クンカの世界へようこそ(おまけ)


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(おまけ1「高坂京介の憂鬱」)

部屋には俺と黒猫が二人きり。
いつものようにベッドに並んで転がる。でも感じていることはいつもと違う。
ふと黒猫と目が合った。目が話せない。
そしてお互いの瞳に吸い寄せられるように唇が近づき、そして…

「今日はそういう日じゃねーの?」
「何か言ったかしら?」
「…何も」
俺と黒猫は家の前に立っていた。
俺、今日こんな場面をすでに一回体験したよな…
まぁその時は日がまだ高かったんだが。
今は夕焼けが眩しいし、俺の緊張も消えうせてしまっている。
「今日は楽しめたかしら」
「どうだかな」

散歩という名目で連れ出され、外でデートかと思ったら妹と合流。
そこからは三人でゲーム三昧だ。
最初、桐乃はあんなことがあった手前、異様にぎこちなくしてたが、
黒猫に対戦ゲームでボロクソにされてるうちにいつものくそ喧しい妹に戻った。
喧嘩、仲裁、時折俺に飛び火。
しばらく遊んだ後ゲーセンから出てきて、ついさっき俺の家に到着した。
桐乃は家に着くなり、『じゃ』とだけ言ってさっさと中に入ってしまいやがった。
友達との別れの挨拶なのに態度わりーなおい。
とにかく。いろいろあったが一言言いたい。
当初の甘酸っぱい予定がどうしてこうなった。

「…まぁ」
それとこれとは話は別で、
「…楽しかった」
そう思っちまったけどさ。
こいつらがギャーギャー言ってるのを見るのは嫌いじゃない。
本当にいい友達だと思うぜ。
ぶっきらぼうに答える俺に、
「そう。それならば良かったわ」
黒猫は優しい微笑みを向けてくれた。

…なんなのこの可愛さは(どん引き)
こういう笑顔を向けてくれる娘が俺の恋人とか夢でも見てるんじゃないかと思う。
…夢じゃねーよな?あやせ!俺を殴ってくれ!


「…今、他の女のこと考えてないかしら」
「滅相もございません」
本当にこいつ俺の心読めるんじゃないよな?
ジト目を送る黒猫は、まぁいいわ、と呟き軽く息をついた。
「それじゃあ今日はこの辺りでおいとまさせてもらうわ」
「そうか、んじゃ送ってくよ」
「遠慮させてもらうわ。私は夜の闇に還るの。
人間がついていこうなんて自殺行為よ」
夜の闇にはネット環境が整ってんのかー。すげーな闇。
「…そのうち私の仮初めの寝床くらいになら招待してあげるわ。
 人間が入れる呪法を施すのに、少し、時間がかかるけれども…」
「…そっか。分かった」
つまりは心の準備が必要、ってことだ。
確かにまだ一回も言ったときないもんな、こいつの家。
回りくどい言い方も、恥ずかしがり屋の性格がそうさせるんだろう。
ともかく、彼女様がそう言うんなら仕方ねーな。
「気をつけて帰れよ」
「ええ。でもその前に。先輩、少し屈んでくれる?」
「ん?こうか?」
言われるがままに膝を曲げると、小走りで黒猫が駆け寄ってくる。
俺の前で立ち止まり、そして、
「んっ…」
「!!」
黒猫が背伸びをしたと頭が認識したと同時に、唇には柔らかな感触。
「…今日の呪いよ」
すぐに離れていく恋人の顔。やたら赤いのは夕日だけのせいじゃないんだろう。
「今日はどういうのなんだよ…」
すでに唇がやたらと熱い、動悸がする、喉が渇くという症状がすでに出ているが。
潤んだ瞳で俺を見つめる黒猫は…意地の悪い笑顔を浮かべた。
「すぐに私に会いたくなる呪い」
「お前本当にドSだな!?」
別れ際になんてこと言うんだよ!黒猫さんマジ鬼畜!
意地でもかかってやんねー。あんま先輩の舐めんなよ!
「フフフ、じゃあね」
今度こそ俺の前から立ち去る黒猫。
ずっと見ていたくなるような微笑と共に、そそくさと夕暮れ時の住宅街に消えていった。
一人きりで夕闇に取り残される俺。
唇にはまだ呪いの余韻がしっかりと残っていた。


結局呪いは効いたかだって?
そんなもん効くわけないだろ、ファンタジーやメルヘンじゃあないんだから。
ただ、あの後ずっとそわそわしたり、
次の日家を早く出て、校門で後輩を待ち構えたりしてたけど…
決して呪いのせいではないことをもう一回言っておく。


(おまけ2「素晴らしいスンスンの日々」)

「先輩、部室に行きましょう」
「おう、わざわざ教室まで悪いな」
スタスタスタ
スンスン
「ちょ!?おま!教室で何してんだ!」
「他の雌と戯れてないかのチェックよ」
「してねーよ!…早く出るぞ。教室の視線が痛い…」 

「先輩ちょっとこのシーン見て」
「ん」
カチカチカチ
スンスン
「ど、どうした?」
「ベッドに恋人と寝転がるというシチュエーションで、
興奮した雄の匂いを出しているかしらと思って」
「嫌だよそんな身体!」

「はぁ……はぁ…相変わらず獣みたいに求めるのね」
「すまん…その…まだ痛かったりするか」
「それほどでもないわ。それに、今日はその…良かったわ」
ギュッ
…スンスン
「く、黒猫さん?めちゃくちゃ嬉しくはあるんだが…」
「どうしたの、兄さん?」
「こういう時にそう呼ぶか!?いいよもう!」


「うちのバカが『俺の体臭大丈夫か?一番いい香水を頼む』とか
言ってきたけどアンタのせいでしょ!!キモ過ぎてサブイボ立ったっつーの!!」
「あら、そんなこと言っていたの。余計なことはしないで頂戴」
「しないで頂戴…じゃない!何してくれてるわけ!?」
「何って…先輩の匂いを嗅いでいるだけよ」
「さも普通なことみたいに言うな!
あーもうバラす!前アンタがしてたこと、ぜっっったいバラす!!」
「何怒っているか分からないけど…まぁ仕方ないわね。
『自分で言ったことを反古にするような女』とは思わなかったけど
身から出た錆ですものね…」
「~~~っ!アンタほんっとに趣味悪い!!」
「フフ、私はあなたのそういうところ、嫌いじゃないわよ。
先輩の匂いの次くらいには」
「!?!!? こっ、こここっ、殺す…やっぱコイツ殺すううう!!!」






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