俺の愛する瑠璃たんは、実は極度の赤面症。
照れ屋さんだからえっちの最中はいっつも俺に流されるがまま。
おフェラはおろか手コッキングすら経験がない、鮮度の高い冷凍マグロ少女なのだ!
「ククッ、一体どうしたの? ……物欲しそうな顔してるけど、まだ満足できないのかしら」
だから四つん這いで俺に跨ってきたこの匂い立つような美少女さんは、俺の知ってる黒猫じゃにゃい。
そう。言うなれば彼女はエロ猫。
恥ずかしがり屋さんが開き直ると最強になるという好例である……!
回想終わり。
「折角ご褒美を上げたというのに、全くこの駄犬は……ほら、どうして欲しいのか聞かせて頂戴?」
あどけない顔が情欲に彩られていて、危うい色気を醸し出している。
俺の両肩を掴んで離さない小さな手からは、その興奮が伝わってくるようだった。
エロい! エロ猫エロ過ぎる! でら可愛いよ黒猫たん!
「も、もっと触ってくれ……ぎッ!?」
その時俺に激痛走る!
歯を食いしばって顎を引くと、黒猫の白い片膝が股ぐらに突き刺さっていた。
「“触ってくれ”? “触ってください”の間違いじゃなくて?」
ぶッ、ブラックホークダウンッ! ブラックホークダウンッッ!!
メダパニ状態の俺を後目に、底意地の悪い顔した黒猫は遠慮なくゴリゴリとチンコを膝で抉った。
「ごめんなさい! 触ってください!」
黒猫さん、堂に入りすぎです! 痛っ、痛いッ! もう堪忍して!
たまらず叫んでしまった俺を、いったい誰が責められよう。
「うるさいわね、耳元でいきなり大声を出さないで頂戴」
どういうことだ!? 責められたぞオイ!!
更に力が込められて、反り返ったペニスのお腹が折れた。
「いぎぃぃッ!?」
「豚のような悲鳴で大変結構……それで? 一体どこを触って欲しいの? ちゃんとはっきり言いなさいな」
まったくお約束上手なんだから! いいから早く足をどかしてェェェ!!!
「ちっ、チンコを! 俺のチンコをもっと優しく触ってくださいッ! お願いします!!」
既に俺の心とティムポは折れかけていた。
そんな恥も外聞もない必死の懇願を聞いて、初めて黒猫は頬を緩めた。
だが俺の急所はまだ制圧されたままで、その圧力でなんとか硬度を保っているだけの臆病マラ。
しっ、信じられないっ……いつからおまえはそんなドSになってしまったの……? 俺の後輩を返して頂戴……!
ああ、なんで踏んでくれなんて言ったんだろう……もしかして俺、馬鹿なんじゃないか。
……もう、情けないやら痛いやら、黒猫の変貌が悲しいやらで、涙が溢れて止まらない。
今さらそんな後悔をしながら、みっともなくグスグスと鼻を鳴らしていると、
「……そう、優しくして触って欲しかったのね」
重圧がフッと消えて、黒猫が俺の頬に手を添えた。
「……痛くしてしまってごめんなさい。辛かったでしょう?」
「く、黒猫ぉ……」
申し訳なさそうな微笑みを見せられて、心も幾分軽くなる。
涙と鼻水でぐちゃぐちゃになった俺の顔に、嫌な顔一つせず舌を這わせる彼女は、まるで子猫をあやす母猫のようだ。
よかった、いつもの黒猫だぁ……俺の胸に去来したのは、そんな暖かい安心感。
「うあッ」
同時に股間に優しい感触。視界の端で、彼女の右手が慈しむようにソコを撫でていた。
決して性感を促す手つきではないというのに、俺のバカチンポはムクムクと盛り上がってしまっていた。
布地が押し上げられるのに従って、羞恥心も膨れあがる。
そんな俺の股間に目をやり、ふふ、と深い笑みを浮かべる黒猫。
「私もあなたの飼い主として、よく頑張ったワンコにはちゃんとご褒美をあげなきゃね……」
耳元で吐き出された息には独特の湿り気と熱が篭っている。
情欲を隠しきれていない声で囁かれ、俺のワンコがビクビクと代わりに返事をしていた。
黒猫はそのまま俺に体重を預け、懐に潜りこむようにしてすがりつき、全身をこすり付けてくる。
身体に腕を回されたので、俺もそれに習って恐々と背中に手を回した。
「黒猫ぉ、ご褒美をくれないか……?」
ぎゅっと触れ合った部分から感じる少女の柔らかさ。暖かさ。
黒猫の汗やシャンプーの良い香りと、俺の粗野な汗の臭いが混じり合い、一体感を増していった。
好きな人の体臭っていうのは、どうしてこんなにも刺激的なんだろう。
柔らかい太ももが無造作に下腹部を撫で上げて、ビクッと一つだけ痙攣が走る。
胸元に顔を埋める黒猫の顔を覗き込むと、詐欺師のような笑みで見返された。
「それじゃあ……ご褒美にキスしてあげる」
えっ?
「ち、チンコに触ってくれないの?」
「それとこれとは話が別じゃない。どこかおかしいかしら?」
どこもかしこもおかしいよ! 読者さんも「うわ、散々やっといてまた次回に持ち越しかよ」って失望してるじゃないか!!
「大体、あなたの言う通りにしたら躾けにならないし、何より私が面白くないじゃない」
「そ、そんなぁ……」
あからさまに肩を落とした俺に、むっとした表情を作る黒猫。
「……私のキスじゃご不満かしら?」
「大満足です!」
つい小学生のガキみたいに元気すぎる場違いな返事をしてしまったが、黒猫は満足げに口元を緩めてくれた。
「……先輩、大好きよ」
途端にがばっと後頭部を押さえられ、黒猫の唇で無理やり口を塞がれた。
人間は重力には逆らえない。
俺は黒猫のなすがままに口内を荒らされ、唾液をかき回され、粘膜を蹂躙される他に術はない。
まるでレイプでもされてるみたいで複雑な心境だが、こんな情熱的なキスは初めてだ。
やっぱり踏んでくれと言ったのは間違いじゃなかったね!
ああっ、ビバ・エロ猫ッ!
つづく。
最終更新:2011年01月20日 08:16