D語の構文
過去なら-ka、現在なら-ge、未来なら-miという接尾辞を使って動詞を表わす。下の例文は「~する」と「~ている」が混ざっているが、特に点的動詞・線的動詞が明示されていないのでフィーリングで訳し分けているだけである。
SoN awake-ka ibu.
私 泳-過去 海
私は海で泳いだ。
SoN awake-ge ibu.
私 泳-現在 海
私は海で泳いでいる。
SoN awake-mi ibu.
私 泳-未来 海
私は海で泳ぐ予定だ。
一般論とか格言とかのあえて時制を明示しない方がそれっぽい場合には、単に動詞である事のみを表す接尾辞-doを使う。
Naju name-do xaxo.
鳥 飛-動詞 空
鳥は空を飛ぶ。
接尾辞-beを使って「~という感じだ」という意味を表わす。
NuN(-xu) tefa juxa-be.
あれ(-修飾) 猫 白-Be動詞
あの猫は白い。
時制を明示したい場合は-ka, -ge, -miを続ける。
NuN(-xu) tefa juxa-beka.
あれ(-修飾) 猫 白-Be動詞・過去
あの猫は白かった。
接尾辞-reを使って「~である」という意味を表わす。
SoN tefa-re.
私 猫-連結
私は猫だ。
時制を明示したい場合は-ka, -ge, -miを続ける。
SoN tefa-reka.
私 猫-連結・過去
私は猫だった。
D語の疑問文は、疑問詞を使って作る。疑問詞には文全体に掛かる疑問詞と、代名詞として働く疑問代名詞がある。
文全体に掛かる疑問詞は、語幹に接尾辞-giを添えて作る。疑問詞は適当に好きな場所に置けばよい。
Nafu-gi waN awake-ka?
時-疑問詞 貴方 泳-過去
貴方はいつ泳ぎましたか?
疑問代名詞は、語幹に接尾辞-goを添えて作る。疑問代名詞は普通に代名詞として置く場所を決めればよい。
NuN(-xu) tefa hueN-ka duha-go?
あれ(-修飾) 猫 死-過去 人-疑問代名詞
誰があの猫を殺したのだ?
D語の動詞は全て能格動詞として扱っておいて差し支え無いが、命令の場合だけそれだと困る。自動詞的な命令つまり絶対格への命令なのか、他動詞的な命令つまり能格への命令なのか、それがはっきりしないと「飛べ」なのか「飛ばせ」なのかが判らない。よって命令文では、自動詞っぽい命令を表わす-juと、他動詞っぽい命令を表わす-tuとを使い分ける。
Name-ju. / 飛-自動詞命令 / 飛べ。
Name-tu. / 飛-他動詞命令 / 飛ばせ。
なお、接尾辞-juを使った命令文の場合に限り、動詞の直後にある格表示の無い名詞は能格ではなくて絶対格であるかもしれないので注意されたい。
Name-ju naju. / 飛-自動詞命令 鳥 / 鳥よ飛べ。
ちなみに、これからも『自動詞・他動詞』という用語を使う事があるかもしれないが、そもそもD語の動詞に自他の区別という概念は存在しないので、出て来た場合は単に説明の便宜上であるに過ぎないと理解されたい。
最終更新:2009年01月15日 23:00