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 しかし私は、体系としての経済学がその基礎とし、それなくしては存立しえない基本的な前提を受け入れることはできない。また、経済的領域を支配的な領域として受け入れることはもちろん、独立した領域であることさえ受け入れることができない。とくにオーストリア学派の信奉者をはじめ、多くの経済学者が言うように、経済的領域を唯一とする考えは、さらに受け入れることができない。

 しかし、それでも私にとって、経済的領域は唯一の領域ではなく、一つの領域であるにすぎない。経済的な条件は、最高の決定要因ではなく、制約条件であるにすぎない。経済的なニーズやその充足は、重要であっても絶対ではない。


そして何よりも、経済活動・経済機関・経済合理性は、それ自身が目的なのではなく、非経済的な目的、すなわち人間的目的や社会的目的のための手段であるにすぎない。これらのことが意味するものは、私は経済学を独立した科学とは認めないということである。


シュンペーターは常に、マルクスの答えはすべて誤りだと考えていた。しかし、自分をマルクスの弟子とみなし、あらゆる経済学者のなかでマルクスを最も高く評価していた。シュンペーターは、マルクスは少なくとも正しい問題を提起したとした。そしてシュンペーターにとって、問いは常に答えより重要だった。