波動方程式

一般に、次の二階偏微分方程式のことを波動方程式という。

 \frac{\partial^2 \phi}{\partial x^2} =  \frac{1}{c^2}\frac{\partial^2 \phi}{\partial t^2} 

この式を解くためには、

 \phi = X(x)T(t)

という同時式に直し、導かれる2式が定数となる(この定数は -\alpha^2 というようにおくことが多い)ということから解を求める。上式は1次元においての式(例えば弦の振動を表す)であるが、2次元(例えば膜の振動)に拡張すると以下の式で表される。

 \frac{\partial^2 \phi}{\partial x^2} + \frac{\partial^2 \phi}{\partial y^2} =  \frac{1}{c^2}\frac{\partial^2 \phi}{\partial t^2} 

同様に、3次元(例えば空気の振動)では次の式となる。

 \frac{\partial^2 \phi}{\partial x^2} + \frac{\partial^2 \phi}{\partial y^2} + \frac{\partial^2 \phi}{\partial z^2}  =  \frac{1}{c^2}\frac{\partial^2 \phi}{\partial t^2} 

この2次元波動方程式と3次元波動方程式は、それぞれ系の形が長方形や直方体の場合に有用である。もし系の形が円や円筒の場合は円筒座標系を用い、系の形が円や球の場合は極座標系を用いると演算が容易になる。

この場合、波動方程式の形が座標系に応じてそれぞれ変わってくるが、演算子\nabla^2ナブラ)を用いて、

 \nabla^2\phi = \frac{1}{c^2}\frac{\partial^2 \phi}{\partial t^2} 

のように表示することが可能である。ただし、座標系に応じて \nabla^2 の演算の種類が変更されることに注意しなければならない。

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最終更新:2009年01月22日 18:17
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