いじめの特徴/対処法


いじめのパターンは大きく3つに分類できる。
それは「遊びの延長」「不運」「嫌悪感」からなるいじめである。

▼遊びの延長
  • 遊んでいたつもりが盛り上がりすぎてしまい、いじめ状況になった場合を指す。
  • いじめている側は遊んでいるつもりなので、いじめの自覚が無い場合が多い。
  • いじめられている側は楽しかった段階の記憶の影響で、いじめ状況と思いながらも我慢している場合が多い。
  • 悪口や突き飛ばすといった行為も遊びの延長から起こりうるが、冗談で笑える範囲が個々の性格によって異なる為、"どこからがいじめだったのか"、その判別は困難といえる。
  • いじめている側は、性格は明るく交友関係が安定していて社交性も高いが平均以上にやんちゃなタイプ、またはからかい行為を好む不良系に多い。
  • いじめられる側は、おとなしい人やボケ役など、いじられ役タイプが多い。
  • いじめ状況である旨を誰かが訴えれば事態はわりとすんなり収束する傾向にある。
  • このいじめは小学生間で起こりやすい。

▽遊びの延長:解釈
冗談やからかいを波風を立てずに受け流すにも限度があるといえるので、このいじめは誰でも巻き込まれる可能性があるといえる。ただ、冗談に対する免疫が極端に低い生真面目タイプが、平均的感覚なら笑って済ませられるような事すらも受け流せず、それが日常化した末にいじめと訴える場合もある。その場合もこの遊びの延長タイプのいじめに相当するといえる。いずれにせよ、やりすぎである旨を理解させる事でいじめ行為をしていた者は猛反し、事態は収束する場合が多い。


▼不運
  • 性格の悪い人や不良など、俗に言う"心無い人"のターゲットにされた場合を指す。
  • 性格の悪い人の場合、根も葉もない陰口や悪口、理不尽な叱咤など、言葉の乱用によって精神的に追い詰める行為をする傾向にある。女性間や社会人間のいじめはそのパターンが多い。
  • 不良の場合、殴る蹴る等の暴力行為や恐喝、盗難など、犯罪に触れる行為をする傾向にある。そのパターンは中学生以上大学生以下で起こりやすい。
  • 外見、または内面に平均からみてやや目立つ所がある者がターゲットになりやすい。
  • いじめ行為に計画性やこれといった理由はなく、条件反射的に吐き出されている場合が多い。
  • 相手が性格の悪い人の場合、先生など大人に注意してもらえば行為は収束するが、反省はせず今度は徹底無視を決め込む場合が多い。
  • 相手が不良系の場合、一旦は距離を置くものの、しばらくしたらまた同じ行為を繰り返したり、別の仲間にいじめ代行を頼んだり、卒業リンチを計画する場合がある。

▽不運:解釈
性格の悪い者は、例えば、先生と少し楽しい話をしている場面を見ただけで『教師に媚びを売っている』といったイメージが頭の中に湧き、心境的にイラっとしてしまう。その気持ちを気の合う友人達と共有したりする。テストの点が良かった事を喜んでいるだけで『遠慮が無い』と思ったりする。ある意味、平等や公平を過度に意識しすぎている者が性格の悪い人に成りうるといえる。
不良は、ヲタク系や極端におとなしい人など、変わった人間に自分が話し掛けるという行為に面白みを感じる傾向がある。それは小さな子供が昆虫をいたずらにいじる行為に似ている。そこから遊びの延長としていじめ状況になる場合もある。初めから金品目的で接触をしてくる場合もある。
このタイプのいじめに巻き込まれた場合、先生や大人に協力を求めて一旦は収束しても、長期的にみると悪化が懸念される。友人を頼れば巻き込まれる可能性もある。穏便に済ませるには相手方の気の済むまで付き合うしかないといえるが、ターゲットは変わりやすいので我慢できるなら耐えるのも選択の一つに挙げられる。事故にでもあったと割り切り、あまり深く考えず相手にしない事が自然風化への近道といえる。その為には休み時間は教室から出る、仲の良い友人と一緒にいるようにするなど、自身の行動パターンに工夫をする必要がある。


▼嫌悪感
  • 嫌われた人がその末にいじめられた場合を指す。
  • いじめられている者は自身に他者の嫌悪感を逆撫でする言動や素行がある事に気が付いていない場合が多い。
  • そのような人格が形成された原因には、家庭環境や交友関係、または発達障害など先天的な障害などが関係している可能性がある。
  • このいじめは第一段階として、『無視・シカト』から始まる場合が多い。
  • 第二段階では、第一の『無視・シカト』に加え、一部の者から『ちょっかい・嘲笑・悪口や陰口』をされる場合が多い。この頃から『欠点の指摘』をしてくれる者も現れる。
  • 同じ環境内に不良タイプの人間がいる場合、第三段階として、一部の者から『殴る・蹴る』等の暴力行為をされる事もある。

▽嫌悪感:補足
どんな人でも重箱の隅をつつけば色々出てくるので、最初は上記2つの『遊びの延長』や『不運』だったのに、いつの間にかこの『嫌悪感』タイプのいじめに変化する場合もある。嫌悪感は誰もが持っている心理である、その感情が元になっているこのタイプのいじめは根絶不可能といえる。解決に向かうにはいじめられている側がいち早く嫌われている事を察知し、性格改善に努める事が必須条件といえる。


■対処法
上記3つのいじめパターンを元に、対処法の模範解答を記す。

いじめが起きた場合、まずこの3つのどれに該当するのかを調査する必要がある。
いずれもいじめの要因が異なり、解決の為に考慮すべき方針も異なる為である。

要確認ポイントは下記3点である。

【1】どんな事をされているのか
「嘲笑やからかい」行為はほとんどのいじめ状況で起こりうる。問題は「無視・シカト・悪口・陰口・暴力」の割合といえる。
悪口や陰口、暴力等が中心のいじめであれば、心無い人からのいじめ行為である可能性が考えられる。無視やシカトが中心であれば、嫌われた末にいじめられた可能性が考えられる。誰かから欠点の指摘をされた事があるなら、嫌われた末のいじめである可能性がより高まる。
いずれもいじめ行為をされた前後状況を詳しく確認する。例えば「急に呼び出されて殴られた」と「喋っているだけで殴られた」とでは同じ「殴られた」にしても解釈が異なる為である。

【2】誰にやられているのか
クラスの大半の人間からいじめ行為をされている場合、嫌悪感を逆撫でする言動や素行がある可能性が高くなる。一部のグループからいじめ行為されている場合は、心無い人からいじめ行為をされている可能性が高くなる。

【3】今まではどうだったか?
いじめや喧嘩も含め、人間関係での問題が絶えないようであれば、言動や素行に問題がある可能性が高くなる。

上記のように、まず嫌悪感から生じたいじめなのか、そうではないのかを調べると良い。
聞く側の場合は上記の3点を中心に話を進める。
先生など誰かに相談する場合は上記3点をまとめた上で話すと状況がよく伝わる。

いじめの状況が絞り込めたら解決云々より、状況の悪化を防ぐことを第一に考える。
休み時間は教室から出るなど、その場から離れるのが最も安定する。嫌われ行為である可能性が懸念される場合は言動を自重する等、素行を調整するだけでいじめ状況そのものが収束する場合もある。呼び出されて暴力を振るわれたり見知らぬところで悪口や陰口を叩かれるようであれば速やかに先生など大人を頼るのが良い。

▼遊びの延長
出来れば大人は頼らず自分の力で解決したいところであるが、いらぬ嫌悪感を具体化させてしまい、問題がややこしくなる可能性もある。事前に先生に相談しておき『もしこれ以上悪化しすぎた時は助けて下さい』と防波堤を設けておくと良い。このいじめ問題の場合は必要以上に大事となってしまう事は避けたいので、特に両親に相談した場合は気をつけなければならないのだが、元々は一緒に遊んでいた事と、エスカレートしすぎてしまった旨をきちんと伝えておくと良い。相談を受けた側はいじめられた側の考えを最大限に尊重に、当人の望む形で協力する方針をとると良い。

▼不運
いち早く先生を頼るのが良い。相談を受けた教師は状況の悪化を防ぐ為、被害者側からの訴えによりいじめが発覚した場合でも、匿名からの情報提供、又は自分がいじめ現場を目撃したという流れで事を運ぶようにする。加害者側の言い分も考慮した上で厳しく注意する。しかし、どれだけ理解を示したとしても改心までは期待できない。例えばドラマの金八先生並の信頼を得ているのであればとことん話し込むのもありだが。被害者側から定期的に現状を教えてもらう事にするとして『次やったらすぐに発覚する』という事を加害者達に周知しておく。生徒間での解決が最も望ましいが、それが困難と思える場合や、いじめ行為の内容次第では両親も巻き込む。

▼嫌悪感
いじめられた側、いじめた側とで対応が大きく異なる。

  • いじめた側
嫌いな人と仲良くしろというのは無理な話であるが、いじめ状況にまで至ってしまった事実は受け止めなければならない。
無視やシカト行為に留めた者はまだいい。悪口や陰口も会話の中で自然と出てきてしまうだろう。しかし、からかいや嘲笑、暴力行為など、直接危害を加えた者は厳しく叱る。いずれにせよ、単にみんな仲良くしましょうと訴えるだけでは、理不尽や不快感を与えるだけなので、言い分は重々に考慮した上でどこかで折り合いをつける、まずはその段階を一歩目とする。理想は皆が仲良くする事だが、現代社会の風潮では事実上不可能といえる。

  • いじめられた側
嫌悪感の逆撫でに該当した行為を特定しそれが駄目である旨を認識する。それがあまりにもありえない事をしていたのであれば、発達障害なども疑う。注意欠陥多動性障害やアスペルガー症候群、境界性人格障害などコミュニケーションの困難と関わりの深い障害を調べ、無関係とは思えないようであれば、まずは先生や両親に相談する。コミュニケーションに困難があるという事は人間関係面での弊害だけに留まらず、先生の授業も理解できていない、教科書も満足に読めていない等、情報収集能力にも関係し、その後の将来にも影響を及ぼすので、適切に対応する。

▼社会人の場合
相手が誰であろうと暴力や恐喝行為があれば第三者の管理者に一報した上で、警察への被害届けを提出。管理者が止めた場合は管理者の意見も考慮した上で選択を決める。いじめられた側が嫌悪感を逆撫でしている場合は、性格改善を意識し、自身に対する評価を挽回するよう努める必要がある。必要なら精神科へ赴く。評価の復興が困難、または固執する程でもない状況(将来性のない会社、配偶者がいない)である場合は転職も検討した方が良い。


◆まとめ
いじめ問題が起きたということは様々な問題が起きているという事である。少なくとも『いじめた側が悪い』と訴えるだけでは何の効果もなく、その姿勢は時代錯誤といえる。当人達は遊んでいるつもりの場合もあるし、コミュニケーション難にとっても、人間関係だけの問題に留まらず、先生の授業や教科書の内容すらも理解できていない可能性を考慮するべきといえる。
ここに記したいじめの種類はあくまでも傾向からみた分類であり、対処法は社会の風潮を踏まえた上での模範解答である。

いじめ問題は個々によって内情が異なる。実際には複合(不運+嫌悪感、等)している場合が多いと考えた法が良い。そして、解決に向かうのも悪化するのも、その場にいる者次第である。

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  • いじめをしてる人へ

    自分だってひどい事されたら嫌だろ?


    自分がされて嫌な事は人に絶対するな。


    何回も言うけどいじめをしている暇あんなら自分の好きな事をしろ。自分の好きな芸能人の事考えてろ。 -- (みのり) 2014-02-27 20:24:52
  • いじめをしている人へ


    そいつの事が気に入らないなら関わるな。

    いじめをしている暇あんなら自分の好きな事をしろ。
    自分の好きな芸能人の事考えてろ。

    その方が100倍楽しいから。

    趣味ないんだったら作れ。

    いじめばっかしていると自分の好きな芸能人が悲しむぞ。

    自分の好きな芸能人に「いじめをしている人に応援してほしくない」って言われちゃうぞ。 -- (みのり) 2014-02-27 20:20:23
  • 一旦これで完成とします。誤字脱字の類は修正どぞ。補足もあれば追記どぞ。何かあればコメントでつっこんでくれれば。 -- (書いた人) 2011-12-16 19:50:35

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最終更新:2011年12月16日 19:49