1975.04.19:日本,東京,日本武道館
<セットリスト>
① Procession / Now I’m Here
② Ogre Battle
③ Father To Son
④ White Queen (As It Begin)
⑤ Flick Of The Wrist / Brighton Rock (Ending)
⑥ Doing All Right
⑦ Medley
;In The Lap Of The Gods
;Killer Queen
;The March Of The Black Queen
;Bring Back That Leroy Brown
⑧ Son & Daughter (Inc. Guitar Solo)(欠落あり)
⑨ Keep Yourself Alive
⑩ Seven Seas Of Rhye
⑪ Stone Cold Crazy
⑫ Liar
⑬ In The Lap Of The Gods . . . Revisited
⑭ Big Spender
;Modern Times Rock’n’ Roll
;Jailhouse Rock (Inc. Bye Bye Johnny)
⑮ See What A Fool I’ve Been
⑯ God Save The Queen
<マテリアル情報>
1.音源:AUD録音
2.音質:(-_-;)(音像が遠く、ぼやけ気味。ただ、臨場感はあり)
3.収録:Processionは途中から、Son & Daughter中間で欠落。
<レビュー>
今回のレビュー対象は記念すべき、QUEENの初来日公演の初日を収録した音源である。
この日の音源を収録したアイテムは、アナログLP時代から流通していたが、それらはすべて抜粋版で、完全収録版は陽の目を見ていなかった。
しかしながら、2011年の年明けに突如として、ほぼ完全収録版が出現した
録音場所がステージから離れていたのか、若干演奏の音が遠めで、音の分離もよくないが、そうした音質上のマイナスポイントを差し引いても、貴重な音源と言わざるを得ない
4月17日の夜に羽田空港に到着したQUEENは、18日に記者会見を実施、この日が初のステージであった。
さて、演奏の方だが、ハワイでの休暇が良かったのか、バンドの調子は絶好調で、先の北米ツアー終盤では荒れていたフレディの声も復調、ブライアンのギターも安定しており、バンドアンサンブルも万全である。
会場も初めて見る生QUEENに大興奮状態のようで、演奏中もひっきりなしに歓声が上がっている
QUEENもそうしたオーディエンスの興奮を静めようと、②の演奏後や④の前にフレディが、「し~」と呼びかけている。
また、①終了後の「コンバンハ」や、④の前のMCの「トウキョー、カンパイ」なるフレディによる日本語MCが。
⑤の演奏終了後、何のMCもなく、⑥のピアノイントロが始まるが、実はこの曲、音源で確認できるものとしては、この日が最古のもの。
演奏は、前半の静かな部分では所々フレディがキーを下げているが、中間部以降はフレディも全開、すばらしい演奏を聴かせてくれる。
それに影響されたのか、インスト部分の盛り上がりもすばらしい。
⑦のKiller Queenは先の全米ツアーまでは一番の歌詞だけ歌ってギターソロだったものが、一番→二番→ギターソロという流れになっている。
テープチェンジのタイミングが⑧にあったらしく、一部が欠落している
⑨から⑫かけてはハードな楽曲をたたみかけるように演奏していくこのツアーのセットリストにおける最大の聞き所である。
先の全米ツアーでは、演奏されたかが確認できなかった⑩もこの日は演奏されている。
この曲の前にはロジャーがMCをしているが、曲名を告げると大歓声があがる。
⑫のコール&レスポンス部分では、しっかりオーディエンスが、「All Day Long」とレスポンスしている!
そして、メインセットのトリである⑬へ。
ここまでの大熱演のせいか、一瞬フレディのヴォーカルが落ちるがすぐに復活。
以後は堂々の演奏を繰り広げ、いったんバンドはステージから消える。
この録音では、アンコール待ちの様子も記録されているが、バンドが再び現れるまでコールが止むことなく続いている。
⑭のBig Spenderが始まると場内からは歓声が。
Modern Times Rock’n’ Roll、Jailhouse Rockと切れ目なく演奏は続くが、その間も会場は大興奮状態で、歓声や拍手、手拍子が聞こえる。
なお、この日のJailhouse Rockには、一瞬Bye Bye Johnnyのフレーズが挿入されている。
この日は、この後セカンド・アンコールに応じて、⑮が演奏されているが、そもそも音源や映像で確認できるかぎり、SHEER HEART ATTACKリリースに伴うツアーでセカンド・アンコールに応じているのは、この日が初めてである。
また、⑮は日本では当時未発表曲であったのだが、そんなこととは関係なく会場は盛り上がっており、バンドもそれに応えて、艶っぽくもハードな演奏を披露。
そして、堂々と⑯が会場中に響き渡り、この日のライヴは終了。
こうして、QUEEN初の日本公演は大成功のうちに幕を閉じた。
最終更新:2011年04月22日 19:09