「ほとんどの人たちは強いこだわりがあるわけでなく、いつも買っている商品さえ覚えていないものよ。だから質問の仕方や質問場所を変えれば、簡単に答えは変わる。市場調査ではっきりすることのひとつは、質問の答えではなく、意見を変えることの簡単さよ」
したがって、それぞれの宝飾品の価格次第で、顧客からの評価を変えられる。
これまでと同じように、まず顧客にとっての価値を分析してみよう。
・本人を美しく見せる
・恋人に大切なプレゼントだという印象を与える
・友人に自慢する
・記念品にする
・関係のシンボルにする
これらの価値は、それぞれにふさわしい価格のものを選べば、うまく伝わったり、強調したりできる。
具体的な事例で説明してみよう。「本人を美しく見せる」という価値は、本人以外によって満たされるケースが多い。たとえば恋人にブレスレットやネックレスを買う場合である。通常そのような買い物には強い不安を感じ、相手が本当に気に入ってくれるかどうか確信を持てない。
価格は、そのような状況に「暗黙の安心感」を与えるには便利なツールである。...