12-686


「おまえ、冬コミ行くのか?」
「えぇ。ぷりりんさんの指導を受け入れて、ちょっと作風を変えてみたの。以前よりは売れるといいんだけど、、」
「ふーん。売れるといいな。しかし荷物が多そうだな。よし、手伝ってやるよ。」
「あなたは受験生でしょ。順当に合格してもらわないと、、、私にも我慢の限界ってものがあるのよ。」
「へいへい。俺の彼女はお袋よりおっかねーな。」
「…が、我慢の意味はお母様のと違うわ。」(ポッ)
「なんだそりゃ?」
「冬休みはずっと塾の特別講座なんだ。31日1日はそれも休みだし、気分転換に手伝いたいんだが、、」
しばらく考え込む黒猫。
「いいわ。ただし、31日の帰りだけ迎えに来ていいわよ。それまでは勉強してて頂戴。」
「わかった。」



「おう!お疲れ。売れ行きどうだった?」
「部数を絞った事もあり、おかげさまで完売よ。」
「それにしても前回よりすげー売れてるじゃん!よかったな。」
「あ、ありがとう……」
「ところで、持って帰る荷物は、、何で完売なのに、こんなにあるんだ??」
「着替えよ。」
「お前、コスプレもしてたのか?」
「…ち、違うわ。せっかくだからこの後、貴方と二年詣りに行きたいんだけど、、」
「大晦日だしな。いいよ。」
「それで、着替えたいんだけど、更衣室は混んでるし、できれば疲れたので少し休みたいわ、、、」
ま、マジっすか?

「とうとう正体を現したわね、このエロ猫が!」
俺の後ろから現れた桐乃が、腕組みをしたまま黒猫を睨む。
「…な、なぜあなたがここに?」
大きく目を見開き驚いた後、ゆっくりと俺に顔を向けた。説明を求める鋭い視線が突き刺さる。
「いや、その。出かけようとした時に、桐乃にいろいろと問い詰められてだな。」
「コミケだったら、私も手伝って問題ないでしょ?」
桐乃は勝ち誇ったように、ニタニタと黒猫を見下ろす。
「…う、まあ、そうね…」
そんな売り言葉に、どうもいつもの切れがない。
「?あんたマジで具合悪そうじゃん。大丈夫?」
「…ち、ちょっと徹夜が続いてたから…」
黒猫はその場でしゃがみこんでしまった。
桐乃は黒猫に駆け寄り、俺に指を指して怒鳴る。
「ちょっとあんた!ボケッとしないで休めるところ探して来なさいよ!いざという時、ホテル探すのが得意でしょ?」
黒猫がピクリと反応し俺と桐乃を交互に見つめる。
「ま、まさかあなた逹、実の兄妹でありながら、、、」
「ち、ちがーーう。桐乃!てめえこの状況で誤解を招く様なことほざくな!」
なんつー悪魔だ。
「とにかく、私も会場ひと回りしてきて疲れたんだから、休めるところさがしてきてよ。」
俺は仕方なくどこか休憩できるところを探すことになった。


大晦日の夜に、なんでこんなことになってるんだ?
俺は冷静に状況を確認した。
お台場の綺麗な夜景が見えるシティホテルの一室に俺逹はいた。
ツインベットの一つに俺の彼女こと黒猫が寝息をたてて寝ている。
どうやら本当に寝不足だけだったらしい。
そして、俺は妹とソファーに座って部屋に備え付けのWiiで対戦ゲームをやっている。
「くそっ!この!今度こそ落ちろ!」
あのー。桐乃さん普通に楽しんでるんじゃないですか?
「まだ、起きないわねぇ」
「疲れてるんだから、そっと寝かしておいてやれよ」
「ふーん。優しいんだ。私がいなかったら、襲うつもりなんじゃないの?」
「アホか。そんなことするか!」
「うーん、飽きてきちゃった。そうだ、沙織呼ぼうよ!」
何を突然言い出すかと思えば、、、
「おまえ相手の都合も考えろよ。し第一、沙織の家から1時間はかかるだろ。」
桐乃は俺の言葉を無視して、ケータイでメールを打始めた。

”いま、お台場のホテルにいるんだけど、来ない?”

暫くすると、返信がきた。

”ごめんなさい桐乃さん、わたくしもちょうど都内に居ますのよ。でも、大切なパーティーの途中ですので、抜け出せませんわ。”

「えー!近くにいるのに来れないって」
沙織もそんなメール無視すりゃいいのに。まあ、あいつはそんなことしないか。

桐乃はにやにやしながら再度メールを送信した。
すると、10秒もしないうちに、、
ピロリーピロピロー。
電話の着信音が流れる。
「はい、もしもし」
『15分でそちらに行くでござるよ!どこのホテルござるか?!』
桐乃が満面の笑みで場所を伝えている。
おいおいすごいな。おまえ一体どんなメール送ったんだ?
「さっきのコミケで有名な原型師さんの百式買ったんだけど、いろいろお世話になってるからプレゼントするよって。」
ガンプラで釣ったのかよ。

「ドンドンドン!」
10分経った頃、俺たちの部屋のドアが激しく叩かれる。
「はいはい。いま開けるぜ。そんなに叩くなよ。」
俺はドアを開けてギョッとした。そこにはシンデレラの様な青いカクテルドレスを着たぐるぐる眼鏡の大女が肩でゼーゼー息をしながら立っていた。
「ぐ、ぐはぁ。お、遅れて申し訳ない。」
俺は思わず後退りする。
「いや、全然遅くない。むしろ早くてビックリした!」
「あら、早かったわね~」
桐乃はケラケラ笑いながら手を振る。
「ひ、百式は?」
沙織は飛びかかるように桐乃をベットに押し倒した。
「きゃー!襲われるぅ!」
爆笑しながら、コーヒーテーブルの上の箱を指差す。
「おぉ!こちらでござるかっ!失礼つかまった!」
沙織は起き上がり箱を開ける。中はバラバラのパーツのようだ。
「お、おーーー!これは!」
ガンプラのパーツを掲げ、歓喜する青いドレスの美少女ってかなりシュールだ。
「これは高かったでごさろう?」
「いいよ、いいよ、ホントにプレゼントするってば。」
「いやいや、それでは私の気がおさまりません。何かお返しを、、、そう、しばしお待ちくだされ。」
沙織はドレスの乱れを治し、部屋を出ていった。何をするつもりだ?
「…随分と騒がしいようね…」
眠そうな目を擦りながら、黒猫が目をさましていた。
「大丈夫か?」
「おかげさまでスッキリしたわ。迷惑をかけてごめんなさい。」
顔色も良くなったようだ。俺はほっとして、黒猫の頭をポンとなでた。
「ちょっと、私の目の前でいちゃいちゃしないでくんない。」
桐乃がこめかみをピクピクさせながら割り込んでくる。
黒猫も邪魔すんなオーラをまとい、桐乃をにらみかえす。緊迫した沈黙が周囲を包む。
と、その時。
  ルルルル
部屋の電話が鳴る。俺は黒猫と桐乃の対立を横目に、受話器を取った。
「皆様、パーティー用のお部屋を用意させていただきました。上の階にいらして。」
お嬢様声の沙織だった。
「おい、なんか沙織が別の部屋を用意したから移動しろってさ。」
沙織が指定した部屋は最上階のスイートだった。本当に此処でいいのか?
俺達は恐る恐るドアを開ける。
「おまちしておりました!」
そこには先ほどのドレス姿ではなく、ハイレグワンピース水着の沙織がにこやかに出迎えてくれた。
「お、おまえ、なんて格好してるんだ?」
「いやはっはっは。ドレスを汚したくないので、下のお店から水着を取り寄せたのでござるよ。」
多少窮屈な水着を無理に着込んでいるせいで、かなりハイレグそして今にも胸がこぼれそう。普通の男ならば食いつきそうなナイスバディだが、いかんせんぐるぐる眼鏡の沙織には俺のリバイアサンも反応はない。
「な、なんで水着なの?」
「それは、、あちらをご覧ください!」
「おおお!」
中は20畳ほどの部屋があり、その奥のベランダにはなんとジャグジーが設置されていた。
「…す、すごい。私、初めて見たわ…」
「ふふふ、とういうわけでみんなでジャグジーにつかりながら今年の疲れを取ろうではありませんか!」
「しかし、お前は水着を着てるけど俺達はないんだが、」
「はっ!まさか、裸になれということなの?なんて破廉恥な、、」
「いえいえ、ちゃんと皆様の水着も用意してありますぞ。複数ありますので、好きなのを選んでくだされ。」
奥のベッドルームの上には男女それぞれ数種類の水着が用意されていた。
「キャー。このビキニ、かわいくない?」
さすがに服のこととなると、桐乃もテンションが高くなる。
黒猫とあれこれと品定めをはじめたようだ。
「しかし、沙織、ここ高いんだろだいじょうぶなのか?」
「ご安心くだされ。じつは、此処のホテルにはちょっとしたつてがありまして、何とかなるのでござるよ。」
右手の中指と人差し指に伝説の黒いカードを掲げ、沙織は得意そうに胸を張る。
「むふふふωどうなされた京介氏?私のナイススバディーがそんなにまぶしいですかな?」
そのこぼれそうな胸の谷間が強調され俺は直視できない。
「う、いや、なんだその。ありがとな」
「さあさあ、京介氏も着替えて、早くバスタブに入りましょうぞ!」
「お、おう」
俺は、男物の水着を取りに、ベットルームに入ろうとした。
「!」
桐乃と黒猫が着替え中だった。
「き、きゃぁぁぁ!」
「な、なんであんたは入ってくるのよ!」
「わ、悪い。俺の水着も適当に取ってくれ。」
「これでもかぶってろっ!」
桐乃が俺にめがけて適当なトランクスタイプの水着をたたきつける。
俺はそれを手に取り、トイレで着替えることにした。


「それでは、みなさん!今年一年お疲れ様でしたー!」
全員でジャグジーに飛び込む。
暖かいお湯につかりながら、俺は二人の水着をあらためて見直した。
桐乃はピンクのビキニ。黒猫は白いワンピースの水着だった。二人ともよく似合ってるぞ。

「なに、あんたは鼻の下伸ばしてじろじろ見てるのよ!」
「いや、二人とも似合ってるなーと」
「…い、いやらしいわね。」
黒猫は悪態をつきながらも、満足そうだ。
桐乃が沙織の胸を見ながらつぶやく。
「しかし、よく見るとあんたかなりやばい格好ね。兄貴に襲われても知らないわよ。」
「はっはっはっ。ちょっと窮屈かなと思ってはいましたが、冷静に見ますとセクシーすぎますかな?」
「、、ほ、本当に大きいわね、どうしたらそうなれるかしら?」
「んー?特別な事はしていないのでござるが?」
この口調でなければ俺ももう少し萌えるかもしれんが、まったくなんとも思わん。
「ふっふっふ。じゃあ、もっと調べさせてもらうわ、、」
桐乃がじりじりと沙織に近づく。
「あっ!きりりん氏いったい何を??き、きゃー」
そして、おもむろに沙織の胸をがしがしと揉み始めた。
「う、うははははwwwや、やめてくだされwくすぐったいでござる」
「おりゃおりゃwおとなしくしなさーい。本物かどうか確かめてやるんよ」
なんかすごいことになり始めてるな。ふと横をみると、黒猫がぴっとりと俺のそばに寄り添っていた。ちょうど斜め上から黒猫の胸が見える状態だ。前から思っていたんだが、やはり桐乃よりもありそうだ。
「何を見てるの?」
赤い顔をした黒猫が俺のにらみつける。
「あ、いや。その、、」
黒猫が俺の耳に顔を近づけささやく。
「触りたいの?」
「いっ!?いや、その、、なんだ、、」
「触ってもいいわよ、、」
ごくり、、俺は自分の中の何かが崩れそうな気がした。
「うひゃひゃひゃ、きりりん氏、拙者も反撃させていただくでござるよ!」
ふと、沙織と桐乃がじゃれあってる方に目をやる。
「うわ!お前ら何やってんの?」
桐乃のビキニの上は上にずれてしまい乳首が見えている。沙織に至っては片乳が完全に露出してしまっているのではないか。
黒猫もその状況に目を丸くしている。
「!!!きやぁぁぁ!」
「見た?見たでしょあんた?」
沙織は胸を隠しながらしゃがみこみ、桐乃なんか俺の頬をグーで殴りやがった。
「ご、ごめんなさい。悪かった。許してください。」
「だめ、許さない。あんたには罰を受けてもらうわ!」
気を取り直した沙織が俺の背後に回り羽交い絞めにする。こいつ、でかいだけあって男の俺でもやすやすとははずせない。
「おいおい、冗談はよせよ」
「ふふふ、京介氏も同じ恥ずかしめを受けていただく!」
「兄貴、覚悟しなさい。」
そう言いながら、桐乃は俺の水着を下ろした。
「!」
「な、なんて邪悪な、、」
黒猫は真っ赤な顔をしながら、俺のリバイアサンをじっくりと観察している。
「うげ!昔はそんなんじゃなかったのに、、いつからこんな風になったの???」
桐乃も口では悪態をついているが、目が輝いてるぞ。
沙織の胸が俺の背中に当たる、やわらかい感触の真ん中に固いものが当たってるぞ。
いままで自制してきた俺のリバイアサンがゆっくりと目をさましつつあった。
「ちょ、、あんた何興奮してんのよ!」
「…いままでは小さかったのに、、あなた見られることによって興奮するの?変態ね!」
俺この先どうなるの?
黒猫が桐乃の顔を伺うと、桐乃は無言でうなずいた。
え?なんだ?ここにきて何かの同盟が成立したのか?
黒猫が震える手でいまや立派に成長した俺のリバイアサンをつかむ。
「待て待て待て、お前ら何をする気だ?」
「男の人の、その、射精って、私も見たことがありませんのよ。。」
沙織もとんでもないことを、さらっと言いのけんなよ。
そうこうしているうちに、黒猫が俺のモノを上下にこすり始める。
「お、おい、黒猫、や、やめてくれよ、、、」
手の動きに合わせて、俺のリバイアサンも硬さを増していく。
「ねえ、、なんか、汁、出てきてない?」
桐乃!おまえも冷静に観察してるんじゃねぇっての。
「くっ!」
「せ、先輩、、、我慢しなくていいのよ、、わ、私を汚してもいいから、、」
そんな目で見つめられると、腰から力が抜けていく。
にちゃっ!にちゃっ!
粘度の高い液体が黒猫の手にまであふれ、にゅるにゅると音を立てる。
「ちょ!ごめん。俺、もうだめだわ。」
「うぁぁ、くるよくるよ!え?どうなるの?どうなるの?」
桐乃わくわくしすぎだろ、、
「き、京介さん、、はむぅう」
「ひぃぃぃぃ」
沙織が俺の耳たぶアマガミしやがった。ぞくぞくと耳たぶから背中に電流が走る。
そして、その電流が股間にまで達した瞬間。

び、びゅるる!びゅるる!びゅるる!びゅるる!

俺は黒猫の顔をを白く染めちまった。




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最終更新:2011年01月06日 14:12
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