私の家に来ていただけますか?


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 あやせから、そんな文面でメールが来た。何故だろうか。

 「近親相姦上等の変態兄貴」と誤解されている訳だから生真面目なあやせから、わざわざ
そんな誘いがあるわけが無いのだが…気がついたら、あやせ宅まで来ていた。

「お兄さん…、来るの早すぎじゃないですか?」
「君の真摯なメールを読んだら、もう、ここに着いていたよ?」
「もぉ、何を言ってるの…早く上がってください」
「おう」

 階段を上がって、あやせの部屋に招かれた。がちゃりと後ろ手に部屋の鍵が閉められてしまった。
 こ、これは…。
 あやせは思い詰めた表情でイスに座った。

「とりあえず、ベッドの上にでも座ってください」
「ああ。それで、どんな用件なんだ?」
 いい匂いがする。きめの細かいシーツがひかれてるな。
「私が桐乃を好きなのを知っていますよね?」
「あ、ああ。まさか、俺はここで始末されるのか?」
「馬鹿言わないで黙って聞いてください。お兄さんが桐乃をち、治療?してから何かこう、大きな差を感じるんです」
「ち、治療な。ああ、あれか」
 他人から"あの"ことを言われると冷や汗が出るぜ。

「大きな経験をこなした余裕というか、感覚の差?そういうのを感じて、辛いんです」
「まさか、その…」
「同じような体験をすれば、わたしも桐乃と同じとこに立てると思うのです。ですが、
誰でもいいってわけには」
「それで、俺に相談って訳か。でも、俺が言うのも何だけど大事な相手に捧げるべき
じゃないのか?」
「以前、結婚してくれとか言ってましたよね?それならば、できるってことですよね」
「俺の側としては可能ではあるが、あやせはどうなんだ?」

 部屋に漂う、いい匂いが強まった気がする。あやせは、ほんのり赤くなっている。

「わたしは、むしろ…いえ、決心してるんです」

 勢いや思い違いであれば、キスでもすれば俺を突き飛ばすだろう。よし。
 俺は、ベッドからすっくと立ち上がり、あやせに向かい、腰をかがめて、その可憐な唇に
俺の唇を合わせた。

 意外と激烈な反応がなかった。あやせは戸惑いの表情だ。

「これ以上のことをするんだぞ?いいのか?」
「続けて、ください…。」

 周りにソフトフォーカスがかかるようなこんな子を、どこぞのチャラ男にあやせが抱かれる
くらいなら、俺がしてやんよ!

「これも、用意しました」
「この箱は、アレか」

 プラスチックフィルムを開いて、個別になったパッケージを見つめつつ、気を取り直す。
 浮気じゃない。そう、あやせに特別な体験をさせてあげる手伝いをするだけ、それだけだ。

 あやせをお姫様だっこして、ベッドにそっと座らせる。
 抱きしめてみると、華奢だ。部屋着を脱がし下着姿にして、ベッドに寝かせた。
 俺もパンツ一丁になった。

 あやせを見つめながら、優しくすべすべした手足をなで髪の毛をなでつつ、
「きれいだよ、あやせ」
 なんて言葉をかけて、キスをして舌を割り込ませ、あやせの舌を弄んでいく。
 やさしく乳房をもみほぐしていくとあやせから甘いため息が漏れる。
 ブラジャーを外し、むき出しになった乳房をもみつつ、突き出した乳首を口に含み、
舐めると声が漏れる。

「どうかな? あやせ」
「思ったより…。」
 大丈夫そうだな。なめらかなおなかをなで、パンツを脱がし、その付け根の淡い茂みを
優しく包んだ。
 あくまでソフトに乳房の愛撫をしつつ、熱を持ち始めた、そこを刺激していく。

 ふーふーとあやせの息が荒くなってくる。
 両太ももを開き、湿ったそこをやさしく舐めていく。
 頭をもたげたクリトリスを舐め、ひだをかき分けて透明な液体を垂らし始めた膣口に舌を入れていく。
 指の腹でクリトリスを弄りつつ、蠢き始めた膣の中を探っていき吸ったり出し入れしているうちに
あやせは背筋を反らし、ひとしきり呻いた後、荒い気を吐きつつ、ぐったりとした。

 コンドームのパッケージを破き、すっかり漲っていた俺のちんこに根元までしっかりと装着した。
「少し、痛いかもしれないぞ」
「はい…。」

 うるおい、熱くなったそこにちんちこを当ててぬめりがまんべんなく着くようにして、あやせに
覆い被さり、抱きしめて腰を沈めるように挿入していった。

 何度かあやせは苦痛を感じていたようだが奥までたどり着いた。
 やさしくキスをして乳首をもみほぐした。そろりそろりと動き始めるとあやせは俺の背中に手を回し、
抱きしめてきた。
 徐々に中のこわばりは無くなり、あやせは、あっあっと絶え間なく小声を漏らすようになってきた。

 熱に浮かされたようにあやせの顔は上気し、汗が流れる。
 熱を持ったあやせの中に自分のものが溶けてしまったような例えようのない快感はをいつまでも
味わっていたかったが長くは続かず、どうしようも無い衝動が上がって来たのでがむしゃらに腰を使って、
悲鳴のような声を上げるあやせの一番奥でびゅーびゅーと射精した。

「どう、だったかな?がんばってみたんだが」
「はぁはぁ。この、充実した感じ、こういう体験を桐乃もしたんですね。
お兄さんに頼って、ほんとうに良かった…。」

 あやせは泣いていた。やさしくキスをする。

「あの…さ、このことを桐乃に言うのか?」
「いいえ、絶対に言いません。あくまで桐乃と同じ感覚で居られることが大事ですから。
 というか、お兄さん?」
「はい?!」
「わたしが将来、誰も良い人が居なかった場合、責任をとって結婚するんですよ?
わかりましたか?」
「えぇっー!」

「そんな覚悟も無しにわたしを抱いたんですか? うかつ過ぎですね」

 どうしてこう、女ってやつは後出してトンデモナイことを言い出すのだろう。

「さあ、終わったんですから、さっさと服を着てください」
「へいへい」

 コンドームを外して口を縛って、ティッシュで陰茎を念入りに拭いた。
 あやせのもきれいに拭って、それぞれティッシュにまとめて捨てた。
 無言でそれぞれ服を着て、ほっとした。
 窓を開けて換気をして、俺は帰ることにした。
 さっさと部屋を出ようとする俺の背中にあやせは抱きついてきた。

「本当ですからね? 結婚のこと」
「ああ、美人のおまえなら、俺なんか不要だよ」

 ドアの鍵を回して廊下に出た。二人で階段を降りて玄関の靴を履いて、
「じゃあな、あやせ」
「今日は、本当にありがとうございました。では、さようなら」

 歩きながら、また墓穴を増やしてしまったなあと後悔した。
 まあでも、こんなモテ期は一瞬で、将来ぼっちだったりするんだろうな、と夕闇の中で
漠然と思いつつ帰った。
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おわり



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最終更新:2014年04月13日 10:17
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