1976.03.29:日本,大阪,厚生年金会館(昼公演)

<セットリスト>

① Introduction / Bohemian Rhapsody (Opera Part) / Ogre Battle
② Sweet Lady
③ White Queen (As It Begin)
④ Flick Of The Wrist / Brighton Rock (Ending)
⑤ Medley
  ;Bohemian Rhapsody(Ballad Part)
  ;Killer Queen
  ;The March Of The Black Queen
  ;Bohemian Rhapsody(Finale)
  ;Bring Back That Leroy Brown
⑥ Brighton Rock / Guitar Solo / Son & Daughter (Ending)
⑦ The Prophet’s Song / Stone Cold Crazy
⑧ Doing All Right
⑨ Lazing On A Sunday Afternoon
⑩ Keep Yourself Alive
⑪ Liar
⑫ In The Lap Of The Gods . . . Revisited
⑬ Now I’m Here
⑭ Jailhouse Rock (Inc. Whole Lotta Shakin’ Goin’ On)
⑮ God Save The Queen

<マテリアル情報>

1.音源:AUD録音
2.音質:(^^)/ (若干、音像がこぢんまりとしているが、アナログっぽいまろやかで豊かな音)
3.収録:完全収録

<レビュー>

今回のレビュー対象は、3月29日大阪公演昼の部である。

この公演を収録した音源は、来日公演終了後、あまりインターバルをおかずにリリースされたもので、当時としては珍しく「Zoom Queen」なるタイトルのアナログLP2枚組で演奏した曲を完全収録したものだった。

ちなみに、私の友人は2005年のQueen+Paul Rodgers Tourの某公演地において、その「Zoom Queen」のLP盤へのサインを求め、見事ロジャーのサインをゲットしている人を見かけたらしい。

ブライアンは、ブートにはサイン等はしないのか、断っていたらしいが

音質的には、音像が少々こぢんまりとしているものの、けっこうクリアだし、低音域も豊かで、アナログっぽいまろやかな音なので、なかなか聴きやすい。

前回公演の福岡に引き続き、この日も昼夜2回公演ということで、フレディの喉の状態が気になるが、①を聞くと福岡公演よりは崩れも目立たないし、②でも部分的にハイトーンを披露しているのが確認できる

③の前には、「カンパイ!」のMCも入る

その③だが、前半の静かなパートでは、「フレディ~!」とか「ブライア~ン!」と会場に詰めかけた女性ファンの黄色い歓声が上がっているのだが、徐々に歓声が止み、後半のギター・ソロの頃にはオーディエンスが静かに曲に聴き入っている様子が確認できる。

で、曲が終わるとブライアンによる「アリガトウゴザイマシタ」という日本語MCを挟み、間髪入れず④へ。

⑤のBohemian Rhapsodyは、ギター・ソロ直前あたりで、声が掠れ、キーが突然下がるが、少なくともここまでの日本公演音源の中ではもっともスタジオテイクに近いもの。

ちなみにKiller Queenでのジョンのトライアングルはばっちり聞こえる。

⑥でも、Brighton Rockのパートで、福岡公演では一人遅れ気味だったフレディもこの公演では遅れることもなく、少々高音域のキーが出ないという程度でかなり奮闘しており、Guitar Solo直前には「Woo~yeah」というアドリヴも飛び出している。

ちなみに、この公演のGuitar Soloには、途中で“さくら さくら”っぽいメロディーが飛び出すが、一瞬で終了。

続く、大曲⑦では、若干苦しそうな部分もあるが、フレディも健闘しているように思う。

この公演の一人多重アカペラには、特に別の曲は挿入されていない。

⑧は、高音域のキーに掠れもあるが、フレディの喉もまぁまぁなので、アナログっぽい豊かな音質とも相まって、なかなかすばらしいテイクとなっている。

息抜きナンバー(?)の⑨も、福岡公演と比べ安定したパフォーマンス。

⑩は、途中でブライアンのギターが迷走(?)

聴いたことがないようなフレーズをいくつも挟み、なんとか元に戻そうと奮闘、その間フレディもアドリヴを入れてサポート。

この公演の⑫は、冒頭にRevisitedではない方のIn The Lap Of The Godsのメロディーが登場。

さすがに元々キーが高い曲だけに、曲の序盤は何カ所かヴォーカルが落ちそうになっているが、フレディは何とか持ちこたえ、最後まで歌いきっている。

⑬は、最初からヴォーカル・ディレイがかかっているVer.での演奏。

⑬が終わると、間髪入れず⑭が始まっている。この公演では、Jailhouse Rockに、Whole Lotta Shakin’ Goin’ Onらしき一節が挿入されている。
最終更新:2011年04月16日 18:14