2スレ目97

私はどんなことに対しても、正しく生きていくのが一番いいと思っていたの。
お母さんの影響かもしれない。お母さんはPTAの役員なの。

いつも言ってる。
正しく生きなければダメ、いけないことはしてはダメ。

だから、私はいい子で居たかった。
ずっといい子でいたかった。

でも、もしかしたら、私は、普通じゃないかもしれない、
そう、思うときもあった。

私は可愛いものが好き。
ディズニーのダッフィーベアとか、
携帯ストラップに使ってるくまのぬいぐるみとか。

あと、

可愛い

女の子とか。


お母さんが、ダメ、と言うたびに、
私がダメなんだ、って思えて仕方が無かったの。

いつも身だしなみからきちんとしなければダメ、
生活態度は当然、学業も、スポーツも、とにかく、全てがきちんとしていなければだめ。

心が苦しい。

完璧な、私。

ずっと、そうでいなければならない。
そういう演技を続けなければ生らない。

かわいいもの、やわらかいもの、あったかいもの、
そういう全てがいけないもの、だったの。


そんな私の世界を変えてくれたのが、桐乃ちゃん。
かわいくて、つよくて、かっこよくて。
もう、最高。

たまたま雑誌のモデルのスカウトをされて困っていたところに、
桐乃がたまたま通りかかってくれたの。

「ちょっと、アンタ、どこの人なの?
 あたし、○○で読モやってるんだけど、アンタみたいな人、見た事ないわよ?
 ね、ちゃんと名刺、もってるんだよね?」

桐乃ちゃんがその男の人に言葉を発するたびに、
男の人はたじたじとして、

そして、

逃げていったの。


「あれ?
 ねえ、もしかして、あなた、新垣さんじゃない?
 意外。こういう事、興味あるんだ。」

桐乃ちゃんは臆することなく、言ったの。

あれ?と思った。
そういえば、私は、クラスでも目立たないようにしていた。
正しく、いい子で居るためには、そうしなければいけないの。

出る杭は打たれる、っていうけど、そういうの、困るから。


「ねえ、新垣さん、もしよかったら、私の事務所に紹介するから
 だから、こういうの、もうちょっと警戒したほうがいいよ?
 最近ロリコンで変な人また増えたっていうから」

突拍子も無いことを、私に提案してきた桐乃ちゃん。

やだ、どうしよう。
胸が高鳴る。

だって、桐乃ちゃん、可愛いんだもん。
その桐乃ちゃんが、一緒に読モの仕事をしない?って言ってくれた。
うれしかった。

だから、私は、桐乃ちゃんを目指そうと思ったの。








タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2009年08月30日 02:10
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。