1974.04.27:USA,Providence,Palace Theatre

<セットリスト>

① Procession / Father To Son
② Ogre Battle
③ Son & Daughter (Inc. Guitar Solo)
④ Great King Rat
⑤ Liar
⑥ Keep Yourself Alive
⑦ Modern Times Rock’n’ Roll
⑧ Big Spender / Bama Lama Bama Lou

<マテリアル情報>

1.録音:AUD音源
2.音質:(^^;)(少々ざらついた音質で、音も割れ気味)
3.収録:⑤の曲中にわずかな欠落あり

<レビュー>

さて、今回のレビュー対象となるのは、2011年になって突然流出した1974年4月27日Providence公演である。

録音者は、70年代にBoston周辺でのRockコンサートの数々を超高音質で録音し、近年になってそのアーカイヴをネット上で公開・流出を進めているDan Lampinski氏である。

それゆえ、超高音質を期待していたのだが、これがいささか期待はずれだった

その辺は氏自身も釈明しているのだが、この録音は氏にとって録音初期のものであり、まだまだ高音質で録音するスキルを身につけていなかった時期の録音であるらしい。

ただ、音質水準としては、当時の平均的なオーディエンス録音水準といってよく、ライヴ音源を聞き慣れている人にとっては、それほど苦痛に感じるものではない。

さて、演奏の方だが、この時期特有の荒々しい迫力に満ちたパフォーマンスが披露されている。

それに加えて、この日はフレディが序盤から絶好調のようで、②では随所でドスの効いたファルセットを聴かせる。

比較的この録音はオーディエンスの歓声もよく拾っているので、この曲終了後には会場から大きな拍手と歓声が起きているのが分かる。

そして、この日の特筆すべき点として、④における壮絶なパフォーマンスが挙げられる。

この曲は4月21日と5月4日の録音でも聴くことは可能だが、そのどちらもが著しく音質が劣る音源であっただけに、それなりの音質でこうして聴けるのは嬉しい。

この曲では、フレディが随所でスタジオVer.のキーよりも高いキーで歌っている。

そして、なんと言ってもすごいのはブライアンのギター。

ほとんど弾ききれないほどの速さでリフを刻んでいるのだが、その崩壊寸前だが崩れない疾走感溢れるプレイには心底圧倒される。

④に続く、⑤ではギターソロ直前の部分で録音が不安定となり、ほんの一瞬だが欠落が生じている。

この日は、⑦の演奏後に一度ステージを降りているが、熱烈なアンコールが続いたようで、⑧を演奏している。

ちなみに、この日のメインアクトであるMOTT THE HOOPLEの公演に関しても、Lampinski氏は録音していたようで、同時期に録音が流出している。

こちらに関しても、近いうちにレビューを書いてみたいと思っているが、なにぶんMOTT THE HOOPLEは全くといっていいほど聴いたことがないバンドゆえ、スタジオアルバムなどを少し聴いてから、書いてみたいと考えている。
最終更新:2011年04月22日 18:02