俺の妹がこんなにエロ可愛いわけがない20



俺の妹がこんなにエロ可愛いわけがない 第092回

 その後もコスプレ大会は順調に進行していった。可愛い女の子が次々に現れ、一芸を披露してはステージの後ろに消えていく。
それだけなら特に文句もないのだが、困ったのは会場の熱気が冷めず、嫌な臭いがどんどん濃密になっている点だ。
臭いの主を殴り倒して遠くへ引き摺って行きたいところだが、四方八方から臭ってくる為に誰がそうなのか判断がつかず、次第に俺は気持ち悪くなってきた。
隣の桐乃は平気なのか、それとも慣れてでもいるのか、片方の鼻の穴に捩ったティッシュを詰め込みながら出場者に歓声を送っている。
「萌え萌え――っ! 可愛い過ぎいっ! 今パンツ見えたあっ! 脱いで中身も見せてええっ! つーか見せろやあああっ!」
 中年親父のような発言内容はピンク半纏集団よりも質が悪い。
兄として注意をしておくかと口を開き掛けた瞬間、ステージ上のくららが声を張り上げた。
「注目してくださぁい! 次はみんな、ちょっと驚くと思いまぁす! 
エントリーナンバー二十一番っ、現役女子中学生のメルルのコスプレで~す。では、かなかなちゃんどうぞ~っ♪」
「はあ~いっ♪」
 甘ったるい声を返して現れたのは、ディープピンクのミニスカートに胸リボン付きのチューブトップ、ニーソックス姿のツインテール少女だった。
その他にも細々とした装飾品を身に着け、紺色のランドセルまで背負っている。
桐乃に勧められて何度か一緒にアニメを観賞したことがあるが、衣装も顔もメルルそのものだ。だが、その顔には見覚えがあった。
「……おい、あれ、加奈子じゃね?」
「可愛いいいいいいいっ! なにアレなにアレ? CG? CGなの?
質量のある立体映像をイリュージョンあたりが開発したの? レイプレイ万歳っ! 人工少女3万歳っ!」
 またしても俺の問い掛けを無視し、桐乃はもう一方の鼻穴からも血を垂らし始めた。だが、興奮する気持ちも判らなくはない。
それ程までにステージ上のメルルは愛くるしく、例え加奈子本人だったとしても、見た目だけなら天使のようだ。
他の観衆たちも呆然として見惚れ、次いで会場に怒号が響き渡った。
「うおおおおおおおおっ! スゲええええええええええっ!」
「メルル最っ高ぉ――っ!」
「かなかなちゃん可愛いよおっ! ロリ可愛いよおっ!」
「メ、メメメっ、メルルがついに三次元に降臨なされたでござるうううううっ!」
 そんな絶叫の中、突如スピーカーから音楽が流れ始めた。どうやら一芸としてオープニング曲を歌うらしい。
メルルはマイクを手の中でクルクルと器用に回しながら、イントロに合わせて軽やかにステップを踏み始めた。
その様子を見て、俺は矢張り加奈子当人であることを確信した。
何故なら媚びるように笑顔を振り撒いてはいるものの、その視線は冷ややかで、明らかに観客を小馬鹿にしている。
と言うか、汚物でも眺めているかのようだ。客の殆どはそのことに気付いていないようだが、こんな性悪が加奈子でない筈がない。
「♪めーるめるめるめるめるめるめ~、宇宙にきらめ~く流れ星から~」
 予想以上に上手い歌を聴きながら、俺はその度胸に感嘆の吐息を漏らした。



俺の妹がこんなにエロ可愛いわけがない 第093回

 予想通りと言っていいのかどうか微妙なところだが、コスプレ大会の優勝者は加奈子に決定した。審査員から得た点は百点満点だったそうだ。
二位は九十九点のブリジットで、二人は賞賛の声の嵐の中、ステージの上で固い握手を交わした。
それなりに感動的な場面ではあったものの、相手の健闘を讃えるような爽やかな笑顔を浮かべる加奈子を見て、俺は吹き出さずにはいられなかった。
 大会終了後、すぐに桐乃の携帯に加奈子からメールが届いた。一緒に帰りたいので控え室まで来て欲しいとのことで、俺たちが来ていることに気付いていたらしい。
簡単に控え室に入れるとは思えなかったが、試しに近くの係員に知人であることを告げると、どこかと無線機で連絡を取った後、呆気なく部屋まで案内してくれた。
「お兄ちゃ~ん」
 ドアを開けて控え室に入ると、コスプレ衣装のまま加奈子が抱き付いてきた。見ると、部屋にいるのはブリジットだけで、その他の出場者の姿は無い。
その理由を尋ねると、加奈子が返答する前にブリジットが怖ず怖ずと口を開いた。
「か、かなかなちゃんが、みんなに、じゃまだから出てけって、それでわたしだけに……」
「あァ? 加奈子はお前にも言ったんだよっ。早く出てけや、このくそガキがぁ。これからお兄ちゃんとイチャイチャすんだからよっ。先輩だからっていい気になってんじゃねえよっ」
「あう……」
 項垂れるブリジットを見て、俺は加奈子に文句を言った。
「こんな小っちゃい子を虐めんな。可哀想じゃねえか。それにお前、今、生理中だろが」
「だってぇ、せっかくお兄ちゃんと会えたのにぃ。セックス以外ならいいんでしょお?」
「じゃあじゃあ、ブリジットちゃんはぁ、お姉ちゃんとイチャイチャしよっか? 
ブリジットちゃん相手ならぁ、お姉ちゃん禁断の道に走ってもいいよぉ。って言うか、あたしぃ、もう辛抱堪んないだけどぉ」
 桐乃のその言葉と、両の鼻の穴にテッィシュを詰めてニタニタ笑う姿に怯えたのだろう。
ブリジットは涙目になって部屋の隅へと逃げて行き、震えながら背中を向けて膝を抱え込んだ。
「可愛いいっ! 小動物みたいっ! ねえ兄貴っ、これ、飼ってもいいっ? いいよねっ?」
「落ち着け」
 俺はそう言って桐乃の額にデコピンを喰らわせた。
「ったぁ~っ。だって、すっごい可愛いじゃない、この子」
「桐乃ってば、ばっかじゃねぇの? 優勝したんだから加奈子のが可愛いっつーの。
つーか、鼻に詰めてんの何? どゆこと? 加奈子の魅力に気付いて鼻血でも出したん?」
 俺は桐乃と加奈子を無視してブリジットに近寄ると、背後からそっと頭を撫でてやった。
「ごめんな。お兄ちゃんたち、すぐ部屋出てくから」
 優しい口調でそう言ってやると、ブリジットは恐る恐る振り向いて俺を見上げてきた。
「……ううっ」
 潤んだ瞳で縋り付くような視線を送ってくる姿は、確かに桐乃の言う通り愛玩動物として手元に置いておきたい程に可愛い。
それだけに現在の状況は不憫だ。俺はもう一度だけブロンドの髪を撫でると、桐乃と加奈子に向かって言葉を掛けた。
「帰るぞ。加奈子、荷物があるなら持ってやる。桐乃は鼻血が止まってんなら、ティッシュ抜いとけ」



俺の妹がこんなにエロ可愛いわけがない 第094回

 帰り掛けに話を聞くと、つい先日加奈子は所属事務所が決まり、ブリジットはそこの先輩に当たるらしい。
それ故に加奈子に文句を言われても帰らなかったのかもしれない。
コスプレ大会に出たのも事務所の指示で、まだCDデビュー等の話はないが、当面はコンテストや催事に参加し、ある程度名前が売れた時点で今後の方針を決める予定になっているとのことだった。
目出度い話だが、先々忙しくなって会えなくなるのは困る。俺がそう言うと加奈子は嬉しそうに笑い、それなら何時辞めてもいい、と言ってくれた。
そういうことも考えて、規模は小さいが後々揉めたりしないような事務所を選んだのだと言う。正直、加奈子に知性を感じたことは皆無だが、それなりに強かではあるようだ。
 結局その後は加奈子を連れて自宅に帰り、優勝祝いに料理を振る舞ってやることにした。好物なら既に知り尽くしている。
食事の途中、加奈子から今回の優勝トロフィーである『EXメルル・スペシャルフィギュア』を手渡され、桐乃は小躍りして喜んだ。
「いいのか? 記念の品だろうに」
「だって加奈子、アニメに興味ないもん。だから桐乃、今晩お兄ちゃん貸してくんね?」
「うんうんっ、好きに使ってっ。ああっ、こんなプレミアもんのフィギュアが手に入るなんてえっ。あたしこの原型師の大ファンなのおっ」
「……おい、お前ら。って言うか、加奈子、泊まってくのかよ?」
「お願い、お兄ちゃん。加奈子、セックス抜きでも我慢するから。一緒に寝よ?」
「じゃあ、あたしはこのフィギュアと寝よっと。んはぁ、萌え~っ」
 真顔の加奈子と蕩けた笑みを浮かべる桐乃を見て、俺は渋々と頷いた。二人が満足するのなら今回だけは大目に見てもいい。
加奈子相手に添い寝だけで済むとは思えないが、二、三度精液を飲ませてやれば納得して眠りに就いてくれるだろう。
「わ~い、お兄ちゃん大好き。でも、一緒にお風呂はダメなんだよね?」
「生理中はな。でも、明日には終わんだろ? そしたらまた入ってやるから」
「うんっ。それに明後日からは夏休みだし、ずっと一緒にいられるね?」
「ダメだよ、加奈子。今回はあやせ優先なんだから」
「ちっ、しゃーねーか。ま、加奈子もあの清楚振ったブスがヒイヒイ喘ぐとこ見てえし」
 加奈子の辛辣な発言に俺は眉を潜めた。
「おい、加奈子? お前ら親友なんだろ? 本当は仲悪いのかよ?」
「だって、あの女ぁ、最近加奈子のこと無視して桐乃とばっか喋ってんだも~ん。それも目をギラギラさせてだよ? 態度見てるとレズっぽいし、気味悪~い」
「……うん、確かに。近頃なんか急に胸とかお尻とか触ってきたりすんだよね。兄貴に言われたようにこっちからも触ってはいるんだけど、全然嫌がらなくなったし」
 二人の申告を聞いて俺は腕を組んだ。桐乃たちから性的な会話やスキンシップを受けている内に、変な方向に目覚めてしまったのかも知れない。
だとすれば、堕とし方に一工夫必要だろう。処女膜を桐乃に譲る気はないが、裸で同席させておけば勝手に興奮してくれるかもしれない。
「使えそうだな、その話」
 俺はそう言って桐乃と加奈子に笑い掛けた。



俺の妹がこんなにエロ可愛いわけがない 第095回

 食事を終えて全員が入浴を済ませた後、俺は加奈子を自室へと招いた。
生理用ショーツ一枚の姿でベッドの上へと座らせ、自慰をしながら腋の下に亀頭を擦り付けてやると、加奈子は頭の後ろで両手を組んだまま切なそうに身を捩ってきた。
「ふはぁ……くすぐったいよぉ……はぅん……加奈子ぉ、臭汁塗れになっちゃうぅ……」
「臭い付けは嫌いか?」
「んふぁ……大好きぃ……くはぅ……お兄ちゃんにされるのなら何でも好きぃ……」
 そう言って加奈子は先走り汁に濡れた自分の脇へと顔を近付け、うっとりとした顔で臭いを嗅ぎ始めた。
小さな薄紅色の乳首を徐々に尖らせながら、両脚を切なそうに何度も擦り合わせている。
ステージでの姿が愛らしかったので髪はツインテールにさせたままだ。俺は特にメルルのファンではないが、こうしていると本当にアニメキャラに悪戯をしているような気分になる。
目新しい刺激に一物は猛り、そろそろ一度目の限界が近い。
「もう少しで出すからな? どこに掛けて欲しい?」
「くぅん……お口の中ぁ……あふぁ……そのままお掃除もするぅ……」
 中腰で陰茎を扱く俺を見上げ、加奈子は大きく口を開けてきた。一物を差し入れてやると夢中になって舌を這わせてくる。
本来は淫靡な光景だが、加奈子が相手だと妙に可愛く見える。
「んぼっ……れおっ……ぶもっ……んぐっ……ろれっ……あもっ……んむっ……おぼっ……」
「出すぞ? ほらっ」
「おぶもごぶっ……おぼむおっ……んごくっ……ぼもおごっ……んごくっ……ごくっ……」
 繰り返し大きく喉を鳴らしながら、加奈子は放出する度に口中の精液を飲み下していった。
当初は多少顔を歪めていたものだが、近頃は恍惚感に満ちた表情をするようになっている。
喉に粘液が引っ掛かることもあるだろうに、咽せたり吐き出したりすることはなく、行為が終わってからも文句の一つさえ言ってこない。
他人に対する平素の口調や態度からは想像も付かないほどの献身振りだ。
「もがぼっ……んごくっ……ごくっ……ぷはあっ……はい、お兄ちゃん、あ~ん」
 精液を全て嚥下したことを証明しようと、加奈子は指示も受けずに再び口を開いた。
俺が頷くと満足気に頷き返し、改めて陰茎を咥えて丁寧に舌で掃除をしていく。
そんな素振りを見ている内に、俺は加奈子にも愛していると言ってやりたくなった。
まさか桐乃のように尿を漏らすことはないだろうが、別にベッドの上を濡らされても構わない。
奉仕の礼の意味も含め、少しでも喜ばせてやりたい。俺はそっと加奈子の頬を撫で、小さな声で囁いた。
「ありがとな、加奈子。愛してる」
 加奈子は一瞬だけ口中の動きを止めて目を見開き、次いで再度舌を使いながらポロポロと涙を流し始めた。
顔付きから嬉し涙だということは判ったが、奉仕を終わらせようと俺が腰を引いても身を乗り出し、陰茎を渡そうとはしない。
「んれっ……ふぐっ……うぶっ……すんっ……おぶっ……ぐひっ……ぶむっ……」
「加奈子?」
 俺の呼び掛けに加奈子は身体をビクンと震わせ、瞳から大粒の涙を零した。


俺の妹がこんなにエロ可愛いわけがない 第096回

 十数分後。泣き止むと同時に陰茎を解放してくれた加奈子に尋ねると、奉仕継続の理由は単純なことだった。
途中で止めたら大泣きしてしまいそうだったとのことだ。つまり、嗚咽を防ぐ物理的手段として一物を咥え続けていたらしい。
言葉一つでそこまで感激してくれたことは素直に嬉しいが、矢張り阿呆だ、阿呆の子だ。
「別に俺の前で泣いたっていいじゃねえか。前にも泣き顔見たことあんだし。それよりだな、自分の口塞ぐのに人のチンポ使うな」
「だってお兄ちゃん、急に言うから……。どうしていいか判んなくなっちゃったんだもん」
 加奈子はそう言って照れ臭そうに顔を伏せた。多少は自分の行いを恥じているようだ。
「まあ、突然言ったのは悪かったけどな。でもよ、予告して言うもんじゃねえだろ?」
「……うん。でも、ほんと? 加奈子のこと愛してる?」
 顔を上げて真剣な表情で目を覗き込んできた加奈子に向かい、俺は穏やかに微笑んだ。
「ったりめぇだろ?」
「えへっ、嬉しいっ。加奈子ね、男の人に愛してるって言われたの初めてだよっ」
 安堵したように笑う加奈子を見て、俺はふと疑問を抱いた。
「……父親は? 一度くらい言われたことあんだろ?」
 そう尋ねると、加奈子の笑顔に陰が差した。下唇を噛んで再び俯き、小さく肩を震わせている。
俺が自分の失言に困惑していると、やがて加奈子は静かに言葉を紡いできた。
「……一度も言われたことない。ウチのジジイもババアも、加奈子のこと嫌いみたい。
加奈子も両方大嫌いだから別にいいけど……。あんな喧嘩ばっかりしてるバカ親なんか……」
 どうやら加奈子の性格の歪みの原因は両親にあるようだ。アイドルを目指しているというのも、親に自分の価値を認めさせたいからなのかもしれない。
何とかしてやりたいが、大本が夫婦の不仲ならば手に余る。俺は加奈子に近付き、身体を優しく抱きしめてやった。今は他に術がない。
「え? お兄ちゃん?」
「なら、俺がこの先、何度でも言ってやる。耳にタコができるくらいにな」
「……お兄ちゃん」
「加奈子、愛してるぞ」
「……お兄ちゃん、大好き。加奈子もお兄ちゃんのこと、すっごく愛してる」
 俺の背に手を回し、加奈子はそっと抱き付いてきた。そこにいるのを確かめるように、何度も背中を擦りながら顔に頬を押し付けてくる。
俺は腕に力を込め、そんな加奈子を強く抱き竦めた。
口が悪かろうと、根性が曲がっていようと、知性が足りなかろうと、寂しい思いをしているのならその分を俺が埋めてやる。そんな決意の表れだ。
「加奈子、愛してる」
 もう一度囁くと、加奈子は大声で泣き出した。





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最終更新:2010年04月30日 12:49
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