伝音性難聴と感音性難聴

伝音性難聴とは、伝音系(外耳や中耳)の障害により、内耳までの音の伝搬が妨げられることによって発生する難聴のことをいい、中耳炎、滲出性中耳炎、耳硬化症などはこれにあたる。一方、感音性難聴とは、内耳から中枢までの聴覚経路における障害により発生する難聴のことをいい、内耳性難聴と後迷路性難聴に分けられる。

難聴の識別

これらの難聴を判断する指標として、まず、聴力検査における骨導聴力と気道聴力の差が明確な指標となる。骨導聴力に比べ気導聴力が低い場合、伝音性難聴である確率が高く、骨導聴力も気導聴力も同じ程度に低い場合は感音性難聴であることが疑われる。

また、純音調力検査においては正常であっても、語音聴力検査において結果が著しく悪い場合がある。この場合も、感音性難聴を疑う必要がある。

感音性難聴の鑑別

しかしながら、例えば乳幼児の場合、成人に行う聴力検査のような被験者に回答を求める検査は難しい。そのような場合も含め、感音性難聴を判断する検査として、聴性脳幹反応(ABR)や、耳音響放射(OAE)、聴性誘発反応を確認する検査法がある。

なお、聴性脳幹反応(ABR)とは、音刺激を入力した後に見られる蝸牛神経および脳幹部を起源として非線形的に見られる反応、耳音響放射(OAE)とは、外有毛細胞の収縮拡大運動に由来する音響放射反応、聴性誘発反応とは、音刺激によって生体内に誘発される生理的電気反応のことをいう。

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最終更新:2009年01月23日 01:10
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