桐乃と黒猫と俺の萌え 03



黒猫を脱がそうと服を掴んでいる桐乃はそれに抗う黒猫の両手で顔が色々残念なことになっている。
「ふへ、ふへへへ。大丈夫だってば、優しくするから」
顔が残念な桐乃は言動も残念だ。間違ってもティーンズ雑誌のモデルやってたなんてことは誰も信じちゃくれないだろう。
なんて考えている場合じゃねえな、残念な妹ではあるが、それでも俺の妹であることに変わりはない。
そして俺は兄貴だ。こいつの世話を焼いてやらないことには仕方ねえだろ?
世界の外から「ダメだこの兄妹」と盛大に突っ込まれているような気がするが、きっと空耳だな。
「というわけで、黒猫。俺もおまえのおっぱいが見たい」
「何が『というわけで』よ、このインキュバスッ」
「よく分からんが、お世辞ではない褒め言葉として受け止めておくぜ。ありがとな、黒猫」
「お世辞でも無いし褒め言葉でも無い! 本気で殴るわよ!?」
黒猫は語気を強めて今日三回目の――数えててもしょうがないか、これから桐乃がどうするか知らねえけど、「!」を使いまくる羽目になると思うしね。
黒猫の腕を桐乃の顔からひっぺがして「まぁまぁ」と宥めすかす。
「宥めながら、どうして私の腕を放さないのよ。へ、変態」
「はーい、脱ぎ脱ぎしようネ?」
黒猫の手が離れると、桐乃は気色の悪い、もとい学校の友達連中に言うような口調でスルッと黒猫のカットソーを脱ぎ捨て、ブラジャーも手際よく外した。
さすがに女だけあって見事な手際。もちろん俺のサポートあってこそだよね!
「み、見ないで、見ないで頂戴!」
上半身が顕になって、白磁のように透明で綺麗なからだが視界に飛び込んできた。
桐乃もモデルをしていてスレンダーな体系だが、黒猫もそれに近い。均整の取れた一個の創作物のような造形。
「き、綺麗な肌だな黒猫?」
「くぅぅ~! あんたヒッキーだからって色白過ぎなんですケド! は、 鼻血出てきそう、はふっ」
最後の『はふっ』は鼻息ね。
そのまま桐乃は黒猫に抱きついて、「うへへぇ」とキモい笑いをしながら自分の顔を黒猫の顔に擦りつけ始めた。
普段のこいつらからすれば到底見ることが叶わない光景。
まるで仲が良い姉妹みてえだ、沙織に写メでも送ってみたらびっくりするかな?
「うーん、すりすり。スベスベしてんねアンタの肌。気持ち良いぃぃ! シャンプーとボディタオル何使ってんの?」
「ひゃぁ。ん……はぁ。ちょっと、どこ触っているのよ? う、迂闊だったわ、あなたやっぱりそっちの趣味があったのね」
「っそ、そんなこと無いわよ。つーか、あんたこそ女の子同士のエッチな絵ばっか描いてるじゃん」
「そ、それは男の人との絡みは余り想像出来ないから……」
前に俺がエロゲー作ろうと提案したとき、今桐乃に言ったようなことを口にしていた覚えがあるな。
そうか、黒猫。桐乃の持っているエロゲーとかを貸し借りしてたみたいだが、まだその辺は苦労しているんだ。
……ふっ、いっちょここは先輩として一肌脱いでやるとするか。
というか、二人の姿態がもう俺の股間を直撃して限界だっつの!
「黒猫、俺に任せろ!」
言うや俺は桐乃と同じく黒猫へと抱きついた。

「……ッな、え、せんぱ……ひぅん、あっ……やめ……胸を……」
形の良い膨らみの先を口に含んでちゅぅと吸いつく。
桐乃よりは小ぶりだが、逆に黒猫の可愛らしさを表しているようで興奮が高まる。
「ちょ! この変態なんってことすんのよ!?」
「んぐっ。いやだって、黒猫のおっぱいを目にして普通にしてろってのは不可能だぞ。それに、おまえだって抱きついてるじゃねえか」
「あたしは友達なんだから良いの!」
「俺だって黒猫の友達だっつの。おまえだけ良いってのは卑怯だ」
「ど、どっちも駄目に決まっているでしょ! ひぁ、はん……早く離れなさい……んぁ、この変態兄妹。ふぁっ。す、吸わないでっ」
そうは言われても収まりそうもないっす俺。
舌の先で感じる、徐々に固くなってきている小さな乳首も、離れがたい思いに拍車をかけている。
「それに……黒猫のおっぱい。甘い?」
なんか、ミルクのような味が舌に染みてくる。おっぱいに味があるわけ無いが、俺はそう感じ取った。
「あ、甘いの?」
俺の言葉に反応した桐乃が聞き返してきた。
「甘い」と俺。(←おっぱいは放さない)
「ふ~ん…………ゴクリ。――あ、あたしも!」
ツバを飲み込むと桐乃はもう一つの黒猫のおっぱいへ口づけると、母乳を吸う赤ちゃんのようにチュウチュウ音を立てだした。
「んちゅ……んむ……ん、ん。ほんとだ、なんかちょっと甘いかも」
「あっあっあぁぁ――ッ! 駄目、吸わな…いで頂戴。こんなの……ひぅ、はぁ、ふんん」
「すまん、黒猫。おまえのおっぱい気持ち良いし美味しいし、もうちょっとダケ」
「んんぁ、ひぁ、んっ、あっ、いっ……はぁ……く……後で覚えて……なさ…い」
「ちゅる、ぴちゅ。はぁはぁ、おっぱい甘~い。可愛いし甘いし、あんたのからだ最高ね」
桐乃はとろんとした瞳で黒猫の柔らかく甘いおっぱいにむしゃぶりついている。
俺が言い過ぎて伝染したのか、『おっぱい』って言いだしちゃってるよ、ダメだこの妹……
「アンタのせいで言葉伝染っちゃったじゃん、スケベ。んく……ちゅっ、ちゅりぉ……」
仕方ないだろ、おっぱいが目の前にあれば男はみんなそう言うもんさ。
と、俺も桐乃なんかに負けてられん。
「黒猫、超可愛いぞ。これが萌えってやつなのか? はむっ」
「く、はぁ……ふはっ、あっああ、噛まないで。ひっくぅ、いっ……ああ」
黒猫の口から緩やかに漏れ出ている喘ぎ声が、俺の耳朶に届くたびに熱くなりそうだ。
というか熱い。もう下も脱いじまえ!
パンツも一緒に掴んで俺はズボンをズリ下ろした。ずっと押し込められていた俺のリヴァイアサンが空気を吸ってヒクヒクと勝手に動く。
桐乃も、もう全部脱ぎ捨ててしまっているようで、黒猫の足に自分の足を絡み付けて股間からクチュクチュとした音が出ていた。
ちゅーか、黒猫も下半身を露出させられてんじゃねえか!? いつの間に脱がしたんだよ? 早業過ぎて分からなかったぞ、おい!?
「ん、ペロペロ。おっぱいの先っちょ、固くなってきたんジャン?」
美味しそうに黒猫のおっぱいを舐めていた桐乃が、黒猫の反応を口にした。
言う通り、黒猫の乳房の先端は俺と桐乃の舌や指の愛撫によって果肉がたっぷりとつまった熟れた果物のよう。
「黒猫。乳首が勃ってるみてえだけど、気持ち良いか?」
「莫迦、変態ッ。こんなのが気持ち……ふゃっひ、ひっ、あん。気持ち良いわけ……ないでしょう?」
「そっか。ふぅむ、じゃあもっと気持ち良くしてやるからな」
ビクンとからだが跳ねるのを桐乃に倣って足を絡みつかせて抑えながら、俺は黒猫の乳首を指で摘みながら先っちょを舌先でチロチロ嘗め回す。
感じているんだろうけど、素直じゃない黒猫にはもっとサービスしてやらんとな!
「やっやめて、くひゅ……ぅああ……ひあっ、あふ」
俺の髪をくしゃりと掴んで引き離そうとしてるみてえだが、力が入らない様子だ。
白い肌にも虹色がさしてきて、汗の匂いが鼻をくすぐる。やっぱ感じてんだな、黒猫のやつ。チョー可愛いじゃねえかよ。

嬉しくなって更に舌を動かしながら黒猫の反応を満喫していると、
「ぺろ、ちゅるる。ん……そっちのも寄越しなさいよ」
桐乃が俺の方へ顔を近づけてきて、おっぱいをぺろぺろと舐め始めた。さっきまで自分が吸っていた方は手で揉みしだいて遊んでいる。
「……ん。ちゅろ、れろ……あむ。ん、ふぅ……ちゅむ。こっちも可愛い乳首♪」
「お、おい……」
うぉ。桐乃のやつ、なんてエロい舐め方をしてんだよ。
桐乃の唇が至近距離で黒猫の乳首に触れている淫靡な絵は俺の心を鷲づかみにした。
エロ過ぎるっつの。そんな近くまで口を寄せられたんじゃ、おかしくなんだろうが。
「桐乃」と呼びかけて顎を浮かせると俺は、「ちゅれろ、ん? ん、んむぅ!?」桐乃の唇に自分の唇を合わせた。
「んぁ……ば、ばか兄貴、なんてことすんのよ!」
唇が離れると桐乃は俺がキスしたことに怒っているが。でもオマエ、言葉と表情が一致していないぞ。
俺は桐乃の表情に後押しされるようにもう一度唇に近づく。
最初のキスは唇を軽く触れ合わせるだけだったが、今度は黒猫の乳首を間に挟んで互いの舌を絡ませながらのキス。
「黒猫のおっぱいとオマエの舌、すげえエロくて気持ちイイ」
「んれぇあ、ちゅ……あむ。キ、キモいっつの……スケベ」
「ひゃっひィ、この……莫迦兄妹。そ、そんな二人で私のぉ……。あんっ、ちょっとソコは――ッ?」
黒猫の喘ぎ声が大きくなった。
「あむ……んっんむぅ、んぇろ、んっ……。あんたのココ、濡れてるじゃん」
桐乃のやつはさっきまで触っていたおっぱいから、黒猫の下半身へと手を移動させていた。なんてうらやまけしからんことをしてんだおまえは!?
「ひっぅ。こ、こんなことをされれば当然でしょう? あなただって……んっあふぅっ……さ、さっきから私に淫猥な粘液を擦り付けてぇ……」
「淫猥ってヒド!? じゃあアンタのもエッチだよねぇ!」
そう言うと桐乃はコアラのように抱きつくと、黒猫の腰骨辺りへ股を密着させて腰を揺らすと同時に、手を黒猫の股へ沈めて携帯を高速で打鍵するように指を小刻みに動かす。
「や、やめっ。ほんっ……んぁ、とにもう私、これ以上は! はっクゥ、ぁあっ……あっ、ぃっく」
「イキそうなんだな黒猫?  遠慮しないでいいぞ」
透き通った丘のような黒猫のお腹を俺は手で優しく撫ぜ、黒猫が絶頂に達するのを手伝う。勿論おっぱいの愛撫も忘れない。
「だ、誰が。ふざけ、きゃひィ……はっはぉっ、くぅぅん……あっあっあン。だ、駄目っ。私……わた、しィ……ぃぃッ…!」
黒猫のからだがビクンと大きくのけぞった。
「あ……あぁ……はぁはぁ。ん、ぁあ……はぁ。この私がぁ……人間如きに……」
魔王の断末魔みたいなことを言う黒猫だが、おっぱいから顔をあげて見ると、くやしそうに眉を逆八字にはしているけども上気した火照りと口から漏れている吐息に俺はつい笑みを浮かべてしまう。
黒猫が照れている姿は無性に可愛いが、今日はそれ以上だ。
そう思ったのは俺だけじゃないらしく。
「くっはァァッ! あ、あんたの顔萌えぇぇぇえぇ! チュウしたいよぉぉおぉお!」
黒猫の唇をロックオンした桐乃は、タコみたいな口で突進。
「嫌っ」
間一髪、黒猫が顔をそむけてしまったので、かわされた桐乃はそのまま「んぶぶっ」とベッドへ口付けをした。
しかし、甘いぞ黒猫よ。おまえの顔を向けた先には何がある?
そう、俺の顔があるのさ!

「黒猫ぉおぉぉおぉおお――ッ!」
待ち構えていた伏兵が猛然と敵に踊りかかるように俺は顔を黒猫の唇に向かって急接近
だが、「グヘッ!?」あと少しというところで腕を使いガードされ、そのまま方向転換させられてしまい俺もベッドへと不時着した。
「わ、私にキスしようなんて。こ、この人間風情が、――というよりも、いい加減目を覚ましたらどうなの、あなたたち?」
「一回イッて気持ち良かったからって賢者タイム入らなくてもいいじゃ~ん。ん~~~っ」
「誰が賢者タイムよ? こ、こら。マル顔を寄せないで頂戴」
桐乃が失敗にもめげずに黒猫の唇を奪おうと再び顔を近づけている。
いかん! 黒猫の唇は俺が貰う!
「黒猫、こっちだ、さぁ! ん~~~ッ」
「……い、いい加減に……なさいッ!」
ガン、ゴン! ゴス、ドコッ!
「イッターーい!」
「うう、何すんだよ黒猫」
千葉の堕天聖様から頭突きと鉄拳の鉄槌が下され、俺と桐乃の頭の上に二つのたんこぶが仲良く出来上がった。
「はぁはぁ……。何じゃないでしょう。あ、あなたたち自分の行動を理解出来てるの?」
「え? キスしようとしたケド?」
「当然みたいに口にしないで……。 全く、どうして私が先輩のようなこと言わなきゃいけないのかしら。頭が痛くなってくるわ……」
「大丈夫か黒猫? 悪いな、うちの妹が迷惑かけて」
「…………あなたもでしょう」
「……すいません」
ピクピクこめかみに血管が浮かび上がっていたので即陳謝。うーむ、黒猫さん、怒ってらっしゃる。
「でもさ、黒猫。俺は萌えってやつが分かってきたぜ。今のおまえは非情に萌えってやつだ! これなら次の作品は良いのが出来るんじゃねえか?」
「どうしてそこで萌えなのよ? どちらかと言えばエロスじゃないの?」
「んなこと無いって、あんたチョー萌え萌えしてるし。イくときとか可愛かったよ」
「ああ、表情変えねえオマエもらしいけどさ、そうじゃねえオマエを見るの楽しくって」
「か、かっ、からかわないで……」
俺と桐乃が口々に褒め称える(?)と黒猫はからだを縮こまらせて俯いてしまった。
ちなみにまだネコミミカチューシャは黒猫の頭の上で動いている。なので桐乃は興奮覚めやらぬようで、
「クゥゥゥ―――ッ、アンタあたしのハート、ピンポイントで狙ってんじゃないの? たまんないィィ! ね、良いでしょ、ちょっとチューだけ。ねえねえ?」
「あ、桐乃ズリぃぞ! 俺の方が黒猫を可愛いと思うもんね、なわけで俺としよう」
負けじと俺は黒猫に言い寄る。黒猫のキスがかかっているんだ、ここは男として断然引けん!
「ハァ? あたしの方がコイツのこと最初に可愛いって言ったんだからアタシがするに決まってんじゃん、バーカ」
「そんな子供みてえな言い訳通用するか!」
俺と桐乃がギャースカ噛み合っている横で、黒猫は呆れたように息を吐きつつ「ほんと、よく似た兄妹よ。どうして私……」と一人でなにやらごちている。
「じゃあ、どっちよ?」俺の頭を小突きつつ桐乃は黒猫へ聞いた。
「ど、どっちって?」
「だからぁ~~、あたしとこのバカ、どっちとキスしたいの? あんたが決めてよ」
「ど、どうして私が決めないと……どっちも――」
「イヤって言ったら即襲うから」
「こ、この変態女……」
「黒猫、俺だよな~?」
「あたしに決まってるっしょ! ほらどっちよ?」
「はぁ……。こうなったら腹を括るわ。淫魔の調伏くらい堕天聖の私には容易いことだしね」
黒猫は一端言葉を区切って、俺と桐乃どちらとキスをするか答えた。





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最終更新:2010年10月22日 21:59
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