目次
はじめに
以下の解説はすべて拡張版準拠です。
最終更新日:2023年11月01日
抵抗値減少の計算過程
各種抵抗(Resistance)の減少の仕方には絶対量と相対量の2通りのパターンがあります。補足として対象の抵抗値が元々マイナスである場合も付け加えておきます。
絶対量(Absolute Amount)
この場合は、単純にターゲットの元の抵抗値から減少分が差し引かれるだけです。
- 計算式: 元の抵抗値-減少分
- 具体例: 90%-60%=30%
相対量(Relative Amount)
抵抗値が相対的に減少する場合、対象の抵抗値が元々0%であるときは、何の影響も及ぼしません。つまり、対象の抵抗値は全く減らないということです。
それ以外の場合であれば、対象の抵抗値をプラスの状態からマイナスの状態まで下げることは可能ですが、あまり現実的な話ではないでしょう。
計算式は以下のような形になります。
- 計算式: 元の抵抗値x(1-減少パーセンテージ)
- 具体例: 90%x(1-40%)=54%
補足(Epexegesis)
対象の抵抗値が元々マイナスである場合は、以下のような計算式になります。
- 計算式: 元の抵抗値x(1+減少パーセンテージ)
- 具体例: (-90%)x(1+40%)=-126%
絶対量(Absolute Amount)と相対量(Relative Amount)の分別
さて、以上の説明で抵抗値減少の計算方法が分かりましたでしょうか。
大半の装備品については、その表記を見れば付随する効果が絶対量をとるのか相対量をとるのかが分かります。(例: Sapros the Corrupter, Pyrophoric Lop)
しかしながら、残念なことにゲーム内での表記だけでは「この効果は絶対量なのか、それとも相対量なのか」を判断することができない場合があります。
そこで、表記からだけでは判断できない場合、どのようなものが絶対量で計算され、または相対量で計算されるのかを見ていきましょう。
絶対量(Absolute Amount)をとるもの
- 特定の抵抗値を減らすスキル
- Study Prey (Hunting)
- Necrosis (Spirit - Deathchill Aura)
- Triumph (Warfare - Battle Standard)
- Plague (Nature)
- 一部のレリックに付く効果
- Shen-Nong's Dark Medicine (神農の毒薬)
- Monkey King's Trickery (猿王の妖術)
- 一部のユニークアイテムに付いている効果
相対量(Relative Amount)をとるもの
- 全抵抗値を減らすスキル
- Trance of Wrath (Dream)
- Soul Blight (Spirit - Liche King)
- Obscured Visiblity (Storm - Squal)
- 一部の修飾詞に付く効果
- 「of the Betrayer」
- 一部のユニークアイテムに付いている効果
抵抗値を減少させる効果の競合
装備品同士の競合
原則として、装備品に付いている同種の効果は全て累積します。ただし、武器及び盾は例外となります。
武器(右手)と盾(左手)、もしくは武器(右手)と武器(左手)が、絶対量同士・相対量同士の同じ種類の効果を持つ場合、効果の高い方のみが適用され、同種の効果が重複するといったことはありません。もちろん、違う種類の効果であれば重複します。
ここで忘れてはならないことは、武器や盾に付く効果を発動させるには、その効果が付いている武器及び盾を実際に使用(つまり、左手に装備している武器及び盾を使って実際に「殴る」モーションを)しなければならない、ということです。つまり、いくら右手武器よりも強い同種の効果が(盾を含む)左手の武器についていても、左手の武器を全く使わなければ左手の武器についている効果が発動することはありません。
絶対量減少と相対量減少が混合する場合は以下のような計算式になります。
- 計算式:{元の抵抗値x(1-減少パーセンテージ)}-減少分
スキル同士の競合
まず初めに、原則として複数のスキルの相対量減少は重なりません。たとえば、Squall(Storm)とTrance of Wrath(Dream)の効果は重なりません。効果の勝る方のみが適用されます。一方で、複数のスキルの絶対量減少は重なります。
では、両方の条件が混合する場合はどうなるのでしょうか?
この場合は、絶対量減少が相対量減少よりも先に適用されます。以下がその計算式となります。
- 計算式: (元の抵抗値-減少分)x(1-減少パーセンテージ)
装備品とスキルの競合
相対量減少の場合は装備品による効果とスキルによる効果は同じ種類であっても重なりません。効果の強いほうだけが適用されます。絶対量減少の場合は同種の効果であれば全て重なります。
装備品とスキルの場合、計算の順序はスキルの方が装備品よりも先に適用されます。従って、計算式は以下のようになります。
- 計算式: {(元の抵抗値-スキルによる減少分)x(1-減少パーセンテージ)}-装備品による減少分
ここでいう減少パーセンテージとは、相対量減少のことなのですが、装備品及びスキルの中で一番強い効果を持つものの減少パーセンテージを指します。
効果の競合の総括
総括として、Study Prey(-50, 絶対量減少)、Plague(-39, 絶対量減少)、Trance of Wrath(-30%, 相対量減少)、Sapros the Corrupter(-60, 絶対量減少)、接尾辞「of the Betrayer」の付いた武器(-40%, 相対量減少)のすべてが同時に存在し、対象元の物理抵抗値(Physical Resistance)が30%である場合を仮定して考えてみましょう。
まず、仮定した条件のうち武器について検討すると、武器の効果はそれぞれ絶対量・相対量の種類が異なるため重なります。従って、この条件下での絶対量減少は-60、相対量減少は-40%となります。これを条件【A】とします。
次にスキルについて検討すると、絶対量減少の効果を持つものが2つ、相対量減少の効果を持つものが1つあります。従って、この条件下での絶対量減少は-89、相対量減少は-30%となります。これを条件【B】とします。
条件【A】と条件【B】が混合する場合を検討すると、絶対量減少は共に適用されますが、相対量減少はスキルよりも効果の高かった武器の値のみが適用されます。
では、以上を踏まえた上で実際に計算してみましょう。
- 計算式: {(元の抵抗値-スキルによる絶対量減少分)x(1-スキルor装備品による相対量減少分)}-装備品による絶対量減少分
- スキルによる絶対量減少: 30%-89%=-59%
- スキルによる相対量減少: 装備品によって非適用となるため無し
- 装備品による相対量減少: (-59%)x(1+40%)=-83%
- 装備品による絶対量減少: (-83%)-60%=-143%
最後に、対象の抵抗値(Resistance)をどこまで下げられるかということについてですが、おそらく存在しないか、仮に下限閾値が存在したとしてもとても低い値でしょう。(対象の抵抗値を-1000%下げても正常に計算されました。)
以上で、抵抗値(Resistance)の減少に関する話を終わります。