協和(consonance) とは、二つ以上の音が同時に鳴らされたときに、よく溶け合って濁らずに聞こえること。協和と不協和には明確な区別が存在せず、また、音楽的協和とよばれる、音楽上で協和音と呼ばれる協和と、感覚的協和とよばれる、音の粗さ(ラフネス)によって変化する協和とは、必ずしも一致しない。
音楽的協和と感覚的協和
音楽的協和は、西洋音楽史上重要な位置づけを占め、時代が近代になっていくにつれて、協和度の低いものを"協和音"として許容、拡大してきた歴史的背景がある。
感覚的協和は、音の粗さによって協和が変化するというものである。例えば、特に昔から知られている法則として
二つの調和複合音の基本周波数比が単純な整数比になるとき、これらは協和して聞こえる
というものがある。これは、この条件を満たす二音間では倍音の干渉が少なく、音の粗さが少ない(うなりが少ない)ため、協和して聞こえると考えられている。
協和性理論
協和を説明する理論は協和性理論と呼ばれる。1969年には亀岡と厨川は、人間の判断過程までを含む協和性のモデルを発表している。
参考文献
- よくわかる最新音響の基本と仕組み (秀和システム)
- 音響用語辞典 (コロナ社)
最終更新:2009年01月22日 16:24