強制振動

強制振動(forced vibration) とは、ある系に外力が働く場合の振動をいう。

原点Oからlの自然長をもつバネを考える。バネ定数をkとし、右方向をx軸正方向とする。
減衰振動*のときに加え、外力f(t)を考え、

F=-kx-b \dot x + f(t) =-kx-b \dot x + Fe^{j\omega t}

の力がかかるとする。ここで、運動方程式 F = m\ddot x より

\ddot x =- 2\gamma \dot x - \omega_0^2 x + \frac{F}{m}e^{j\omega t}         (\omega_0 \equiv \frac{k}{m} , \gamma \equiv \frac{b}{2m})

が成立する。

定常状態の解

ここでは定常状態の解を求めるために、解を

x=Ae^{j\omega t}

と仮定してxに代入すると、

Ae^{j\omega t}(-\omega^2 + 2j\gamma \omega + \omega_0^2) = \frac{F}{m}e^{j\omega t}

となり、これを解くと、

x = \frac{F/m}{\omega_0^2-\omega^2+2j\omega \gamma} e^{j\omega t}         ------ [1]

となる。ここで速度は

\dot x = v = \frac{F\omega/m}{2\omega\gamma + j(\omega^2-\omega_0^2)}  e^{j\omega t

である。

\omega \ll \omega_0の場合、x \approx F/K となりスティフネスKの項が大きく寄与するため、スティフネス制御であるという。同様に、\omega \sim \omega_0のときを抵抗制御であるといい、\omega \gg \omega_0のときを質量制御であるという。

特に、\omega = \omega_0のときを共振といい、このとき最も振幅が大きくなる。このときの最大振幅は

\frac{F}{2m \omega_0\gamma} = \frac{QF}{K}

である。( Q \equiv \omega_0/2\gamma )

参考文献

  • 楽器の物理学 (N.H.フレッチャー/T.D.ロッシング)
  • Vibrations and Waves in Physics (lain G.Main)

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最終更新:2009年01月21日 08:39
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