1976.04.04 日本, 東京, 両国日大講堂

<セットリスト>

① Introduction / Bohemian Rhapsody (Opera Part) / Ogre Battle
② Sweet Lady
③ White Queen (As It Begin)
④ Medley
  ;Bohemian Rhapsody(Ballad Part)
  ;Killer Queen
  ;The March Of The Black Queen
  ;Bohemian Rhapsody(Finale)
  ;Bring Back That Leroy Brown
⑤ The Prophet’s Song (Inc. Fr re Jacques、Death On Two Legs)/ Stone Cold Crazy
⑥ Lazing On A Sunday Afternoon
⑦ Liar
⑧ In The Lap Of The Gods . . . Revisited

<マテリアル情報>

1.音源:AUD録音
2.音質:(^^)/(少々線は細いが、高音域はクリアで、低音域は豊か。)
3.収録:上記の曲目のみ収録

<レビュー>

今回のレビュー対象は、Night At The Opera Japan Tour最終公演、4月4日の日大講堂公演である。

この公演は、追加公演扱いで好演が開催されたものである。

この公演を収録した音源に関しては、アナログLP時代にリリースされた「Lazing On A Sunday Evening」なるタイトルのブートレグが有名であるが、現在もこのブートレグに使用された音源のみが流通している。

音質に関しては、若干線の細い音ではあるが、高音域はクリアだし、低音も豊かなので、聴きやすい音質といえる。

さて、演奏の方だが、①のBohemian Rhapsody、Ogre Battleともフレディは好調でハイトーンも随所で披露している。

①が終わると、「コンバンハ~、イカガデスカ」のMC。

②も時折キーが下がる瞬間はあるが、全体的にフレディの声はよく出ている。

この日は、この曲の後に「カンパイ」MCが登場。

③では、他の公演と同様、静かな部分では会場中からいろいろな歓声が起こっているのが確認できる。

また、録音が適度なエコーを拾っているため、フレディのヴォーカルに適度なエコーが加わり、この曲は非常に幻想的なテイクになっている。

と、この曲が終わるといったん録音終了

Flick Of The Wristは未収録。

④のBohemian Rhapsodyは、フレディの声が若干掠れ声だが、何とか最後だけキーを下げたもののがんばってオリジナルのキーで歌っている。

そんなフレディに触発されたのか、ブライアンも情熱的なギター・ソロを披露。

続くKiller Queen、最終公演だからなのか、なぜかいつもよりジョンのトライアングルがいつもより勢いよく鳴っている。

もしかしてジョンなりのファン・サービス?

The March Of The Black Queenでは、フレディが声を張り上げオリジナルのキーで歌おうとしている。

このMedleyが終わるとまた録音終了

そして、録音が再開されると、⑤の前のMCになっている。

MCでは「ツギハ、アタラシイキョク、プロフェッタ・ソングヲ、A Night At The Operaカラウタイマス」というフレディによる日本語MCも登場。

一人多重アカペラでは、Fr re Jacquesが登場したかと思えば、Death On Two Legsの一節も登場。

最終日だけあってサービス満載である。

続くStone Cold Crazyは相変わらずすさまじいスピードで駆け抜けるように演奏。

とまたもや録音が終了・・・

録音が再開されると息抜きナンバーの⑥。

冒頭ピアノ・イントロはなんとかギリギリ・・・

ところがこの日はブライアンがギター・ソロであやういプレイをしてしまう。

Keep Yourself Aliveは欠落している。

⑧でも、ブライアンは途中のギター・ソロであやういプレイをしており、だいぶ疲労困憊状態になっているようだ。

⑨の前にブライアンが日本語MCをしようとするのだが、「ワタシタチタチタチ・・・」と失敗。

これにはフレディも思わず失笑。

⑨はフレディが高いキーをがんばって出そうとしているが、やはりどうしても出ないので途中から普通の歌い方に戻っている。

この曲が終わった時点で録音は終了しており、アンコールは完全に欠落している。

これでQueen二度目の来日公演も終了である。

この後、Queenはオーストラリアで公演を行っているが、その時の音源はいまだ流出していないため、Night At The Opera Tourの様子を捉えた音源のレビューもこの公演を持って最後となる。

次回のレビューは、1976年9月18日Hyde Parkでのフリー・コンサートを含む、短期英国ツアー音源となる。
最終更新:2011年04月22日 17:57