俺の妹がこんなにエロ可愛いわけがない5



俺の妹がこんなにエロ可愛いわけがない 第022回

「で、アスカは今、誰に何をされてんだ?」
「んふあぁ……身体を縛られてぇ……あふうぁ……兄さまにオチンポをぉ……はうあぁ……オマンコに入れられてるぅ……ふうあぁ……お尻に指もぉ……うふあぁ……入れられてぇ……」
 俺の部屋のパソコンデスクの前、桐乃は椅子に腰掛け、下半身を露出したまま大きく足を開いている。右手でマウスをクリックし、秘所に当てた左手を絶え間なく動かして、ゲーム中継をしながらの自慰中だ。桐乃の陰唇は色素の付着もほとんどなく綺麗だが、その慣れた手つきを見ると以前からエロゲで自慰をしていたことは明らかだろう。俺はデスクの下に座り、陰茎を扱きながらその様子を見ている。桐乃は秘裂を撫で、陰核を弾き、今では一本の指を膣内に取り込んでGスポットを擦っているようだ。薄い陰毛は艶やかに濡れそぼっている。
「アスカは何て言ってんだ? お前が台詞を読んでみろ」
 更なる淫語を桐乃に覚えさせる為、ゲームはキャラクター音声をオフにしてある。
「はうはあぁ……アスカは兄さまのメス犬ですぅ……うくふあぁ……子宮をえぐって孕ませてくださいぃ……淫乱マンコをぉ……あはふあぁ……もっと虐めてくださいいぃ……」
「で、お前はそれが羨ましいんだろ? お前も俺に同じことされたいんだろ?」
「くふふあっ……されたいよぉ……あんんふあっ……されたいのしてえぇ……」
 桐乃は嬌声を上げながら腰を前にずらし、俺の前へ陰部を近づけて自慰を見せ付けてきた。秘所を触って欲しいのだろうが、折角の機会だ。俺は左手の小指を桐乃の尻穴に当て、少しだけ中に挿し入れた。第一関節まで入れた状態で、腸壁を擽ってやる。
「ひゃうああっ……そっそこお尻ぃ……んふひうあっ……お尻の穴だよおぉ……」
「アスカもこうされてんだろ? お前も同じことされて嬉しいよな?」
「はふひうああっ……嬉しいよおぉ……んくひふうあっ……アスカとおんなじぃ……」
 余程尻穴が気持ちいいのか、桐乃は何度も大きく足を開閉させながら腰を上下に動かし始めた。前に動けば膣内の自分の指、後ろに動けば腸内の俺の指に刺激され、爪先を反らせては恍惚の表情を浮かべている。俺は入れた指をそのままに椅子を押し下げ、机の下から出て桐乃の膣に陰茎を突き入れた。腰を動かしながら桐乃の腸内に小指を少しずつ埋没させていく。
「はくひゃああっ……アスカとおんなじぃ……んくはうあああっ……お尻にも入ってくるうぅ……あふあひうああっ……ダメこれダメぇ……うはあひああっ……気持ちよ過ぎるうぅ……」
「ほら、桐乃。アスカの台詞を自分に合わせて言ってみろ」
「んはんはああっ……桐乃はメス犬ですうぅ……ひくあひああっ……えぐってオマンコぉ……ふわふひああっ……淫乱オマンコおぉ……あふあひああっ……オマンコ虐めてぇ……」
 恍惚とした表情で俺にしがみ付きながら、桐乃は腰を淫らに動かし始めた。熱く濡れた膣内の蕩けるような感触に、俺も射精を我慢しきれそうにない。
「出すぞ、桐乃」
「あひふあはあっ……出して出してぇ……んくひうはあっ……あたしももうイくうぅ……」
「ほらよ」
「ふおあはあっ……きたきたきたぁ……んあふあはあっ……熱いのがきたぁ……くっはふああっ……イくイっちゃうイきそおぉ……イくイくイくうっ……オマンコイくうはあああっ!」
 桐乃の絶頂の叫び声と共に、その尻穴は俺の小指を根元まで呑み込んだ。

俺の妹がこんなにエロ可愛いわけがない 第023回

 桐乃の絶頂後に一休みすると、今度は俺が椅子に座ることにした。裸の桐乃は俺の膝の上、背面座位の格好で秘所を貫かれながら懸命に『マゾ妹奴隷アスカ』をプレイし続けている。腰を振ることを桐乃に禁じた上で、トゥルーエンドを迎えないと俺も動かないと言ってやった為だ。時々触れてやる乳首と陰核は限界まで膨張し、膣内も物欲しそうにヒクヒクと動き続けてはいるが、一切考慮してやるつもりはない。桐乃は要所要所でデータをセーブし、途中からテキストの表示速度や未読スキップなどの設定も変え、本気で攻略を始めている。
「んくはぁ、なんでよぉ、あんんぁ、なんでこの選択じゃ、んんあぁ、ダメなワケぇ?」
「またそっちかよ。ほれ、罰だ」
 バッドエンド時には片乳首と陰核を十回だけ指先で擦ってやることに決めてある。どんなにねだられても決してそれ以上はしてやらない。
「あふああっ、ねえもうダメぇ、はうああっ、しようよぉ、ふはああっ、してよぉ」
「ほれ、早くロードしろ。チンポが萎えたら引き摺り出して俺は寝ちまうからな」
「んんあぁ、判ったからぁ、はうあぁ、少し待っててよぉ、うはあぁ、またここからぁ?」
 焦らされ続けて半目になりながら、桐乃はキーを操作して既読文章を早送りしていく。
「はんあぁ、こ、ここの選択はこれでぇ、うふあぁ、こっちは違うからぁ、くふあぁ、これかなぁ、あはあぁ、なにこれぇ、んくんっ、兄さまって変態じゃないのぉ」
「おいこら、俺に言ってんじゃねえだろな?」
「んふあぁ、違うってば、ふああぁ、アスカの兄さまだってばぁ、んくあぁ、兄さま鬼畜ぅ」
 身を乗り出してゲーム画面を見てみると、件の兄さまはアスカの膣内に小便をしているようだ。俺も今すぐそうしてやろうかと思ったが、自室を汚すのも気が引ける。また今度にしておこう。
「んはくぁ、これで後はぁ、んんあぁ、これでどうよっ、はうあぁ、え? 当たりぃ?」
 画面が後日談らしきものに切り替わったところを見ると、どうやら無事にエンディングを向かえたらしい。桐乃は嬉しそうに背中を押し付けてきた。
「んはあっ、早く早くぅ、ふああっ、攻略したんだからぁ、んんあっ、早く動いてよぉ」
「最後にスタッフロールがあんだろうから、それが終わったらだ。スキップは禁止な」
桐乃の両乳首を軽く摘みながら、俺は優しく言ってやった。

俺の妹がこんなにエロ可愛いわけがない 第024回

「んっ、私がまだ若く、今よりも心が傷つきやすかったころ、あっ、ちっ、父が私に……」
「ちゃんと読めよ。出題範囲なんだから」
「ふぁ、ち、忠告し、してくれたことがある、はぁ、そ、それ以来そのことが、うぁ、心から去らな……、んあっ、きょうちゃん、んんっ、ちゃんと勉強しようよぉ」
 教科書を音読していた麻奈実が困り顔で言ってくるが、俺は顎をしゃくって続きを促した。先日のラブホテルの別部屋のベッドの上、二人とも既に全裸だ。まだ交わってはいないが、俺は麻奈実を正面から膝の上に抱え、背筋を何度も撫で上げ続けている。
「はうっ、こ、心から去らない、ふあっ、だ、誰とは限らないが、くうっ、もう無理ぃ」
「お前、本当に身体中敏感なんだな。もうマンコ濡らしてんのか?」
 確認の為、麻奈実の陰部に手を当ててみると湿っている。俺は秘裂に指を這わせて愛液をすくい取り、濡れた指先を当人の目の前に差し出してやった。
「へぇ、こんなんで濡らしてんだ、お前」
「やだやだ見せないでよぉ、きょうちゃんのいじわるぅ」
 麻奈実は真っ赤な顔を教科書で隠して俯いた。その動きに合わせて乳房が揺れるのを見て、俺は辛抱堪らずに素早く陰茎を握って麻奈実の膣へと挿し入れた。
「はあうううっ、きょ、きょうちゃん、んくあっ、そんな、はんあっ、いきなりいっ」
「教科書読めねえんだったら、腰ぐらい振ってみろ。俺は動かねえから」
「えっ、ええっ? わ、わたしがするの?」
「この前、俺がたくさん振ってやったろ? 今度はお前が振れ」
「は、はうう……」
 情けない声を出しながらも、麻奈実はぎこちなく腰を動かし始めた。前後に揺らして陰核を押し付けてくる桐乃の動かし方とは違い、ただ上下にばかり動かしている。桐乃は陰核が一番の性感帯のようだが、麻奈実は膣奥がそうなのかもしれない。
「はああっ……きょうちゃあん……んふあっ……どうお? ……あくうっ……気持いいぃ?」
「もう少し早く、チンポももっと奥まで咥え込め」
「うはあっ……判ったぁ……んっくはあっ……これでいいかなぁ……あはうあっ……これってぇ……くふあうっ……これってぇ……」
「言いてえことはちゃんと言え。この前、言葉も教えたろ?」
「うあはあっ……オマンコが気持ちいいのぉ……んくひあっ……きょうちゃあんっ……はんふあっ……オマンコ気持ちいいのぉ……ふくんうぁ……わたしのオマンコがあっ……」
 俺の首に腕を回して背を反らせ、麻奈実は徐々に腰の動きを速めていく。愛液を溢れさせているが故に、俺と繋がった陰部からは下品な音が鳴り続けているが、それさえも気にせず快感に酔っているようだ。桐乃にはそれなりの時間と回数が必要だったが、どうも麻奈実には元から床上手になる素質があるらしい。なんて楽な女だ、幼馴染でよかった。
「そろそろ一回出すけどな、そのまま腰を振り続けてろよ? お前がイっても絶対に休むな。俺が三回出すまではこのままだ」
「はううあぁ……そんなの無理だよぉ……ひううあぁ……おかしくなっちゃうよぉ……んうあふぁ……わたしももうダメえぇ……くふふあぁ……オマンコ気持ちいいぃ……」
「駄目だ、絶対に休むな。それと、俺が出す前のおねだりはどうした?」
「んああふあっ……麻奈実のオマンコにぃ……ひあひうはあっ……中出ししてくださいぃ……あうひはああっ……オチンポ汁でぇ……くふんうああっ……オマンコ汚してくださいぃ……」
「よし」
 麻奈実の腰を抱えて陰茎を根元まで押し込み、精液を膣奥へ浴びせてやる。
「んむひはああっ……きょうちゃんの出てるうぅ……あふひはうあっ……中に出てるぅ……はふうあはあっ……わたしもきちゃうよぉ……んくひっ、あっあっ、ああっ、オ、オマン、コ……イ……く……オ、オマンコいくうううううう!」
 下半身を淫らにうねらせながら麻奈実は高みへと昇り詰め、やがてぐったりと俺に凭れ掛かってきた。その尻を軽く叩いて、俺は継続を要求した。

俺の妹がこんなにエロ可愛いわけがない 第025回

 日曜日。桐乃の友人が遊びにくるというので、俺もリビングでの会談に参加させてもらうことにした。インターネット上の『オタクっ娘あつまれー』と言うコミュニティの仲間で、エロゲやアニメのことを学校の友人たちに内緒にしている桐乃は、以前からネット上で同好の士と連絡を取り合っていたそうだ。来るのは仲間内の近場に住む二人で、俺とは初対面になると言う。恐らく桐乃がアニメのDVDケースにエロゲを入れたのは、この友人たちの家に持って行くつもりでいたからだろう。桐乃は困り顔をしていたが、俺としても見知らぬ女二人と知り合いになれる機会を逃す気はなく、半ば強引にリビングのソファの上に陣取った。もちろん相手が可愛ければ、いずれ桐乃の協力を得て犯すつもりだ。
 やがて約束の時間となり、流石にコミュニティ名が『オタクっ娘あつまれー』というだけあって、やって来たのは二人のオタク少女だった。
 まずは一人目。沙織・バジーナと名乗った少女は十五歳の中学三年生とのことで、頭にバンダナを巻き、ぐるぐる眼鏡をかけ、チェック柄の長袖シャツの裾をズボンに入れ、丸めたポスターを挿したリュックサックを背負うという典型的なオタクの格好をしていた。更に会話中、自分のことを拙者と言い、言葉の末尾にはゴザルとか付けてくる。だが、出るところは出ている。麻奈実以上に大きい胸と尻が服装と喋り方のせいで台無しだ。機会があれば裸に剥いてみてもいいが、俺的には早急にどうにかしたいと思える相手ではなかった。
二人目。黒猫と名乗ったゴスロリ服を着た少女は、同じく十五歳の中学三年生。前髪を揃えた長い黒髪、真っ白な肌、切れ長の瞳、左目目の下に放きぼくろという和風美少女だった。どうも服はコスプレの一環らしく、所々に変な飾りが付けられ、当人も赤いカラーコンタクトを嵌めていた。他人を見下すような発言や痛々しい言動があるものの、少なくとも外見は俺の好みだ。加奈子の次には黒猫をどうにかしてやりたい、と考えたのは当然だろう。
 二人の少女は本名を名乗らず、沙織は桐乃のことも『きりりん』氏というハンドルネームで呼んでいた。俺は自分から話しかけることはせずに、問いかけられれば答える程度でしか会話に加わっていなかったのだが、大凡の人間関係は把握できた。桐乃と黒猫は嗜好性の違いから反目しながらも内心では互いを認め合い、沙織は時に調停役となって二人のその関係を温かく見守っているらしい。
 話題は当初からエロゲや同人誌など一般的にはハードルが高いものだったが、アニメの話になった途端、桐乃と黒猫の口喧嘩が始まった。
「ふ、バトル系魔法少女なんて、いまさら流行らないのよ。あんなのは超低脳のお子様と、萌えさえあれば満足する大きなお友達くらいしか観ない駄作。だいたいね、視聴率的にはそっちが裏番組でしょう? くだらない妄言はやめて頂戴」
「視聴率? なにソレ? いい? あたしが観てる番組が『表』で、それ以外が裏番組なの。コレ世界のしきたりだから覚えておいてね? だいたいアンタ、以前から裏番組のオサレ系邪気眼厨二病アニメに夢中で、一度もメルル観てないでしょ。あーかわいそ! アレを観てないなんて! 死ぬほど燃える押入歌に合わせてメチャクチャぬるぬる動くってーの! キッズアニメなめんな!」
「あなたこそ口を慎みなさい。なにが厨二病アニメよ。私はね、その漢字三文字で形成される単語が死ぬほど嫌いだわ。ちょっとそういう要素が入っているというだけで、作品の本質を見ようともせずにその単語を濫用しては批判する蒙昧どももね。あなたもそんな豚どもの一匹なのかしら?」
 桐乃の好きな『星くず☆うぃっちメルル』は黒猫の好きなアニメと同じ時間に放映されているとのことで、お互い自分の見ている番組の方が良いと譲る気配がなく、俺は困惑して残りの一人に視線を移した。が、こんなことは日常茶飯事のようで、まだ自分の出るような事態ではないとでも思っているのか、沙織は涼しい顔で出されたジュースを飲んでいた。仕方なく俺は仲裁に入ろうとして、迂闊にもオタク相手だということを忘れて言い放ってしまった。
「お前ら、たかがアニメで喧嘩してんじゃねえよ」
「たかがアニメ?」
「……少し議論する必要がありそうね」
 桐乃と黒猫に同時に睨まれ、その後の説教と各アニメの解説は三時間ほど続いた。

俺の妹がこんなにエロ可愛いわけがない 第026回

 夜になって沙織と黒猫が帰ると、俺はいつも通りに桐乃と夕食を取り、風呂に入ることにした。脱衣所で桐乃の服を脱がせ、俺の服を脱がさせる。互いに裸になったとは言え、こんなことにはもう慣れた。特に興奮することもなく洗い場の風呂椅子に座り、桐乃を正面に跪かせて新たな調教の開始だ。
「今日は俺の身体中、お前が舌で綺麗にしてくれ。但し、チンポとケツ穴は舐めなくていい」
「えっ? オチンポ舐めなくていいの? ほんとに?」
 信じられないとでも言うように桐乃は目を丸くした。二人きりになってからは甘えた口調に戻っている。
「舐めたいか?」
「うん、舐めたい」
「お前が上手く出来たら舐めさせてやる。始めろ」
 桐乃は二つ返事で頷いて、俺の顔から首、爪先まで丹念に舌を這わせてきた。蕩けるような舌使いで、時に俺の乳首を吸い、足の付け根の臭いを嗅ぎ、それだけで秘所を濡らしている。献身的な愛撫を受けて、俺の陰茎も完全勃起状態だ。
「じゃあいいぞ、チンポ舐めても。そうだな、挨拶してみろよ?」
陰茎と椅子に面した尻以外の場所を舐めさせた後、俺は優しく言ってやった。
「うんっ。オチンポ舐めて綺麗にしま~す、んれろっ、んろっ、えろれっ、んちゅっ、はぷっ」
 一心不乱に陰茎を舐める桐乃は完全に俺の奴隷だ。そう思うと正直、桐乃のことが心から愛しく感じられる。そして愛しいと思う分だけ、もっと調教してやりたくもなる。
「すっかりチンポしゃぶんのが上手くなったな。気持ちいいぞ、桐乃」
「んれろっ、んっ、嬉しい、じゃあもっと気持ちよくしたげるから、あむっ、んろれっ」
 桐乃は蕩けた笑みを浮かべながら、カリ首に強く舌を這わせて恥垢をこそぎ取っていく。そんな姿を見ている内に不意に胸が痛んだ。罪悪感だろうか? 俺は自分の妹を隷属させることに罪を感じているのだろうか? 確かに今の桐乃は可愛い。恋人として常に優しく接してやってもいい。以前の傲慢な態度も、俺への照れ隠しだったと思えば許してもやれる。そんな意識に満たされそうになり、俺は頭を振って一連の考えを追い払った。桐乃を犯したことで性欲の制御が効かなくなっていたとは言え、麻奈実の事もある。今更善人の真似事などしても仕方ない。ここまでして来た以上は後戻りなどせず、桐乃も麻奈実も加奈子も黒猫も、気が向けば沙織も他の女も、全部犯し尽くしてやる。快楽と恐怖と偽りの愛情を餌にして、全て隷属させてやる。俺は桐乃から陰茎を取り上げ、椅子を立って背を向けた。
「次はケツ穴を舐めろ。初めてだからって手を抜くなよ?」

俺の妹がこんなにエロ可愛いわけがない 第027回

 翌週の火曜日の放課後、俺は男友達で級友でもある赤城の家に遊びに行くことにした。赤城が中学三年生だという自分の妹のことを「世界でいちばん可愛い」と常日頃から言い張るので、一度見てやろうと思ったからだ。リビングで紹介されたのは、既に学校から帰宅していた瀬菜という名前の眼鏡をかけた少女で、若干気が強そうではあるが、赤城の言う通りなかなか可愛い巨乳娘だった。聞けば十五歳ということで、沙織や黒猫と同じ齢、同学年でもある。知り合いか聞いてみたかったが、俺は沙織と黒猫の本名を知らず、それは断念することにした。
 初対面ということで互いに挨拶をし、三人で他愛無い話をしている途中、俺は瀬菜の態度がおかしいことに気付いた。何度も俺と赤城とを見比べ、何かを想像しているような遠い目をしたままニヤニヤと笑っている。脳が腐っているのかとも思ったが、話す口調は理知的だ。放っておくのも何なので、俺は当人に直接尋ねてみることにした。
「えっと、瀬菜ちゃんさ、どうかした?」
 途端に瀬菜は真顔になった。様子が一変し、元の態度に戻っている。
「……何がですか?」
「いや、何か、様子が変だったから。顔つきとか」
「元からこういう顔なんです」
 瀬菜は毅然とした口調で言ってきた。
「あ、ごめんな。別に、馬鹿にしてるわけじゃなくて……」
 そう言って俺は謝り、また三人で会話を続けていると、先刻同様に蕩けた顔で「えっへっへ」と瀬菜が笑っていたりする。だが、俺の視線に気付くと我に返ったように、また冷静な話し振りへと戻る。赤城の方を見ても特に瀬菜の豹変振りを気にしている様子はなく、もしかしたら身内以外には言えない特殊な病気なのかもしれない。もしそうならば可哀想とは思うが、正直に言えば気味が悪い。伝染性がないことを祈りつつ、急用を思い出した、と言って俺は赤城宅を辞した。




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最終更新:2010年05月05日 07:55
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