってるんだ。 &amp;br()ttp://pokoweb.com/pds/oyatu/syuryou.txt    --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2009-12-07 02:41:53} 
- Wikiに本スレが載ってないのと、最近更新されてないので不安になります &amp;br()大丈夫でしょうか?   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2009-12-15 01:58:49} 
- ここまで更新が不定期になってしまうのでしたら &amp;br()管理を誰かに委譲することも視野に入れられてはどうか…   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2009-12-20 21:21:46} 
- ズバッと言いますが &amp;br()更新できないなら通常のwikiのように好きな人が更新できるようにできないものでしょうか   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2010-03-02 00:39:20} 
- 管理人さんもお忙しいとは思いますが今回の問題について何らかの対処をして頂きたいです   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2010-03-05 14:24:04} 
- 管理人さん、お忙しいとは思いますが、せめて一言、今後どうするのかを明言していただけないでしょうか？ &amp;br()他の方が言っている通りに誰でも更新できるようにするのか、いっそ閉鎖して他の方が新しいwikiを作るのかを。 &amp;br()   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2010-04-03 22:21:37} 
- これはもはや管理人がwiki自体を見に来れてないっぽいな。未更新ログもかなり溜まってるし、実質的な更新凍結か   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2010-04-07 01:06:31} 
- ｵﾜﾀ   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2010-06-22 15:46:30} 
- おいおいもうすぐ１年経っちゃうぞ &amp;br()   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2010-07-20 20:02:43} 
- スレ・避難所は一切見ないがプロポスレ＠wikiは見ている、という方の存在に &amp;br()今さらながら思い至ったので、連絡まで。 &amp;br()別ページ・別管理人で、イチャスレのまとめを作成しています。よろしければどうぞ。 &amp;br()ttp://www26.atwiki.jp/propoichathre/   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2010-08-06 19:46:14} 
- このページから飛べる新うｐろだですが、infoseekが無料ＨＰから撤退するため、 &amp;br()10月末で使用できなくなります。 &amp;br()↑の新wikiで新しい形式についての投票を受け付けていますので、よろしければ。   --  (名無しさん)  &amp;size(80%){2010-10-02 01:13:03}     </description>
    <dc:date>2010-10-02T01:13:03+09:00</dc:date>
  </item>
    <item rdf:about="http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/391.html">
    <title>慧音６</title>
    <link>http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/391.html</link>
    <description>
      　神無月も半ば。
　壺中の天地、幻想郷に迷い込んでから丁度季節が一巡した。
　
　
　そろそろ一着だけ持っている厚めの上着が恋しくなって、早めの昼食を済ませた後家に一棹だけある箪笥をひっくり返す。
　しかし出てくるのは夏に着たなりの薄着やら、外へ出向く用のしゃんとしたしわの無い和服。
　終いには下だけしかない学生服が出てきた。
　何処へしまいこんだか、どうやら脳味噌がありかを勝手に消し飛ばしたらしい。


「おい○○、居るか」


　今年は諦めようかとそこらに放りっぱなしの服を畳み始めた時、戸を引いた音と共に朝にも聞いた声が玄関先から居間へ届いてきた。
　声の元へ向かうと少しへんちくりんな帽子を被っていて銀髪、地は藍色で、胸元には赤いリボンが結ばれた服を着た女性が立っている。


「あれ、慧音さん。何か用ですか？」
「今朝ちょっと言い忘れた事があってな……」


　今朝に何か言い忘れたこの人。……正確には人というか、半獣。
　名前は上白沢 慧音と言って何かとよくしてもらっており、頭が上がらない。
　特に自分が里でも隅の方にあるこの空き家に住めるよう都合を合わせてくれたことには、感謝してもし足りない。
　その恩もあって今は時々慧音さんが教鞭を執る寺子屋の手伝いをさせてもらっている。


「今日はまた人手が欲しくてな、もし手が空いているなら……」
「わかりました、準備もありますから先に寺子屋の方に戻っていてください」
「あー、私も手伝おうか？　○○」


　少し脇を見てから心配そうに慧音さんが眼鏡をかけている自分の顔を覗きこんだ。
　凛々しい顔と澄んだ瞳がとても魅力的で、もう何度も会っているのに未だ緊張する。


「いえ、それよりそろそろ子供達も来る時間でしょうし」
「……そうか、じゃあなるべく早く来てくれ」


　慧音さんが玄関から出たのを見送った後、さて身支度と洗面所で色々整えて居間に戻る。
　そして無造作に放りだされたままの惨状を見てから、覗き込まれた意味を履き違えた自分が少し恥ずかしくなった。










「すみません、慧音さん」
「いや、もう過ぎたことだ」


　とぼとぼ帰路につく慧音さんの顔はいつもの凛々しい表情に戻っていた。
　帰り道があまり変わらない自分と慧音さんは、他愛も無いことを話しながら途中で分かれて……
　というのが手伝いのあった日の常であり、今は楽しみでもある。


「まったく、マセた子の扱いには困る」
「たまにいるんですよねぇ。あることないことばかり言う子」
「○○もへらへらと笑っていないで否定してくれ、あれではまるで……」
「すみません、口下手なもので」


　――事は一刻ほど前に遡る。
　慧音さんが期限を明後日に設けた宿題を三枚ほど出したときだったか。
　自分の下に一人の生徒さんがやって来て「慧音先生と仲がいいなら説得して宿題を減らして欲しい」と懇願してきたのだ。
　当然それは出来ないと言ったし、慧音さんも自分の為にならないと強く否定した。
　
　
　しかしどうやらその生徒さんは昼頃に慧音さんが自分の家に来ていたのを見ていたらしい。
　「あれってつまり、そういう関係ってことじゃん！！」と教室の他の子全員に言いふらしてしまったのだ。
　慧音さんの顔を真っ赤にした必死の弁解も糠に釘で、結局生徒さん全員を帰らせるまでに宿題が二枚に、という事態にまで陥り――


　いつの間にか目前に慧音さんの家が迫ってきていた。
　一層冷たい風が庭先の立派なイヌマキの木や自分の背中を押すと急に鳥肌が立ってきて、まだ片付けていない服のことが思い出される。
　

「じゃあ、僕はこれで。また何かあったら」
「ああ、また……あ、その、待ってくれ」


　何ですか、と慧音さんの方を振り返るとまた顔が赤色に戻っていた。


「今晩はその、寒いし、一緒に、鍋でも食べないか？」


　俯き加減の林檎顔で自分にそう言ってきた慧音さんがいつもとは違う。
　可愛いかかっこいいか、と言われると理知的でクールというイメージを慧音さんに対して常に持っていた。
　が、この慧音さんには可憐とかそういう言葉の響きがよく似合っている。


　嫌か、とさらに追い討ちをかけてきたが、もちろんふいになどするはずも無く。


「じゃあ、まだ家の片づけが残っているんで、それが済んだら」
「やはり手伝ったほうがいいか？　アレ」
「いえ、服ぐらいで慧音さんの手を煩わせるわけには。それに夕食の準備もあるでしょうから」


　別れ際の一瞬、視界にこちらを見て穏やかな笑みを浮かべる慧音さんが映りこんだ。











　ようやく服を全て箪笥にしまいこみ、ついでにと掃除も終わらせた頃には逢魔が時を少し過ぎていた。
　帰り道の誘いに乗っていた自分は慧音さんの家にあがらせてもらい、食卓のある部屋へと連れられる。
　すでに卓の中心には鍋、その横に茶碗と小さな器がそれぞれ二つ、箸が二膳。そしてポン酢。
　鍋の中には骨のついた鶏肉、キャベツ、シメジ、エノキ、星型に切られた人参が少々……と、今宵は水炊きらしい。


「遅かったな。もう冷めてしまいそうだぞ」
「すみません。あ、これ少ないですけど、具に付け足してください」
「悪いな、気を使わせてもらって……○○も大変だろう？」
「でも、食べさせて貰うだけっていうのは何だか気が進まなくて」
「律儀だな、○○は」
「慧音さん……」

　
　一瞬変な間が開いたが、自分の腹に潜む虫の催促の音がそれを閉じてしまった。
　さあ座ってくれ、と微笑みながら慧音さんは自分の背中を押し、自分とは九十度の間隔を取り、敷いていた座布団に座る。
　慧音さんが手を合わせたのを合図に自分も手を合わせ……


                               
  
　                             
　　　　　　　　　　　　　　　「「いただきます」」





　後片付けの手伝いをした後、久しぶりの満腹に眠気が起きだしたのか。
　気づいたころには庭先からの月明かりだけが部屋を照らし、自分は円卓に突っ伏していた。
　背中の外側には厚めの毛布、内側には探していたあの上着が乗っかっている。


　ふと縁側を見やると藍色の服と銀髪が淡い光に照らし出された後姿が座っていた。
　文学とかいった物にはほとほと縁の無い自分では、陳腐な言葉しか浮かばないのがもどかしい。


「慧音……さん？」
「ああ、起きたか」
「どうやら眠っていたみたいで……」
「あんまり熟睡していたようだから、起こすのは気が引けてな」


　慧音さんに振り向かれたまま右手でぽんとこちらに来るよう促されたので、誘われるようにして腰を下ろした。
　そのまましばらく互いに一言も交わさずただじっと青暗い空に見ていて、そのまま動かない。


　あのイヌマキの枝々の間から明け透けにこちらを覗き込む立待月を、自分もまた覗きかえした。
　西への傾き加減から見て、おおよそ今の時刻は丑三つ時から大体半刻過ぎたくらいだろうか。


「綺麗、ですね。ここの星は」
「向こうはそうでもないのか」
「自分の元いたところは街の近くで、夜も昼も関係無しですよ。
　その街明かり自体を楽しむ、という趣向まであるくらいですから。『百万ドルの夜景』とか」


　慧音さんはこちら側に顔を少し傾けたまま、黙って自分の話を聞いていた。


「だから、こんなにもはっきり星が見えるなんて……」
「意外に○○はロマンチストなんだな。あまりそういう顔には見えないが」
「はあ、顔に似合わないですみません」
「冗談だ、冗談」


　見るには外の世界でも苦にならない冬の三角形やオリオン座はもちろんのこと、冬の六角形や一角獣座もそうだ。
　どの星座も外とは比べものにならない程はっきりと見えて、改めて本来の夜暗というものを感じれる。
　また、縁側に寝そべりながら眺めるとその他多数の名も無き星が、夜空の輝かしさをより一層盛り立てているのもわかる。


「慧音さんはまだ寝ないんですか」
「ん、ちょっと寝つけなくてな。それに明日、寺子屋は……いや、今日はないからな」


　薄れ行く意識の中、その後の慧音さんの言葉には生返事だけをずっと繰り返した。











　最初に感じたのは、妙な暖かさ。
　特に顔の左半分がそうで、それと一緒に弾力性のあるどこか懐かしい感触が頭を支えているらしかった。
　反対に右半分には……手？


「起きたか」


　母性を感じさせるような柔らかい声が真上から落とされて、一瞬で自分の置かれた状況を把握した。


「あの、慧音さ」
「いい。そのままじっとしていろ」


　慧音さんの小さくしなやかな右手が頬を撫でる。
　時々手を翻して甲で撫でたり、髪の毛を指で梳いたりとまるで人形の様に扱われている感がある。
　……心地良いことには、変わりないのだが。
　
　
　ふと探していた上着が何故この家にあったのか、という疑問が浮かんだのと同時に慧音さんが口を開いた。


「○○、あの服を探していたんじゃないのか？」
「……どうしてそれを？」
「お前が私の家に二度目に来た時だったか、『お願いします』と言って私に預けただろう。もう忘れたのか」


　ああ、そうだった。
　慧音さんが偶然上着のほつれを見つけて、直したら返してやると言っていたのを。
　自分はあまり気にしなかったのでどうでもよかったのだが、慧音さんがみっともないと言って聞かなかったのを覚えている。
　もう半年くらい前の話だろうか……。


「でも直したら返してやるって言っていましたよね。そんなに時間がかかったんですか」
「別に直すのに時間がかかったわけでは……」


　慧音さんも忘れていたでしょ、と出任せのつもりが、無言で頬を抓り上げられた。痛い。





「なあ、○○」


　なんですか……


「これからも、寺子屋を手伝ってくれるか」


　へぁ……


「これからも、晩飯を食べに来ないか」


　うぃ……


「……一緒に、ならないか」


　はぃ……って


「えええぇぇぇっ！？」


　「お前、今まで真面目答えていなかっただろう」と今度はこちらが隙を突かれ、一気に覚醒状態へと引き戻されて跳ね起きた。


　それは、そういう意味ですか、と聞くに右手で紅葉でもくれるかと思ったが、例の林檎顔の額で鼻がさいた。色は言わずもがな。
　それでは本来的な意味ですか、と聞くに一人者でいるよりも私と一緒では駄目か、と問いを問いで返されて……。


　自分には、最初から迷う術がなかった。











「○○せんせい、さようならー」
「今日の宿題は忘れずにね」
「はぁーい」


　今日の寺子屋は誰一人寝ずに終え、慧音さんも満足顔が隠しきれていなかった。
　だが手伝いに来ているだけで、今でも自分のような者が先生と呼ばれるのは釈然としない。
　これならもっとまともに勉強して……いや、それならこの世界には来ていないし、慧音さんとも……か。


　生徒さん達を見送ってから教室に戻ると、入ってすぐ右手の机の下に一枚だけ墨のついた紙が落ちていた。
　大きさや内容からして多分一昨日に出した宿題だろう。
　子供ながらなかなか達者な字で、答えもすべて合っている。


「慧音さん、コレ、誰かが落としたままでしたよ」
「ああ、一枚だけ見つからないと思ったら……。ありがとう」


　奥の部屋の机に座っていた慧音さんの横には、すでに採点済みの用紙が置かれてあった。
　渡した紙を見てから「これは採点の必要がないな」と聞こえたので、まあ、当たり前だろうと納得していた。
　だが気づいたときには大きなバッテンが書かれ、達者な字は見る影もない。


「ちょ、これ全部正解ですよ！？」
「よく見ろ、○○」


　慧音さんの指が指し示すところには……何もなく。
　はてと思って他の子がやってきた宿題と見比べると、同じ場所には見覚えのある三、四文字程度の字の羅列。
　ああ、これは駄目だな。
　自分にもその経験があって笑うに笑えない。


「こういうものは、ちゃんと書かないとな」
「そうですね」
「ところで婚姻届の準備はしたか？　まあこっちにもあるから、何時でもいいが」
「ええ……　え？」


　慧音さんに意味を問いただすよりも早く口を塞がれてしまった。
　左手で腰を、右手で後頭部を、そして口で口を捕らえられた自分には何もできず。
　客観的には数秒くらいかもしれないが、自分にはいくら経ったのかわからなかった。


「……っはぁ、こっちの準備も、できていなかったみたいだな？　○○」
「……いきなり、過ぎますよ」
「嫌、だったか」
「嫌なわけ、ないです」

　
　自然と両手が慧音さんの両肩に置かれ、すべてを感情に任せようと力を加えた。
　その刹那、人生二度目の衝撃を今度は顎にもらい、暫し悶絶。
　今はここまでだ、と慧音さんの要望で婚姻するまでは決して交わらないと約束した。


「……しかし、結婚してからは大変だろうな」
「はい？　それはどういう」
「……『律義者の子沢山』という言葉があってだな」
「…………け、慧音さん！」


　この後、契りを結ぶまで散々生徒さんからの執拗なからかいを受けたのは言うに及ばない――


うｐろだ1450

───────────────────────────────────────────────────────────

「けーねせんせー」
「ん？なんだ？」
「けーねせんせーってけっこんしないのー？」
「な！？…な、何を言い出すんだいきなり…」
「だってけーねせんせーびじんだしおかしいよ」
「うーむ、それはだなぁ…まぁ色々とあってな…」


……………………………………………………………………………………………

「慧音先生、歴史教えてください！」
「よーし、じゃあ歴史の全てを教えてやろう！」
「やったー！」

「…と、こういうわけで反乱が起きて…」
「せんせー？ もう習った範囲は終わったよ…？」
「おっと、済まない」（つい熱中してしまった…）
「先生、歴史と関係無い質問しても良いですか？」
「おおう…？ なんだ？」
「先生ってどんな男の人が好きー？」
「…！？ 何の脈絡もなしに…」
「どんな人ー？」
「そ、そうだな…ありきたりな答えだが、優しい人、とか…」
「優しい人？」
「ま、まぁ今咄嗟に思いつくのはそのくらいだな…」
「わかったー！じゃあ僕、優しい人になる！」
「…へ？」
「それで将来、先生のお婿さんになるー！ 先生を幸せにしてあげるんだー！」
「…そうか…まぁ優しい人になりたいって事は良い事だな…」
「先生、顔真っ赤だよ？」
「そ、そういう事は指摘するなっ！」


―――それから10年後―――


「お、慧音…久しぶりだな…」
「ああ、○○か…また随分と見ない内に大きくなったなぁ、私よりも背が高いじゃないか」
「ま、それだけ時が経ったって事だな…
　しかし慧音、お前は相変わらず…何というか…綺麗、だな…可愛いし」
「むぅ…いきなりそんなこと言われても困るぞ…///」
「いや、やっぱり慧音は何か魅力的だ…何故か惹き付けられる…
　あの頃からそうだ…変わらないな…」
「変わってないと言われるのもなんだか複雑だ…」
（もし俺なんかと一緒になっちまったら…俺は…）なでなで
「な、なでられるような年じゃないぞもう…」
「そう言ってるお前が本当に可愛い」ぎゅーっ
「って抱きつくな！ …ったく、仕方無いな…」
「見た感じ慧音の反応は面白い」ぐりぐり
「だ、だからやめるんだ…」
「どんな人と一緒になるんだろう、気がかりだ…」
「私は別に…」
（しかし人間である俺は慧音よりもかなり早くに死んでしまう。
　愛する人を残したまま死ぬのも、愛する人を先に失うのもつらい…
　何故人間の神はこんなにも非情なのだろうか…お陰で慧音に告白しづらいんだよなぁ…）
「ん？どうかしたのか…？」
「…慧音、もし俺が…慧音の事、好きだって言ったら…どうする…？」
「…わかってる、昔からそんな事言ってたのをしっかり覚えているぞ……先生として私も好きだ」
「…だよな、例え俺が本気で愛しｔ…いや、やめておこう…これで良いんだ…
　あの頃に比べて俺は大人になった。大人になってしまったからこそ、気づいてしまったのさ…
　いずれ俺が先に死んでしまって、愛する人を悲しませてしまうのなら…いっそこのままで…
　…っと、どうやら帰りの乗り物が来たようだ。…じゃあな……まら、会えたら……
　…はぁ、何でもない、ぜ…」
（くそ…こんなにも胸が苦しくて辛いのに、成す術がない…
　でもこれで良かったんだ、これが最善の策なんだ…これで、俺は…）
「あ、ああ…さようなら…またいつか会えるぞ、私はいつでも待ってるぞー」

「…なんで私はあんな事を言ってしまったのだろうか
　どうして私は…
　……また、会えるよな…
　その時は…
　…私は待ってるからな、○○…」

しかし○○が慧音のもとを訪れる事はもうなかった。
慧音が○○を捜しに行っても、もうどこにもいなかった。


……………………………………………………………………………………………

「…という夢を見たんだ、霊夢」
「そう…」
「これは一体なんだろうな、わかるか？ 霊夢」
「うーん…もしかしたら、誰かの歩んだ人生なのかも…」
「誰かの歩んだ人生…？ まさか前世…とかな」
「かもしれないわね」
「………」
「………」
「…行って来る」
「…お幸せにね」

俺は人里へ辿り着いた。
ある人物――性格に言うと人ではないが――を捜す為に。
そして見つけた、途端に心臓が激しく脈打った。
「はぁ…最近の子供は一体何を考えているんだ…」
向こうはまだこちらに気づいてない。
全身が、早くしろ、早く声をかけろ、と、訴えかけてくる。
「…昔を、思い出したな…」
過呼吸になりそうで、死にそうだ。
俺は、深呼吸をして少し落ち着かせてから慧音に話しかけ…
「あ…」
慧音は俺が話しかける前にこちらに気づいた。
しばらく流れる沈黙…俺の口が自然と動いた。
「久しぶりだな、慧音」
　~~~~~~~~~~~~~~~~~~
慧音はいきなり泣き出した。
俺はあわててかけより、慧音を支える。
「ちょ、慧音！？ 大丈夫か…？」
「う…ひっぐ……だ、だいじょうぶじゃない…」
「参ったな…どうしようか…」
「ち、違う！悲しいんじゃないぞ…う、嬉しいんだ…！」
「な…に…？」
「待ってた、ずっと待ってたぞ…！」
―――そうか。
あの夢は本物だ。
俺はつらくて二度と慧音と顔をあわせられなかった。
だから慧音を訪ねる事はできなかった。
しかし、今度は逆に慧音が訪ねてきた。
俺はほぼ反射的に、身を隠して、逃げたんだ。失踪したんだ。

――後悔、したんだ。だからあの夢は俺に知らせてくれた。
次はそんな事ないように、と。
今俺の腕の中にある、暖かくて、簡単に壊れてしまいそうな柔らかい身体は寂しさにずっと耐えてきたんだ。
濃い焦がれた相手がいなくなる、という事を、もう慧音は経験したんだ。
俺が幸せにしてやらなくてどうする、今度はずっと一緒にいてやるんだ。
この身が、朽ちるまでな。

慧音が身をすり寄せながら耳元で呟いてきた。

「会いたかったぞっ…！」


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　―――――fin.

うｐろだ1451

───────────────────────────────────────────────────────────

　時はバレンタイン。
　外界では企業戦略の賜物として広まっているイベントなのだが
　いつのまにやら幻想郷にも浸透しきっていた。
　おそらく原因は言うまでもなく、スキマの妖怪だったり、ブン屋の鴉だったり
　最近幻想郷にやってきた者達の手によるものだろう。

「おうおう、お熱いこって……ケッ」
　里に広がるラブラブいちゃいちゃなムードに辟易しながら、
　俺は店の前で箒を履いていた。
　営業スマイルを浮かべていたのも、ものの数時間だったわけで、
　独り身にとっては今日という日の空気はとても痛いのだった。
「だーっ、止めだ止め。今日は店じまい！」
　自棄糞気味に独り言をのたまうと、まだ昼日中だというにも関わらず、俺は自分の店を閉めた。
　無駄に器用といわれた手先を生かして小間物屋を開いているわけだが、
　どいつもこいつもやってくる客は皆カップルなのである。
　あれが似合うよ、これはどうか、ちょっと派手すぎる、等々、
　甘々な空間を延々と見せ付けられるのはある種の拷問に等しい。

「……はぁ」
　表口に閉店の看板を立てかけたあたりで、盛大にため息をついた。
　こんな俺にだって好きな人くらい、一応いるのだ。
　ただ、まず振り向いてもらえる事は無いと諦めてはいるのだが。
　通りで出会って、少し世間話をして、笑顔が見れればそれでいいのだ。
　ただ、今日は少々顔をあわせ辛い。
　隣に別の男がいるかもしれない、なんて考えただけで胃がしくしくする。
　鬱屈とした思考を振り払うかのように首をぶんぶんと振る。

　近頃よくつるむ様になった悪友の顔を思い出す。
　あいつもどうせヒマをしているだろうから、独り身同士、酒でも飲むとしよう。
「よし！」
　わけもなく気合を入れ、目的地へと向かって歩き始めた。



「で……出来た……！」
　作り始めたのは夜明け前だが、既に日は天高く昇っている。
　何度も失敗や作り直しを繰り返しながら、ついに完成の時を迎える事が出来た。
　自分で言うのも何だけど、かなりいい出来だと思う。
　彼もきっと喜んでくれるに違いない。
「先に、こっちを渡しにいくとするかな」
　先に出来上がっていた別の小包。
　同性に渡すのも少し変かな、と思わないでもないけれど
　日頃から付き合いのお礼として渡すのも悪くはないはず。
　ひとまず台所を片付けてから、向かうことにした。



「よう」
　目的の人物をようやく見つけ、片手を上げながら近寄る。
　ったく、毎度毎度わかりにくいんだよこの道。
「なんだ、アンタかい。ふふ、随分湿気たツラしてるじゃないか」
　人の面を見るなり指差して笑うとは、随分な奴だ。
「うっせ……今日が何の日か考えりゃわかる事だろ」
「こんな所で暮らしてると、日付の感覚が薄れちゃってねぇ」
　昼夜と四季くらいしか区別できないよ、とあっけらかんと言う。
　呆れの臭いを交えたため息をついた。
「まあいいや……色々持ってきたんだ。付き合えよ」
　提げていた袋を持ち上げ、妹紅に示す。
　中身は酒と肴である。
「いいねぇ。真昼間から飲むのも悪かないね。
　ま、こっちきて座んなよ」
　ぽんぽん、と自分の横を叩いていたが、
　俺は一つだけ頷くと、妹紅の正面に座り込んだ。

「なるほど、バレンタインねぇ」
　酒の肴として色々話をする過程で、妹紅に今日が何の日かを話して聞かせた。
　ラブラブカップルの忌々しさを丹念に交えながら。
「そういえば&quot;こっち&quot;にも入ってきてるんだっけね。
　うん、思い出した思い出した」
　炙ったするめを齧りながら、妹紅が頷く。
「そんな日にアンタはどうしてこんな所にいるんだい」
「そりゃ何たって独り身だしな。そして絶賛片思い中の俺は、
　こうしてここに酒を飲みに来ている訳だ。主にウサ晴らしに」
　杯を一気に傾け、透明な液体を再び注ぐ。
「あっはっは、そりゃ難儀なことだね……っと、そうだ」
　ごそごそと荷袋を漁る妹紅。
　何かを引っ掴むとこっちに投げて寄越した。
　受け取ったのは小洒落た感じの――
「――なんだこりゃ。猪口？」
　疑問符を妹紅へと向けると、腹を抱えて笑い始めるところだった。
「バレンタインのチョコが猪口でちょこっとってね。あっはっは！」
　自分で言っておいてツボに入ったのか、げらげらと笑っている。
　本来なら怒るべきとこなのだろうが、こいつ相手に怒る気にはあまりなれなかった。
「お前の場合は冗談なんだろうが……まあ、ありがとな」
　貰った猪口をしばらく眺めてから、ポケットに突っ込む。
　笑いすぎて苦しくなったのか、ひくひくと涙目で地面に寝転んでいる妹紅へと手を伸ばす。
「ほら、つかまれよ」
「ああ、ありがと」
　二人して苦笑する。

　後ろでぱき、と枝が折れる音がしたのはそんな時だった。
　
　

　なんだ、そういうことか。
　昨日まで悩んでいた自分が馬鹿みたいだ。
　昼までかかって頑張っていた自分がとても惨めに思えた。
　確かに妹紅と彼は普段から仲が良かったけど、
　これほどとは思っていなかった。
　後ろを向いて全力で走り出す。
　手に持っていた包みを、驚いた拍子に落としてしまったが、
　今となってはそんなもののことはどうでもよかった。
　ただ一刻も早く、あの場から離れたかった。

　一目惚れなんて、するんじゃなかった。



「今のは……慧音？」
　どうして彼女がこんな所に？
　呆気に取られて棒立ちしていると、妹紅が彼女が走り去った方へと歩いて行った。
　地面に何かが落ちているのを見つけると拾い上げ、戻ってくる。
「どうやらこれが回答らしいね」
　妹紅が手にしていたのは二つの、土に汚れた包み。
「こっちは私ので――」
　片方を懐に入れると、もう片方をこっちに投げて寄越した。
「――そっちは多分アンタのだ。受け取りな」
　危なげに受け取る。
「彼女が俺に？　そんな馬鹿な」
「……この鈍チンが。いいから開けてみな」
　妹紅の態度に押され、彼女に悪いと思いながら、封を解く。

　中に入っていたのは、チョコレートと、短い手紙。
　割れてしまっているが、確かにハート型をしていたチョコレート。
　手紙の文面は、彼女らしく実にシンプルに、
　俺への想いと、告白の文がしたためられていた。

　(……両想い、だった……？　いや、そんなまさか)
　手紙を手にしたまま呆然としていると、背中に蹴りを入れられた。
　いつのまにか後ろに回っていた妹紅が、いつになく優しげな瞳をしていた。
「行ってやんな」
　そうだ、今はここで呆けている時じゃない。
「ああ……そうだな。ありがとな、妹紅」
　彼女の贈り物を大事にしまいこむと、走り去った方へと向かって全力疾走を始めた。

「ちっくしょ……どこに行ったんだ」
　途中までは足跡や枝の折れた形跡を辿って来れたのだが、
　山から出てしまってからその跡すらも無くなってしまった。
　こうなったら見つけるまで走り回ってやろう。
　彼女には幾つか言うべきことがある。
　そう決意を固めると、沈み始めた夕日へと向かって速度を上げた。



　全力で走って疲れたので、その場へとへたり込んだ。
　片想いで終わった事なんて幾らでもあったというのに
　どうしてか慣れないものだ。
　後から後から流れてくる涙をごしごしと乱雑に拭き取る。
　立ち上がる気力ももはや出ず、そのまま地べたに座り込むことにした。



「ぜえ……ぜえ……」
　慧音を探し始めてそろそろ一刻。
　軽く一里四方は探し回った気がするが見あたらない。
　だが俺の頭には諦めるなんて文字はハナっから無い。
　すっかり上がってしまった息を無理矢理落ち着けると、
　再び適当に見当をつけて走り始めた。

　里から少し離れた河原近くまで来たところで、
　見間違えようもない彼女の背中を見つけた。
「慧音っ」
　自分では叫んだつもりなのだが、走り疲れた事もあってか、
　若干掠れるような声になってしまった。
　それでも彼女には届いたらしく、びくり、と背中が震えた。
　のろのろと立ち上がり、再び俺から離れようとする慧音を
　今度は後ろから抱きしめることで引き止める。
「やっ……離して！」
「断る」
　もぞもぞと抵抗する力が消えたのを確認してから、正面に回る。
「何を勘違いしたのか知らないがな。俺とあいつはそんな仲じゃない」
　懐から割れてしまったチョコレートを取り出す。
「あ……」
「これ、ありがとう。あとごめんな、割れちゃってたみたいだ。でも――」
　結構なサイズだったのだが、それでも口にまとめて全部放り込む。
　いつだったか甘いのがそんなに好きじゃないと言ったのを覚えていてくれたのか、
　ほどよい苦味の利いた味が口の中に広がる。
「――うん、美味い」
「嘘は、やめて、くれ」
　俯いたまま、搾り出すように放たれた言葉。
「惚れた相手が作ってくれたモノが、不味いなんてことはないだろう？」
　そんな戯言を言わせないために、彼女の顎を手で持ち上げ、
「ほら」
　口で塞ぐ事でそれを解決した。
「んっ……ぷぁ――」
　口の中にまだ少々残っていたチョコレートを、彼女の口へと押し返す。
　先程よりも甘みが増したような気のする液体が、二人の口内を満たした。
　薄茶色になった唾液の糸を引きながら、彼女から離れる。
「な、美味いだろ？」
「あ、ああ……うん」
　対する彼女は顔を真っ赤にし、縮こまってしまったように見えた。
　なんだかそれがとても可愛らしく、思わず笑みが零れてしまう。
「なっ……何故笑う！」
「ああいや、ごめんごめん」
　顔を真っ赤にしたまま不満そうな顔を浮かべる慧音。

「キスのほうが先になっちゃったけど」
　バッと勢いよく頭を下げ、手を差し出す。
「どうか俺と付き合ってください！」
「……ぷっ」
　しばらくの間を空け、今度は彼女が笑い出す。
「うん、こちらこそどうか付き合って欲しい」
　差し出した手に静かに手が絡められたのを確認してから、顔を上げる。
　目に涙を溜めながら微笑む彼女の顔は、とても素敵だった。
「喜んで」


&gt;&gt;新ろだ317

─────────────────────────────────────────────────────────── 


「で、この荷物は持っていく方なのか」
「ああ、それは持っていく方だな」
「よしきた……よっと」
　大きめの木箱を気合を入れて持ち上げ、表へと運ぶ。
　ちなみに運んでいる荷物は、慧音の私物や一部の家財道具。
　(何も付き合い始めから同居まで踏み切らなくても……)
　外に停めてあった荷車へと降ろし、ため息を一つ。

　お互いに想いを伝え合った帰り。
「○○の家で暮らしたい」
　という慧音の爆弾発言を、色々あったせいで疲れていた俺が
　&quot;ついうっかり&quot;承諾してしまったのが事の始まりである。
　お互い同じ里で暮らしているのだから、しばらくは泊まりか、
　もしくは当分先の事だと考えていたのだが、どうにも彼女の頭の中では違ったらしく、
　翌日俺の店までやってきて、引越しの話をされたのだった。
　困惑こそしたものの、
「……やはり、だめか？」
　などと好きな人に手を組んで上目遣いで見られた日には、
　男として断るわけにもいくまい。

　(ま、いいか。為せば成る、だ)
　二階の窓から俺の姿を見ていたらしい慧音が声をかけてきた。
「重い荷物ばかり持たせてすまないな……疲れたか？」
　先の溜息を見られていたのか。
　彼女の方へ向き直り、まだまだ元気であることをアピール。
「小間物屋してるとはいえ、これでも男なんだ。
　あれくらいならまだなんとかなる」
「はは、頼りにしてるよ」
「おう、まかせとけー」


	少女＆青年引越し中……

&gt;&gt;新ろだ325

─────────────────────────────────────────────────────────── 

前スレ&gt;&gt;992のさらに続き。
ホワイトデーネタで？

「ありがとうございました、○○さん」
　商品を入れた包みを男に手渡しながらひやかす。
「おう。次に来るのは一年後か？」
「はは、よしてください。それじゃあ」
「ああ、お幸せに」
　少し恥ずかしそうに頬を掻きながら、彼は店を出て行った。
　硝子戸越しに小さくなっていく背中を、見送る。
　入ってきた時のガチガチの緊張は既になく、
　その小さな包みを大事そうに握り締めているのが見えた。
　その中身は――
「――婚約指輪、か」
　依頼されたからには仕事はこなす。
　仕上がりはいい方、だとは思う。彼も喜んでいてくれたようだし。
「しかしなー……」
　がしがし、と頭を掻く。

　まさか作る時に思い浮かべていた相手が、彼でもなく、話に聞いていた相手でもなく、
　今同棲している人物の顔を思い浮かべながら作ったなどと、誰に言えようか。いや言えまい。言うまい。

　――別のを作り直して渡せば良かったか。

　そんな思考も一度は過ぎり、いくつか製作を試みたのだが、
　結局期日までに作れたもので納得が行くのは、あの一品のみだった。
「黙ってりゃ分からない、か」
　既に代金は受け取ってしまっている。
　あの様子では渡すのは今日明日といったところだろう。
　後は彼の奮闘を祈るのみか。

　からんからん、と来客を告げるベルの音で我に返る。
「らっしゃい」
　先程までの思考を横へと押しのけ、営業モードに入ることにした。





「……なんじゃこりゃあ」
　時は過ぎて、閉店後の作業室。
　俺は確か今日売れた分の品物を補充するべく、
　いつものように製作に取り掛かっていたはずなのだが。
「落ち着こう。落ち着いて素数を数えよう」
　いくら素数を数えた所で、目の前の現実が変わるわけはなく。
　そこにあるのは紛う事無き、指輪だった。
　ふと脇を見るといつの間にか出来上がっている補填分の品物。
　頬をつねってみたが「痛ぅッ」――痛かった。
　妖精さんが現れて作業を手伝ってくれたわけではないようだ。
　再度作業台に視線を落とす。
　指輪。うん、指輪だ。
　装飾は控えめだが、そこそこ大きめにカットされた輝石が一粒埋め込まれている。
　俗にいうエンゲージリングの形にとてもよく似ている。
　注文された品物は既に今朝方渡したはずだが、
　何故また俺はこんなものを作っているのだろう。
　そんな思考がぐるぐると渦巻き始めた頃、作業室横の――玄関の――戸を開ける音が響いた。
　別に隠す必要も無かったはずなのだが、その時の俺は、咄嗟に台から指輪を外し、
　ポケットへと押し込んだ。

　程なくして作業室の戸も開かれ、同居人が顔を覗かせる。
「なんだ、ここにいたのか。ただいま、○○」
「あ、ああ……おかえり、慧音。お仕事お疲れ様」
「○○も。それよりも帰ってきた時に大きな音がしたけど、どうかしたのか？」
「鑢を落としちまってな、それを拾ってただけさ。大した事じゃない」
　ひらひらと手に脇に置いてあった鑢を手にとりアピールする。
「……そうか。椅子から落ちたりしたのかと思ってね」
　やや残念そうな顔をする慧音。
　しれっと毒を吐くのは付き合う以前からだったが、
　同棲するようになってから悪化の一途を辿っている気がしてならない。
「ちょい待て。俺はどれだけドジなんだ」
「頭にかけた眼鏡の事を忘れるくらいにはドジだと思ってるよ」
「なっ……あれは寝ぼけていただけで！」
「ふふ、そうだといいな。それじゃあ私は晩御飯の支度をするよ。
　○○も区切りがついたら二階においで」
「了解了解」
　満足そうに一つ頷くと、彼女は階段をとんとんと上がっていった。

&gt;&gt;新ろだ375

─────────────────────────────────────────────────────────── 

相変わらずその部屋は暗かった。

カーテンはほぼ閉まっており、隙間から僅かに光が差し込むのみであった。

もう時間は昼を少し過ぎたくらいであろうか。にも関わらずこの部屋の主である○○は未だ寝ていた。

部屋の中に響くチャイムにさえも気付かず、起きる素振りさえも見せようとしなかった。

何度も鳴っていたチャイムがはたと途切れた。そして今度はドアを叩いて誰かが叫んでいた。

流石にこの喧騒で目が覚めたのか、寝ぼけ眼をこすりながら玄関へと向かっていった。

何度もあくびをこきながら、ドアに掛かっている鍵を外していく。

扉を開くとそこには長い髪、そして何よりも魅力的過ぎるほどの体付きをした女性が立っていた。

彼女の名前は上白沢慧音、いつも不思議に思われているのだが○○とは男女の関係だ。

予定が合えばだが、こうやって彼の部屋を訪れては洗濯したり料理を作ったりと世話を焼いている。

「やっと出てきたか、どうせ夜更かしでもしていたんだろう」

○○は少しばつの悪そうな顔になってしまった。どうやら図星だったらしい。

「全く、あれ程早寝早起きを心掛けろと言っているのにお前ときたら」

「あ、あぁ分かったから頼むから玄関先で説教は勘弁してくれ。するにしても中で頼む」

「言いつけを守らないお前が悪いんだろうが、まぁ良い」

そう言うと彼女は部屋の中へと入っていった。

「またこんな脂っこい物やら即席食品ばかりを食べているのか」

入るなりテーブルの上に置かれてあった空の容器を見て彼女がそう言い放った。

「良いだろ、手間要らずで俺みたいなのには必需品だぜ」

「私も忙しい時に食べたりもするが、お前は食べ過ぎだ。体を壊しかねん」

「何だ心配してくれてるのか」

「当たり前だ！私だって時間が無限にある訳じゃない。体を壊してでもみろ、一体誰が看病してくれるんだ？」

冗談で言ったつもりだったが予想外の反応が返って来た。

「それに…好きな人間が苦しんでいる姿なんていうのは見たくも無いんだ」

少し顔を赤らめながら慧音はそう呟いた。

「…心配させるのも悪いし、今度からは回数減らしてみようかな」

「本当はあまり食べないのが一番なんだがな、慣れていけば良いさ」

「ん、そういえば起きたばっかりだから何も食べてないんだ。何か作ってくれないか」

「分かった、何が良い？今ある材料だと作ってやれる物なんて知れてるが」

冷蔵庫の中を覗き使えそうな材料を出すと慧音はそう言った。

「何でも良い、慧音が作ってくれるんなら何だって食べるさ」

「なら生でも構わないな？」

「それはちょっと嫌かな…」

少し笑うと彼女はエプロンを付けて台所で調理を始めた。

あり合わせの材料で一体どんな物が出てくるのかは分からない。

だが彼女の思いが込められているのだきっと美味しいに決まっている。

そう思いながら完成を待つ○○であった。

&gt;&gt;新ろだ405

─────────────────────────────────────────────────────────── 


23スレ&gt;&gt;492の続き。


　慧音の背中が踊り場を曲がり、消えたのを確認してから、小さく溜息をつく。
　ポケットから取り出した、小さな指輪。
「どうっすかな、コレ……」
　見つめるうちにぐるぐると思考が渦巻きだす。
　次第に勢力を増した思考の渦は突如分裂を起こし、論争を開始した。
　やれ渡せだの、早すぎるだのと、分裂した思考達はやんややんやと大騒ぎ。
　シンプルにラ○フカードといきたいところだが、世の中はそんなに甘くない。
　どうしたものかと悩んでいるうちに両者(？)の決着はついたようだ。

「……渡しちまうか」
　既に現物は出来上がってしまっている。
　ここで捨てる、或いは加工しなおすという選択肢を取ろうものなら、
　世間の男性諸氏どころか女性からもヘタレの烙印を押されかねない。
「ええい、ままよ」
　指輪を再びポケットに……の前に、商品用のケースから一つ適当なものを見繕い、それにしまいこむ。
　まるで戦場に赴く兵士のように一つ頷き、俺は決戦場への階段をのぼり始めた。

　食卓への扉を開けると、丁度慧音が食器を並べている所だった。
「お、来たのか。そろそろ呼びに行こうと思ってたんだ」
「つまりはナイスタイミングだったということだな」
「そういうことになるな。今、おかずを持ってくるよ」
　そう言うとにっこりと笑い、彼女はぱたぱたと台所に戻っていった。
　いつもの席に腰を下ろし、ふとある事に気付く。
　(あれ、つまり俺は指輪を前に相当な時間固まっていたということか……？)
　誰も見ている者がいなかったからよかったものの、傍からみればただの間抜けだ。
　がっくりと項垂れる。　次からは気をつけよう、と心に誓いながら。



「ふぅ、食った食った。ごちそうさま」
「ごちそうさま。　……美味しかったか？」
「決まってるだろ。不味かったらおかわりまでしないさ」
「そうか！　良かった」
　胸を撫で下ろすように安堵の息を付く慧音。
　新メニューが出る度の恒例行事となったらやり取りだが、
　美味いのは本音なので何も隠すことはない。
　このやり取りに何も言わないのはただ単に、
　彼女のほっとするような顔が見たいがためである。

　茶を一息に飲み干す。
　ほどよい熱が口腔を通り抜け、萎えかけた決意を奮い立たせてくれた。
「慧音」
「うん？　おかわりか」
　す、と立ち上がろうとしたが、手で制す。
　彼女も察してくれたようで、席に座りなおした。
「&quot;あの日&quot;から一ヶ月だな」
「あ、ああ……うん、そうだな」
　あの時の事を思い出したのか、頬を染める慧音。
「今日という日はな、世間一般にはあの日のお礼を、
　男がするべき日らしいんだ」
「ホワイトデーという奴だったか」
「ああ、そうだ。そこで俺もお返しを用意したんだ。ほれ」
　ポケットから件の箱を取り出し、投げて寄越す。
　甲斐性のある男連中ならばここで気の利いた台詞や行動の一つでも取れるのだろうが、
　幸か不幸かついぞ先月まで&quot;年齢＝彼女いない暦&quot;を打ち立てていた偏屈なのである。
　どこからともなくヘタレ、と声が聞こえた気がしたが、聞かなかったことにする。

　投げた先を見やるとキャッチし損ねたのか、両の手で箱をわたわたと持て余す慧音の姿があった。
　取り立てて何も語らず、彼女が箱を開けるのを静かに見守る。

「これは――」
　中身が何であるのか確認するや否や、驚きの表情に染まる慧音。
　こっちに期待の視線を向けてくると同時、俺は首ごと顔を逸らした。
「……つい熱中して作業してたら、余計なものまで作っちまってな」
　反射的にバレバレの嘘をついてしまった。
　呆れられるかと思っていたのだが――
「くく、あははは」
　――返ってきたのは笑い声。
　赤くなっていると自覚している頬を見せるわけにもいかず、そっぽを向いたまま尋ねる。
「っ、何が可笑しい」
　ツボにでも入ったのか、一頻り笑い声が響いた後にようやく返事が返ってきた。
「ふふ、そうだな、余計に作られてしまったのなら仕方ないな。
　この際だからサイズがピッタリなのも聞かないでおくよ」
　不意に視界に彼女の両腕が飛び込んできたかと思うと、後ろから抱きすくめられた。
　白く細い腕の先――左手の薬指には、薄く光を弾く指輪が見えた。


&gt;&gt;新ろだ428

───────────────────────────────────────────────────────────     </description>
    <dc:date>2009-10-04T13:14:55+09:00</dc:date>
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    <item rdf:about="http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/378.html">
    <title>輝夜５</title>
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    <description>
      「家の傍で遭難するとは、海の人の目をもってしても見抜けないな」

我が家から目と鼻の先にある竹林へ、竹を取りに足を伸ばしたのだが、何故か見覚えがない場所に出てしまった。
靄が掛かっていて奥を見通すことはできそうにない。
必要になったとはいえ、伐る時期ではないものを取りにいくべきではなかったか。
今更言っても仕方がないことを呟きつつ、どうしたものかと近くにあった岩に腰を下ろした。

「まずは手持ちの確認といっとくか」

持っているものを岩の上に順番に並べていく。
素人にはお勧めできない鉈、軍手、スポーツタオル。
携帯を持ってきてなかった、これでは助けを呼ぼうにも呼べない。

「中々に諦めが襲ってくる装備だ……」

ため息を吐きつつ、確認した持ち物を装備していく。
とりあえず、竹には悪いが目印となる傷をつけさせてもらうか。
一定感覚で十字傷を竹の幹に刻んでいく、こうすれば同じ道を通った時に気づけるだろうしな。
人間まっすぐ歩いているつもりでも曲がっていたりするからな。
そんな事をしながら、かれこれ何時間歩いただろうか。
既に辺りは薄暗く、日没直前だ。
どうやら今夜は野宿せざるを得ないらしい、風邪を引く季節ではないのが不幸中の幸いか。
野宿を決意してから、僅か数十分ぐらいの感覚で日は没した。
丁度いい岩なども見つからなかったが、空が見える開けた場所があったのでそこで適当に腰を下ろす。
足が痛い、体をしっかりと鍛え上げていたが、一日中歩き続けるのは少々堪えたらしい。
ふくろはぎなどを揉みながら、足を伸ばして体をほぐしていく。
人の目では見通すことのできない闇の中で、帰れるのかねえと心に不安がわき始める。
遭難一日目だが中々に精神的に追い詰められてるみたいだ。
参っているのを自覚すると次々に弱音を吐きたくなってくる、欝だ……家に帰って酒飲んで寝たい。
ぐだぐだとしながら地面の上に横になり、空を見上げる。
見上げて気づいたが今夜は満月だったらしい、とするとあの月では今頃ウサギが餅をついてるのか。
腹が減ったから、餅をついているのならその餅を俺に寄越してほしい。
思わずそう叫びたい衝動にかられたが、叫んでもより腹が減るだけなので諦めた。
目を瞑って体を休めているが眠気は来ない、これはつらい。
それでもこのまま時間さえ経てば、自然に寝付けるだろう、それまで我慢だ、我慢。
寝るという決意を固めて、幾分か過ぎた後だろうか。
何かが爆発するような音が連続して聞こえてくる、人がいるのか？
身を起こし、暗闇に包まれた周囲を窺ってみるが、特に何かが見えるということはなかった。

「空耳か？」

空耳だとすれば落胆せざるを得ない、きっと夢だったのだろうと自分を納得させ、改めて横になる。
……満月を後ろに背負い、人が飛んでいた。
思わず目を擦り、頬を叩いたりしたが夢ではないみたいだ。

「ありのままに起こったことを話すぜ……」

そんなフレーズがつい口から漏れる。
放心しながら浮かんでいる人を見ていると、どこからか光り輝く球体が無数に飛来してくる、まるで弾幕だ。
浮かんでいる人はそれらを軽やかに回避していく。
回避しながら向かう先には、炎の翼を背負った人影が狂ったかのように、大量の球体をばら撒いていた。
まるで御伽噺の世界だ、我を忘れて戦闘機のドッグファイトのような空中戦を観賞する。
何時間か経ったのだろうか、それとも数十分程度なのだろうか。
一際大きい爆音が響いた、どうやら決着がついたようだ。
炎の翼を背負った人影の一撃が直撃したらしい。
直撃をもらった人が煙を引きながら、落ちていく……こちらに向かって。

「こっちかよ！？」

どうするかと迷ったのがいけなかった、決断する前に受け止める羽目になった。
衝撃で地面に押し倒されつつも受け止めた人物――女の子を庇う様にしっかりと抱きしめる。
そして、筋肉痛で済めばいいなと、楽観的に考えながら地面を派手に転がり滑った。
１０メートルは確実に転がったなと、自分の体が削った地面を見ながら、腕の中の女の子の安否を確かめる。
意識があるかどうかは分からないが、息はちゃんとしているようなので生きてはいる、ただし体の至る所に重度の火傷がある。
直にでも病院につれていかないと確実に死ぬだろう。
しかし、俺は遭難中……どうしようもない状態だ。
見知らぬ人物とはいえ、目の前にある命が失われていくのを見るのは流石に後味が悪い、なんとかしないと。
起き上がろうとしたところで思い出した、炎の翼をもった人影を。
空を見上げる、火球がこちらに飛んできていた。
追撃のようだ、御伽噺のようだからどこか安心していたのかも知れない。
だが、現実は非常である。
迫りくる火球から逃げようとして、足に力が入らず起き上がれなかった。
足を見ると関節が増えていた、さっきので折れていたようだ。
自覚すると同時に激痛が襲ってくる、そしてそれが決め手だった。
歯を食いしばり、少女を強く抱きしめ、火球に背中を向ける。
今の俺にできる事はこの程度だ。
熱いと自覚した時に宙を舞った感覚があった、それが俺が意識できた最後の感覚だった。






体中に走る痛みで目が覚めた、どうやら俺はまだ生きているようだ。
あの状態でどうやって助かったかは分からないが俺がこうして生きている以上、あの少女もきっと無事だろう。
体中に包帯か何かが巻かれている感触があることから、治療もされているらしい、誰だかは知らないがありがたいことだ。
目を開けようとして、目にも少しきつめに包帯が巻かれていることに気付く、これでは目が開けられない。
一瞬取ろうとしたが、取ると拙いだろうと思いなおし、腕を下ろす。
そして、治療されていることから、病院と判断してみて、手探りでナースコールを探してみるがそれらしい物は見つからない。
痛みに顔をしかめながら、体を起こし、どうしたものかなとため息を漏らす。
そんな時に扉が開くような音が聞こえてくる、誰かが来たらしい。

「あ、起きてる……てゐー、師匠呼んできて」

声の感じから若い女性の声だ、看護士の人かな。
彼女は体を起こしていた俺を寝かせると、色々と俺の体を触ってくる、検診してくれてるのだろう。
俺は丁度いいと思い、彼女に声をかけた。

「ところでどういう状況なのかを教えてもらえるとありがたい」
「ちょっと待ってね、そこらへんも含めて師匠が説明してくれるから」

看護士だろうと思われる彼女の師匠なら、きっと医者だな。
その言葉に納得した俺は師匠と呼ばれる人が来るまで大人しく待つ事にした。
その会話をしてから、幾分もしないうちに新しく扉が開く音が聞こえた。

「あら、本当にもう起きているなんて結構丈夫なのね」
「今軽く検診してみましたが脈等も安定しているので、もう大丈夫そうです」

声は柔らかく優しい感じだ、きっと綺麗な人なんだろう。
目が見えないのが非常に残念すぎる。
とりあえずは状況を説明してもらおう。

「そうね、何から聞きたいかしら？」
「俺と一緒に居た少女の安否から」
「あら、意外ね……彼女は無事よ、ピンピンしているわ」
「ならよかった、後は自身の状態とここがどこなのかを」

そして、師匠と呼ばれた医者――八意永琳の答えに俺は閉口することになった。
幻想郷、忘れられたものたちが流れ着く楽園。
まるで常世の国や桃源郷伝説だ、普段なら鼻で笑うところだが……意識を失う前に見た光景があるため否定できそうにない。
どうやら、俺はいつの間にか御伽噺の世界へ迷い込んでしまったようだ。
八意先生が言うには俺のように迷い込んだ外の人間を戻してくれる巫女がいるらしい。
怪我が治れば、その巫女に帰れるように頼んでくれるそうだ。
それまではゆっくり療養していいわよとのことだ。
治療代も払えない俺にそこまでしてくれる理由を尋ねたところ、俺が助けた少女は八意先生の主だそうで、そのお礼との事だ。
ただ全治三ヶ月以上はかかるそうだが……そこまで聞いたところで体力の限界が来たのだろう、妙に眠い。
そのことを八意先生に告げ、俺は起こしていた体を横たえる。

「何かあれば直に言って頂戴ね、それじゃおやすみ」

八意先生たちが部屋を退出する、俺はそれから直に眠りについた。




ふと目が覚める、傍に何かが居る気配がする。
気配は何をするわけでもなく、こちらを見ているだけのようだ、視線を感じる。

「誰だい？」
「あら、起きていたのね」

凛として透き通るような声だ、どことなく平伏したくなる。

「お礼を言いに来たわ」
「礼？」

礼ということは俺がかばったあの少女だろうか。
それを確認しようと俺が口を開く前に少女が答えてくれた。

「ええ、妹紅の攻撃を身を挺してかばってくれたお礼よ」
「巻き込まれて偶然そうなっただけだ、たいしたことはしてないよ」
「謙虚なのね、それでも助けてもらったことには変わらないわ……ありがとう」

本当に巻き込まれただけなんだがな。

「余り長居すると体に障るわね、今日はこれで帰るわ、おやすみなさい」
「ああ、おやすみ」

部屋から少女が居なくなり、部屋を静寂が支配する。
寝なおそうと思ったが目が冴えてしまっている、おかげで朝までのんびり考え事でもすることになりそうだ。





いつの間にか眠っていたのか、誰かに揺すられて目が覚めた。
どうやら、朝で朝食らしい。
目が見えない状態でどうやって食べようかと考えていたが杞憂だった。

「はい、あ～ん」

少女が粥をスプーンで掬って差し出しているようだ、口元に熱気が感じられる。
流石にこれは恥ずかしいので止めてくれるよう頼んだが、今の状態での介護を延々と語られた。
口を閉じて拒否の態度を示してみたが一向にスプーンが引くことはない、折れるしかないようだ。
大人しくされるがままにスプーンを受け入れた。
これが知人などに見られていたら、三日は部屋に閉じこもる自信がある。

「暇なんだな？」
「ええ、暇なのよ」

即答された、この少女は一筋縄ではいかない性格をしているようだ。
声を聞いたときに感じた印象は犬でも食わせておいたほうがいいみたいだなと思った。
することがないのかと思ったので聞いてみると。

「私は姫だから、何もしないのが仕事なのよ」
「そういうものなのか……」
「だから、暇つぶしに付き合って頂戴」

この日より少女――蓬莱山輝夜の暇つぶしに付き合うことが、俺の日課となった。
怪我人だから勘弁してほしいんだがな。





「○○、この間の続きを話して頂戴」
「この間というと……宇宙一かっこいいロリコン探偵の話か」

ここ永遠亭に来てから、かれこれ一週間は経った。
その間、暇つぶしに俺の部屋に姫さん――輝夜がよく顔を出してくる。
たまたま俺が知っているゲームや漫画の話をしたら、妙に気に入られて、強請られるようになった。
俺はさほど話上手ではないのだから、そうそう何度も強請られると困るのだが。
しかし、ベッドからまだ出れないので、話以外を強請られてもより一層困ることになるので、俺も強くは言えない。
ただ俺如きの話で一喜一憂してくれるのはとても嬉しいがね。
そして、話が佳境に入ったところで八意先生がやってきた。

「お楽しみのところ悪いわね、検診の時間よ、姫も後にしてくださいね」
「もう永琳ったら、もう少し待って欲しかったわ」
「検診が終わってから好きなだけ話せばいいじゃないですか」
「はーい、じゃあまた後でね、○○」

姫さんが渋々といった感じで話を諦めて、部屋から出て行った。
検診が終われば直に引き返してくるんだろうが。

「経過は良好……目はどうかしら？　痛みとか感じる？」
「いえ、特にはなにも」
「大丈夫そうね、じゃあ包帯を取るわよ」

目に巻かれていた包帯が取り除かれていく、徐々に感じられる光が強くなる。
しかし、右目にしかそれらが感じられない……どういうことだろうか。
包帯が完全に取り除かれた、ゆっくりと目蓋を開いていく、眩しい。
けれど、左目はやはり何も感じない。

「先生、左目が暗いままなんだが？」
「直に診るわ」

想像以上に綺麗な八意先生の手が、顔に触れる……柔らかい、思わずドキッとした。
頬が少し紅潮したが診断に集中しているようで気づかれていない、よかった。

「だめね、恐らく視神経が切れているわ……残念ながら失明よ」
「あー、ということは俺は今日から独眼鉄になるのか」
「意外と余裕あるわね」

実際は余裕などなく、かなりのショックを受けている。
茶々をいれたのは現実からの逃避だろう。
これで右目も死んでいたら、ショックで寝込んでいたのは間違いない。

「眼球そのものは無事だから、もう一度見えるようにこちらで何とかしてみせるわ」
「お願いします」

余り期待はしていない、見えるようになれば儲けものだ程度に思っておくのが適わなかった時にダメージも小さいだろう。
検診を終えた八意先生が部屋を出て行く、入れ替わるように姫さんが入ってきた、外で待っていたようだ。

「戻ってくるのが早いな」

苦笑しながら出迎える、そういえば姫さんの顔を見るのはこれが初めてか。
俺の目線に気づいた姫さんは、ぬばたまの黒髪を背中に流し、見る者を惹きつける笑みを浮かべた。

「目の包帯は取れたのね、よかったじゃない」
「ああ、おかげで姫さんの可愛い顔も見放題だ」
「ええ、じっくり見て頂戴、御代は後で頂くけどね」
「そいつは高そうだ、遠慮しておくよ」

ノリがいいお姫様もいるものだな、打てば響くのは話をしていて面白い。
この姫さんの暇つぶしに付き合っていれば、退屈しないでいられるだろう。
薄笑いを浮かべつつ、そんなことを考えていたら、姫さんが俺の左目を注視していた。

「ねえ、○○……その左目」

眼球が動いてなければ、そりゃ気にするか。

「大したことじゃないから気にしないでくれ」

視線から誤魔化すように俺は顔をそむける。
だが、そむけようとしたところを姫さんの手で顔を押えられてしまった。

「近い近い近い、姫さん顔が近い」

目と鼻の先に姫さんの美貌がある、これはまずい。
何が拙いかっていうと、俺の心臓がやばい、心臓がいってえ、緊張でキューっとしてきた。

「永琳は何と？」
「何とかして見せるだってさ」
「そう……なら安心ね」

姫さんが離れる。
ふぅ……心を落ち着けないと、流石に姫さんクラスの美少女のアップは緊張する。
姫さんは別に何も悪くないから気にしないでもらいたいんだがなぁ。

「どうせなら、いっそビームとか打てるようにしちゃわない？」
「そいつは名案だぁ……なんていうわけないだろ！」
「いいノリツッコミね、それでこそ○○……見込んだだけはあるわ」

杞憂でした、いい性格しすぎだな、おい。
こんな姫さんが主やってるから、八意先生も大変なんだろうなと思った。
しかし、そんな姫さんと付き合うのは中々に楽しい。
これなら幻想郷とやらの生活もずっと続いてもいいなと、その時の俺は思っていた。


うｐろだ1313

───────────────────────────────────────────────────────────


「地上も随分と変わったものね、風情がないわ」
「都心部だからな、仕方がないさ」

俺の隣で、高層ビルが立ち並ぶ風景を見回しながら、輝夜が不満を口にする。
服装も外界に合わせて、タートルカットソーの上に、ロングカーディガンを羽織り、靴はニーハイロングブーツだ。
流石は輝夜、何を着せても似合いすぎて、俺の理性が困る。

「まあ、いいわ……それより、○○のご実家はまだなのかしら？」
「ここから、２本電車を乗り継ぐから、後二時間ほどかかる」
「そう、じゃあ早く行きましょう、ここは不躾な輩が多いから」
「そうだな」

少しほど前、飲み物を買いに俺が数分いなかっただけで、輝夜の周りにはナンパの人だかりが出来ていた。
直、助けに駆け寄ろうとしたら、黙ってみてなさいと目で止められた。
その後は阿鼻叫喚だった。
最終的には、ナンパにきた男たちが「かぐや！　かぐや！」と連呼する、調教された愚民になっていた。
数時間も放置していれば、集団デモ行動で通報されていたかもしれない、これがカリスマというものか……恐ろしい。





「永琳や鈴仙も今頃は、電車の中かしら」
「もう現地について、ホテルに入ってる頃じゃないかね」

緩やかに揺れる電車の中で、他愛もない会話を繰り広げる。
こういった何気ない時間が俺も輝夜も大好きだった。

「もしくは、どこぞでご休憩かもしれんよ」
「そこまでよ……と言いたいところだけど、それもいいわね、どう○○？」
「そいつは魅力的すぎる提案だが、時間はまだまだあるから、後の楽しみに取っておこう」
「そう残念ね」

艶やかに笑いやがって、人目がなければ確実に提案に乗っていた。

「それにしても、○○のご実家が楽しみだわ」
「ご期待に沿えればいいんだが、そんないいものじゃないぞ」
「それでもいいのよ、大事なのは○○……貴方の実家ということなのだから」

輝夜は本当に真綿で首を絞めるように、じっくり俺の心を溶かしていく。
もう抜け出せんな、抜け出す気など宇宙が滅ぼうともありえんが。


「着いたぞ」
「あら、至って普通ね」

輝夜の感想のようにどこにでもある一軒家だ、最後に見た時と何ら変わってない。
ちょっと感慨に耽りながら、鍵を取り出す。
鍵を開け、一足先に家に入り、輝夜に振り返る。

「ほら、いつまでも見てないで、とっとと入れ」
「はいはい、お邪魔いたします」

そのまま、輝夜を居間に案内する。

「きゃあっ」

そこで待ち受けていたのは何かが破裂するような音だった。
宙に紙のテープが舞う、パーティークラッカーだ。

「「おかえり～○○」」
「ただいま……つーか、輝夜をビビらせんな」
「「おお、熱い熱い」」

俺は音と同時に輝夜を抱きしめて、庇っていた。
そんな俺を見て、両親が茶々をいれてくる、これはうざい。

「さて、○○……その抱きしめてるお嬢さんはどちらさまかな？」
「初めまして、○○さんとお付き合いさせて頂いている蓬莱山輝夜と申します、宜しくお願いします」

俺の腕から逃れた輝夜が、居住いを正して、両親に挨拶をする。

「これはこれはご丁寧に、○○の父です」
「○○の母でございます」

そして、俺を見てニヤニヤするな。
でかしたとかいうな、親父。
もう「そこまでよ！」とか聞くな、お袋
輝夜もそれに乗るな！
くそ、突込みがおいつかねえ。




「あははははははは、面白い面白いわ、貴方のご両親」
「ネタにされてる俺は面白くねーよ」

風呂を済ませて、寝巻きに着替えた輝夜が、俺の部屋のベッドで笑い転げていた。
俺はそれを憮然とした顔で愚痴っていた。

「あら、いいじゃない……ここは暖かいわ、ご両親の愛があふれているもの」

恥ずかしげもなく、そういうセリフをよくいえるものだ、これもカリスマか。
流石は姫様、そこに痺れる！　憧れる！
……なわけがない。
等と適当なことを考えていたら、輝夜の顔が少し翳った。

「だとしたら、私はその暖かさを壊そうとしていることになるのね……」
「それは違うだろ」

輝夜、それは大きな間違いだ。
子供は、いずれ親から離れて、巣立って行くものなんだぜ。

「今回は八雲紫がたまたまこういう企画を立てたけど、次があるとは限らないじゃない」
「そうなったら、そうなった時に考えりゃいーよ」

そういって、輝夜の隣に腰掛ける。

「何より、俺がお前と一緒に居たいんだ
　その子供の意思を尊重こそすれ、否定する親なんてものは早々いねえよ」

特に俺の両親だしな、幻想郷のことを話したら、移住しかねん。
俺が真摯な説得に納得したのか、輝夜は俺に抱きついてくる。

「その言葉……嘘だったら、永遠に殺し続けてあげる」
「上等だ、逆に俺の愛で、永遠に殺し尽くしてやるさ」

そのまま、俺は輝夜をベッドに押し倒し……「そこまでよ」
両親が気づいており、翌日ひたすらからかわれたのはいうまでもない。


新ろだ58

───────────────────────────────────────────────────────────
「ふぅ、流石に寒いねぇ」
俺こと○○は、一人渡り廊下に座り季節外れの月見をしていた
別に満月ですらなく、三日月とも半月とも呼べない中途半端な形をした月だけを肴にし、ちびちびと酒を呑む
場所は竹林の最奥、永遠亭
幻想郷に迷い込んだ際、妖怪におそわれその手当を受けたままなぁなぁで厄介になっている
本来ならば神社の巫女にあちら側へ送り返して貰うのが定石、というか普通一般にはみなそうするらしい
のだが、別段あちらでしたいこともなし、流れに任せてみるのも一興かなぁと思ったのが運の尽きとでも言えばいいのか
やたら俺に興味を持った人物が、そんな話をけしかけたのが事の発端ではあるのだが
まぁそれが誰かといえば
「あら○○、今自分一人で月見？またずいぶんと酔狂ね」
そう、こいつである
黒く、床にまでつくほどに長い髪を持つ、日本人なら誰でも知っているであろう御伽草子のヒロイン
かぐや姫こと蓬莱山輝夜その人である
まさか当の本人だとは思わなかったが、話を聞く限りどうやら本物らしい
流石に御伽草子の登場人物とお知り合いになれるとは思っても見なかったわけで
そんな人物から熱心にうちに住みなさいよ！とか言われたら承諾せざるをえないわけで
断れるわけ無いだろ、常識的に考えて
いやほら、それ抜いても美人だしね輝夜って
男として、いや漢として断れないじゃない？
有り体に言えば惚れたのさ、一目惚れさ
「ん、輝夜か。何か用でも？」
ほろ酔いの顔を傾けて、輝夜の顔を視界に入れる
酔ってでもいないとまともに直視できない
初心だねぇ、とよく言われました
「用がなくては話しかけたらいけないのかしら？」
なんて言いながらにこりと笑う
畜生、卑怯だ可愛すぎるぞこいつ
「別にそうは言ってないけどね、一応こういうのはお約束だろう？」
「そういうものなのかしらねぇ。でもそれにしても時季がはずれ過ぎじゃない？十五夜にしても違うし、雪見というには時期尚早だし」
ふぅ、と軽くため息を一つ
「前にも言った気がするが、あんまり盛大に騒いで酒を呑むのは好きじゃないだけさ」
そういういかにも酒が合いそうなイベントでは必ず大騒ぎになる
酒は静かにちびちびと、が好きな俺にとっては以ての外
故に神社の宴会へも輝夜と永琳に、というか主に輝夜に行こうと言われているが断り続けている
酒を呑まなければ騒ぐのも構わないが、酒がその場にあるのに呑まない、というのもつまらない
ふーんという声が聞こえたかと思うと、輝夜が横に腰掛けた
「…輝夜？」
「騒がなければ別に一人じゃなくとも呑めるわけね、だったら今ここで私と呑んでも問題はない、と」
ふふん、と得意げな顔をし上機嫌な輝夜
「ま、いいけどね」
言いつつちびちびと飲み続ける
酒の肴は今や微妙な月から輝夜との会話へと移行
やはり月などより美女の方が肴にはいい
先ほどより格段に酒が旨い
「ちなみにそのお酒何処から？」
「ああ、台所の奥にあったぞ。まったく、俺から酒を隠そうなんて百年早い」
「ああ、やっぱり」
なんか人を哀れむような目線を向ける
「やっぱりって何がさ」
聞きつつちびちびと、ではなく一度一気にあおる
「それ、永琳秘蔵のお酒よ？ばれて折檻で済めばいいわね」
ぶうぅー！
「げほっげほっそういうことは、もっとげほっはやくにだな…」
思わずあおった酒を吹き出す
酒が気管支に入るとろくな事が無い
というか痛い
「あっはっはっはっはっは！まぁまぁ、ばれない程度に呑んで戻せばよし」
「戻せなかったら？」
「頑張ってね♪」
にこり、と殺人級の笑顔を向けて一言
ひでぇ、あんたひでぇよ
「冗談だって。そのときは一緒に怒られてあげるわよ」
からから、と一頻り笑ってふぅ、と息を整える
「はい」
ずいっと手を出すは輝夜
「…ん？」
「だから、はい」
ずずいっと
「いやだから何さ」
俺にお手でも求めているのかこのお姫様は
「何って、私の分の盃は？」
ああ、そういえば一人で呑むつもりだったので一つしか持ってきていない
今から取りに行くのは面倒だし、何より興が冷める
さてどうするかと小考、一計を案じる
「輝夜、ちょっとこっちに」
こいこい、と手招き
はいはいと応じる輝夜
それを見てから盃に酒を流し込み、それを更に自分の口へ含む
疑問符を浮かべる顔を掴み、状況を把握される前に素早く流し込む
当然のごとく口移しで
「ん～～～！」
数秒の口づけは口に含んだ酒を移し終わった刹那に終了
…………って
何をしてるんだ俺は
「あら、以外と大胆なのね」
された輝夜は、月明かりではわかりづらいながらも若干頬を赤らめる程度の反応
「酔いが冷めて猛省する姿が目に浮かぶわねー」
くすくすと笑う輝夜には口移しをされたことに対する反応は特に無い
「…冷める前から既に猛省してるわい。というか、されて嫌じゃなかったのか輝夜は」
んー、と思案をし
「そういう貴方は何で口移しなんてしたのかしら？」
質問を質問で返す輩は以下略
その質問に答えろと言うのですか貴方は
盃が無かったからと言うにも、その盃を輝夜に使わせればよかっただけであるし、何よりもそのようなことに及んだ最たる原因は
「好きだったから…かなぁ」
やっぱそれに尽きるんだと思う
何のかんの言っても一目惚れだしね、俺
「あらあら」
頬を赤らめるは輝夜
ん？今のもしかして声に出てた…？
うわーい俺ってばだいたーん
今必殺の大暴露大会ですね
今まで一人でしか呑んでなかったから、自分がどう変わるかなんて把握し切れてなかったからかね
畜生、今日は厄日か
「それじゃあ答えね」
俺から一升瓶をひったくり、そのまま行儀悪くラッパ飲みの勢いで口に酒を含む
先ほどとは逆の関係で、酒を流し込む
酒を全て移し終わると、口づけは終了
「さぁ、私の答えは伝わったかしら？」
満面の笑み、恐らく自分が今まで見た中では最上級の笑顔を浮かべ
「これでも一目惚れだったんだからね？」
なんて、殺人的な一言まで発してきた
くらり、と目が回る
そのまま倒れそうになるのをこらえる
「さて、これでお互いの気持ちが確認できたわけだけど」
どうする？と蠱惑的な笑みを浮かべて誘ってくる
流石にこの輝夜なんて酒に溺れるのはまずい気がする
が、それも一興である気がしないでもない
いや、そうせざるをえない
輝夜から一升瓶をひったくり、同じように含みまた口移し
今度は口移し終わり、それを飲み終わっても続く長い口づけ
一分とも十分ともとれる口づけを終えると、その役割は交代する
酒が尽きるまでの無限ループ
どちらが終えるともわからぬ行為を繰り返し、酔いは深くなる



「…んー」
昨夜はそのまま寝てしまったらしい
節々が痛いがそれよりも頭が痛い
これは流石に
「おや、お早いお目覚めですね」
のみすぎた…
「え、永琳…お、おはよう」
ぎりぎりぎりとさび付いたように動かない首を動かして、ようやく顔が声の方向へと向く
そこには鬼の笑みを浮かべた永琳が仁王立ち
鬼の笑みって何かって？殺気びんびんな笑みだよコンチクショウ
「昨夜はずいぶんとお楽しみだったようで。私秘蔵の日本酒を空にして姫様を籠絡してさぞ楽しかったでしょうね」
ろ…籠絡？
日本酒は勢いで空にしてしまった気がしないでもないが、と思いつつも辺りを見渡すと
明らかに着崩れして、この地獄の状況はなんのそのすっげぇ幸せそうな笑みを浮かべて爆睡中のお姫様
んふふー○○～そこはダメよ～は・ぁ・と
じゃねぇですよ姫様
流石にその寝言は俺のデッドラインぶっちぎりですよ畜生
ぶっちぃんと
堪忍袋とか血管とかいろいろ混ぜて無いものも混ぜた物が一斉に切れた音
つまり俺の死亡フラグがたった音です
わかれ
「さて、これから○○は私の実験…もとい説教に付き合って貰いますが異論はありませんね？」
あるとか言ったらこの場でバラすとでもいいそうな迫力
高速で首を縦に振りまくる
むんずと首根っこをつかまれ、その場を引きずられて研究室へ連行
あわや実験体にされかけたところを遅れて起きた輝夜が気がつき事情を説明して平謝り
ついで俺と輝夜の二人で平謝りして五時間正座で説教の後開放
事なきを得た

「流石に足が痛い…」
「私もよ…」
お互いに開放された後、研究室を出ながらお互いにぼやく
うむ、流石にあの呑み方は危険すぎる
何より限度がない
今後はあんな呑み方は自重しよう
なんて思った矢先
「ねぇ、また今度あれやりましょう？」
今度は怒られないように私の部屋でね
なんて赤ら顔で言われたら、そんな豆腐如き脆い決心はすぐに崩壊
嗚呼、もう抜けられそうにもない


新ろだ160

───────────────────────────────────────────────────────────


「暇ねえ･･･」

「暇ですねえ･･･」

と、ある竹林の奥の奥にある永遠亭で呟く二人

「○○ー、何か楽しいことないのー？」

「特にないですねえ･･･」

俺は○○。ごく普通の人間なのだが。
月から来た死なないお姫様に仕える人間。
ってだけで普通ではないかもしれない。

「もう･･･、なにか考えなさいよ。」

「そう言われましてもねえ。」

いつもなら永琳様や鈴仙がいるのだが、その二人は現在ほかの男たちと遊んでる。

従者で在りながら主と恋愛関係にあるというのは非常に失礼？なのかもしれないが、
姫様が望んできたことなので気にしないことにする。

「もう･･･、あなたは私のなんなのよ！」

この会話ももう何回したかも覚えていない。
それほど暇なのである。

「姫様の従者であり、輝夜の恋人ですよ。」

名前を言い換えてるのは自分なりのモットーである。
公私混合しない･･･ってのは違うか。
姫様は気にしていないようだが、やはりそれなりのケジメはつけておきたいし。

「暇ねえ･･･」

「暇ですねえ･･･」

っと、ここまでの流れはいつも通りだった。

「そういえば･･･」

姫様が口を開いた

「人間って本当に不便よねえ･･･」

「そうですかね？特に不便なことなんてないと思いますが･･･」

「不便よ。だって長くても100年･･･。赤子のときもあるから50年一緒に居れればいいほうなのよ？
　そんな短い時間で私を満足させれるのかしら？貴方は。」

確かにその通りかもしれない。
俺は普通の人間。
相手は死ぬことのない人間。

俺のほうが早く死ぬに決まってる。

「･･･俺が死んだら、姫様はどうしますか･･･？」

「そうねえ･･･、どうするかなんてわからないけど。
　とりあえず泣くと思うわ。
　泣いて泣いて、貴方のことを恨むわ。」

「恨まれちゃいますか。まぁ姫様を残して死ぬんだから当たり前ですよね･･･」

「貴方はどうするのかしら？私のために、何ができるのかしら？」

「俺は姫様の従者ですから･･･、命令されれば何でもしますよ。」

従者は命を懸けて主を満足させる。それが従者らしい。

「じゃあ私が貴方に死ぬな、って命令をすれば死なないのね？」

「勿論ですよ。まぁ永琳様の協力が必要になるでしょうが･･･」

「判ったわ。それだけで十分よ。
　ただし、○○。」

「生きてる間は、私のために尽くしなさい。
　私のために尽くし、死になさい。
　これが命令よ。」

「難しい命令ですね。」

「そうかしら？これでも譲歩したつもりよ？」

「俺としては、生きてる間は姫様のために尽くし、
　蓬莱人になっても尽くし続けたいんですがね。」

「ならばずっと生きてなさい。それでいいわ。」


主の満足気な顔。
それが恋人としての最高の笑顔である。
それを守るために俺は生き続けたい。

&gt;&gt;新ろだ426

───────────────────────────────────────────────────────────     </description>
    <dc:date>2009-10-04T13:14:50+09:00</dc:date>
  </item>
    <item rdf:about="http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/417.html">
    <title>フランドール5</title>
    <link>http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/417.html</link>
    <description>
      ■フランドール5

私がこの図書館に寄生するようになって何年が経っただろう。いや、実の所一年も経っていないかもしれない。

村から気違いと蔑まれ、人里を追われ、人間よりもむしろ妖怪相手のほうが何かと面白く会話が出来る事に気づき、湖を渡り、私はこの館に辿り着いた。
今は家事手伝いの十六夜が運んでくる僅かな食事を口にしながら、この愛すべきヴアル魔法図書館の書物たちを少しずつ読み続ける日々が続いている。


ぱたり、と、私は手元の書物を閉じた。


一冊の読書を終えた私の頭に残るのは、ひとつの疑問。心理学的に言えば好奇心とも言うだろうか。
今まで読んだ事のないジャンル「恋愛小説」。その中のいわゆる「愛」の記述の中に、私は少し気になる表現を見つけた。

その表現について尋ねる為、私は親友パチュリー・ノーレッジの姿を探して広い図書館の中を早足で移動する。
お互い口という器官をあまり必要としない性質の生物のため、いざ聞きたい事があると不便だ。


と、そこで私は本棚の影に、見慣れた赤い翼を見つけた。


「小悪魔」
「ひゃわっ！？…あ、○○さんですか。驚かせないでくださいよ～…」

図書館整備担当要因小悪魔。この図書館ではノーレッジに次ぐ知恵者であり、蔵書の位置にも詳しい。
まだ私が来て間もない頃から何かと世話を焼いてくれている。本人曰く、「○○さんはフラフラしてて危なっかしいですから、いつだって目が離せませんよ」だそうだ。
ありがたい事だが、読書中に後ろからじーっと私の事を見つめているのはどうかと思う。以前そのことを指摘すると「きっ…気づいてたんですか！？」と言って赤面とともに逃げた。

私は今自分が抱えている疑問を、彼女にぶつけてみる事にした。



「なあ小悪魔。…キスとはどういう味がするんだ？」
「へ…え？え、え、えええええええええええええっ！？」

そう。私が感じていた疑問はそれ「キスとはどういう味がするのか」というものである。

書物曰く行為の対象の味がするとあったが、どうも小説の類は表現がうやむやな事があって困る。
それだからノーレッジにでも聞けば分かり易く説明してくれるのかと思いやってきた訳だが──


「…小悪魔、風邪か？顔が赤い──「あああああああああ貴方って人は！もう！なんてこと言い出すんですかっ！バカ！バカ！罪な人っ！」

発言を遮られた上に、赤面されたまま力無く胸のあたりを殴られた。

「…キスとは、何かマズいことだったのか？」
「う…えーっと、いや、その…悪くは…ない、です…で、でも、それには順序ってものが…あう…でも…いい…のかな？」
小悪魔が何か慌てた風にしどろもどろになってしまっていたその時───


「そこまでよ、小悪魔」


「おお、来たかノーレッジ」
「パチュリー様！？」

動かない大図書館パチュリー・ノーレッジが宙にいた。
彼女は私と小悪魔の間に割り込むようにふわりと着地し、小悪魔に向き直った

「こぁ、今から私は○○ととても大事な話があるから、貴方は外で門番でもしてなさい、そう、朝まで」
「いっ…嫌です嫌です嫌です！朝までって○○さんに何する気ですかパチュリー様───！？」

彼女は小さく自分のスペルカード名を呟き、色鮮やかな弾幕とともに赤い翼の彼女を屋根の外へと放りだした。

「…スペルカードを使うほどか？」
「ええ。あの子がいると何かと進みにくいから」

そういうと彼女は私に向き直り、薄紫の髪をなびかせた。
彼女こそ私の親友にして屈指の知識人、パチュリー・ノーレッジ。
この図書館の主であり、館の主人レミリア・スカーレットの古き友人でもあるらしい。彼女の知識の深さは私も一目置いている。

…そういえば一度、彼女に「知識を求めるその姿勢は結構だけど、もう少し貴方は他者からの好意に敏感になってもいいんじゃないかしら」
と、唐突に言われた事があった。そりゃ私がここで本を読むために生きているような生活が出来るのも、全て人からのご好意で成り立っておるわけであり、その事に対しての感謝は十分してるはずなのだが。

そう彼女に言うと、「…………そういう所が鈍感だって言うのよ」と言われた。
どうやら、私には彼女にしか見えない欠点があるらしい。


彼女はさて、と前置きして切り出した。

「キスの味が知りたいそうね、○○？」
「話が早くて助かる」
「ここで私が貴方にその行為の味を口頭で説明するのは簡単。けれどそれでは貴方に100%伝わるという保証がない。
　五感によって感じられる事を言葉で相手に伝えるのはとても難しい事。…つまり百聞は一見にしかずね」

そこではた、とノーレッジの口が止まる。少し溜めたあと、彼女はゆっくり続けた。

「そこで───私は、実際に私とキスをしてみることを提案するわ」

酒でも飲んでいたのか、彼女の顔はほんのり赤い。
酩酊でもそんな良案が出るとは流石だな、と口の中で呟き、私はその案を肯定した。

「良案だな」
「…決まりね」

私の前に手を差し出すノーレッジ。身長を合わせろと言う事だろう。
私はその場で膝立ちになる。交錯する視線。そして彼女は私の頬に両手を添え、そのまま自分の唇に────





触れる直前、カツンという硬い金属音が静かな図書館にどこからか響く。
何かと思い首を上げると、そこには銀色のワゴンを携えた家事手伝いの主──メイド長だったか──十六夜咲夜が立っていた。


「…紅茶をお持ちしました」


十六夜咲夜。私が最もご好意に甘えさせていただいてる人物は彼女であろう。
人間である私が死なない程度の食を用意し、定時になるとどこからともなく現れては美味な食事を振舞ってくれる。

……しかし、紅茶(嗜好品)を持ってくるとは珍しい。それほどキリの良い時間でもないというのに。

と、そこで私はこういうことが以前にもあったなと思い起こす。

あれは──そう、いつだったか、ふとした事から私がノーレッジの読もうとしていた本を取ってやろうとして転落し、誤ってノーレッジを押し倒した際に一度。
それと私が椅子の上で本を読みながらうっかり寝てしまった時。彼女の声で目を覚ました時、小悪魔が何故か顔をぎりぎりまで接近させていたのが印象的だった。


どこか緊張したような彼女の声に、私はすまないなと言ってワゴンの上のカップを取る。

「待ちなさい、○○」
紅茶を飲むためカップに口をつけようとした私を、ノーレッジが呼び止めた。

「実験がまだ途中よ。すぐに終わるから、こっちが済んでからにしたら？」

ああ、それもそうかと言って私は再び膝をつく。
「すまないが十六夜、紅茶は後で頂くよ」

再び、ノーレッジが頬に手をかける。そして顔を素早く近づけ、私の口に────

瞬間、世界が変わる。
仄暗い図書館から、赤い絨毯に蝋燭の燭台が並べられた図書館前の廊下へと。






私は手早く状況を理解するよう、あたりをキョロキョロと見回す。
目の前にノーレッジの姿が無く、十六夜咲夜が立っていた。

私は辺りの情報を整理し、結論を見つける。

「…つまり、時を止めて連れてきたと言う事か？」
「お早いご理解、助かりますわ」

彼女は美しいという表現ができる笑みを浮かべ、ぺこりと一礼した
私は彼女に対し不満げに口を尖らせ、抗議の意を表する。

「私は実験中だったのだが？」
「ええ。ですから、私はあなたをここに呼んだのです」

少しばかりの疑問符が頭に浮かぶ。私は十六夜に、詳しい説明を求めた。

「説明してくれないか？」
「ええ。…私のこのことが大変な失礼な事であるというのは承知の上。
　しかしキスという行為は、そもそも男女間の深い愛情を表すもの。○○さんほどの方ならば、実験とはいえそういう行為をしてしまうのですから───
　相手も、それなりの方が必要かと存じまして」

「…つまりノーレッジでは役不足であり、見ていられなくなったから連れ出したと？」
「概ね、そのように解釈して構いませんわ」

成程、と私は筋の通った理屈に頷く。しかしその説明では疑問が残る。

「…では、私が実験するに相応しい相手とは誰か？」
「それは…勿論」

ぽん、と自分の胸を叩く十六夜。

「不肖、紅魔館メイド長十六夜咲夜。これより○○さんのお相手を勤めさせていただきたく存じます」
「…………？」

私はやたらと硬い彼女の口振りに少し疑問を覚える。
これではまるで、嫁入り前の娘ではないだろうか。

「……十六夜、嫁入りの練習か？」

その口調がおかしく、私は柄にもなく冗談を口にした。
彼女はそれに答えるように、無言でただにっこりと微笑んでいた。


やがて会話が途切れ、十六夜は胸に手を当てて二､三度深呼吸を始める。瞳を閉じて、唇を私のほうへ突き出した。
こちらから、という事らしい。私は先ほどノーレッジがそうしたように頬に手を当て、顔を近づけ────





「おっ兄っ様────────っ！！」




廊下右奥より、光の勢いで何かが迫り来る。
それは以上の言葉を述べつつ十六夜を跳ね飛ばし、私の前でぴたりと停止した。

「何か」の正体を確認すればそれは悪魔の妹フランドール・スカーレット嬢。
地下牢に幽閉されし囚われのイカレ姫君だ。


彼女との出会いは非常に衝撃的であった。あくる日、地のそこまで響く轟音と共に私の目の前の床をブチ抜いて現れたのである。
私は突如現れた彼女に押し倒されてそのまま殺されそうになったが、
その時の私は生命の危機よりも読みかけの本を壊された事に腹を立て、その場で彼女の頬を思いっきり張ったのだ。

そのまま小一時間ほど説教を食らわし、今では私の妹のような存在となっている。


彼女は跳ね飛ばした十六夜に蹴りを入れて紅魔館外まで吹っ飛ばすと、私に向き直り幼子特有の太陽のような笑みを見せた。

「ね、お兄様何してるの？お散歩？」

そのまま彼女は私に抱きつき、胸板に顔を埋めた。返答を必要としない自己中心的な会話は、実に彼女らしいと言わざるを得ない。

度重なる出来事の連続で忘れかけていたが、私はそこでふとキスの味についての実験を思い出す。
十六夜も戻ってきそうにないし、いっそ彼女に頼むかと私は考えた。

「…フラン、キスしていいか？」

実験だのなんだの言わない方がより早く実行できるのではないか、と私は考えた。

「ん……え？キス？うん！しよしよ！」


それからの彼女の行動は早いものだった。

埋めていた顔をすぐに離し、私の顔の位置に持っていく。
一瞬だけ互いの視線を交差させ、その後すぐに唇を重ね合わせた。

まさに一瞬。誰から邪魔する隙もない早業だった。


「ん、ちゅ…ぷはっ」

少しして、フランは私から口を離す。

さて、肝心の味だが……正直な所、よくは分からなかった。
予想通り、濡れた唇の感触というか…やはりフィクションの表現は大袈裟だったか。

そこで私は思考を内部から外部に切り替えフランを見る。少し眠たげ(とろんとした、というのだろうか)な目をして、頬を赤く染めて蟲惑的な笑みを浮かべていた。
と、そこでふと思いつく。私はフランにも味を聞いてみる事にした。

「…フラン、キスとはどういう味がした？」
「ん…えーっとね、お兄さまの味…かな？」

えへへ、と、自分の発言が恥ずかしかったのか頬を染めて俯くフラン。やはり彼女もそういう表現をするか。


顎に手を当てしばし考える。以上の結果より導き出される結論は───

・キスとは、行為の対象の味がする
・私にそれを知覚する事はできず、フランには知覚する事ができる。

というところだろうか。後はその味を私がどのようにして知覚する事ができるようにするかの模索だが───

「……………お兄様？」

と、私がそこまで考えた所で不意にフランから声をかけられる。
…困った事に、思案してる間に彼女を置いてけ堀にしてしまっていたらしい。私の悪い癖だ。

「ね、お兄様、もう一回…しよ？」

フランは私に向けて両手を掲げた。恐らく、身長をあわせるために抱っこしろという事なのだろう。
私は両手を取ってフランを抱き上げ、もう一度口づけを交わした。

「……ん…」

相変わらず、何の味もしない。
対してフランの方はというと、口に残った味を噛み締めるように舌で舐っていた。

「……フランは、私が知らないことを知ってるんだな」

それなりに知識人になったつもりでいたが、目の前の少女にすら私の知識は劣るのである。
私は自嘲気味に、羨望の意も込めて彼女にそう言った。


彼女は私に三度目の口づけを交わし、やがて笑顔で言った。

「ん…うん。だから今度は…私がお兄様の知らない事、たーっくさん教えてあげるねっ！」

その言葉を聞いて、私の顔にも自然と笑みが漏れる。
長閑な午後の昼下がり、多くの犠牲を出して為された実験は、こうして幕を閉じた。

&gt;&gt;新ろだ401,402

─────────────────────────────────────────────────────────── 

　帳簿整理も終わり、いざ就寝と言った時の事だった。
　廊下から、ザックザックと言うか、ガッシャガッシャと言うか。
　そんな、足音のような鈍い金属音が聞こえてきた。
　確実に近づいてきているその音は、俺の部屋の前で止まったらしかった。

「○○、いるー？」

　聞き慣れた声が扉から聞こえた。

「ん、フラン？」
「うん」

　こんな夜更けにどうしたのだろう。
　そう思ってから、吸血鬼ってば夜行性だってばよ、という事を思い出した。
　まさか、遊んで欲しい、とか言われる訳ではあるまいな。
　流石にそれは無いとは思うのだが、仮にもレミリアの妹である。絶対に無いとは言い切れない。
　どうやって断ろう、などと考えながら、扉を開けると。

　そこには、灯りを反射して光沢を放つ小さなぶたを持った、笑顔の女の子がいた。
　背中の羽がぱたぱたと動いている。

「……どうした？」
「これ見て！」

　ぶたを俺に差し出してきた。直後、ぶたの体内から、ガション、という豪快な音が聞こえた。

「……ぶただねぇ」
「うん、ぶたさん」

　フランは相変わらず笑顔だ。何が嬉しいのだろうか。
　ぶたを受け取る事にした。ズッシリとした重みが手に伝わった。
　高級感溢れる重みだった。
　やはり紅魔館。目の付け所が違う。そして、金の使い方が豪快だ。
　そのぶたをよく観察する。
　背中に、縦に短く横に長い小さな長方形の穴が開いていた。

「あ、貯金箱か」
「……何だと思ってたの？」
「いや……その……」

　よもや、高い骨董品。等とは口が裂けても言えない。
　今思えば、動かしたときに内部で音がなる骨董品なんて聞いたこともない。
　どうやら、目の付け所が違ったのは俺だったようだ。

　廊下で立ち話も何なので、フランを部屋に入れる事にした。
　現在、テーブルを挟んで座っている。
　そして、そのテーブルの中心に鎮座しておられるのがぶたの貯金箱。
　そのつぶらな瞳は、付き合いの長いフランをじっと見つめている。
　……いや、まぁ俺が向けたんだけど。

「それで……これがどうした？」
「お金、もう入らない」

　フランが硬貨を取り出して、ぶたの体内へ続く唯一の穴に差し込む。
　しかし、カチッという金属がぶつかるような音がして、これ以上進まない。
　フランが手を離すと、硬貨は半分も入らずに止まっている。

「凄いなぁ、ここまで溜め込んだの初めて見たかも」
「！！　でしょ、でしょ！」

　俺が言うと、ようやく笑顔が引っ込めたはずのフランが目を輝かせた。
　羽の動きがせわしない。
　何だ？　何でスイッチが入ったんだ？

「いや、確かに凄いけど……もしかして新しい貯金箱が欲しいのか？」
「ううん、違うよ」
「違うの？」

　じゃあ、一体何なんだ。れみりあうー☆って何なんだ。
　真意が全く読めない俺に、フランの顔は少しずつむくれていく。

「○○、シラを切ってるの？」
「何でそうなる！？」
「だって、さっきから何も知らないって顔してる」

　さっきの笑顔はどこへやら。
　明らかな不機嫌顔になってしまった。
　確かにここの会計管理を任されている俺が、フランが貯金をしていた事を知らなかった事には非がある。
　ただ、フランのそれはどことなく違った。

「いや、実際に何も知らないんだ。フランが貯金箱で金を貯めてた事なんて、さっき初めて知ったんだぞ」
「……ほんとに？」

　確かに悪いのは俺だ。そう、俺なんだ。
　なのに、どうしてそんなに泣きそうな顔をするんだ？

「もし良かったら、教えてくれないか。別に教えちゃいけないってルールは無いだろ？」

　俺の言葉に、俯いたフランがこくんと頷いた。
　そして、顔を腕でゴシゴシと拭いながら、言った。

「この貯金箱、一杯にしたら、○○が、喜ぶから、お礼にずっと一緒にいてくれるって」
「俺が？」
「ううん、パチュリーが」
「パチュリーかよっ！？」

　何言ってるんだよあの人。
　っていうか、当事者無視で勝手に話決めるなよ。

「でも、知らなかったんでしょ？」
「あぁ、全く」
「……そうだよね」

　やり取りを静観していたぶたを胸に抱いて、フランは椅子から立ち上がった。

「フラン？」
「お部屋に帰る」
「…………」
「だって、○○知らなかったんだもん。無理に言っちゃ、悪いもん」

　あぁ、くそ。反則だろ。
　そんな事泣きながら言われて、帰せるかよ。

「良いよ」
「……え？」
「流石に俺も忙しいからずっと、って訳にはいかないが」
「……ほんとに？」

　さっきと同じ言葉だ。
　しかし、その顔には悲しみは無く、驚きと喜びで満ちていた。

「暇があればフランに会いに行くよ。逆に、暇だったらフランからこっちに来ても良い」
「でも、お仕事が……」
「その時ぐらい、静かにしてくれるだろ？」
「うん……うんっ！」

　満面の笑みのフランが飛び込んできた。
　ぶたを、放り投げて。

「ちょ、ぶたぁぁぁぁぁぁぁぁ！」

　ぶたは、豪快な音を立てて中身をぶちまけた。
　俺は、フランに飛び込まれて床に倒れこんだ。
　部屋は、凄惨な状態になった。



　

　現在、俺は床にぶちまけられた金を集めていた。
　背中には、幸せそうなフラン。

「で、この処理に困る金、どうするの？」
「○○にあげる」
「いや、こんな小銭だらけ、貰っても困るんだけど……」
「でも、お金使わないから」
「……そっか。そう言えばフランは外出ないもんな。なら、ありがたく貰っておくよ」
「これで○○を買ったと思えば良いんだもんね」
「人身売買は犯罪です……」
「えへへ、ずっと一緒にいてね！」
「だから、ずっとは無理だって」
「じゃあ、いっぱい一緒にいてね！」
「うん、まぁ、それなら良いかな？」

　今までよりも、もっと忙しくなりそうだった。

&gt;&gt;新ろだ441

───────────────────────────────────────────────────────────     </description>
    <dc:date>2009-10-04T13:13:37+09:00</dc:date>
  </item>
    <item rdf:about="http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/419.html">
    <title>レミリアとでいうぉーかー5</title>
    <link>http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/419.html</link>
    <description>
      でいうぉーかー5

　冬、紅魔館と言えども、寒さとは無縁ではない。
　むしろ、寒い寒いと言いながら、それすらも風流の糧とするところがある。
　暖炉に火を灯し、暖かいものを飲んで暖を取る。
　そういった生活が、冬の紅魔館の暮らしだった。






「とはいえ、寒いわねえ……」

　咲夜に淹れてもらった紅茶を飲みながら、レミリアがぽつりと呟いた。

「咲夜、メイド達は大丈夫？　無論貴女も含めてね」
「ええ、大丈夫ですわ。今年は○○さんも手伝ってくれていますし」
「……○○はほっとくとずっと働き続けるんじゃないかしら」

　軽くため息をついて、紅茶に再び一口つける。

「今日も？」
「ええ、薪などの燃料を運び出すのを……」

　もう一度ため息をついて、レミリアは紅茶のカップをソーサーに戻す。

「まあ、好きにするように言ってるしね……仕方ないか」
「ですが、そういうところもお嬢様は気に入っておられるのでは？」

　咲夜のちょっとしたからかいに、レミリアは紅くなった顔を背けた。

「否定はしないけれど、咲夜も言うようになったわね」
「僭越でした。申し訳ありません」

　そう言いつつも、咲夜はくすくすと楽しそうに微笑んでいる。
　もう一度何か言おうとした時、ドアがノックされて中に一人の少女が飛び込んできた。

「お姉様！　咲夜ここにいる！？」
「いるわよ。そんなに騒々しくしなくても。どうしたの？」
「魔理沙にもらったの！」

　嬉々として飛び込んできた少女――フランドールが持っていたのは、どう見ても。

「……湯たんぽ、ですか？」
「咲夜、知ってるの？」
「ええ、里ではよく使われている品です。夜眠る時、この時期は寒いですから、お湯などを入れて暖めるものなんですけれど」
「それをどうしてフランが持ってるか、なんだけど……魔理沙って言ったわね」

　レミリアが尋ねると、フランドールは嬉しそうに頷いた。

「うん、今日から使いたいから、咲夜、お湯を用意して！」
「ええ、かしこまりました。お休みの前に準備いたしますね」

　嬉々としているフランドールを見ながら、レミリアはどこか不満気な声を出した。

「それにしても、フランにだけ持ってきて私にはないなんて。魔理沙も気が利かないわね」
「え、でも魔理沙言ってたよ？」
「？　何を？」

　首を傾げたフランドールに、レミリアは逆に問い返す。

「『お前のお姉様には極上の湯たんぽがあるから必要ないだろ』って」

　紅茶を飲んで無くてよかった、とレミリアは心底思った。

「毎度毎度、一体フランに何を吹き込んでるのかしらあいつは……」

　そう、一息つくために紅茶を口に運んで――


「ねえ、お姉様、それって○○のこと？」


「……っ！　ごほ、ごほっ！」


　――むせ返った。

「こほ、フラン、それも魔理沙が？」
「え？　ううん、そうかなって思ったの。○○はお姉様のだし」

　ねえ？　とさも当然の如くフランドールは咲夜に同意を求め、咲夜も困ったような微笑を返す。

「……咲夜、湯たんぽの用意してあげなさい」
「はい、かしこまりました。妹様、よろしければ準備する所を見てみますか？」
「見るー！」

　上機嫌のフランドールを連れて、咲夜が一礼して退室していく。
　それを見送って息を整えるためにもう一度紅茶に口をつけて、レミリアは誓った。


　とりあえず、今度魔理沙が来たらシメておこう。






「で、妙に不機嫌なの？」
「そうじゃないわよ」
「○○さんなら図書館の燃料を置いたら此処に戻ってくるから、待ってたら逢えるわよ」
「そ、それでもないわよ、此処にきた目的は」
「はいはい、ついでなのね」

　何のついでかは言わず、パチュリーは温かな紅茶に口を付けた。

「パチェは欲しい？」
「何を？」
「湯たんぽ、よ。図書館も夜は冷えるでしょう？」
「本を読むときでなく、眠るときに使うものだけど……まあでも、暖かいのはありがたいかしら」

　自分の体調をそれとなく気遣ってくれたことへの感謝の意をそういった言葉で表しながら、パチュリーは手元の本をめくる。

「と、そんなことを言ってる間に、来たわよ」
「ええ、来たわね」

　親友の言葉に頷きながら、レミリアは羽をパタパタさせてこつこつと近付いてくる足音に耳を傾けた。

「燃料補充完了ですー。あ、レミリアさん、こちらにいらっしゃってたんですか」
「ええ。暇だったからね」
「暇、ねえ」

　くすくすと微笑うパチュリーを軽く睨んで、レミリアは諦めたように首を振った。

「○○、今日はこれからは？」
「本を二、三冊借りようかと思ってますが、それくらいで」

　借りる本ももう頂いてますし、とテーブルの上の本に目を向ける。

「ん、じゃあ、私に付き合いなさい。本はいつでも読めるでしょう？」
「はい。では、パチュリーさん」
「ええ、お疲れ様」

　ひらひらと手を振るパチュリーに見送られて、二人は図書館を後にした。





「で」
「はい？」

　廊下を歩きながら、レミリアが尋ねる。

「いつから話聞いてたの？」
「あー、えと、話が聞こえていたのは湯たんぽの辺りでしたが」
「そのとき一瞬立ち止まったのはどうして？」
「うあ、ばれてましたか」
「当然でしょ。で、どうして？」

　パチェも気が付いてたしね、と付け加えて、レミリアは○○を振り返った。

「いや、湯たんぽでちょっと」
「何かあったの？　向こうで使ってたとか？」
「いや向こうでも使っては無かったんですけどね」

　むう、と唸って、ぽつぽつと彼は呟くように告げる。

「……いや、フランさんにお会いしましてね」
「フランに？」
「それで、その……僕は、レミリアさんの湯たんぽなのかと訊かれまして」
「……なるほど」

　何ともいえない表情の○○を見上げて、レミリアもため息をつく。

「何でそんな話にとも思ったのですが」
「元凶は魔理沙よ。全くもう……」

　そう言いつつも、ふむ、と思ってみる。
　今は冬で、あまり外に出られないこともあってか、大抵一緒にいるし、寝るときも一緒だ。
　眠る前の徒然に、外の世界の物語を話してもらったり――そうしているうちに、温かさにうとうとしてそのまま眠ってしまうこともたまにある。
　そう思うと、湯たんぽと言うのもあながち間違いじゃないような――

「レミリアさん？」
「あ、え、な、何？」

　急に顔を除きこまれて、レミリアは頬が熱くなるのを感じる。
　まだ彼の何処か唐突な行動に慣れていないのもあるし、何より直前まで目の前の恋人のことを考えていたのだ、驚きも照れもする。

「何だか急に考え込んだから、どうしたのかと」
「い、いえ、何でもないわ……ねえ、○○、何か話が聞きたいわ」
「ん、いつものですか？」
「ええ、暇だもの。いいでしょう？」
「はい、では、埃っぽいのでシャワー浴びてから参りますね」

　にこにこと笑う彼を見ながら、ふと考えたことにレミリアはそっと息をつく。
　ああ、風呂上りならさぞ温かいでしょうね、なんて思うなんて。
　どうやら言われたことが随分と響いているようだということを再認識しつつ、もう一度大きくため息をついた。





「咲夜は使ったことある？」
「湯たんぽでしょうか？　ありますよ」
「よくわかったわね」
「何となくですが」

　微笑んで紅茶のお代わりを注ぎながら、咲夜は頷いた。

「特に寒い日は、次の日に差し支えないように防寒をしますから。体調管理も従者の仕事ですわ」
「大変ね、人間は」

　頷き返しながら、レミリアはその温かい紅茶を手に取る。

「でも、そうして咲夜が健康に気を遣ってくれてるお陰で、私はこうして美味しい紅茶が飲めるのよね」
「お嬢様がお望みになるときはいつでも」

　くすくすと微笑いあって、一口紅茶に口を付けたところでノックの音がした。

「○○かしら」
「そうでしょうね」

　咲夜がそう言って、扉を丁重に開ける。

「ああ、どうもありがとうございます」
「いいえ」
「○○もどう？」
「あ、いただきます」

　レミリアと同じテーブルに着いた○○に、咲夜が紅茶を淹れる。

「いただきます。ああ、美味しいです。温まりますね」
「一日の終わりには最適、ね」
「まさに」

　それぞれの言い方で褒められた咲夜は微笑んで一礼した。
　今日一日の報告を兼ねた話を四半時間ほど交わした頃、ふとレミリアが時計に視線を向けた。

「そろそろ休みましょうか。咲夜、ご苦労様」
「はい、それでは失礼致します。おやすみなさいませ」
「ええ、おやすみ」
「おやすみなさい」

　ティーセットを持って立ち去る咲夜を見送って、さて、とレミリアは○○の袖を引いた。

「休みましょう？」
「はい」

　強請るように抱きかかえさせて、ベッドまで運んでもらう。

「今日は何の話をしてくれるの？」
「そうですねえ……」





「……さん、レミリアさん？」
「ん……ごめんなさい、うとうとしてたわ」
「いいですよ。では今日はここまでにしますか」
「ん」

　温もりに擦り寄って、レミリアは一つ息をついた。

「温かいですか？」
「うん、安心するわ……」

　そう、温かくて安心するから、つい気を緩めてしまう。
　満足そうに微笑むレミリアに、○○もまた相好を崩した。

「湯たんぽ、ですか？」
「んー……かも、ね」
「僕にとっても、ですよ」
「ん、でも、私はそんなに温かくないと思うけど」
「でも、温かいです」

　背に回ったレミリアが枕にしていないほうの腕が、優しくレミリアを抱き寄せる。

「温かいですよ」
「……そう」

　頬を寄せて、柔らかく微笑い合って。
　きっとこんな時間が、何よりも幸せなのだろうと、そう思う。

「……ねえ、○○」
「はい」
「……こんな温もり、私は知らなかったわ」
「……はい」
「だから、その……ん」

　言いよどんだレミリアに、彼は軽く口付けた。

「大丈夫ですよ、僕はずっと此処にいますから」
「……うん」
「何処にも行かないから」
「うん……寒いからかしら、少し気弱になったみたい」

　私らしくもない、と照れを隠すように微笑って、レミリアは○○の肩口に顔を埋めた。

「だから、温めていて」
「はい」




　抱きしめる力が、少しだけ強くなって。
　外は音がしそうなほど雪が降っていたけれど、部屋の中は。
　いいえ、私を抱いてくれるこの腕の中は。
　とても、とても温かかった。

&gt;&gt;新ろだ334

─────────────────────────────────────────────────────────── 

「――というわけで、今年は外の世界では逆チョコと言うのが流行ってるみたいなのよ」
「――で、それをどうして私に言うのかしら」

　不意に訪ねてきた――本当に唐突に訪れた八雲紫に、レミリアはため息をついた。
　大体、今は眠っているのではなかったのか。

「あら、私だって骨休めに起きることもあるわよ？」
「……何も訊いてないわよ」
「顔に出てるわよ、貴女はわかりやすいから」
「からかいに来ただけなら帰れ。第一、そういう話は私じゃなくて○○にしなさいよ」
「もうして来てるに決まってるじゃない」

　そう言いつつ、紫は出されていた紅茶を口に運んだ。
　以前に比べ――あくまで比べ、だが、紅魔館は不意の客人にも寛大になったように思われる。

「……本当に何しに来た」
「外の最新情報をお届けしに来ただけよ？　ああ、ここの紅茶を頂きに来たのもあるけど」

　藍の緑茶も良いけど、紅茶ならここよね、と胡散臭く笑う。

「ここは喫茶店じゃないんだけど」
「きちんと手土産は持ってきてるから、そうカリカリしないで頂戴な」

　宥めながら、紫はスッと宙を裂く。そこから出てきたのは――

「…………チョコ？　料理用の？」
「わざわざ出向くぐらいですもの、これくらいは」

　そう言って、紫は咲夜に視線を送る。それに気が付いて、レミリアが頷いてみせた。

「では、失礼致します」

　咲夜は一言断りを入れると、紫とレミリアのカップに紅茶のお代わりを注いだ。

「流石ねえ」
「自慢の従者だもの」

　褒められて悪い気はしないのか、レミリアの羽がはためく。

「わかりやすいわねえ。まあ、お土産は好きに使って頂戴な。私はそろそろまた休むから」
「ありがたく頂いておくわ」
「量も十分だから、彼と一緒に作ったらどう？」
「…………っ！」

　一瞬にして顔を真っ赤にしたレミリアを満足気に見て、紫はスキマを広げる。

「じゃあ、頑張ってね。御馳走様。おやすみなさい」

　スキマの中に姿が消え去った後、テーブルの上に空のカップだけが戻ってきた。
　それを見て一つため息をつくと、レミリアは咲夜のほうを向く。

「咲夜、これの管理、お願いね」
「かしこまりました。お作りになられますか？」
「そう、ね。もったいないし」

　照れたように顔を逸らす、どこまでも素直でない主を微笑ましく見やって、咲夜は頷いた。

「はい、それでは、準備いたしますね」




「んー、こんなもんかなあ……あ、レミリアさん、咲夜さん、どうも」

　台所から聞こえてきた暢気な声に、レミリアは一瞬表情に迷った後、背後の咲夜を振り返った。

「……どうして○○がここにいるのかしら？」
「申し訳ございません。本日は図書館にいると聞いていたので……」

　図書館に行くときは大体一日作業なので、その認識は本来間違ってはいない。

「ああ、図書館にもお邪魔しましたよ。その後にこちらに」

　あまりに自由な行動に少しため息をついて、レミリアは首を振った。

「……そうね、自由に動くことを許可してるのは私だものね……」
「申し訳ありません。誰がどちらにいらっしゃるのかは大体把握しているつもりなのですが」
「いいわよ、咲夜。仕方ないわよ、○○だもの」

　それに全部把握されてるのも何だか癪だし、とぼそぼそと呟く。

「ところで、○○、その大量の材料は何？　どこから持ってきたの？」
「これですか？　紫さんに頂いたんですよ」
「……多すぎない？」

　紅魔館の厨房は広い。それに比例して調理代なども広い、のだが。
　その半分を埋め尽くしているとはどういうことか。

「はあ、何だか大量に」
「断りなさいよ」

　まあ、あのスキマ妖怪がそれを聞くとも思えないが。

「……で、どうするの？」
「もったいないし、何か作ろうかと」

　そのためにレシピ探してたんですよね、と微笑う。

「……随分な量が出来そうだけど」

　逆チョコ、とかいうものの話を、○○も知っているはずだ。
　だが、この量は一人に贈るようなものでは――

「ええ、それで、外の世界の話なんですけど」
「逆チョコとかいうのなら知ってるけど」
「ああ、今年はそれもあるようですけど、それでなくて――」




「――つまり、世話になっている相手にも贈る、ってこと？」
「ええ、日ごろの感謝を込めて」

　○○の説明に、レミリアは納得するように頷いた。

「家族や友人に渡す、ということもありましたし」
「一概ではないのね」
「ええ――まあ、今の話の半分くらいは材料をもらうときに聞いたものですが」
「……一気に信憑性が薄れたわ」

　でもまあ、とレミリアは微笑む。

「面白いかもね、それも」
「ええ。それでよろしければ」

　一緒にどうですか、と誘う彼の言葉を、断る理由など彼女にはなかった。




　咲夜の仕事に戻して、二人で台所を占拠する。

「何を作ろうかしら」
「量にも因りますが、とりあえずレシピは一通り」
「……図書館にこんなのあったんだ」
「外の世界のですけどね。前に蔵書整理の手伝いのときいくつか見つけまして」

　そう取り出したるはレシピ本。可愛らしい装丁で、表紙に”チョコレート特集！”と書かれている。

「本自体は少し古いですけど、中身は全然大丈夫ですよ」
「んー、妖精メイド達にも渡すから、クッキーなんてどうかしら」

　パラパラと本をめくりながら、レミリアが呟く。

「いいと思いますよ。ですが、本当にみなさんに配られるんですね」
「主人は時に従者達を労うものよ」

　かしこまりました、と頷いて、とりあえず、とばかりに彼はエプロンを取り出した。





　数刻後。

「できた……かしら？」
「ええ、そろそろですね」

　レシピがあることをいいことに、いろいろと試してみたのが良くなかったか。
　あまり直視したくないが、周囲は戦場さながらの光景となっている。
　わくわくしているレミリアのエプロン姿を眺めながら、自分にも原因の一端はあるな、と○○は頷いた。
　とりあえず、予想以上の破壊力だった。何度か気を取られたのも、まあ事実である。

「仕上がったらラッピングしていきましょうか。片付けもしつつ……あ」
「どうしたの？」
「どうやって配りましょうか。量が……」
「あら、いいものがあるじゃない」
「……これ、ですか」

　レミリアの指し示したものに微妙な表情をしつつ、○○は頷かざるを得なかった。





「うー、寒いなあ」

　紅魔館正門前。寒風吹き荒ぶ中、白い息を吐きながら美鈴は呟いた。
　もう日も暮れる。今日も一日が終わっていく――まあ、最近はずっと曇りか雪かだから太陽はあまり見えないが。

「こんな時期に好き好んで攻めてくるのなんていないし、かといってサボるわけにも」

　うっかり眠ろうものなら凍えかねない。結局、太極拳などをやって気を巡らせることにした。寒さは凌げる。

「精が出るわね、美鈴」
「お、お嬢様！？」

　夕闇に不意に現れた姿に、美鈴は声を上げた。

「でも、主の気配にくらいは気付くものよ」
「も、申し訳ありません……ところで、お出かけでしょうか？」
「いいえ、貴女に用よ。○○、取って」

　背後にいた○○に声をかけて、レミリアは包みを受け取る。

「はい、美鈴。今年のバレンタインは、私から皆へ特別報酬よ」
「私にもですか！？　あ、ありがとうございます！」

　深々と頭を下げて、再び顔を上げた美鈴は、○○の担いでいるものに目を留めて何とも言えない表情になった。

「……○○さん、それは」
「……この袋しかなくて」

　十二月にやってくる赤服の老人が担いでいるような大きさの袋が、彼の肩にかけてあった。

「……二ヶ月遅いですね」
「全くです。まあ、次は妖精メイドさん達ですから大抵なくなるでしょうけれど……」
「丁度良かったんだもの。さあ、○○、次はメイド達のところに行くわよ」
「はい、そろそろ休憩の時間ですしね」

　頷いて応じた○○に柔らかく微笑んで、レミリアはもう一度美鈴の方を向いた。

「冷めないうちに食べなさいね。さ、行くわよ」
「はい、では、美鈴さん」
「ええ、お疲れさまです」

　二人の後姿を見送った美鈴は、いそいそと包みを開けた。
　中身はフォンダンショコラ。まだ温かいようで、少し割ってみると中のチョコレートが湯気を立てた。

「あー、温かいものだー」

　どうして他のみんな――咲夜やパチュリー、フランドールよりも先にここに来たのかと少し思っていたけど。
　温かいうちに持ってきてくれようとした配慮がいろいろ嬉しくて、美鈴は少し微笑んだ。

「さあて、お仕事頑張りますかー」





　ホールに集められた妖精メイド達はさざめいていた。
　唐突にお嬢様に呼び集められたのだ。無理もない。

「ほらほら、静かになさい。お嬢様がいらっしゃるわよ」

　咲夜が声をかけると、さざめきはすこし小さくなる。それでも不安なのか、そわそわしているものが多いようだ。
　そうしていると、ホール上の階段のテラスにレミリアが現れた。後ろに大きな袋を担いだ○○を伴っている。

「咲夜、ご苦労様。これで全部？」
「はい、お嬢様」

　咲夜の報告に満足げに頷くと、レミリアは胸の前で腕を組んで口を開いた。

「寒い中ご苦労」

　メイド達がぴたっと静かになった。それには気を留めず、レミリアは○○に目配せする。
　指示に従うように彼だけが階段を降りて、咲夜のところに近づいていった。

「すみません、お手伝い願います」
「ええ、いいわよ」

　袋から取り出す準備する様を確認して、レミリアは言葉を続ける。

「いつも頑張ってる貴女達に特別報酬よ。ありがたくいただきなさい」

　偉そうな口調で、偉そうに命じる。
　それこそがレミリアなのだと微笑ましく思いながら、どうやら同じ想いをしているらしい○○に咲夜は声をかけた。

「足りるのかしら？」
「大丈夫ですよ。大量に作りましたので――ただ、その結果の片付けが全部に手が及んでなくて」
「わかったわ、後で片付けておくから」
「すみません」

　ごそごそと取り出す彼もまた楽しそうに見える。さて、と咲夜は一つ息をついて、妖精メイド達に命じた。

「さ、仕事もつかえているから、早く並んでしまいなさい」


　半刻後。
　きゃっきゃっと喜んでいる妖精メイド達がそこかしこに見受けられた。

「随分と喜んでもらえたようね」

　降りてきたレミリアに、咲夜が頷く。

「甘いものはみな大好きですから。しばらくは仕事にならない気もしますが」
「まあ、たまには良いでしょう」
「たまに、でもないのですけれどね」

　少し困ったように微笑んだ咲夜に、レミリアも微笑ってみせる。

「それもそうね。さ、○○」
「はい」

　ほとんど空になった袋をごそごそと探って、○○は一つのラッピングされた箱をレミリアに渡す。

「はい、咲夜。貴女にも」
「私にも、ですか？」

　意外そうな表情の咲夜に、レミリアはため息をついた。

「当然じゃないの。メイド達に渡してるのに、どうして貴女に渡さないなんてことがあるの？」

　もう、と可愛らしく怒る主に微笑んで、咲夜は瀟洒に頭を下げた。

「ありがとうございます、お嬢様」
「ええ、どういたしまして」

　機嫌が良さそうに――本当に上機嫌な笑みでその言葉を受け取り、レミリアは○○の袖を引いた。

「さあ、次は図書館よ」
「はい。もう袋はいいですかね」
「大丈夫でしょ。咲夜、後はお願いね」
「かしこまりました」

　一礼した咲夜に、レミリアが先に行ったことを確認した○○がそっと告げた。

「随分と悩んで苦心されてましたよ」
「え？」
「咲夜さんの好みを、一生懸命再現しようとしていて」
「あ……」

　にこにこと笑う彼に何かを言おうとしたとき、先を行くレミリアがの声が届いてきた。

「○○ー？」
「はい、今行きますー！　では、咲夜さん」
「え、ええ」

　○○の姿がレミリアを追って消えたのを確認した後、咲夜は時間を止めて、レミリアにもらった箱を開いた。
　中には、トリュフ型のチョコ。
　一つ手にとって食べると、甘く、ほろ苦く、珈琲にもよく合いそうな味が口の中に広がった。

「美味しい……」

　確かに、これは咲夜の好みの味で。
　心から嬉しそうに微笑むと、咲夜はもう一度レミリアの居る方向に頭を下げた。
　そして箱を閉じ、能力を解除する。

「さあ、貴女達、仕事に戻るわよ」





「パチュリー様ー！」
「どうしたの」

　パタパタと楽しげに飛んできた小悪魔に、パチュリーは顔を上げた。
　珍しい行動ではある。大抵、本から顔を上げることもなしに応えることのほうが多い。
　上げた理由は一つ。使い魔の後ろから、慣れた気配が二つほどついてきていたから。

「お嬢様がいらっしゃいました」
「お姉様？　ということは○○も？」

　パチュリーの隣で大人しく本を読んでいたフランドールに、小悪魔は頷いてみせた。

「はい、妹様もお探しでしたよ」
「私も？」
「……そうか、そうね」

　パチュリーが一人小さな声で頷く中、コツコツと二つ足音が響いてきた。

「パチェ、来たわよ……あら、フランもここにいたのね」
「うん……？」

　フランドールは何かに気がついたように立ち上がると、並んで歩いてきていたレミリアと○○の両方に抱きつくように飛びついた。

「フラン？」
「フランさん？　どうしました？」
「お姉様と○○、甘い匂いがする……」

　どう、と尋ねるように、フランドールはレミリアと○○を交互に見上げた。

「ええ、そうよ。フラン、とりあえずテーブルに戻りなさい」
「えー」
「いいものがあるから」

　苦笑してフランドールを戻らせて、レミリアは持ってきていた箱を、パチュリーとフランドールの前に置いた。

「今年のバレンタインは私からみんなに、よ」
「お姉様から？」
「珍しいわね」
「まあね」
「私ももらったんですよー」

　嬉しそうにしている小悪魔を見て、フランドールがレミリアに尋ねる。

「ねえ、開けてもいい？」
「ええ、いいわよ」

　フランドールの箱には、綺麗にトッピングがなされた小さなホール型のチョコレートケーキが。
　パチュリーの箱には、ハーブの香のする、ミントの葉が飾られた一口大のロシェ風のチョコが幾つか入ったものが。
　それぞれ、丁寧ながらも手作りの様相を保った様子で納められていた。

「わあ……」
「……意外と、凝ったものを作ったのね」
「○○も手伝ってくれたからね。ね？」
「レミリアさんが上手だったからですよ」
「はいはい、甘いもの前にしてるんだから、空気まで甘ったるくしないで」

　パチュリーが苦笑している間に、○○が皿とフォークを用意してフランドールのケーキをセットした。
　小悪魔は小悪魔で紅茶の用意をしている。

「どうぞ」
「うん、ねえ、食べていい？」
「ええ」

　頷いて、レミリアはフランドールがケーキにフォークを入れていくのを眺める。
　それを見ながら、パチュリーはそっと小声で○○に尋ねた。

「貴方の入れ知恵ね？　このレシピの選び方は」
「ん、まあ、レシピは僕の方が知ってましたし」
「貴方はお菓子作りも上手だったわね」
「趣味ですよ、ただの」

　言いながら、彼はフランドールの世話を焼いているレミリアを、微笑ましそうに見つめていた。

「ああもう、お熱いことね」
「え、あ、そうです、か？」

　微かに慌てたような反応に満足して、パチュリーも手元のチョコを口に運ぶ。

「……あら、美味しいわね」

　チョコの甘みと、ミントのすっきりとした後味。何か香りがすると思ったらミントだったのかと、パチュリーは納得した。

「パチェにそう言ってもらえたら合格ものかしら」

　満足そうなレミリアの言葉に被さるように、フランドールが問いを口にした。

「あれ……お姉様、これ、クランベリー？」
「ええ、どうかしら？」
「美味しいよ……その、ありがとう」
「どういたしまして、フラン」

　小さな声でのフランドールの礼に、レミリアは柔らかく微笑んだ。
　恥ずかしいのか、俯いていたフランドールにはそれは見えなかっただろうけど。

「……良かったわね」
「……全くもって」

　○○の相槌に頷いて、パチュリーは大事な親友からもらったチョコをもう一つ、口に入れた。





　図書館でしばらく談笑して、部屋に戻って湯浴みを終えたのはもう夜も明けようとする頃。

「楽しかったわ」
「ええ、みなさん喜んでくださってましたしね」

　ベッドに腰掛けて、そう微笑い合って――レミリアがふと、○○の袖を引いた。

「ねえ、○○」
「はい」
「その、貴方にも」

　そういうと、手元にどこからか箱を取り出す。

「いつ渡そうかと思って、今になったけど」
「ありがとうございます。では、僕からも」

　交換するように、彼もまた箱を取り出した。レミリアから受け取って、自分の箱を渡す。

「いつの間に作ってたの？」
「同じ言葉を返していいでしょうかね？」
「それもそうね……開けていい？」
「ええ、僕も開けますね」

　二人で同時に開ける。中を見て、くすくすと笑みを交わした。

「生チョコ、ね」
「ええ、リキュール入り、ですね？」

　堪えきれなくなって、二人で声を合わせて笑う。

「何も、同じようなの作らなくても良かったのに」
「まあ、そちらには香り程度にしか使ってませんけどね」
「ん、ごめんなさい、そっちのはちょっと多いかも」

　すまなそうに言ったレミリアに首を振る。

「いえいえ、多少なら。いただいても？」
「ええ、どうぞ」

　そう言いながら、レミリアも○○の作ったチョコに手を伸ばす。
　○○もそれを見た後一つ口に入れて――甘みとともに、仄かな酒精が香るのを感じた。

「ああ、美味しいですね。僕もこれくらい入れても良かったかなあ」
「ん、これも美味しいわよ」
「ですか？　だといいんですけど。あ、一つ食べます？」
「いただくわ」

　○○が一つ抓まんで差し出したのを、レミリアは指ごとぱくりと口に含む。

「っ！？」
「んー……でもやっぱりちょっと強かったかしら？」

　○○の指先をぺろりと舐めて、レミリアが見上げながら首を傾げる。

「……そうですかね」

　意識してないんだろうなあ、と○○は心の中だけで嘆息する。
　はたして彼の中の葛藤など知らないように、レミリアは頷いた。

「そうかも。ほら、○○のも食べてみて」

　そう、同じように差し出されたので、お返しとばかりに指ごと咥えてみた。

「ひゃうっ！？　○○！？」

　驚くレミリアに少し満足しながら、同じように指先を舐めて、○○は離れる。

「……レミリアさん、同じことしたんですよ？」
「あ……」

　さっと顔を紅くする様子を可愛いなあと思いながら見ていると、軽く睨むように見上げてきた。

「……○○ばかり余裕でずるい」
「いや余裕があるわけじゃないんですけどね」
「むー……そうだ」

　こういうときの、そうだ、は大抵碌なことには――と思うが早いか、○○はレミリアに押し倒されていた。

「レミリアさん……？」
「○○ばかり余裕でつまらないから……」

　楽しげに言いながら、レミリアは一つチョコを抓み上げる。○○に作ったチョコだ。

「少しは、焦らせてあげる」

　言うが早いか、口に咥えて、○○の口唇に押し付けてくる。

「……っ！」
「ん…………これで、一矢報えたかしら？」
「……ええ」

　至近距離で、レミリアが微笑った。口の中に甘いチョコの香りと、リキュールの風味が残る。
　かっと頭に血が上るのを感じながら、○○は誤魔化すように頬をかいた。何か、悔しい。

「……では、僕からも」
「え……んんっ！」

　一つチョコを口に含むと、○○はレミリアを引き寄せ、口付けた。
　甘い味が口の中に広がるが、それだけでは終わらせずにキスを続ける。
　舌が触れ合って、レミリアがびくりと体を震わせた。それに気が付いて、○○は口唇を離す。

「まだ、慣れません？」
「……ちょっと驚いただけよ」

　むー、と不満そうに唸って、レミリアは再びチョコに手を伸ばした。

「……まだ続けますか？」
「○○に勝つまでやめないわよ」

　何だか目的がすっかり変わってしまっているのだが、それを指摘する前に、言葉はチョコの味をした口付けに飲み込まれた。


　約十分後。

「は……う…………」

　レミリアが○○の胸の上に力なくしなだれかかって、ぱた、ぱた、と羽を微かに震わせている。
　こうなるのはわかってたんだけどなあ、と心の中だけで呟く。

「大丈夫です？」
「う、うん……」

　顔を真っ赤にして、○○の胸に擦り寄る。
　やれやれ、と微笑んで、まだ幾つか残っているチョコの箱を閉めてサイドボードに置いた。
　そんなに量は減っていない。互いに食べさせ合う時間より、段々口付けの時間が長くなっていって――結果がこれだ。
　楽しくはあったのだが、口の中が甘い。チョコレートの味が残りすぎてるな、と思いながら、サイドボードの水差しに手を伸ばす。

「レミリアさんも、水、要ります？」

　こくり、と頷くレミリアに、○○は水差しからコップに移して一口飲んだ後、薦めようとしたのだが。

「……飲ませて」
「…………いいですけれど、随分と今日は甘えてくださいますね」
「……だって、今日あんまりくっつけなかったもの」

　半身を起こしている○○に寄り添うように、レミリアも身を起こしていた。

「だから、ね」
「はい」

　彼は口に水を軽く含むと、レミリアの頤に手を当てて、自分の方を向かせた。
　口移しでもらった水を、こくり、と嚥下して、レミリアは一つ息をつく。

「ありがとう」
「……礼を言うのは僕のような気もしますが」
「い、今のだけじゃなくて」

　パタパタと羽が動く。自分で強請っておきながら恥ずかしいらしい。

「今日のこと。みんなにチョコレートを配れたこと。私一人だったら、考えもしなかった」
「……みなさん、喜んでおられましたよ」
「うん。そうならば嬉しい。私は此処の主だもの。此処に仕えるものは私のものだから、それらが嬉しいのは嬉しいわ」

　○○の服を掴んで、さらに身を寄せる。甘えるように擦り寄る。

「○○がいてくれたからよ」
「僕がしてることは小さなことですよ」
「いつでも、小さな物事から運命は流転するわ。今だってきっとね」

　くすくす、と微笑って、○○に頬を寄せてくる。

「大好きよ、○○。ありがとう」
「僕の方こそ、ありがとう、ですよ。愛しています、レミリアさん」

　抱き寄せて、今度は軽い口付けを交わして。

「休みましょうか」
「ええ」

　腕の中の定位置に収まったレミリアに、○○は微笑んで、そうだ、と呟く。

「言い忘れてました」
「何を？」
「チョコレート、ありがとうございます。とても、美味しかったですよ」
「……うん、私からも。ありがとう、美味しかったわ」

　別の甘さも同時に思い出したのか、少し照れたように顔を紅くしながら、レミリアも応じるように微笑んだ。

「ね、○○」
「はい」
「まだ甘えてて、いい？」
「はい、いつでも」

　嬉しそうに擦り寄るレミリアを、○○もそっと抱き寄せた。



　甘い一日は終わるけれど。
　この甘さはきっと醒めないだろうと、そう思いながら。

&gt;&gt;新ろだ341

─────────────────────────────────────────────────────────── 

　風が温かさを増し、だが未だ寒さの残る三月。
　まだ残っていた雪かきを終え、彼は作業していた里の者達と一緒に茶屋で一服していた。

「兄ちゃん、精が出るな。お疲れさん」
「どうも」

　店主に一礼して緑茶と団子を受け取る。甘いものは好きだった。肉体的な栄養補給にはならないが、精神的には安らぐ。
　そちらの栄養補給は、水筒に血入りの紅茶を持ってきている。当初は輸血パックを勧められたが、里でそれは拙いと今の形に落ち着いた。
　もきゅもきゅと団子を食べながら、ぼうっと空を見上げる。後ろからは雑談の声が聞こえるが、あまり聞いていない。

「兄ちゃんどうした、ぼーっとして」
「ああ、すみません、ちょっとホワイトデーのことを考えていまして」

　そう笑顔で返す彼に、ああ、と何人かが声を上げる。

「あれか、女に菓子を返すっていう」
「はい、先月のお礼ということです」
「ああ、そっかー。いきなり広まった奴な」

　またがやがやと会話が始まる。その中、ふいと店主が彼に話を振った。

「しかし、だとすると兄ちゃんは大変だろう、何たって相手があの吸血鬼のお嬢様じゃ……」

　そこまで言って、慌てたように店主は口を噤んだ。

「大丈夫ですよ」

　丁寧に彼はそう手を軽く振った。あるいは鷹揚にも見えたかもしれない。果たして、店主はほっとしたようだった。
　彼が里に出る条件の一つがこれだった。あまりにも妖怪らしくなく威厳もないが、一応妖怪は妖怪、少しは恐れられる要素が欲しい。だが無い。
　だから、周囲が噂を流布させたのだ。彼は里を襲わないが、彼の溺愛する主に対する戯言の類には激怒すると。
　彼がそれを知ったのは随分後のことで、慧音と阿求にそれを聞かされたときは思わずその場にがくりと膝と掌をついたものだ。
　その様子を見ていた二人には、声を揃えて『事実（だろう）（でしょう）？』と言われたのは記憶に新しい。
　ちなみに、本気で暴れたときは全力で止めてやるから安心しろ、と慧音には言われていたりもする。それは死亡フラグではないだろうか。

「ま、うちとしちゃそれが切っ掛けで売り上げが上がるといいんだがなあ」
「あー、まあそういう側面も……みなさんはどうされるので？」

　○○が話を振ると、方々でまた声が上がる。
　返すにしろ何にするのか、甘いものなら何でもいいのか、いや適当なものだと怒るぞ……等々。

「でも、作るのも悪くないと、ちょっと思ったりするんだ」

　誰かがぽつりとこぼした声に、また議論が起こる。それをふむふむと聞きながら、彼は緑茶を一口啜った。

「んー、作ってみたい人も多いみたいですし……店長さん、ちょっとよろしいですか？」





　最近、○○があまり紅魔館に居ない。
　春が近付き、里の仕事が増えたためだ――それでも、以前よりは自重しているらしいが。

「でも、それならどうして前より館にいないときが多いのよ」
「レミリア、じゃああんたは何故此処で愚痴ってんのよ……」

　神社の縁側。霊夢の背中にくっついてレミリアが管を巻いていた。

「だって暇だし」
「だからってうちに入り浸るな」

　そう霊夢はため息をつく。レミリアの愚痴だか惚気だかわからない話を延々聞かされているのだから、うんざりもしてくるというものだ。
　不意にレミリアが視線を宙に向けた。つられて霊夢が視線を上げると、二つの見慣れた影が降りてこようとしていた。

「よっ、元気かー？」
「お嬢様、やはりこちらに」

　魔理沙と咲夜であった。二人を交互に見て、霊夢が首を傾げる。

「珍しい、どうしたの二人で」
「いやまあ、偶々そこで会ってな」
「お嬢様もこちらだろうから、ってことで一緒に来たのよ」

　受け答えをしながらそれぞれ縁側に座るのを見て、レミリアが標的を魔理沙に移す。

「魔理沙、あんたも付き合いなさい」

　そう愚痴をこぼし始めたのを見て、霊夢が一つ息をつく。

「今日ほどあんた達が来て良かったと思ったことはないわ」
「それは光栄ですわ」

　咲夜だけが涼しげな顔で、主の様子を眺めていた。




「んー、すっきりした」

　小半時程魔理沙に絡んでいたレミリアが一つ伸びをする。魔理沙は縁側に突っ伏していたが。

「霊夢……茶を一杯……」
「はいはい」

　呆れながらも、霊夢はお茶を淹れて魔理沙に手渡す。

「ところで、咲夜はレミリアを呼び戻しに来たんじゃなかったの？」
「それもあるんだけれど……お嬢様、よろしいですか？」
「何？」

　縁側に腰掛けて可愛らしく首を傾げるレミリアに、咲夜は柔らかく微笑んで提案する。

「よろしければ、里に御召し物などを見に行きませんか？　気分転換も兼ねまして」
「里に？」

　んー、と考えるレミリアに向かって、霊夢が頷く。

「いいんじゃない？　咲夜の言うとおり、気分転換にはいいでしょ」
「そーだそーだ。こんなところで管巻いてるよりはよっぽと建設的だぜ」
「こんなとこって何よ」

　とにかく、と霊夢はビシッとレミリアに指を突きつける。

「○○さんに会いたいなら会いに行ってくればいいのよ」
「え、あ、う……」

　指摘されて、レミリアの顔がみるみる紅く染まっていく。

「そ、そりゃ、逢いたくないわけじゃ、ないけど」

　でも、仕事してるだろうし、とか何とか呟く。誰かが傍にいるとなれば、普段のように振舞うことも出来ないからだ。

「お嬢様、買い物のついでと思いましたら」
「そ、そう、ね」

　咲夜の取り成すような言葉に赤い顔のまま頷いて、レミリアは日傘を手に立ち上がった。

「じゃあ、行きましょう、咲夜」
「はい」
「またね、霊夢、魔理沙」
「今度はお賽銭入れに来なさいよ」

　そう言う霊夢に軽く手を振って、レミリアは咲夜に開いた日傘を手渡して神社を後にした。

「あー……そういえば」
「どうしたの？」

　その姿を見送っていた魔理沙が、茶を啜りながら思い出したように呟いた。

「○○の奴、ここ数日よく香霖堂にも顔出してるって言ってたな」
「それ、もっと早く言いなさいよ」

　そうすればここまで絡まれなかったでしょうに、と霊夢が呆れたように応じた。





「お嬢様、こちらなどは」
「…………咲夜、貴女、私を着せ替えて楽しんでない？」

　あれこれと衣装を合わせる咲夜に、レミリアは一つ息をついた。

「そんな、滅相もありませんわ」

　そう言いつつ、やはり咲夜はどこか楽しそうだ。
　里には妖怪対象の店もあるが、レミリア自身が買い物に来る、というのはかなり珍しい。大抵咲夜が全て済ませてしまうからだ。
　だからどういう気紛れなのだろうかと、どこか雑多ながら垢抜けて整然としている店内を眺めながら咲夜に尋ねる。

「急にどうしたの？　たまにはこういう趣向も悪くはないけれども」
「随分と退屈されていたようでしたので……たまには、こういったのもよろしいかと」
「まあ、楽しくないわけじゃないけれど……」
「それよりもお嬢様、こちらは如何でしょう？」
「……本当に楽しそうね」

　珍しく嬉々としている咲夜を見て、レミリアはもう一度ため息をついた。
　だがまあ、確かに滅多に見られないものを見れたので、それはそれで良しとするべきかもしれない。





　フランドールの分も買って、店の外に出たところで不意に声をかけられた。

「おや、珍しい。陽も落ちぬうちから」
「ご挨拶ね、白沢」

　どこかに出かける途中らしい慧音を、レミリアは軽く睨み上げる。

「いや、気分を害したなら済まない。だがその様子だと、やはり紅魔館は関係ないのか」

　ふむ、と考え込む慧音に、レミリアと咲夜は顔を見合わせる。

「どういうことかしら？」
「いや、何、最近里の男衆が○○の先導で何かしているらしい、という話を聞いてな」
「○○が？」
「そうだ。方々で仕事が終わった後でも姿を見かけているようでな。それに合わせるように男衆も何かをしていて」
「知らないわ」

　レミリアの声はやや硬かった。隠し事をされていた、というのが気に食わないのだ、と自分に言い聞かせる。

「良かったら、私達も連れて行ってもらえないかしら？」
「貴女達も？」

　咲夜が主の状態を察して申し出たことに、慧音は首を傾げる。

「紅魔館の者のことですもの。そうですよね、お嬢様」
「ええ、そうよ。白沢、案内しなさい」
「あ、ああ。確か、今日は向こうに歩いていっていたと……」

　レミリアの気迫に押されるように、慧音は道を指し示して一緒に歩き出す。

「あちこちに顔を出してるらしいが、何しているのかわからなくてな」
「里の者達も？」
「誰に聞いても曖昧な返事しか返さなくてな」
「どのみち、隠し事をしているのは気に食わないわ」

　咲夜と慧音の会話を打ち切るように、今度は言葉にも出す。
　何故だかもやもやとして、落ち着かない。気に食わないのか、不安なのか。


　不安？　何が不安なのだろう。


　苛々したまま、陽も落ちかけている里を歩く。

「ん、あれは……」
「○○さんですわね」

　二人の声に、レミリアは顔を上げる。○○が里外れの茶屋に入ろうとしているところだった。

「あ……」

　声をかけようとして、立ち竦む。茶屋の店員らしき娘に微笑いかけて何事か話しかけているその姿を目にしてしまったから。
　楽しそうな表情をしている、と思って、息が詰まりそうになる。

「お嬢様？」

　咲夜の声に我に返った。ふと見れば、○○は既に茶屋の中に入ってしまった後で。

「……帰る」
「え？」
「帰るわ、咲夜」
「○○のことはいいのか？」

　慧音の言葉に、噛み付くように返す。

「楽しそうだからいいのよ」

　言うが早いか、日傘を咲夜の手から取って飛び立つ。何かが悔しくて、寂しくて、でもそれが何かを知る前に。
　逃げるように、紅魔館に向かって飛び去った。




「……誤解と思うんだがな」
「私もそう思うのだけれどね」

　慧音と咲夜が顔を見合わせて肩を竦める。

「みなで集まってるのは確かなのだし、とりあえず私は様子を見てこようと思うが」
「私もご一緒させてもらうわ」
「おや、いいのか？」
「お嬢様のスピードには、今から追いかけても追いつけないわ」

　それに誤解を解くのも役目だからね、とウインクして、咲夜と慧音は連れ立って茶屋に近付く。

「あ、先生、いらっしゃいませ。ごめんなさい、今日はもう……」
「ああ、そうなのか。いや、知り合いが入っていったものでね、みなも集まっているようだし、何かしているのかと」
「あー、いえ、特には」

　そう答える彼女に、咲夜が微笑を湛えたまま言葉を繋ぐ。

「申し訳ないのだけれど、少し誤解を解いておきたいこともあるの。何しているのか教えてもらえないかしら」

　その言葉に店員の娘は少し考えて、そういうことなら、と案内する。

「内緒ですよ。みなさんまだ内緒にしておきたいようですから」
「？」
「あー、もしかしてあれかしら」

　疑問符を浮かべた慧音と、少し納得したような咲夜に頷いて、どうぞ、と厨房の裏の窓を彼女は指し示した。





　館に戻ったところで自室にいるのも落ち着かず、レミリアは結局図書館に降りてきていた。

「パチェー」
「レミィ、どうしたの？」
「ちょっとね」

　親友の声に何だかほっとするものを感じながら、レミリアはパチュリーと同じテーブルに着く。

「……○○さんと、喧嘩でもしたの？」

　唐突に核心を付く言葉に、レミリアは咄嗟の返答に詰まった。

「……別に、喧嘩してるわけじゃないわ」
「でも、不機嫌なのは何かあったからでしょう？」

　こういった物言いが彼女に向かって出来るのは、この館ではパチュリーくらいのものだ。
　レミリアは軽くパチュリーを睨むと、発言したこと自体は咎めず、テーブルに頬杖をついた。

「……だって、楽しそうだったのよ」
「○○さんが？」
「私はいないのに、それでも、○○は楽しそうだった」

　それでも、私はいいはずだったのに、と、ぽつぽつと話を進めていく。
　聞いていくうちに理解と納得がいって、やれやれ、パチュリーはため息を吐いた。
　その感情が嫉妬であることに、レミリアは気が付いていない。店の少女と話していたことが切っ掛けになったことにさえ。
　それでも、寂しさや悔しさといったものが先に出て、レミリアを不安定にさせているのだ。
　それを理解しながらも、パチュリーはそれについては深く述べず、こと、と一つのボトルをテーブルの上に出した。

「レミィ、明日が何の日か、知ってる？」
「え？」
「一月前のお礼を返す日、なのだそうよ。元々は、外の商業戦術らしいけれど」

　そして、すっとボトルをレミリアの前に置く。ボトルの中の淡い薄紅色の液体が、緩やかに揺れた。

「……パチェ、これ」
「私から、よ。一月前のお礼」

　促されるように開けてみると、柔らかい香りが広がった。

「これ、桜？」
「少し季節は早いけれどね」

　本に目を落としたまま、パチュリーは頷く。

「何にでも使えるはずだから。飲用にも香水にもアロマキャンドルにも」
「……パチェは一体何を作ろうとしたの？」

　呆れたように呟いて、でも、とレミリアは微笑う。

「ありがとう、パチェ」
「どういたしまして……ついでに言うなら、私にこの風習の詳細を教えてくれたのは○○さんよ」
「え……？」

　思わぬところから名前が出てきて、レミリアは目を瞬かせる。

「少し前から、何やかんやと準備していたから訊いてみたんだけどね」
「○○が……？」
「ええ。里の方に出てたのもその関連だと思うけど」

　私もよくは知らないけどね、とはらりと頁をめくる。
　レミリアは何かを言おうとして口を開き、だが何も言わず閉じた。そのまま、考え込むように目を細める。
　しばらく、静かな時間が続いた。はらりと頁をめくる音だけがしばらく続いて、ようやくレミリアが声を上げる。

「ねえ、パチェ」
「ん？」
「……私、は」

　紡ごうとした言葉は、唐突に背中に突っ込んできた衝撃に遮られた。

「お姉様、みーつけたー！」
「……フラン？」

　妙に機嫌よくパタパタと羽を動かしている妹に、レミリアは首を傾げる。

「どうしたの？」
「あのね、○○に教えてもらったの！」

　そう言って、何かをレミリアの手に押し付けてくる。ガラスの間に押し花を挟んだ、二枚の栞だった。

「お姉様にもらったもののお返し。お姉様と、○○と」
「最近、こちらにいらっしゃることが多いようですので……とお勧めしたのですけれど」

　小悪魔がフランドールの後ろからひょっこり顔を出す。

「これは……貴女が作ったの？」
「うん、○○やパチュリーや咲夜や美鈴や小悪魔に教えてもらったりしたけど」

　どう？　と首を傾げるフランドールに、レミリアはふわりと柔らかく微笑う。

「嬉しいわ、フラン。ありがとう」
「本当？」
「ええ、本当よ」

　そう頭を撫でるレミリアに視線を向けて、パチュリーは小悪魔に声をかける。

「ご苦労様」
「いえいえ、私個人では何も用意できてませんから」
「こちらの手伝いもお願いしたしね」

　そう、パチュリーは手元の紅茶のカップに手を伸ばした。

「ああ、レミィ」
「ん？」
「言いかけたことは、私に言う言葉じゃないでしょう？」
「……うん」

　何のこと？　と尋ねるフランドールに軽く首を振って、レミリアは妹の髪をまた一つ撫でた。





　しばらくの後、レミリアはテラスに場所を移した。
　○○が帰ってくるまでは暇でもあるし、ここからの風景は気に入りでもある。何を言いたいのか、落ち着いて考えるには悪くない場所だった。

「お嬢様、こちらに」
「咲夜、遅かったわね……あら？」
「どうも」
「お邪魔してますー」

　慧音と文も一緒についてきていて、レミリアは不思議そうに一行を見やる。

「また随分と珍しい組み合わせね」
「まあ、事の顛末を伝えるだけはしようかと思って」

　慧音はそう少し微苦笑気味の表情を浮かべる。その言葉に、レミリアは複雑な表情になった。

「……ああ、さっきのか。天狗がいるのも？」
「ええ、咲夜さんに折角取った写真を強奪されそうになったので」
「あら、貸して欲しいって言っただけじゃない」

　咲夜は涼しげな表情で答える。文は軽く首を竦めると、レミリアが座っているテーブルの上に写真を出した。

「今回の独占記事予定の写真の一部です――ああ、これは使用しないのでお見せできるものなんですが」

　何枚か出された写真に視線を向けて、レミリアは固まった。

「…………何これ」
「何これと言われましても」
「……料理教室、だと思われるのだが」

　里の者達らしき男達が調理場にいる。そしてその中には確かにレミリアの恋人の姿もあった、のだが。

「……何で割烹着なんてもの着てるのよ……」

　吸血鬼としての威厳が、とレミリアは何だか少しピントのぼけた感想を漏らす。
　だがレミリアにも意外と似合うかも、などと後の三人の少女は同時に思ったのだが、幸いにして誰も口には出さなかった。

「ま、まあ、顛末は、明日のための料理教室だった、ということだな」
「作ってみたい、という声が結構あって、あちこちの茶処が企画したのだそうですわ」
「で、その相談役が、外から来た者だから、ということで○○さんだったわけです」

　元々外の風習ですからねー、と文は手帳を開きつつ笑う。

「いや、独占記事もいただけましたし、今回はほくほくです。明日まで出すのを待って欲しい、とは言われましたが」
「……なるほど、あの店員は口止め役だったのね」
「みながみな内緒にしたがっていたらしくてな。それで彼女は知っているが知らないということになっていたと」
「なるほどね、理由はわかったわ」

　レミリアは写真をまとめてテーブルの上に置き直しながら頷く。そのとき不意に、三人の態度の違いに気が付いた。
　同じものを見てきただろうに、慧音は迷うような、文は楽しげな、咲夜は微笑ましげな表情をしている。

「何、まだ何かあったの？」
「いや、まあ、な」
「いいものを聞かせてもらったのでー」
「お嬢様に直にお聞かせできなかったのが残念ですわ」
「…………？」

　疑問を呈したところ、彼女達が聞いてきた言葉を一句違わず告げられて――レミリアは耳まで顔を紅くする羽目になった。




　○○は遅くなるだろうからと、咲夜に促され、ティールームにさらに場所を移す。

「ねえ、咲夜」
「はい」
「今日買い物に連れて行ってくれたのも、明日の前倒し？」

　尋ねるレミリアに、咲夜は柔らかく微笑んだ。

「お気に召しませんでしたでしょうか？」
「いいえ、その逆。楽しかったわ、咲夜。ありがとう」

　楽しそうに言って、咲夜の淹れた紅茶を口に運ぶ。そして一息ついて、テーブルの上に飾られている花を眺めた。

「……あら？」
「どうなさいました？」
「この花は？　美鈴かしら？」
「ええ、呼んできましょうか」
「そうね、お願い」

　さっと咲夜が席を外し、すぐに戻ってくる。同時にバタバタと廊下を走る音がして、部屋の中に美鈴が飛び込んできた。

「お呼びですか！？」
「ええ、この花なんだけれど」
「あ、ええと、春の花を気を整えて早めに咲かせたんですけれど……お気に召しませんでしたでしょうか？」

　慌てて説明する美鈴に、レミリアはもう一度花に視線を移しながら伝える。

「これ、後で私の部屋に持ってきてもらえる？」
「え、は、ええ？」
「ここだけで楽しむには惜しいわ。出来る？」
「え、ええ、もちろんです！　ありがとうございます！」

　慌てた様子から一転、嬉しそうに美鈴は頭を下げる。

「随分、嬉しそうね」
「ええ、そりゃ、渡したものを喜んでいただけましたら嬉しいですよ。では、後で参ります！」

　それだけ言って駆け去る美鈴を見送った後、ふと気が付いて、今度はレミリアが慌て出す。

「咲夜、どうしよう」
「どうなさいました？」
「私が、○○に何も準備してない」

　先程までの様子がどこへやら、どうしよう、と呟く。

「何かいい案はない？　今からじゃ……」
「でしたらお嬢様、こういうのはどうでしょうか？」

　何も物だけが想いを伝える方法ではありませんわ、と言って、咲夜は瀟洒に微笑んだ。





「随分遅くなっちゃったな……」

　紅魔館への帰りを急ぎながら、○○はぽつりと呟いた。

「レミリアさん怒ってるかなあ」

　料理教室は大盛況で、まあ否応なしに来る羽目になった者も居た様だったが、概ね楽しんで行えた。
　それはいいが、最後の酒盛りが余計だった。少しだけしか飲んでいないものの、何か口走った気がする。
　というか口走った。直後に会った、外にいた三人がそれぞれの反応を示していたのが何よりの証拠だ。
　何言ったのかは怖くて聞けていないけど。

「さてと、そろそろ……落としてないよな」

　懐にある物の感触を確かめて、○○は一つ頷く。ここのところ帰りが遅かったのも今回のことを引き受けたのもこれのためなのだ。
　紅魔館の中庭に降り立って入り口に急いでいると、後ろから声が聞こえてきた。

「あー、おかえりなさいー」

　美鈴だった。両手に抱えるほどの花を丁寧に抱いている。

「ただいまです、美鈴さん。その花……」
「あ、ええ。お嬢様にも気に入ってもらえたみたいで」

　嬉しそうな美鈴と、扉を押し開けて中に入る。

「おかえりなさい。随分遅かったわね。まあ、お嬢様も少し時間かかりそうだから丁度良かったけど」
「ただいまです。ああ、もしかしてもうおやすみですか？」
「いいえ、全然。とりあえず貴方は湯を浴んできなさい。料理してたんだから」
「あ、はい……」

　帰るなり説教を受け、申し訳なさそうに○○は頭を下げる。

「あ、咲夜さん、お嬢様はお部屋ですか？」
「ええ、美鈴、持っていってもらえるかしら？」
「もちろんです。それでは！」

　さっと駆け上がっていく美鈴を見送った後、さて、と咲夜は○○に向き直る。

「お嬢様が首を長くして待ってらっしゃるから、早く準備して行きなさい。準備したら丁度良いころでしょうし」
「はい、ありがとうございます。丁度良い、とは？」
「まだ内緒よ。さ、早く」

　咲夜に促され、彼は勝手知ったる館の中を歩き始めた。　





　何だかんだで小半刻後、咲夜に連れられて○○はレミリアの部屋の前に居た。

「どうもです、咲夜さん」
「いいえ。さ、お嬢様が随分お待ちかねよ」
「あー……怒ってらっしゃいますか？」
「まあ、いろいろとね」

　少し苦笑して、咲夜は扉をノックする。

「お嬢様、○○さんがいらっしゃいました」

　入っていいわ、という声が中から聞こえてきて、咲夜が扉に手をかけた。

「さ、どうぞ」
「はい、では」

　一礼して、部屋の中に入る。入ってすぐに、花の香りとそれとは違う甘い香りがすることに気が付いた。

「○○？」
「あ、はい、失礼します……」

　呼ばれて、いつも座っているテーブルに目を向けるが、そこに座る影はない。

「こっち」

　視線を巡らせると、ベッドの上で枕を抱いて座っているレミリアが視界に入った。

「ああ、すみません、休まれるところでしたか？」
「そうでは、ないんだけど」

　そうぼそぼそと言いながら、○○を手招きする。

「……？　ああ、ええと、遅くなってすみません」
「そうね、随分遅かったわよね」

　何かを思い出したのか、隣に座った○○の服の裾を引っ張って、むうと可愛らしくむくれる。

「すみません、いろいろと用がありまして」
「私に内緒でいろいろ行ってた癖に？」
「知ってたんですか？」
「ええ、今日は、どこかの女の子と話していたのも見たしね」

　言い切ってから、レミリアの表情に微かに悔いるような色が見えた。
　少し戸惑って、だがその表情の意味に○○は気が付く。

「……もしかして、やきもち焼いてくれてました？」
「誰が……っ！」

　図星だったのか、顔を紅くしてレミリアは○○の胸を軽くポカポカと叩く。
　途端、枕が落ちて、レミリアの格好が露わになった。その服に、○○は若干くらりとするものを感じる。

「……レミリアさん、その服は……」
「あ、え、ああ、その、咲夜が今日、買ってくれたものなの」

　薄桃の地に、黒の縁取りがなされたベビードール。微かに透けているような気がするのは気のせいにすることにした。

「似合わない……？」
「とんでもない！　凄く、可愛いですよ」
「それなら、いいけど」

　嬉しそうな顔をするレミリアを思わず抱きしめたくなったが、そこは自制する。
　そして、大事に持っていた箱を取り出した。

「まず、誤解は解いておきたいんですけれど、僕は別に、誰かに会ってたわけじゃなくて」
「ん、いいわ、知ってるもの。お菓子教えてたんでしょう？」
「僕は教える側じゃなかったんですけど……って、知ってたんですか？」

　反応が遅いわよ、と楽しげに微笑って、レミリアは○○に擦り寄る。

「そのときに何て言ってたのかも、ね？」
「うあ」

　頭を抱える。相当恥ずかしいことを言ったはずなのだが。

「……聞いてたんですか？」
「…………いいえ、咲夜と天狗と白沢からだけど」

　少し顔をそらして言って、顔を○○の胸に押し付ける。

「……『大好きな人の為なら、愛する人の為なら、何だって出来る。例え彼女の方が自分よりどれほど強くても、彼女の何かを守ることは出来る……』」
「ちょ、レミリアさ……！」
「全部は言わないけど、随分な大演説だったらしいわね？」

　くすくすと微笑われて、○○は紅くなった頬をかく。見れば、レミリア自身も顔が紅い。

「……少し、嬉しいわ」
「ありがとう、ございます」

　照れくさくなって、○○は気を取り直すように小さめの箱を改めて取り出した。

「えと、そういうわけで、ホワイトデーのお返しです」
「ん、ありがとう、○○」

　レミリアは嬉しそうに受け取って、綺麗に包装されたそれを丁寧に開ける。

「……飴？」
「ええ、苺味にしてみました｣

　中には綺麗な袋に入れられた、小さな赤い飴が幾つも入っていた。

「少し早いんじゃない？」
「ちょっと協力者が」

　そう微笑って、どうぞ、と勧める。

「……食べさせて」
「え？」
「食べさせて欲しいの」

　駄目？　と首を傾げられて、断れるはずもなく。

「……では、はい、どうぞ」

　小さめの飴を一つ摘み上げて、レミリアに差し出す。少し不満そうにしながら、ぱくり、と指ごと口に含む。
　驚いた顔をする○○に、してやったり、という表情でレミリアは笑ってみせた。

「学習能力がないわよ、○○……あ、美味しい。ん……少しだけ、貴方の血入れた？」
「ええ、みんなと作ってたときだったので、ほんの僅かですが」

　こっそりとですけれど、と自分の指先を切る真似をする。

「ま、見つかったら大変だものね……でも、○○、その食べさせ方じゃ嫌」
「え？」
「食べさせて。こうやって」

　そう言って、身を乗り出して○○に軽く口付けをしてきた。

「……僕にとってはだいぶ不味いんですけどね、僕の血」
「それでも、ね？」

　強請られては嫌とはいえない。紅い顔を誤魔化しながら、飴を手に取る。

「あー……はい、降参です。わかりました」
「よろしい」

　膝の上に載ってくるレミリアを抱き上げて、口移しで飴を与える。
　カラリ、という飴の乾いた音と共に、苺の甘さと何とも言い難い不味さが広がった。

「ん……」

　服をぎゅっと掴んできているので、離すに離せないし、離すのも惜しい。
　同時に、飴とは違う甘い匂いが、彼の鼻をくすぐった。

「ん、ありがとう」
「……いえいえ」

　しばらくして口唇を離して、レミリアが微笑む。互いに顔が紅いので、直視するのは何だか恥ずかしいが。

「何だか、良い匂いがしますね」
「あ、わかる？　パチェからもらったのよ」
「ん、香水ですか？」
「……飲むのにもアロマキャンドルにも出来るって言われたけど」
「一体何なんですかそれ」

　それは私も言った、と言いながら、レミリアは彼の手から箱を取って、サイドボードの上に置く。

「美味しいけど、たくさん食べるとお腹一杯になっちゃいそうね」
「ああ、晩御飯の後になっちゃいましたしね」
「ゆっくり食べるとするわ。そうだ、○○」

　サイドボードの上にあった栞を手に取って、嬉しそうに見せる。

「フランから。私と○○で使って、って」
「ああ、フランさん、栞にしたんですね」
「ええ、嬉しそうにしていたわ。本当に、嬉しそうに」

　そういうレミリアの方がずっと嬉しそうで、思わず微笑ましくなってくる。
　それをサイドボードに戻すときに、あれ、と気が付いた。

「……それは？」
「ああ、テーブルクロス？　だいぶ歪でしょう？　無理もないわ、妖精メイド達が作ったものらしいから」

　レミリアの口調は言葉とは裏腹に穏やかだった。

「全員で作ったらしいわ。テーブルに使うには小さいしあまりに歪だから、サイドボードにね」
「……ええ、それがいいかもしれないですね」

　そう言いながら、レミリアを背中から抱き寄せる。唐突なことに、レミリアは目を瞬かせた。

「○○？」
「僕からも、もう一つ」

　そう、レミリアの手に箱を乗せた。開けて、中にあるものにレミリアは首を傾げる。

「……指輪？」
「大層なものじゃないですけどね。ああ、銀じゃないです。いろいろ混ぜてるんで」

　香霖さんにお願いしたんですよ、と説明する。

「正式なものはいずれ、ですけど」
「……ありがとう」

　自分の指に着けて満足そうに微笑した後、レミリアは○○に向き直る。

「……○○、私からは、渡せる物を準備してないの」
「あ、いえ、そんな」
「だから、私からは、この想いを」

　ぎゅっと抱きついて、○○に口付けしてくる。甘くて、優しい口付けを。

「形はないけれども、これしかないけれども、私から貴方に」

　口付けの合間に、言葉を繋ぐ。

「貴方を愛していると言う、想いを」

　そして、少しだけ不安そうな瞳で、○○を見つめた。



「貴方が誰かと話しているとき、私は確かに嫉妬したわ。
　自由な貴方が好きなのに。貴方を縛り付けてしまいたくないのに。
　ごめんなさい、それでも」



　私は、貴方が大好きなの、と、レミリアは囁いた。



「……嬉しいです」

　思わずぎゅっと抱きしめて、彼は呟く。

「どうしよう、嬉しくて嬉しくてたまらない」
「……怒らないの？」
「何故怒らなきゃいけないんですか」

　愛する者にここまで想われて、嬉しくない男など居るだろうか。

「僕だって、大好きです。大好きですよ、レミリアさん」
「ん、ありがとう、○○」

　レミリアはほっとした想いで、○○に擦り寄った。
　ああ、そうか、と呟く。美鈴が言った意味がようやくわかったのだった。確かに、嬉しい。

「……レミリアさん、もう一つ、飴を食べますか？」
「……そうね、貴方が食べさせてくれるなら」
「ええ、もちろん」

　貴女が望むだけ、と○○は微笑って、飴を歯で咥えた。

「お腹一杯になりそうね」
「そうですね――随分と、甘い夜になりそうです」
「あら、楽しい夜になりそう、の間違いでしょう？」

　微笑んで、レミリアは彼から与えられる飴を、その口付けと共に受け取った。






　翌日昼、ここ数日の詫びとばかりに、レミリアは霊夢と魔理沙を招いていた――のだが。

「随分眠ってるわねえ」
「ここ数日、昼夜逆転どころの生活じゃなかったみたいですからね」

　○○の膝を枕にして、すやすやと眠るレミリアの姿があった。
　他者にはめったにこういった姿を見せないが、霊夢や魔理沙、咲夜といった面々は別のようである。

「ほとんど毎日うちに来てグダグダ言ってたら、まあそうなるわよね」
「すみません」

　霊夢の言葉に心底すまなそうに微笑んで、○○はレミリアの髪を撫でる。

「まったく、見せ付けてくれるよなあ。あ、まさか、レミリアが寝不足なのはお前の所為じゃないだろうな？」

　魔理沙がクッキーを齧りながら冗談のように言う。いや、確かに冗談だったのだろうが。
　彼は大きく咳払いすると、瞬間で顔を紅く染めて目を彷徨わせた。

「………………いや、そんなことはないですよ」
「……待て、何だ今の間は」

　明らかな挙動不審さに、魔理沙は一瞬呆れた後、人の悪い笑みを浮かべる。

「さー、何したんだ？　楽しそうだから吐いてもらおうか」
「嫌です。聞いてどうするんですか」
「ブン屋に売る？」
「絶対話しません」

　ということは何かはあったんだなー、と続けて楽しそうに問い詰める魔理沙を呆れたように眺めながら、霊夢はため息をついた。

「○○さんも墓穴掘らなければいいのに。あ、咲夜、紅茶お代わり」
「はいはい」

　そう差し出された空のカップに、咲夜は紅茶を注ぐ。

「砂糖とミルクは？」
「いらないわ、ここに来ると甘いものの大量摂取になるから」

　ひらひらと手を振って、霊夢は紅茶を啜った。

「ま、綺麗に収まった、ってとこかしら？」
「ええ、そうね。前よりも、また少し甘くなったかもしれないけど｣
「それは重畳――世は並べて事も無し、ね」
「本当に」

　騒ぎに目を覚まして怒るレミリアやそれをなだめる○○やさらにからかう魔理沙などを眺めながら、霊夢と咲夜はそう頷いた。




　兎にも角にも、紅魔館は今日も平和である。

&gt;&gt;新ろだ424

─────────────────────────────────────────────────────────── 

　夜こそが吸血鬼の本分。なれども、日が変わるのは夜中なわけで。

「そういえば」
「？」
「今日はエイプリルフールよね」
「まあ、そうですね」

　紅茶を啜りながら、○○は頷く。

「ね、○○」
「はい？」
「貴方の血なんて、飲みたくないわ」

　そう言いながら、○○の膝の上に乗ってくる。

「だから、逃げていいのよ？」
「……だいぶちぐはぐな嘘ですね」
「あら、バレた？」

　バレますよ、と言う頃には、レミリアの牙が首筋に迫っていて。

「でも、いただきます」

　ちく、と痛みが走った。



「では、僕も」

　レミリアを抱き寄せて。

「貴女の血なんて、欲しくない」

　首筋に口付けて。

「飲みたくない、です」

　そう、伺うように牙を当てる。

「……嘘が下手ね」
「かもしれません」
「……あげないわよ？」

　言葉とは裏腹に、レミリアは○○の髪に手を当てて、牙を押し付けさせる。

「飲んじゃ、駄目」
「はい」

　言われたとおり、○○はレミリアの首筋に牙を突き立てて、その血の甘さを味わった。




「……ね、○○」
「はい？」
「嫌い、って言える？」

　○○の膝の上に乗って、レミリアは尋ねる。

「……想いの意味で言うなら、嘘でも無理です」
「正直者ね」
「別に今日が、嘘だけしか言ってはならない日ではないですから」

　だから、と○○は後ろから強く抱きしめた。


　どれだけ言葉だけで嘘がつけたとしても。
　感情や衝動に、嘘がつけるわけではないから。


「……そうね」

　○○の腕の中で、レミリアが向かい合うように体勢を変えながら頷く。

「嘘を言うだけの日ではないなら、○○」
「はい」
「私は、貴方を愛しているわ」

　そう言って、レミリアは○○の頬に手を当てると、優しく口付けた。

&gt;&gt;新ろだ435

───────────────────────────────────────────────────────────     </description>
    <dc:date>2009-10-04T13:10:32+09:00</dc:date>
  </item>
    <item rdf:about="http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/416.html">
    <title>霊夢20</title>
    <link>http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/416.html</link>
    <description>
      ■霊夢20


「おーい、邪魔するぜー」
呼びかけても返事はなく、勝手にあがらせてもらうことに
家の中を歩き回る
境内にはいなかったし、出掛けてる感じでもなし
廊下を歩いていると、ガラス戸が曇っているのが見えた
確かここは
戸をあける
そこにはヤドカリのように、炬燵を背負って寝ている霊夢がいた

「おーい、風邪引くぞー」
頬をつついてみるが反応はない・・・やらかいな
「起きろコラ」
耳に息を吹きかけてみる
少しぴくっと動いたようだが、起きない
「霊夢さーん、起きてくださーい、悪戯しちゃいますよー」
・・・
唇を触ってみた
指には柔らかい感触、込めた力に比例して歪む唇の形が何とも
「・・・ほんとに起きねーな」
耳たぶを噛んでみた
「んっ」
霊夢の声に驚いて飛び退く
起きる気配はない
「・・・この状況は・・・すごく興奮するっ」
調子に乗ってみることにする
服の下に手を差し込む
「さらし巻いてんのか、そんなに胸ないだろ」
さらしを緩め、直接肌に触れる
炬燵に入ってるせいか、彼女の体は火照っていた
外から来たばかりの俺の手は、冷たい
「あったけー」
しばらく彼女の胸部をいじくり、手をあっためた
「んっ・・・んっ」
「おいおい、変な声出さんでくれよ、変な気分になっちまうぜ」
と言いつつ今度は彼女の下腹部に手を這わせる
霊夢の体がびくりと動いた、恐る恐る彼女の顔を見てみれば
「あれ・・・○○？」
「れれれ霊夢さんオハヨウゴザイマス」
まだ寝ぼけているのか！今なら逃げきれる！！
「・・・！？」
ちっもう状況を飲み込んだか、さすが弾幕ごっこの達人！しかし俺もこんなところで
手首と足首にぺたりと札が貼りついた
「あ？」
なんだこれと思う暇もなく、磁力にひかれるように、壁に貼り付けにされた
「ぐっ・・・霊夢さん、これにはいろいろな理由がありまして」
彼女はゆらり、と立ち上がると、俺に向かい、札を構えた
「さらしもいらない胸には興味なかったんじゃないの？」
「いやぁ、あの場は照れ隠しと言いますか、実際は」
「・・・私が寝ている間、どこまでやった？」
殺気というのをはじめて肌で感じた
「ははは、股に違和感なければそこまでいってないってｋ」
すこん
横目で見ると壁に札が刺さっている
そして少し遅れて、頬でも切れたのか、畳に血が一滴、落ちた
「札ってそういう物理攻撃もできるんだな、一つ詳しくなったよ」
「遺言は、それでいいのね？」
遺言、つまり言いたいことすべていってしまえと
「良い訳有るかボケー！て言うかお前が無防備に寝てるのも悪いだろ！そんなかわいい顔で寝てたら悪戯しない男はいませんよ？それに巫女服エロいんだよ！さらしもチラチラエロいんだよ！！」
「う、うるさい！私はエロくないわよっ！？」
「それはないわ、お前がエロくて可愛くなかったら俺はこんな状況になってないしねっ！」
霊夢は動揺している！
このまま何とかなるかもしれん
「というか！好きでもない相手にこんなことしませんからっっ！！」
霊夢は目を見開いている、固まって動かない
よし、逃げよう
札にかかった術を解いて、一目散に神社の外へ
と、３歩ほど踏み出した瞬間。天地が逆転した
「？？」
霊夢に投げられたらしい、息苦しい
俺はマウントポジションをとられた
パウンド！？殺られる
ガードもむなしく、俺の顔面には岩より硬い霊夢のこぶし
ではなく、何か柔らかい何かが唇に
おおこれは予想外だ、まさか
「・・・順番って、あるでしょう」
「・・・つまりさいしょは口付けからでないとダメと？」
彼女はそっぽ向くと、小さくうなずいた
後ろから見ても、耳が赤く染まっているのがうかがえた
あー、あの耳なめたい
「！？今変なこと考えなかった？」
「い、いや、なにもない」
彼女はため息つくと炬燵を切って、戸をあけた
「うおっ、寒い！」
霊夢はマフラー？を巻いてまるで出かけるよな格好だ
「出掛けんのか？」
「ん、行くわよ」
「え？俺も？」
言われるがまま、彼女にひきずられて

博麗神社階段下
「どこ行くんだよ」
「あんたが決めなさい」
当然、といったように彼女は言った
「なんで俺がだよ」
「男なんだから、エスコートしなさい」
ぼそっと、デートなんだから、と聞こえた
正直に言おう、彼女が何を考えてるか、さっぱりわからない
もうほんと、思考回路がわからない
ただ、今の彼女が非常に上機嫌であることは、理解できた
「じゃあそうだな―」
俺は霊夢の手を握り、日も暮れようかという町に歩みだした



終ワル

&gt;&gt;新ろだ353

─────────────────────────────────────────────────────────── 


もう春だってのにこの寒さ。
ついつぶやいてしまう。

「寒いな。」
「あたいは寒いの好きだけどね。」

俺の腕の中で丸くなっている氷精はそんなことを言った。

「俺は寒いの嫌だけどな。」
「じゃあ、あたいのこと嫌いなの？」

涙目になりながら上目遣いでたずねてきた。
・・・これには弱いな。

「いや、チルノのことは好きさ。大好きだ。」
「じゃあ、それを証明して見せてよ。」

まっすぐに俺の目を見てくる。
頬はわずかに赤い。

「いや、ここは人が多いし、みんな見てるし、なにより恥ずかしい・・」
「あたいは別にいいよ。」

今は神社での宴会の真っ最中。
恋人と来てる奴もいるけど抱き合ってるのは俺達くらいだ。
これだけでも恥ずかしいってのに。

「や、正直恥ずかしい。」
「やっぱり・・・・・」

ん？

「やっぱり○○はあたいのことなんて嫌いなんだ・・・」

ちょ、ちょっと待て何を言ってるんだ。
俺がお前を嫌ってるはずないだろう！
考える前に口が動いていた。

「ちょ、ちょっと待て何を言ってるんだ。
　俺がお前を嫌ってるはずないだろう！」
「じゃあそれを証明してよ！！」
「う。そ、それはちょっと。時と場合をだｎ「○○のバカ！！！！」

凍符「パーフェクトフリーズ」 

スペルカードで宴会を滅茶苦茶にした後、チルノは飛んでいった

俺は 

　　1 チルノを追う
　　2 このまま宴会を楽しむ　
→　3 せっかくだから紅白ルートにすすむぜ 


-----------------------------------------------------------


っは！なんだ今のノイズは！



チルノは行ってしまった。しかし、追うに追えない。追う手段が無いから。
夜道は危険だし、宴会も終わりだし、家は遠いし、眠いし、春だし、
今晩は神社に泊めてもらおう。

「お～い霊夢～今夜は泊めてくれ～」
「へ？ああ、別にいいわよ。」
「マジか！？ありｇ「その代わり、宴会の片付け手伝ってね♪」
「ですよね～」

この世においてタダとうのはありえないのである。




その頃、どっか。


「うん。そうね。やっぱり謝らなきゃ駄目よね。」

そう、悪いのはあたいだ。
○○は何も悪くない。あたいの我侭がこんな状況を作ってしまったのだ。

「よし！ ○○に謝ろう！」

やっぱあたいが謝らなきゃ駄目だ。
そして、○○に物分りのいい大人のレディな側面をみせてやるのよ！

「この時間だと、○○は家ね」

宴会は滅茶苦茶になっている。あの状態で続けられるはずが無い。

「よ～し、待ってなさいよ、○○！」




一人の氷精が夜の空に飛んでいった。






「ふ～、これで終わりか。よっと！」
「そうね、ご苦労さま。」

宴会の片付けを終わらした。後は寝るだけだ。

「よし、もう遅いしもう寝るか！」
「そ、そうね。それで、そのことなんだけど・・・
　あの・・・その・・・まだ寒いし・・布団はひとつしかないし・・・」
「ん？ああ、野宿じゃなければ別にいいよ」
「ち、違うの！そうじゃなくて・・・・
　布団が一つしかないから・・・一緒に寝よ・・・・？」

今なんと仰いましたかこの娘さんは！？

・・・・・でも赤面する霊夢が少しだけ可愛いと思ったのは内緒である。







時速３０ｋｍの安全飛行で、あたいは○○の家に突っ込んだ。

「痛たた、お～い、○○～？」

返事が無い。どうやら留守のようだ。

「おかしいわね、この時間なら家にいるはずなのに」

今は相当遅い時間。妖怪が活発に活動する時間でもある。
その「妖怪」という単語が最悪の方向に想像を駆り立てる。

「そんな、筈は無い、絶対に。」

ありえない。そんなことを考えるなんて○○に失礼だ。

「は、わかった○○は神社にいるんだ！」

なんという閃き！ 体は子供でも頭脳はさいきょうね！

「そうと決まれば、待ってなさいよ○○！」

穴の開いた天井から外に飛び出す。


一人の氷精が分速５０００ｍの速さで神社に向かって行った。


----------------------------------------------------------------


・・・ふぅ。まずは状況を確認しよう。なぁ？兄弟よ。
俺は今、霊夢と同じ布団で寝ている。
向かい合うようにして霊夢に抱き枕にされている。

・・・幸せな状況なんだろうけどさ。素直に喜べないよ・・・

「すやすや」

ベタな寝息をたてて気持ちよさそうに寝ている。
寝顔は・・・・・・可愛い。

「はぁ～」

霊夢を起こさないように小声でため息をついた。

「・・・んぅ？」
「は！」

不覚。どうやら起こしてしまったようだ。

「あ・・・○、○。」
「よ、よぉ・・・ははは。」
「ん～えへへ～。嬉しいな～。」
「は？」
「だって、こんなにも近くに○○がいるんだもん。そりゃ嬉しいよ。」
「ははは、そ、そうか。」

まずい、落ち着け俺！そうだＫＯＯＬになれ！ＫＯＯＬになるんだ○○！
・・・よーし、冷却完了。俺は○○。フリーの幻想人さ！

そんな無駄な思考をしてる間に霊夢は更に顔を近づけていた。
近い近い近い近い近い。マジで近い。

「すぐそこに○○がいる。すぐ近くに○○を感じられる。
　私、今が一番幸せ。」
「そ、そうか」
「ねぇ○○。」
「はイ」

声が裏返った。結構大きな声だった。近所迷惑にはならないだろうか。

「落ち着いて聞いて。」
「あ、ああ」

落ち着け俺。

「私は、」

気がつけば霊夢が俺を押し倒してる状況になっていた。

「あなたが、」

顔が近い。吐息がかかる距離だ。

「好き」

不意に口を柔らかな感触が襲った。
キスと気づくのに２分の時間を要した。

そこへ、

「○○はここね！」

襖を開けて、チルノが飛び込んできた。



さぁ、俺はいつ死亡フラグを立てたのだろうか。
そして俺はこの状況をどう切り抜けようか。

夜はまだ長い。



-------------------------------------------------------------




さあ、まずは状況の確認だ。なあブラザー？
俺は今、霊夢に押し倒された状態でキスをされている。
そして、それを恋人のチルノに見られた。

賢明な兄弟達ならこれから俺がどうなるかわかるだろう？


「あ、や・・・これは・・・」

霊夢から顔をはなして声をしぼり出す。
我ながら情けない声がでた。

「・・・・・・」

対してチルノは無言。今にも泣きそうな表情で終始無言。

いつだったか、チルノが俺に言った
「あたいはさいきょうだから、絶対に泣かないの！」
という台詞を思い出した。

「チルノ・・・」

霊夢の手を振り解き、チルノの方を向く。

「・・・」

泣きそうな顔でやはり無言。

いっそ「バカ！」とか「嫌い！」とか罵倒してくれた方がスッキリするだろう。
だから、無言というのが逆に辛い。

「・・・っつ！」

顔を歪め、部屋から走り去って行った。

「チルノ！」

立ち上がり追いかけようとするが、それは叶わなかった。

「行かないで！」

霊夢の手ががっしりと俺をホールドしていた。
動こうにも動けない。女の子なのに信じられない力だ。

「行かないで、お願いだから私を独りにしないで！
　一度目はどうにかなった・・・。
　でも、二度目はわからないの。だから、置いて行かないで・・・。」

博麗の巫女とかなんとか言われてるが、目の前にいるのは紛れも無く、
博麗霊夢という、一人の少女だった。

「あなたが行ってしまうのが恐い・・・」

肩も声も震えている。

「霊夢・・・」


チルノは大事な恋人だ。だから放ってはおけない。
大事な存在だからこそ今すぐ追いかけて謝らなきゃだめだ。
いや、謝るだけじゃ駄目かもしれない・・・。

対して霊夢も大事なのは変わらない。放っておけない点では一緒だ。
幻想郷に初めて来た時に右も左もわからない俺を救ってくれたのは霊夢だ。
そんな人が泣いているのを置いて、俺はここを離れられるのか・・・。


さあ、選択の時だ。


俺は・・・


------------------------------------------------------------------


「霊夢」
 
泣きじゃっくている霊夢に精一杯の優しさで声をかける。

「ふぇ？」

 上げた顔は困惑の表情を浮かべていた。

「俺はチルノを追う。」
「っ・・・！」

 だから、そんな泣きそうな顔をしないでくれ。

「そんな顔するな。後勘違いしてるんじゃないか？
　俺はお前を独りになんかしない。
　俺とあいつの間で決着をつけたら、また帰ってくる。
　だから、そんな顔はするな。」
「・・・約束する・・・？」
「ああ。約束する。」

指きりなんて何年ぶりだろう。

とにかく、決着をつけなきゃ駄目だ。
俺自身のためにも二人のためにも。
決意を新たに夜の神社を後にした。



チルノを見つけるのにたいして時間はかからなかった。
神社からそう遠くない、森の中の小さな広場に彼女はいた。

「チルノ！」
「っ！」

振り向いた顔はグシャグシャに濡れていた。

「なんでっ、なんで来たのよぅ。ぐすっ、えぐっ、」
「決着をつけに来た。俺のためにも、お前のためにも、あいつのためにも。」

そう。俺は決着をつけるためにここに来た。
こうなってしまった原因は俺にあるのだから。

「チルノ。俺はお前が好きだ。
　それは今までもこれからも変わらない。絶対だ。命をかけてもいい。
　けど、こうなっちまった以上は責任をとらなきゃ駄目だ。」

これ以上は口に出すのが辛い。

「だから、」

逃げるな。その先を言え・・！

「もう、別れよう。」

月明かりのおかげで僅かだがチルノの表情を見て取れる。
どんな表情だったかは・・・ここでは言うまい。

「・・・そう。やっぱ、あたいは独りになっちゃうんだ。」

カチンときた。なんで幻想郷の住人はこうなんだ。
なんでこんなにも勘違い野郎が多いんだ。・・・二人だけど。
とにかく、この勘違いさんに腹が立って大きな声を出していた。

「あーもー、なんでお前も霊夢もそうなんだ！ この勘違い娘！
　だ・れ・が、お前を独りにするなんて言ったんだ！？
　確かに、恋人同士って言う関係は終りだけど、終わった後も俺達は親友だろ！
　友達が友達を独りにするなんて思ってんのか！ このバカ！」

大きな声どころか派手に怒鳴ってた。

「○、○」
「いいか！絶対に俺は俺の周りの奴らを独りにしない！
　それは、お前だって例外じゃないんだ。」

そう、絶対に独りにしない。絶対に。

「じゃあ、じゃあ、あたいの事は嫌いなんかじゃなくて、」
「お前の壮大な勘違いだ。」

ま～た泣きそうな顔しやがって。だから泣くなって。

「っう、ぐすっ、よかっだ、よかっだよ、よがっだよー。
　うあああああああああああああ」
「こら、抱きつくな！」

泣いている。盛大に涙を流しながら、抱きついてきた。
それを優しく受け止めてやる。

・・・みんな意地張ってるんだけどこんなに弱いんだな。

「ねぇ、○○。お願いがあるんだけど・・。」
「うん？ なんだ？」

いつの間に泣き止んだのか、上目遣いでこちらを見上げている。

「・・・その・・・キス・・・して・・。」
「・・・」
「○○と私の恋人としての最後のキス。
　あの時できなかった分を今、して。」
「・・・わかった」

あの時というのは紛れも無く宴会の時のだ。

「ん」

チルノは目を瞑り、顔を上げている。
ここでキスをすれば、チルノとの恋人の関係は終わりを迎えるだろう。

「んっ」

躊躇い無くその口に自分の口を重ね合わせた。

恋愛関係の終わりを告げるキス。
友達関係の始まりを告げるキス。


月の下、永く優しく、二つの影は重なっていた。　

月は既に沈んでいる。夜明けは近い。




----------------------------------------------------------------




チルノと別れた後、神社に着いたらもう夜は明けていた。

「ふぁーあ、ん～」

大きな欠伸がでてしまった。
昨日は一睡もしていないからな。

「あら、お帰り」
「ん？あぁ、ただいま」

出迎えたのは霊夢だ。
てか、神社には霊夢しかいないし当たり前か。

「朝まで帰って来ないんだもん。
　心配しちゃったじゃない。」
「悪い」

朝まで帰ってこないか。
考えてみれば、もうそんなに時間がたってるのか。

「ご飯食べてないでしょ？
　用意するから待ってて」
「あ、いや、いいよ。
　昨日は世話になったし、もう帰るよ」
「む」

何が癪に障ったのか、霊夢は眉間に皺なんて寄せている。

「・・・ったじゃない」
「は？」
「独りにしないって言ったじゃない！ もう忘れちゃったの、バカ！」
「あ」

そういえば、そんなこと言ったな。
勢いで言ったからすっかり忘れてた。

「私を独りにしないんでしょ！？ 約束を破る気！？」
「あ、や、それは、」

何も言い返せない。

「このバカ！ バカ！ バカ！ バカァ！」
「落ち着け霊夢！ 後、陰陽玉投げんな！」

御符やら、陰陽玉やらを避けながら霊夢をなだめてみる。
が、効果は無し。

「わかった、落ち着け！
　約束は守る！ 独りにしない！
　だから、一緒に神社に住もう、な？」
「！」

苦し紛れの一言。通じるか！？


当たる直前に陰陽玉や御符が消えた。
・・・どうやら落ち着いてくれたみたいだな。やれやれ。

それにしても、今見えたのはスペルカードか？
危ない危ない。もう少し説得が遅れたら死ぬところだった。

「それは、本当？」
「約束は守るぞ」
「やった！」

そう言って、ガバッと俺に首に抱きついてきた。
どうでもいいが、霊夢の腕がいい感じに絞まってるため、生命が危うい。

「本当？ 本当よね！　
　やった！ やった！」
「うぎぎ、が、と・・りあえ・・ず、退いてく・・・れ。死・・ぬ」
「そうと決まれば、速く客間を掃除しなくっちゃ。
　ふふふ、今日は忙しいわね！」
「はや・・く、はな・・・して、ごふっ」

霊夢は俺の話なんて聞かずに子供の様にはしゃぎ続ける。
こうして見ると、年頃の他の女の子と全然変わらないのにな。
やっぱり、博麗の巫女である前に一人の少女なんだな。

「それで、式の日取りはいつにしようか？」
「ぐほっ」

腕をはなし、そんな事を聞いてきた。
気がはやい、以前に俺と霊夢は全然そんな関係じゃないだろ！
気がはやすぎる。

「おま、そりゃ気がはやすぎだ」
「なんでよぅ、私を独りにしないんでしょ？
　結婚すればずっと一緒よ？」
「だから、そういう問題じゃな・・・ん」

いきなりキスされた。

「ずっと、一緒でしょ？」
「ん・・・」

花のような笑顔ってのが一番しっくりくる笑顔だ。

ったく、そんな顔されちゃ、何も言えないだろうが。

「そ・・・だな。わかったよ、もう独りにしないよ、霊夢」

本心からでた答え。
この少女を独りにはしたくない。

「ありがとう。これからよろしくね、○○」
「こちらこそ」

ギュッと、お互いの手を握る。


今この瞬間から、俺の新しい生活が始まった。


日は昇り、幻想郷の新しい一日を迎えた。



　　　　　　　　　　　　　       end



～あとがき～
なっがい。長いよ。そしてやっと終わったよ。

これは現行スレにあった物を加筆修正して繋げた物なんだけど、
こんなに長くなるなら最初からロダにあげるべきだった。反省。

スレのみなさん、本当スイマセン。


最後は、こんな長文妄想に付き合ってくれたあなたに感謝。

&gt;&gt;新ろだ361

─────────────────────────────────────────────────────────── 




　博麗霊夢の夫、○○。

　もはや夫と題している以上、いちいち恋愛の道程など必要もないだろう。

　博麗霊夢と普通に恋仲になり、季節の移り変わりと共に恋人から夫婦に昇格。

　そして結婚後から２年の月日が流れ周りから冷やかしを喰らうことも無くなった。

「ん～…」

　夕食時に霊夢が手に箸と茶碗を持ちながら少し首を傾け唸る。

「ほい」

　○○は間を置かずに近くにあった醤油を霊夢に手渡した。

「ありがと」

　ご相伴に預かっている魔理沙は、それを黙って見て呟いた。

「…なんつーか、もう完全にツーカーの仲って奴か？」

「まぁなんだかんだで長いこと一緒にいるしな。夫として妻の考えてる事くらい分かるもんだよ」

　さもありなん、○○は事実を述べるように、ただ淡々と答えた。

　食後に○○はちらりと自分の湯のみを覗き、ややあって立ち上がろうとしたが霊夢が「はい」と急須の口を向けていた。

　それを○○は「ふむ」と一言いい自分の湯のみを差し出した。

「…お前らほんと、いつも思うけどさとりの能力でも手に入れたのか？夫婦専用の」

　これまたやっぱり食後の食休みをしていた魔理沙がツッコミを入れる。

「○○がお茶を飲む間隔から推測しただけよ？」

　まるで当たり前の事かの様に、霊夢が頷きつつ自分の湯のみにお茶を入れていた。

「あー、ダメだ。これ以上ここにいたら当てつけられるだけだ……私はもう帰るぜ！」　

　やれやれだぜ、と言いたげな表情で魔理沙は立ち上がり、返事を待たずにさっさと出ていってしまった。

「普段どおりにしてるだけなんだけどなぁ…どうしたんだか？」

　○○は出ていった魔理沙の後を見つめぽつりと零す。

　そうすると霊夢は少し可笑しかったのかクスリと笑みを浮かべ○○の事を見つめる。

「なるほど…」

　それを見て納得がいったのか○○は感慨深く頷いた。

　つまりは二人の仲は以心伝心。

　相手の思いが伝わるから言葉は必要ない訳で、そこに魔理沙という他人が加わると会話が成り立たない。

　魔理沙からすれば静かな食卓で居心地が少々宜しくない、かといって別にご相伴先の夫婦の仲が悪い訳ではないからタチが悪い。

　会話を振れば答えが帰ってくる、しかし何が悪いかと言えば理解できない所。

　会話もなしに○○が霊夢の求める事を自然にやってのける。

　台所で洗い物をしてたはずなのに○○の求める事を霊夢が、これでしょうとばかりに当然のごとくやってのける。

　魔理沙からすれば訳が分からない。

　とは言っても魔理沙にとって、これが初でないのだが、それでも毎回繰り広げる二人の行動が脅威でしかないのだ。


「…別に霊夢と普段から会話してないわけじゃないんだけどな」

　魔理沙の考えが漸く理解した○○は、ここにはいない魔理沙に向かって言った。

「そりゃそうよ、○○の声くらい、ちゃんと聞きたいからね？」

　逃げるように帰宅した、どっかの誰かの閉め忘れた障子を閉めると、霊夢は○○の膝にするりと座り込んだ。

「勿論だとも、どんなに以心伝心だろうとも、言葉にしたい思いもある」

　目と鼻の距離にある霊夢の顔を見つめながら○○は、そっと囁くように言葉を発した。


「愛してるよ霊夢」

「私もよ、○○。愛してる」


　こうして二つの影は折り重なる様に一つになった。


　さてさて、これ以上はいかなる存在とて覗き見ることは叶わぬ事、残念ながら本日の業務は終了とさせて頂く旨。

　夜空の浮かぶ空間に開いた小さな隙間からぽつりと声がこぼれ、そうすると隙間は無かったかの様に消え去っていた。

　残ったのは零れ落ちた一言だけだった。

「おあついことで」

&gt;&gt;新ろだ413

─────────────────────────────────────────────────────────── 



霊夢とは最近いい関係になってきた。付き合ってはいない。
なかなか好きと言えないのだ。
向こうはどう思っているのかは分からない。

そこで来たのがエイプリルフール。それが今日だ。

このタイミングで、外の世界に帰るって言うとどうなるのだろう。
ちょっとその反応を見てみたいという軽い好奇心が走った。

本当に、それだけのつもりだったんだ。





俺だけじゃ信憑性が薄いから、紫にも協力してもらう事にした。
とはいえ、元々胡散臭いと評判で人選ミスのような気がしてならないが
どちらにしろ紫が口裏合わせてくれないとうまくいかない。

「というわけで、頼んだよ紫」
「本当にそういうのが好きねえ。ま、霊夢が慌てふためく姿を見るのも一興だわ。」
快く承諾してくれた。たぶん。




そしてその後、霊夢に言ってやった。


「へ？？どうしていきなり・・？」
箒で掃いている手が止まって、キョトンとした目で言う霊夢

「色々考えたけど・・俺にはやっぱり帰るべき場所なんだと思うんだ・・
　だから紫に頼んだんだよ。今日、出るってお願いしに」

我ながら嘘くせー。すぐバレるなこりゃ。

「ふ、どうせエイプリルフールでしょ？もっとマシな嘘にしなさいよ」
そういって霊夢はまた箒で掃くのを再開した

ほらね。

「本当に紫に頼んだんなら聞けば分かることだわ、紫ー　出てらっしゃいー」

ズズズズズ・・
「は～いはい。呼ばれて飛び出て何とやらっと」

スキマからヌッと現れるこの絵はいつみても不気味だ。

「あら、○○居たのね、支度はもう済んだの？って今、挨拶中のようね」

「え・・？どういう事・・紫？」
よし、頼んでおいて正解だった。

「あら、聞いてたんじゃないの？　○○が今日外の世界に帰るって」
「え・・嘘・・冗談よね？○○・・？エイプリルなんでしょ？」

結構マジに聞いてきた。正直もうここで嘘ですって言いたくなっていたが・・
「だから本当だって・・月の頭に行くつもりだったんだから・・」

ちょっと本当に苦しく思いながら言ったせいで顔に出てしまったのが芝居に見えなくなったのか
霊夢の顔色がどんどん沈んでいくのが見えた。

「本当だったの・・」

「ああ・・だから、その別れを言いに・・」

うつむいたまま霊夢は言う
「・・ねえ○○・・紫・・」


そして余裕の表情の紫
「何かしら？」

「・・私も行く・・・。」

「（霊夢・・）」




「ふーん、それがどういう事か分かって言ってるのかしら。
　それはここでの役割を放棄するって事になるわよね？」



「そう・・だけど・・」
霊夢は今にも泣きそうだった。


空気が重くなってきた。もういいか、俺も見てて辛くなってきた。
それに、霊夢の気持ちも分かった。もう十分だろう。

打ち明かそうとした時、


「ねえ、○○、向こうに着いたら色々教えてね。おいしい店とか～あと楽しい場所とか～」
「な、紫！？」

紫はわざと霊夢に聞こえるように言った。


「・・それってどういう事・・？○○」

「（おい紫、そこまでしなくていいよ・・！）」
「ね？約束してくれたじゃない○○、食べ物以外にももっと色んなコト教えてくれるって」



まずい、さすがにやり過ぎだ。

「本当なの？○○・・・・。」


「い、いや・・」

「（紫、もういいだろ？霊夢はもう限界だぞ・・もう俺は嘘って言うぞ）」

「霊夢、実はな・・」

しかし紫に扇子で口を抑えられる
「（・・紫・・？）」



「ねえ、紫、アンタもここに居なきゃいけないんじゃないの・・？」

「私は両立くらいできるわよ。あなたは無理でしょ？出来る？」
「・・・紫・・アンタ・・。」

「・・ヤル気？いいわ。受けて立つわよ」

「おい、紫、霊夢・・」

「黙ってて○○、いいわ、勝負よ。」


「私に勝てたら、好きにしなさい。私もそれ以上干渉しない
　でも負けたら今回のことは諦めること。いいわね？」

「望むところよ」


何で・・・こんな事に・・・




――――
――
―







もうどれくらい経ったのだろう・・
二人とも息を切らせている。
すぐに嘘だと言えば良かったが、真剣勝負中にそう言えるわけもなかった。。

もういい・・もういいよ、何でこんな事で二人が争うんだ・・
全て嘘なのに。ただのエイプリルフールの嘘なのに。
どうしてこんな事になるんだ・・。



「・・まだよ、霊夢」

「紫、お前の負けだ、もうスペルカード切らしただろ」

それでもまだ続けようとする

「紫！お前自分でルールを無視する気か！？」

「・・・！」

ようやく紫は膝を付いて負けを認めた。

俺は霊夢に向かって走った。

「霊夢、すごく言いづらいんだが聞いてくれ・・・」
「分かってる、紫と一緒になって嘘ついてたんでしょ」
「！それを気づいててどうして・・」

「でも紫は本当に○○を連れて行く気だった。そうでしょ？紫。」
「え・・？」

「・・霊夢には敵わないわね。そうよ。」
「紫、どういう事だ？俺を騙したのか？」
「エイプリルフールよ。」

という事はあれか？俺は俺で騙されていたのか？

「それは本当に実行しちゃったら嘘にならないじゃないか・・」
「あら、エイプリルフールは嘘は良くても真実は駄目ってわけじゃないわ。」
「モ、モウイイデス・・頭痛くなってきちまった」

「紫に口裏合わすように頼んだけど逆にそれを紫に利用されてしまったわけね。
　まったく、人選を誤りすぎよ。騙そうとした人が騙されるなんて、あなたらしいわね・・○○」

「お前それいつから気づいたんだ」
「戦ってる最中にね。それまでは本当に私も騙されてたわよ。本当に厄介な行事ねえ・・」

「でも紫が俺を本当に連れて行く理由が分からないんだが・・」
「それは私があなたを霊夢に取られたく無かったからよ。」
「紫・・。」
「それだけじゃないでしょ紫。アンタ、私を試したかったんでしょ。だから私を挑発した。違う？」

紫はふっとため息をしながら言った
「霊夢が自分の役割を捨ててまで○○についていくと言った時、もうその時点で
　想いでは既に負けていたと悟ったわ。だけど私は諦めなかった。
　勝負をしてでも勝ち取りたかった・・。たとえ○○がその気じゃなくても、ね。」

俺は一人で混乱していた。
つまり、えーと・・ああもう訳ワカランッ

「まったく、相変わらずやり方が強引ね・・。らしいといえばらしいけど。」

「はぁ～、結局霊夢には負けたけど、おかげでスッキリしたわ。
　その、ごめんね。○○、霊夢。」

「・・アンタらしくて怒る気にもなれないわ。」
「紫、俺もごめん。その、知らなかったんだ・・」
「なーんで貴方が謝るの。悪いのは全部私よ。強引に誘拐しようとしたんだから。
　じゃあ、私はもう行くから、二人ともお幸せに～」

「あ、ちょっと待てよ」

そういう間もなく

ズズズズズズ・・・

と、紫は消えていった。



「・・・・。」
「・・・・。」



「霊夢、怒ってる？」
「怒っちゃいけないんでしょ？エイプリルフールは」
「まあ・・そうなんだけど。」

「分かったでしょ・・私の、あなたへの気持ちが・・」
「あ、ああ・・。しっかり受け止めたよ・・」

「でも、負けていたらどうなっていたんだろう・・。」

「戦いの時、紫はいつも以上に本気だったけど、
　もし私が負けていたとしても、紫は本気であなたを奪ったりしなかったと思うわ。」
「どうしてそう思うんだ？」
「しん・・紫だからよ。」






翌日



「霊夢、今日は料理対決よ。どっちが○○を満足させれるか、フフフフ。」

「ほんっとに懲りない妖怪ねあんたは・・」

「・・・・まったくだ。」

「いいわ、受けて立つわ」

「立つのかよ。」

「伊達に長生きしてないって所を見せてあげるわ！」

「（こっそり帰ろうかな・・。）」


終わり。
エイプリルって思い出して帰りの電車の途中に思いついたのをそのまま書いたからｇｄｇｄだけど許してくだしあ

&gt;&gt;新ろだ430

─────────────────────────────────────────────────────────── 

今日はエイプリルフール！そこで何か恥ずかしがらせる嘘を霊夢につきたい。
たったそれだけだった。

「なぁ、霊夢」
「んー？」
「霊夢とエッチな事したい」
「……へ？」
「だから、霊夢とエッチな事がしたいんだって」
「え、えええ、ええええ！？あうああうぅ…」
（えっちなこと…？えっちなことって…そ、そんな、○○と！？
　わわわわたしは別に○○が相手ならいいけど…な、なんで急にそんな事言い出したのかしら）
耳まで真っ赤に染める霊夢。
見ていて面白い。
（そ、そうだわ！今日はエイプルフール…ね…だ、だから…）
霊夢は、少し俯きながら、○○に答えた。

「ま、まだ…だめ…」


「うがー！どっちだー！！！」

&gt;&gt;新ろだ431
───────────────────────────────────────────────────────────     </description>
    <dc:date>2009-10-04T13:01:15+09:00</dc:date>
  </item>
    <item rdf:about="http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/4.html">
    <title>キャラ別まとめ</title>
    <link>http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/4.html</link>
    <description>
      #contents

----

**主人公 
-[[霊夢１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/105.html]]　[[２&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/106.html]]　[[３&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/107.html]]　[[４&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/108.html]]　[[５&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/256.html]]　[[６&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/110.html]]　[[７&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/221.html]]　[[８&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/226.html]]　[[９&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/228.html]]　[[10&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/247.html]]　[[11&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/250.html]]　[[12&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/252.html]]　[[13&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/281.html]]　[[14&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/316.html]]　[[15&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/331.html]]　[[16&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/349.html]]　[[17&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/368.html]]　[[18&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/386.html]]　[[19&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/406.html]]　[[20&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/416.html]]
　　　　[[恐々夢、恋々夢&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/253.html]]　[[（２）&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/254.html]]　[[（３）&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/255.html]]　
　　　　[[とあるフェチのおはなし&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/336.html]]　[[（２）&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/337.html]]
-[[魔理沙１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/111.html]]　[[２&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/112.html]]　[[３&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/197.html]]　[[４&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/225.html]]　[[５&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/237.html]]　[[６&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/282.html]]　[[７&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/350.html]]　[[８&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/394.html]]　[[９&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/402.html]]




----

**紅魔郷
-[[ルーミア１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/113.html]]　[[２&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/212.html]]　[[３&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/283.html]]　[[４&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/392.html]]
-[[大妖精１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/114.html]]　[[２&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/335.html]]
-[[チルノ１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/115.html]]　[[２&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/116.html]]　[[３&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/215.html]]　[[４&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/284.html]]　[[５&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/356.html]]
-[[美鈴１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/117.html]]　[[２&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/200.html]]　[[３&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/244.html]]　[[４&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/317.html]]　[[５&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/404.html]]
-[[小悪魔１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/118.html]]　[[２&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/119.html]]　[[３&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/248.html]]　[[４&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/313.html]]
　　　　[[屍人と小悪魔&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/413.html]]　[[（２）&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/414.html]]
-[[パチュリー１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/120.html]]　[[２&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/121.html]]　[[３&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/122.html]]　[[４&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/202.html]]　[[５&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/224.html]]　[[６&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/251.html]]　[[７&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/300.html]]　[[８&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/382.html]]　[[９&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/410.html]]
-[[咲夜１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/123.html]]　[[２&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/124.html]]　[[３&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/214.html]]　[[４&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/265.html]]　[[５&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/318.html]]　[[６&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/357.html]]　[[７&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/381.html]]　[[８&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/403.html]]　
-[[レミリア１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/125.html]]　[[２&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/126.html]]　[[３&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/230.html]]　[[４&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/266.html]]　[[５&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/301.html]]　[[６&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/358.html]]　[[７&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/418.html]]
　　　　[[レミリアとでいうぉーかー&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/345.html]]　[[（２）&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/347.html]]　[[（３）&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/348.html]]　[[（４）&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/396.html]]　[[（５）&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/419.html]]　
-[[フランドール１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/127.html]]　[[２&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/128.html]]　[[３&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/129.html]]　[[４&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/267.html]]　[[５&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/417.html]]

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**妖々夢
-[[レティ１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/130.html]]　[[２&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/420.html]]
-[[橙１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/131.html]]　[[２&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/216.html]]　[[３&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/246.html]]
-[[アリス１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/132.html]]　[[２&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/133.html]]　[[３&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/191.html]]　[[４&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/219.html]]　[[５&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/227.html]]　[[６&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/268.html]]　[[７&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/285.html]]　[[８&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/362.html]]　[[９&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/369.html]]　[[10&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/384.html]]　[[11&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/421.html]]
　　　　[[魔女と司書のものがたり&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/352.html]]
-[[リリーホワイト１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/134.html]]
-[[ルナサ１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/135.html]]　[[２&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/206.html]]
-[[メルラン１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/136.html]]
-[[リリカ１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/137.html]]　[[２&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/229.html]]
-[[妖夢１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/138.html]]　[[２&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/139.html]]　[[３&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/208.html]]　[[４&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/240.html]]　[[５&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/286.html]]　[[６&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/315.html]]　[[７&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/319.html]]
　　　　[[幻想郷今昔恋歌&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/324.html]]　[[（２）&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/325.html]]　[[（３）&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/326.html]]　[[（４）&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/327.html]]　
-[[幽々子１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/140.html]]　[[２&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/141.html]]　[[３&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/218.html]]　[[４&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/302.html]]　[[５&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/375.html]]
-[[藍１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/142.html]]　[[２&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/236.html]]　[[３&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/373.html]]
-[[紫１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/143.html]]　[[２&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/144.html]]　[[３&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/201.html]]　[[４&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/235.html]]　[[５&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/238.html]]　[[６&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/269.html]]　[[７&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/303.html]]　[[８&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/332.html]]　[[９&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/359.html]]　[[10&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/422.html]]
　　　　[[境界恋歌&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/338.html]]　[[（２）&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/339.html]]
　　　　[[如何にして至ったか&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/346.html]]　[[（２）&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/354.html]]　[[（３）&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/355.html]]
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**永夜抄
-[[リグル１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/145.html]]　[[２&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/234.html]]
-[[ミスティア１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/146.html]]　[[２&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/147.html]]　[[３&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/287.html]]
-[[慧音１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/148.html]]　[[２&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/199.html]]　[[３&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/249.html]]　[[４&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/288.html]]　[[５&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/320.html]]　[[６&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/391.html]]
-[[てゐ１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/149.html]]　[[２&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/217.html]]　[[３&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/423.html]]
-[[鈴仙１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/150.html]]　[[２&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/151.html]]　[[３&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/207.html]]　[[４&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/245.html]]　[[５&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/342.html]]
　　　　[[鈴仙と里帰り&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/395.html]]
-[[永琳１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/152.html]]　[[２&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/153.html]]　[[３&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/154.html]]　[[４&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/270.html]]
-[[輝夜１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/155.html]]　[[２&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/210.html]]　[[３&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/271.html]]　[[４&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/304.html]]　[[５&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/378.html]]
-[[妹紅１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/156.html]]　[[２&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/205.html]]　[[３&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/380.html]]
　　　　[[月下紅夜&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/333.html]]　[[（２）&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/334.html]]　
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**花映塚
-[[文１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/157.html]]　[[２&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/158.html]]　[[３&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/213.html]]　[[４&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/243.html]]　[[５&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/272.html]]　[[６&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/363.html]]　[[７&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/389.html]]　[[８&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/397.html]]　[[９&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/415.html]]
-[[幽香１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/159.html]]　[[２&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/203.html]]　[[３&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/263.html]]　[[４&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/385.html]]　　　　
　　　　[[桜花之恋塚&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/314.html]]
-[[メディスン１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/160.html]]
-[[小町１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/161.html]]　[[２&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/211.html]]　[[３&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/305.html]]
-[[映姫１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/162.html]]　[[２&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/163.html]]　[[３&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/273.html]]　[[４&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/289.html]]　[[５&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/306.html]]　[[６&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/371.html]]
-[[リリーブラック１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/164.html]]
-[[向日葵妖精１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/178.html]]


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**風神録

-[[静葉１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/340.html]]
-[[穣子１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/341.html]]
-[[雛１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/257.html]]　[[２&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/370.html]]
-[[にとり１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/278.html]]　[[２&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/401.html]]
-[[椛１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/261.html]]　[[２&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/360.html]]
-[[早苗１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/259.html]]　[[２&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/260.html]]　[[３&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/274.html]]　[[４&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/323.html]]　[[５&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/351.html]]　[[６&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/364.html]]
　　　　[[神恋&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/407.html]]　　　[[神恋Ex&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/408.html]]
-[[神奈子１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/307.html]]
-[[諏訪子１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/264.html]]　[[２&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/275.html]]　[[３&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/308.html]]

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**地霊殿
-[[キスメ１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/390.html]]
-[[ヤマメ１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/435.html]]
-[[パルスィ１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/383.html]]
-[[勇儀１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/393.html]]
-[[さとり１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/387.html]]
-[[燐１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/412.html]]
-[[空１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/388.html]]
-[[こいし１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/398.html]]

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**星蓮船
-[[ナズーリン１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/427.html]]
-[[小傘１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/428.html]]
-[[一輪１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/429.html]]
-[[村紗１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/430.html]]
-[[星１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/431.html]]
-[[白蓮１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/432.html]]
-[[ぬえ１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/433.html]]


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**萃夢想／緋想天
-[[萃香１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/165.html]]　[[２&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/276.html]]　[[３&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/343.html]]　[[４&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/424.html]]
-[[衣玖１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/365.html]]
-[[天子１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/366.html]]

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**香霖堂
-[[霖之助１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/223.html]]
-[[本読み妖怪（朱鷺子）１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/167.html]]

----

**三月精
-[[三月精１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/204.html]]
-[[ルナチャイルド１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/232.html]]

----

**求聞史紀
-[[阿求１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/231.html]]　[[２&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/290.html]]　[[３&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/374.html]]

----

**儚月抄
-[[依姫１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/426.html]]
-[[豊姫１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/409.html]]

----

**秘封倶楽部
-[[蓮子１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/168.html]]
-[[メリー１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/169.html]]

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**旧作
-[[魅魔１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/170.html]]
-[[神綺１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/171.html]]　[[２&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/233.html]]
-[[夢美１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/172.html]]
-[[くるみ１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/353.html]]
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**西方
-[[マリー１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/173.html]]

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**その他
-[[神主１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/174.html]]　　[[毛玉１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/175.html]]
-[[妖忌１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/179.html]]　　[[玄爺１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/292.html]]
-[[魔理沙の父１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/293.html]]　　[[西行妖１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/180.html]]
-[[人形１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/176.html]]
-[[紅魔館のメイド１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/177.html]]
-[[永遠亭のウサギ１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/291.html]]
-[[レイラ１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/344.html]]
-[[ハーレム？　１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/182.html]]　[[２&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/196.html]]　[[３&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/322.html]]　[[４&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/329.html]]　[[５&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/330.html]]　[[６&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/379.html]]　[[７&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/411.html]]
　　　　[[最甘トーナメント&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/262.html]]
　　　　[[口魔郷&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/399.html]]　[[（２）&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/400.html]]　
-[[東方学園　１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/239.html]]　[[２&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/280.html]]　[[３&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/309.html]]
-[[修羅場？　１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/183.html]]　[[２&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/184.html]]　[[３&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/294.html]]
-[[分類不能１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/185.html]]　[[２&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/186.html]]　[[３&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/187.html]]　[[４&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/188.html]]　[[５&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/209.html]]　[[６&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/222.html]]　[[７&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/242.html]]　[[８&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/258.html]]　[[９&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/279.html]]　[[10&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/310.html]]　[[11&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/321.html]]　[[12&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/328.html]]　[[13&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/361.html]]　[[14&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/367.html]]　[[15&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/372.html]]　[[16&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/425.html]]
-[[企画もの１&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/189.html]]　[[２&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/190.html]]

----    </description>
    <dc:date>2009-09-28T20:21:11+09:00</dc:date>
  </item>
    <item rdf:about="http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/435.html">
    <title>ヤマメ1</title>
    <link>http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/435.html</link>
    <description>
      ■ヤマメ1


「○○ー？」
「ん、何？」
「セーター、もう少しで編みあがるからね」

　寝転がって本を読んでいる俺。
　壁に寄りかかって、編み物をしている―俺のためにセーターを編んでくれているヤマメ。
　二人の間には、クッキーの入った鉢。
　そんなまったりとした時間が流れる、午後の風景。
　熱く燃えるようにイチャつくわけではない。けれど、俺は恋人と過ごす幸せをひしひしと感じていた。

「楽しみだなあ」

　ちなみに、同じデザインで一回り小さいセーターが既に一着完成して、机の上に置いてあったりする。
　……ペアルック、というわけだ。
　バカップルと言わば言え。俺だって自覚がないわけじゃないし、恥ずかしいと思う気持ちもある。
　だが、嬉しそうに編み棒を動かすヤマメを見ているとこちらも嬉しくなって、ペアルックもいいかなという気になるから不思議だ。

「でもあんまり無理するなよ？この間みたいに糸出しすぎて、また倒れるといけないから」
「うん、わかってる。ありがと、心配してくれて」

　素材の糸もヤマメ自身のものなので、純ヤマメ産１００％のセーターということになる。
　とても楽しみなのだが、一度にあまりたくさんの糸を出そうとすると体力を消耗してしまう。
　以前も張り切りすぎて寝込んでしまったことがあり、以来気をつけてブレーキをかけるようにしている。
　そんなわけでペースはゆっくりだが、それはそれで、こうした幸せな時間が増えるので悪くない。
　


　そんな、部屋のゆったりした空気に油断していたのか。
　クッキーを取ろうとして、本に目を向けたまま伸ばした俺の手は、ヤマメのスカートに……
　……そう、あの膨らんだ未知の領域に、触れてしまったのだ。
　俺の指は―

　Ａ．「むにっ」とした感触を捉えていた。
　Ｂ．「こつっ」と、固いものに当たった。
　Ｃ．「ひゃっ！？」と声を上げる、何かに触れた。ちなみに、ヤマメの声ではない。








　Ａ．「むにっ」とした感触を捉えていた。（甘やかなイチャイチャルート）


　……柔らかい。そして温かい。
　スカートの布地越しに触れたヤマメのお腹は気持ちの良い触り心地だった。
　ああ、この感触をもっと味わいたい。

「ちょ、ちょっと○○！？」

　ヤマメが何か慌てているようだが、上の空の俺には聞こえない。
　むにむにと手を動かすと、心地よい弾力が指先に伝わってくる。

「んぅ、やめて……くすぐったいよぉ……」

　なんだかあたまがぼーっとしてきた。いつまでもこうしていたいような……
　むにむにむにむに……

「うう、くすぐったいってば！」
「いてっ！」

　ぺち、と頭をはたかれ、我に返った。
　
「はっ……俺はいったい」
「もう、○○ったら私のお腹むにむにしながら遠い目してるんだもの」

　頬を膨らませ怒ったような顔をしていたヤマメはふと物憂げな顔になると、視線を俺から自分の腹部に落とした。
　
「……最近ちょっとこの辺のお肉が気になってるのに」

　……え、あのスカートって、

「まさか太ってもわからないようにそんなデザインに……」
「なっ、違うわよ！これは元々こういう造りなの！―えいっ、お返し」

　むきになって言い返しながら、俺の顔に手を伸ばし頬を指先でつつくヤマメ。

「あっ、やったな。よーし、二の腕をぷにっと」
「ひゃん！？そ、それなら私は鼻を」
「ふあ、じゃあこっちは太ももに！」

　いつの間にかヤマメも笑顔になっている。
　お互いの身体の柔らかさをぷにぷにと堪能しながら、イチャつく俺達。
　……ああ、バカップルだよ、文句あるか。








　Ｂ．「こつっ」と、固いものに当たった。（愛のオリジンフォルムルート）


　何だ今の感触は。金具か何かだろうか？
　いや、違う。なんというか、蟹の殻とかに近いような……

「……触った？」

　妙に静まり返った部屋の中に、編み棒がことりと落ちる音が響く。
　呟いたヤマメの声は、低く沈んでいた。
　え、そんなまずいところに触ってしまったのか？柔らかい感じとか全然しなかったけど―

「じゃあ、ばれちゃうのも時間の問題だね」

　ばれる？何のことだ？
　戸惑う俺をよそに静かに立ち上がったヤマメの顔からは、一切の感情が拭い去られたかのようだった。

「いつかはちゃんと見せなきゃいけないと思いながら、迷ってたんだ」

　ゆっくりと、かみ締めるように言葉を紡ぎながら俺を見下ろしているヤマメ。
　握り締めた拳は、わずかに震えている。

「嫌われるんじゃないかって、怖くて」

　かすかに、金属がきしむような音が聞こえる。
　
「さあ、見て○○。これが私の―本当の姿よ」

　瞬間、目の前にいる少女のシルエットが爆発的に変化した。
　上半身に変化はない。
　だがその腰からは、巨大な節足動物の……蜘蛛の脚が、何本も生えている。
　俺は、驚きのあまり声も出なかった。

「大丈夫よ、とって食べたりはしないから。……でもやっぱり、恐いよね」

　むしろ優しげなその声は、しかし消え入りそうなほど弱々しい。
　悲しそうにうつむいたヤマメの目から涙が一滴こぼれた。
　堰を切ったように、後から後から床に雫が落ちていく。

「やっぱり……もう私のこと、嫌いになっちゃったよね？」
「ヤマメ……！」

　弾かれたように立ち上がると、俺はヤマメを抱きしめた。
　その身体の震えが止まるように、強く、しっかりと。

「○、○……」
「そりゃちょっとは驚いたけれど、でも俺はヤマメのこと嫌いになったりしないよ」

　脚が何本あろうが、ヤマメはヤマメ。俺の大好きな、ヤマメに変わりはない。
　
「うん……ありが、とう……うっ、わぁぁあん！」

　俺に飛びつき、全ての腕と脚でしがみつくヤマメ。
　安心したのか、声を上げて泣き出してしまった彼女の背中を優しくなでながら、
　俺は改めて、愛しさが溢れてくるのを感じていた。















　Ｃ．「ひゃっ！？」と声を上げる、何かに触れた。ちなみに、ヤマメの声ではない。（釣瓶落としの謎ルート）


「え？」

　今の声は？確かに、ヤマメの声じゃなかった。
　ついでに言えば、その声は確実にスカートの中から聞こえたものだった。
　くぐもってはいたが、どこかで聞いたことがあるような……はて誰の声だろう。
　そんなことを考えている俺の横で、ヤマメのスカートがもぞりと動いた。

「うわあああ！？」
「あれ、どうしたの○○？」

　突然の事態に、俺は軽いパニックを起こしていた。当のヤマメが平然としているのがむしろ納得いかない。
　
「いや、だってヤマメのスカート」

　指差す俺の目の前で、何かがヤマメの両足の間から顔を出した。
　それは―

「え、キスメ？」

　何度か会ったことのある、ヤマメの友達。
　釣瓶落としのキスメだった。

「「…………」」

　思わず目を合わせてしまった俺はあまりのことに何も言えず、キスメも何も言わない。
　ややあって、キスメはすごい速さでスカートの中から飛び出すと、カサカサと高速移動し、物陰に隠れてしまった。
　桶に入っていないキスメというのはとても珍しいものなわけで、そんなものが見られたのはある意味幸運なのかもしれない。
　が、俺の頭の中は山のような疑問に埋め尽くされ、それどころではなかった。
　何故、ヤマメのスカートの中に？いつからそこに？桶はどうした？

「キスメもクッキー食べる？」

　何より、どうしてヤマメは全く動じないんだ？気付いてなかったのか。それとも日常的にそこに入っているものなのか。
　俺は、何故かそれを訊ねることができなかった。
　寄ってきたキスメを見ると、いつの間にか桶に入っている。
　どこから出したのか……いや、考えたら負けだ。負けなんだが……
　

　深まるばかりの謎に俺が悩んでいる横で、キスメはクッキーを一口食べると、

「……ペアルック」

　ぼそりと呟いた。
　……火が出たかと思うほど、顔が熱くなった。

&gt;&gt;新ろだ342

───────────────────────────────────────────────────────────     </description>
    <dc:date>2009-09-28T20:20:35+09:00</dc:date>
  </item>
    <item rdf:about="http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/420.html">
    <title>レティ2</title>
    <link>http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/420.html</link>
    <description>
      ■レティ2

　こんな肌寒い夜に独りで寝るのは寂しいぜ。
　さらにいうとちょっと前までは一人じゃなかった分、余計に寂しさが募るぜ。

　とか思いつつ床についてウトウトしてたんだ。
　俺がようやく眠りに落ちようとしたその時、どこからか隙間風が吹き込んできた。
　そして、ふと近くで人の気配がした。

　というか、その誰かが布団にもぐり込んできた。
　目を開けてそれが誰か、確認しようとしたところで気づいた。
　確認などするまでもなかった。


　こんなにも柔らかくて、こんなにもいい匂いのするものなんて、俺は他に知らない。



　彼女にまた逢えたのが嬉しくて――
　けれども今ここにいるのが信じられなくて――
　ひょっとしてこれは夢じゃなかろうかと思った。

　俺の思いに気づいたわけではなかろうが、彼女は眠りと覚醒の狭間をたゆたっていた俺の唇に、現実を知らせるべくそっと口付けをしてきた。
　軽く触れるだけの淡いキス。
　それでも現実を知らせるにはそれで十分だった。

　彼女は俺を起こさぬよう気遣いながらそっと寄り添ってきた。

「寂しくて、戻ってきちゃった」

　彼女の濡れた声が、耳朶を打った。
　俺は久しぶりに感じる温かさを噛みしめながら、胸の中の彼女を抱きしめた。
　柔らかな彼女の髪に顔を埋めて、胸いっぱいにその香りを吸い込んだ。

「あら、起こしちゃった？」
「いや、ウトウトしてただけだから」
「そう……。ね、皆には悪いことしちゃったかしら？
　昨日まであんなに暖かかったのに、私が帰ってきたせいでいきなりこんなに寒くなっちゃって」

　俺はぎゅっと彼女を抱きしめた。彼女も俺を抱き返してきた。
　ドキドキという互いの鼓動が気持ちを高め合う。

「俺はお前をこうして抱きしめられる方が、寒いことの何倍も幸せだけどな」
「私も貴方にこうして抱きしめられる方が何倍も幸せで、蕩けちゃいそうよ」

　互いについばむようなキスを交わす。
　ひとまず二人して布団の中でイチャイチャすることにした。

&gt;&gt;新ろだ411

───────────────────────────────────────────────────────────     </description>
    <dc:date>2009-09-28T20:18:31+09:00</dc:date>
  </item>
    <item rdf:about="http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/1.html">
    <title>トップページ</title>
    <link>http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/1.html</link>
    <description>
      随時更新中：14スレ目31、うｐろだ1512　新ろだ450まで更新

履歴はある程度纏まってからにします

更新履歴

9/27　新ろだ450まで更新
　　　　　〔更新〕魔理沙9　美鈴5　パチュリー9　咲夜8　橙3　ルナサ2　妖夢7　幽々子5　慧音6　輝夜5　妹紅3　
　　　　　　　　　文9　幽香4　にとり2　諏訪子3　さとり1　燐1　こいし1　天子1　阿求3　蓮子1　メリー1　ハーレム？7
　　　　　〔新規〕霊夢20　レミリア7　でいうぉーかー5　フランドール5　レティ2　アリス11　紫10　てゐ3　萃香4　依姫1
　　　　　　　　　分類不能16　小傘1　（小傘以外の星蓮船キャラの項も作成しましたが、まだ作品は収録していません）

6/19　新ろだ280まで更新
　　　　　〔更新〕鈴仙５　アリス10　夢美１　霊夢19　藍３　衣玖１　魔理沙９　さとり１　蓮子１　咲夜８
　　　　　　　　　ルナサ２　レミリア６　阿求３　幽々子５　分類不能15　文８　咲夜７　小町３　幽香４
　　　　　　　　　美鈴５　夢美１　早苗５
　　　　　〔新規〕パチュリー９　ハーレム７　燐１　屍人と小悪魔２　文９

5/1　新ろだ205まで更新
　　　　　〔更新〕早苗５　勇儀１　文８　レミリア６　天子１　阿求３　魔理沙９　霊夢19　でいうぉーかー４　
　　　　　　　　　輝夜５　ハーレム６　さとり１　分類不能15　鈴仙５　アリス10　魅魔１　最甘トーナメント１　
　　　　　　　　　幽香４　紫９　藍３　蓮子１　パチュリー８
　　　　　〔新規〕神恋　神恋Ex　豊姫

注：段落等の区切りの◆◆◆…等は見辛いので削除しています

#html2(){
&lt;div align=&quot;right&quot;&gt;
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来訪者数：&lt;A href=&quot;http://counter.feelfor.info/&quot; target=&quot;_blank&quot;&gt;
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&lt;/NOSCRIPT&gt;
&lt;!--総合のカウンターここまで--&gt;
&lt;/div&gt;
}

----

文才・設定は二百由旬へぶっ飛ばし、東方キャラへの口説き文句等を思うがままに書いてみてくれ。
シチュエーションごとや告白後のラブラブもラブラブじゃ無いのも、長編、一行、妄想駄々漏れ何でもオーケー。
俺からキャラへ、キャラからお前に、誰からともなく住人へ。
ただしキャラ×キャラは勘弁な！！

このスレの連中は厳しいが公平だ。内容の差別は許さん。
一行告白、妄想、長編を、このスレの連中は見下さん。
すべて―――
平等にＧＪだ！
――ハートマンZUN曹


***このWikiのこと
スレ、うｐろだで投下されたものをまとめ、保管するためのWikiです。
なお、運営は基本的に管理人のみで行っていく予定です。
意見等は[[目安箱&gt;http://www15.atwiki.jp/orz1414/pages/100.html]]からどうぞ。


***現行スレ

[[【嫁の心と】東方キャラとイチャつくスレ26【秋の空】&gt;http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/computer/41116/1252393756/l50]]
***過去ログ
１　[[東方キャラへプロポーズしてみるスレ&gt;http://jbbs.livedoor.jp/computer/6306/storage/1121878727.html]]
２　[[【お前の夢は】東方キャラとイチャつくスレ【俺の夢】&gt;http://jbbs.livedoor.jp/computer/6306/storage/1131811261.html]]
３　[[【お前の夢も】東方キャラとイチャつくスレ【俺の夢】&gt;http://jbbs.livedoor.jp/computer/6306/storage/1134049709.html]]
４　[[【お前の夢と】東方キャラとイチャつくスレ【俺の夢】&gt;http://jbbs.livedoor.jp/computer/6306/storage/1149593419.html]]
５　[[【お前の夢こそ】東方キャラとイチャつくスレ【俺の夢】&gt;http://jbbs.livedoor.jp/computer/6306/storage/1155922487.html]]
６　[[【ボクとあなたの】東方キャラとイチャつくスレ６【幻想郷】&gt;http://jbbs.livedoor.jp/computer/6306/storage/1161648280.html]]
７　[[【お前の夢すら】東方キャラとイチャつくスレ７【俺の夢】&gt;http://jbbs.livedoor.jp/computer/6306/storage/1175526912.html]]
８　[[【俺の夢は】東方キャラとイチャつくスレ８【みんなの夢】&gt;http://jbbs.livedoor.jp/computer/6306/storage/1181569486.html]]
⑨　[[【お前と俺の】東方キャラとイチャつくスレ９【嫁の夢】&gt;http://jbbs.livedoor.jp/computer/6306/storage/1186267813.html]]
10　[[【俺とお前の】東方キャラとイチャつくスレ10【嫁賛歌】&gt;http://jbbs.livedoor.jp/computer/6306/storage/1191580781.html]]
11  [[【俺の愛する】東方キャラとイチャつくスレ11【嫁の夢】&gt;http://jbbs.livedoor.jp/computer/6306/storage/1196161957.html]]
12  [[【嫁への愛は】東方キャラとイチャつくスレ12【永遠に】&gt;http://jbbs.livedoor.jp/computer/6306/storage/1199882643.html]]
13　[[【尽きぬ愛】東方キャラとイチャつくスレ13【終わらぬ夢】&gt;http://jbbs.livedoor.jp/computer/6306/storage/1203007182.html]]
14　[[【夢夢嫁嫁】東方キャラとイチャつくスレ14【夢嫁嫁】&gt;http://jbbs.livedoor.jp/computer/6306/storage/1205947173.html]]
15　[[【嫁と夢って】東方キャラとイチャつくスレ15【音が似てね？】&gt;http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/game/42679/1209139646/l50]]
16　[[【萃まる夢】東方キャラとイチャつくスレ16【愛夢幻想】&gt;http://jbbs.livedoor.jp/computer/41116/storage/1211845588.html]]
17　[[【夢見る俺】東方キャラとイチャつくスレ17【嫁見る俺】&gt;http://jbbs.livedoor.jp/computer/41116/storage/1214318915.html]]
18　[[【嫁と一緒に】東方キャラとイチャつくスレ18【今日も行く】&gt;http://jbbs.livedoor.jp/computer/41116/storage/1217547957.html]]
19　[[【昨日のボスは】東方キャラとイチャつくスレ19【今日の嫁】&gt;http://jbbs.livedoor.jp/computer/41116/storage/1220846818.html]]
20　[[【死ぬまで一緒】東方キャラとイチャつくスレ20【死んでも一緒】&gt;http://jbbs.livedoor.jp/computer/41116/storage/1223710493.html]]
21　[[【手を繋ぎ】東方キャラとイチャつくスレ21【心も繋ぐ】&gt;http://jbbs.livedoor.jp/computer/41116/storage/1226793833.html]]
22　[[【嫁と炬燵と】東方キャラとイチャつくスレ22【蜜柑の日】&gt;http://jbbs.livedoor.jp/computer/41116/storage/1229663161.html]]
23　[[【春が来て】東方キャラとイチャつくスレ23【綻ぶ笑顔】&gt;http://jbbs.livedoor.jp/computer/41116/storage/1234699306.html]]
24　[[【季節も心も】東方キャラとイチャつくスレ24【アツくなれ】&gt;http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/computer/41116/1239656402/l20]]
25　[[【真夏の】東方キャラとイチャつくスレ25【夜の嫁】&gt;http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/computer/41116/1245656106/l20]]

----    </description>
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