オルガヌム

9〜13世紀頃までの初期ポリフォニーの1つで、グレゴリオ聖歌の旋律に1つあるいはそれ以上の対位声部を付した楽曲のことをいう。11世紀半ばまでは、上部の主声部に対して常に4度あるいは5度下に対位声部が1音ずつ付されるもの(平行進行)と、同音で始まり同音で終わり、曲頭、曲尾は斜進行(2声部のうち一方は同度にとどまり、他方が上行または下行する進行)を用いて、平行進行が曲の中間にのみ用いられるものがあった。11世紀後半には主声部は下声に移り、平行進行や斜進行に加えて、反進行が用いられるようになった。12世紀に入ると、1音符に付き複数の音符が付加されるようになり、上位の対位声部は下位の1音符に対して細かく動くようになった。13世紀フランスのノートルダム楽派は、リズム型を導入し、主声部に対し上位の対位声部は一定のリズム型を守って進行するという手法を確立した。なお、ノートルダム楽派とは、12世紀から13世紀にかけて、パリのノートルダム大聖堂を中心に活躍した多声音楽の作曲家の総称で、中心人物は、レオニヌス、ペロティヌスである。

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最終更新:2009年01月23日 11:07
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