1スレ目665


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第四章


「ま、待たせたな」
俺は薬局を出ると、外の薄暗い街灯の下で待っていた桐乃に声をかける。
「ん……ちゃんと買って来た?」
「あ、ああ。で、でも本当にするのか?」
俺がびくついた声でそう尋ねると、桐乃からキツイ声が返る。
「いまさら何言ってんの? せっかくお母さん、今日は帰ってこなくなったんだから」
「……でもよ、こういうのってこんな風に勢いでやっちゃ駄目なんじゃねえか?」
告白しあって、即……ってのは、エロゲの世界だけなんでは……少なくとも学生の場合。
「何よ。あんた、あたしが望むようにしてやるって言ったじゃん」
「そりゃ、言ったけどさあ……」
「もう、グズグズうるさいなあ。だってその調子だと、あんた明日になったらまた、言ってる事変わりそうなんだもん」
拗ねたように不信の目を向ける桐乃。
「あんたって、結構、優柔不断だよね?」
くっ……こいつめ。痛いところを……そりゃそうだろう。こんなの何日悩んだって、悩みすぎなんてこたあねえよ。
しかしそんな俺の気持ちとまったく逆の事を桐乃は言った。
「とにかく! ちゃんと今日のうちに、既成事実を作るの!」



パフェ食った帰りの大騒ぎが一段落したちょうどそのタイミングで、
親父の元に届け物をしに行ったおふくろから俺と桐乃、ふたりの携帯にメールが届いた。
さらに急用が出来て今夜は帰れない……と。
そのメールを読んだとたん、桐乃が俺に提案してきたのだ。




「あのさ、今夜だったら、あたしの事を自由にしていいんだケド……?」
そんな事を、最高に可愛い表情と仕草で言ってきやがったんだ。
「ねえ、どうする?」
「じ、自由に……とは?」
「もちろん、エッチしてもいいって事」
俺は大きな音を立てて唾を飲み込んだ。しかし、俺にもこの時はまだ理性が残っていた。
「ま、マズイだろ。こういうの、いきなりするもんじゃないし。それに、おまえまだ中学生じゃねえか」
「中学生の妹にフェラさせてるような写真とって、オカズにしようって変態が言っても説得力ないんだケド?」
「勘弁してくれよ……本当、反省してるから……」

そんな風にごちゃごちゃ言い合ってると、とうとう桐乃がとんでも無い事を言い出した。

「そ。あんたがいらないんだったら、渋谷でナンパされて処女捨ててくる」
「ば……! バカやろう、なんて事いいやがんだ!」
「どうするの? あたしの処女、いるの? いらないの? それとも他の男に奪われてもいいワケ?」
「だ、ダメ! ……それは絶対、駄目!」
許せるか、んなもん! 俺でなくても妹がそんな事するの許す奴なんていねえよ!
「じゃあ、どうする? やるの? やらないの?」
ここまで言われたら、もう俺には選択肢は残されていなかった。


……で、薬局に回って避妊具、いわゆるコンドームを買って、帰宅してきたってわけだ。

「あたし先にシャワー浴びてくる。あんたは自分の部屋きれいに片付けておいて」
「え? お、俺の部屋でやんの?」
桐乃は返事もせずにとっとと脱衣所に消えた。
「しゃあねえなあ……」
俺は部屋を出来るだけ片付けて、桐乃と入れ替わりにシャワーを浴びる。
すれ違ったバスタオルを巻いた妹からはとてもいいにおいがした。



熱いめのシャワーを浴びながら俺はこの後の事を考える。
シャワーを浴び終わったら妹と……って、だめだ。全く、現実感がねえ。
(や、やっぱ、これはどう考えてもマズイだろ!)
相手はまだ中学生、しかも近親相姦のおまけつき。
どう考えても、ここは俺が良識を働かせるべきケースじゃねえか?

みろ。俺のムスコも、これから事に及ぼうってのに、まったく元気が無い。
普通、これから初めてセックスするって男子高校生ならそりゃ、獣のようにいきり立ってても当然ってもんだろ?
やっぱ、中学生の妹と近親相姦はマズイ。
つまりは俺とムスコの間でこの点において合意がなされたって事だ。

やっぱ、エロ本みたく写真で妄想するだけだから、良かったんだ。
そりゃ、ちゃんとアイツの事は愛してるって断言できるけど、欲情したから恋愛感情、欲情しないから家族愛とか
そんなもんじゃないんだよ、きっと。
相手が家族だから、家族愛なんだ。家族愛であるべきなんだ。それが人が人として生きていくためのルールだ。
たとえ欲情しても手は出さない。それが家族。プラトニックな関係。
よくやった、俺。雰囲気に流される前に正しい判断をお前はしたんだ。ちょっとヤバかったけど!

俺が手を出さないならナンパされて処女捨てる? 冷静になれ。あの桐乃が、そんな事を
本当にするわけがねえ。あいつのプライドがそれを許すはずはねえんだ。
よし、兄としてきっちり話をつけてやる。

仲良くするのはかまわない。たまにはデートだっていいんじゃねえか?
でも、セックスはダメ。なぜなら妹で中学生だから!
よーし、完璧だ、完璧すぎるぜ……!



俺はちゃんと脱いだ服を再び身に纏い、颯爽と桐乃が待っているであろう、自分の部屋へと向かった。
「桐乃!」
そう言って扉をあけると、「なに?」と妹の声が返ってくる。
するとそこには、俺のベッドの上で制服を着てちょこんと座っている妹の姿。

「あ、あれ? なんでお前、また制服なんて着てるの?」
てっきり夜着か、もしくはバスタオル一枚はおっただけかと思ってたんだが……
「……だって。この方が、なんか、彼氏の部屋に来たって感じしない?」
ま、まあ、それはそうだが。
「それに……あんたも、女の子の制服、脱がしてみたいかな──って思って」
白いベッドシーツの上にペタンと座ったまま、俺を見上げてはにかみながらニコっと笑う。
その様子はまるで一枚の絵、かわいい妹キャラがウリのラノベの表紙イラストのようだった。
「ほ、ほう……」
俺はなぜか感心するような声を出す。違うだろ! ほら、ここでガツンと一発言っておかないと、
本当にこのままずるずると桐乃のペースになっちまうぞ!

「ねえ……ちょっと、それ、大丈夫?」
その時、桐乃が突然、心配そうな声をあげる。
「な、何が?」
すると桐乃が恥ずかしそうに俺の股間を指差した。
みてみると、ジーンズの上からでもはっきり分かるほど、ギンギンに俺の息子が自己主張を始めていた。
「はっ! 早くも裏切り者が!?」
「なんのこと?」
「い、いや、こっちの話……」
「と、とりあえずズボン脱いだら? 見てる方がなんか苦しくなってくるんだけど……」
「い、いや、まだいい。これは、その、大丈夫だから」
「そうなの? でも、ホント、あんたスケベね」
桐乃がクスクスと笑う。
「くう……」



まずい。この状態で、いくら兄妹間での清い関係の大切さを説いたとしてもまったく説得力がない。

「な、なんかさ──」
俺が言葉につまって身動きできないでいると、またしても桐乃が口を開く。
「やっぱ、緊張するよね、こーいうのってさ」
再びニコっと笑う桐乃。しかし、どうも何か、無理して笑ってるようにも見える。
考えたら当然か……こいつだって怖くないはずがねえ。
「そ、そうだな。俺も緊張してる」
桐乃の不安を少しでも和らげようと俺もニコリと笑みを浮かべる。
……って、何やってんのさ、俺!?
ま、まずい。さっきから、こいつが何か言うたびに、どんどん、向うのペースにひきずりこまれてる……!

「ねえ、キスしてよ」
「いっ!?」
とかなんとか言ってる間にまた桐乃が自分のペースで事を進める。
動けずに居ると桐乃が目だけで俺をせかす。
(ま、キスだけなら……)
後で思い返すに、そう思った俺は、その時すでに冷静な判断能力を失っていたに違いない。
たった今、反省したばかりだと言うのに、早速、桐乃のペースに乗せられる俺だった。

「ん……」
ともかく俺は、桐乃の唇にそっと触れるだけのキスをした。
しかし、それだけでも桐乃は満足したように笑った。
「へへ……ファーストキス」
「え? で、でも、さっきもしたじゃん……キス」
俺がパニクってた時に、俺を落ち着かせるために、おまえがさ。
「あれはノーカウント。犬に噛まれたみたいなもんだから」
いや、噛んだ犬がおまえだよね!?
うう……でも考えたら、あれって、ドラマとかだと男が女をなだめる時にやることだよな。かっこわりぃ……
俺もあれはノーカウントでいいや……



「ね、ねえ。あのさ」
またまた、桐乃が突然口を開いた。っていうか、俺が何も言えてないってだけなのだが……
「あたし、自分で脱いだ方がいい?」
胸元のボタンに手をかけながらそんな事を言う。

「だ、ダメだ、ダメ!」
反射的に俺がそう言うと、桐乃は「あ、そう?」と言って、手を下ろし、俺の方に向けて胸を突き出す。
「じゃあ……はい」
「はい?」
「……あんたが脱がすんでしょ?」
どうやら、さっきの『ダメ』って言葉を桐乃は『脱ぐな』ではなく、『俺が脱がす』って意味にとったようだ。
「ち、違う! 服を脱ぐのがダメって言ってんの!」
そう言うと桐乃がなぜか顔を赤くする。

「へ、へー。あんた、結構、マニアックじゃん」
マニアック?
「着エロって奴? せ、制服着て来て正解だったかな……あ、でもあまり汚さないようにしてよね?」
「ちがーう! そういう意味じゃねえ!」
「ハァ? もう、何いってるか、全然、意味わかんないんだケド」
頭をかきむしりながら苦悶の表情を浮かべる俺に桐乃が苛立った目を向ける。



「だ、だからだなあ。俺がいいたいのは、兄妹でこういう事はやめようって事だよ」
「こういう事?」
桐乃がムスっとした顔をする。
「なあに? あんた、あたしの事、好きなんだよね?」
「あ、ああ」
うーん、まだこれを肯定するのは抵抗がある。が、もはや認めざるを得ないので認める。
「で、あたしの事をいやらしい目でみてたんだよね?」
「まて! その言い方はちょっと語弊があるぞ?」
まるで俺が四六時中そういう目でみてたみたいじゃねえか!
「もう、ホントめんどうくさいなあ……。じゃあ、あたしをオカズにヌイてたんだよね?」
「ぐ……!」
そうストレートに言われると……
「ヌイたんだよね?」
「は……ハイ」
「──それなのに、なんで、やめようとかって話になんのよ?」
意味わかんない! ……と憤慨の声をあげる桐乃。
正直に言えば、写真や妄想でヌク分にはエロ本とかをオカズにするのと大差無い、
実際に事に及ぶのとは違うって事なのだが、さっきの件があるから
このたとえをするわけにはさすがにいかない。

「だ、だって俺たち兄妹じゃん?」
苦し紛れに俺はそんな事を言ってみる。
「はあ!? 話をそこまで戻す気? あんただって、今、あたしにキスしたじゃん!」
「そ、それはおまえがしろって言ったからだろ?」
「ハ!? 最っ低。あんた、女なら誰が相手でも誘惑されたらホイホイついてくってワケ?」
「ち、ちげえよ! お前だからしたんだろ!」
……く、もしかしてまた恥ずかしい台詞いっちまったか?
しかし、その台詞が功を奏したのか、桐乃は顔を赤くして剣幕を収めた。



そこでふと、俺は考える。
キスは……確かに嫌じゃなかった。でも考えたらキスだって兄妹じゃおかしい事だよな?
再び俺は自分の気持ちがよくわからなくなり自問自答を繰り返す。
なぜ、キスはよくて、セックスはダメなのか? むしろキスよりセックスの方がしたいはずだろ?
単に臆病風に吹かれて? いや、違う。これは、そんなんじゃねえ。

その時、突如、俺はある事に気がついた。

「まてよ、桐乃。おまえはどうなんだよ?」
「ハァ?」
「おまえは……その、俺と……その……やりたいのかよ?」
「あ、あたし?」
思わぬ反撃に桐乃がたじろぐ。

やっとわかった。キスをして欲しいと言った桐乃の言葉は本心だった。少なくとも俺はそう感じた。
だから、俺も、素直にキスが出来た。
が、セックスをしたいってのは本当に桐乃の望みなのか?
おそらく……いや、間違いなく、俺がひっかかってるのはそこなんだ。



「おまえ、言ってたよな。既成事実を作るんだって。もしかしたら、ただそんだけのために
俺に体を許そうって考えてんじゃねえのか?」
すると桐乃は図星を指されたとでも言わんばかりに、すっと視線を外す。
「そ……そんなワケ、ないじゃん……」
「いいや、あるね。普通、女の子が初めてって言ったら、もっと大切にするもんだろ?
ロマンチックな雰囲気とかさ、なんかの記念日とか。女心に鈍い俺だって、それくらいは世間常識として知ってるぜ」
妹が怯んだ好きに、ここぞと追い討ちをかけたつもりの俺だったが、逆に妹に反論の隙を与えてしまう。

「そ、そんなの、人それぞれじゃん! なあに? その昭和の少女漫画並のテンプレ。
あんたそんなんだから、いつまでもダサイままなんだって!」
「ダサくて悪かったな! でもよ、詳しい理由はともかく、おまえが本当は
セックスなんてしたくないって事くらいは分かるんだよ! 兄貴、ナメんな!」
「ん~~~~~~!」
桐乃は口をへの字にして唇をキッと噛み、悔しそうな、しかしどことなく照れてるような表情を見せた。

「だいたいさ……おまえらしくねえだろ? 自分がしたくもないことをしようなんてさ。
なんだよ、既成事実って。そんなのがなけりゃダメなほど、おまえは自分の魅力に自信が無いのかよ?
そんなのおまえらしくねえじゃん! いつもの尊大で自信満々な高坂桐乃はどこいっちまったんだよ!」
そう言ったとたん、桐乃の表情がスーっと冷たい表情になる。

「また……あたしらしくないって言った……」
「え?」
そして、桐乃は怒りに火がついたとばかりに、声を荒げながらまくしたてる。
「あんた、相変わらず、何にも分かってない! 自信満々じゃないのがそんなにあたしらしくない?
ふざけんな! 自信なんてあるわけないじゃん! あんたは、あたしがここまで持ってくるのに、
どんだけ努力したかわかってんの!?」
「な、なんだよ、努力って?」
こいつ、いったい、何の話をしてるんだ?



「あんた……、あたしが一緒にお風呂入ったりするのが、平気だと思ってたわけ!?
あたしにとっては、あれくらい、なんでも無い事だったとか!?」

え……?

「スカートめくられたり、パンツ覗かれたり……平気だと思ってたの? 全然、恥ずかしくなかったとでも!?」
桐乃は顔を真っ赤にして訴える。
「それだけじゃない! 他にもいっぱい! あんたはバカだから気付かなかったでしょうけどね……
だって、パフェのスプーンが長いのをカップル用だからと言われて真に受けるくらいの低脳だもの!
ハ……! バッカじゃないの? 長いスプーンじゃなきゃ、パフェグラスの底まで届かないっての!」

た、確かに……。なんてこった……本当に、ちょっと自分がバカに思えて来たぜ……

「だから、セックスぐらいなんてことないの! ここでやんなきゃ、今までの努力が全部無駄になるんだから!」
そう言って、桐乃は俺に向かって飛びついて来た。
「ちょ……! おまえ、何する気だ?」
桐乃はすごい力で俺をベッドに叩きつける。そしておもむろに俺のジーンズを脱がそうとし始めた。
「いいから、大人しくしなさい! 天井のシミ数えてる間に終わるから!」
「ま、まて! 落ち着け! 桐乃、落ち着けって!」
初体験が妹に襲われて逆レイプとか、いくら男でもイヤすぎるぞ!?
俺は妹の腕を掴んで、互いの位置を入れ替えるようにしてベッドに押し付けた。
暴れた勢いで制服の短いスカートがまくれて下着が見えている。
ふと気がつくと、思わずそこに目が言ってしまった俺を、桐乃が少し恥ずかしそうに頬を染めつつ見ていた。



「ほら……興味あるんでしょ? あたしの体……」
嘲笑うような口調で桐乃が言う。
「あんたこそ素直になればいいじゃん。せっかくヤラせたげるって言ってんだからサ」
そう、挑発するように言う桐乃。しかし、その言葉は、どこか切ない響きを持っていた。

桐乃の新たな告白。俺はその意味をまだ完全に把握してはいなかったが、コイツが
俺が思ってた以上に、俺の事を想っててくれたと気付き、俺の中でも妹を可愛いという気持ちが高まって、
高まりすぎて、とうに沸点を越えていた。そこに、妹の服が乱れた姿を見て……

正直、もう我慢の限界を越えていた。

「わ、わかった。じゃ、じゃあ、既成事実を作ろう」
俺がそう言うと、桐乃は一瞬、驚いたような顔をした後、頬をあからめつつ恥ずかしそうに目を逸らし、コクンと頷いた。
うう……また、こいつは反則的な事を……! そんな誘惑に、ま、負けねえからな!
「ただし! ……やっぱ、本番は、まだ早いと思うんだよな」
その俺の言葉に、桐乃は反論することもなく、ただ、俺の言葉の続きを待っていた。
「で、とりあえず、普通の兄妹がしない事をすればいいんだろ? その……たとえば、恋人同士じゃないと
しないような事をさ……?」
桐乃は少し思案顔になったあと、またコクンと頷いた。
「ってことで、キスをもう一回しないか? その……もちょっと、濃厚な奴を。ディープキスっての?」
すると、桐乃はまた頷きだけを返した。
俺は、桐乃の手をとって抱き起こし、ベットのふちに座らせ、俺も隣に座った。
お互い横を向いて、しばし見つめあう。そしてゆっくり目を閉じた妹の顔には若干の不安の色が浮かんでいた。

なんだこいつ……キスぐらいでこんな顔するくせに、よくセックスしようなんて考えたもんだよ、まったくさ。
頭いいのか、バカなのか。憎たらしいのか可愛いのか……



「い、いいか?」
俺は間の抜けた声で、そう言う。桐乃は相変わらず口をきくことなくただ頷き、そっと目を閉じた。
俺は、桐乃の顔に自分の顔を近づけるようにして、強く唇を押し付けた。
そして、舌を伸ばして桐乃の口の中に突き入れようとした。
「……んっ……!」
すると桐乃が少し苦しげな声をあげる。あわてて俺は顔を離した。
「わ、わりぃ。強すぎたか?」
「ケホっ……ううん、大丈夫だケド……」
「そっか」
「……」
「……」
気まずい沈黙。このままでは埒が明かないので、俺は思い切って聞いてみた。

「ど、どうだった?」
すると桐乃はキョトンとした顔で、
「え……どうだったって?」
「だ、だから。既成事実……こんな感じで良かったか?」
「え? もう、終わり……?」
明らかに不満そうな表情を見せる桐乃。

「い、いや……そんな事ねえよ」
ふう……やっぱダメか。まあ、確かにあまりうまく出来なかったしな。
「じゃ、じゃあ、いくぞ」
そして再び俺は唇を寄せる。今度は桐乃の方からも体を寄せてきてくれたので、
幾分やりやすい。俺は再び、舌を桐乃の口内に突き入れようとする。すると今度は、桐乃の方からも
舌が伸びて来た。俺は桐乃と舌を絡めながらさらに舌を奥へと伸ばす。



ディープキスの正しいやり方なんてわからないので、とにかく懸命に桐乃の口内をむさぼった。
すると次第に桐乃の体がずり落ちていく。あわてて俺は桐乃の体を支える。
しかし、とうとう桐乃の体はその場に沈み、ベッドからもずり落ちてしまった。

「はあ、はあ……あふう」
桐乃は苦しそうに荒い息を吐きながら顔を紅潮させている。口元は俺のものか桐乃のものか、
はたまたそれが入り混じったものなのか、ヨダレでベトベトである。
「こ、今度は? やっぱダメだったか?」
そう聞くと桐乃は、息も絶え絶えと言った感じで首を横に振った。
「そ、そうか。すまねえな、下手くそで……」
俺はすっかり自己嫌悪に陥る。さっきはギンギンだった、裏切り者の俺の息子も自信をなくしたのかしょんぼりしてしまっていた。
まあ、今となっては好都合ではあるのだが……

「ち、違う……」
すると、ようやく回復してきた桐乃が口を開いた。
「な、なんか、すごく気持ちよかった……」
「ほ、本当か。そ……そりゃ、よかった。ハハ」
ふーっと俺は胸をなでおろした。うーん、しかし、こういうのって想像してたのとはちょっと違って、
あまり楽しいもんじゃねえなあ。気を使ったり緊張ばかりして、気持ち良さとかとは無縁っていうか……
エロイことはエロイんだけどさ。まあ、慣れたら違ってくるのかもだけどよ……

でも、とりあえず桐乃も満足してくれたみたいだし、良かったかもだ。
そう思ってると桐乃がベッドの下から俺を上目遣いで見上げながらぼそりと言った。



「あ、あのさ。あたし、本当に、ちょっとエッチな気分になって来たんだケド……」
「な……!」
その妹の艶かしい表情に加え、さきほど妹からお褒めの言葉を頂き自信を回復していた分、
息子の方も、にわかに元気を取り戻す。そんな俺の股間をみつめながら桐乃が言葉を続けた。
「そ、その……本当にするのはやっぱ、コワイけど……口とかであんたを気持ちよくしてあげるくらいなら……
出来る……カモ」
その桐乃の言葉と視線に、以前の事を思い出す。
風呂に一緒に入った時とかも、確か、桐乃は似たようなことを言っていた。
その時も、そして今回も、きっと無理をして言っているんだろう……

「い、いいって。もう既成事実は十分だろ? お、欧米とかだって、兄妹でこんなキスはしないんじゃね?」
俺は無理やり笑顔を作りながらそう言った。正直、してほしい気持ちはあるが、やはりここは桐乃を優先してやりたい。
「だ、ダメだって。あんた、それほど気持ちよくなかったみたいだし……あんたが気持ちよくならないと意味ないじゃん……」
「そんな事ないって。俺も十分、気持ちよかったぞ?」
キスの間、気持ちよかったかどうかはちょっと微妙だが、エロイ気分は十分味わった。
実際、今のキスや、桐乃の表情をオカズに一発ヌキたくてしょうがねえ。
早いとこ、一人にしてくんねえかなあって思うくらいだ。



「そ……それでも、あたしが、あんたを気持ちよくしてあげたいんだって……」
桐乃は熱にうなされたような雰囲気で、そんないじらしいことを言ってみせる。
「エッチってさ……そういうもんでしょ? だからさ……」
そこまで言われると、もはや俺に抵抗する術は無い。本番じゃなきゃいいかなとか、つい考えてしまう。

「じゃ、じゃあ、頼む……」
桐乃はコクリと頷いて、その身をベッドの下に置いたまま、俺のズボンのチャックに手をかけてくる。
チャックが下までずらされると、トランクスをかぶったまま、俺の息子がズボンから飛び出す。
すると桐乃の白くて細い指が、トランクスの上から、俺自身に触れる。

「うっ……」
ただそれだけで、脳天がしびれるような感覚を味わった。
桐乃はなぜか、いつになく不器用で、
俺のイチモツをトランクスの窓から取り出そうとするが、なかなかうまく取り出せない。
辛抱たまらなくなった俺は、自分で自分のモノを取り出し、桐乃の目の前に突きつけた。

「ひゃっ……!」
桐乃は勢いよく自分の眼前に飛び出してきた俺のペニスに驚くように身体を引いた。
そして、おびえるような目でしげしげと俺のペニスを見つめる。
「む、無理すんなよ? 無理しなくていいんだぞ」
そう言うと桐乃は首を振って「だ、大丈夫」と答える。しかし、その表情は全然大丈夫に見えない。
しばし、桐乃と俺の(愚息の)ニラメッコが続いた後──



「ね、ねえ?」
「なんだ?」
「あの……あんた、お風呂でそれ……キレイに洗った?」
と、言いながら、桐乃が俺のモノを指差す。
「え? ま、まあな」
桐乃のいきなりな質問にたじろぎながらも答える俺。
「じゃ、じゃあ、お風呂から上がった後で、トイレ行ったり……した?」
「……いいや。そのままここに来たからな」
「そ、そう……」

しばし気まずい沈黙が流れた。その沈黙の中で、俺の愚息だけが、空気も読まずに自己主張を続けていた。

「あ! 口の中で出すのはやめてね? 出すときはちゃんとティッシュかなんかで」
「わ、わかってる」
とりあえず、桐乃は自分の中にある様々な懸念を俺に確認してきた。
そして桐乃が意を決したような顔をしたので、いよいよかと身構えていると──

「ご、ごめん。それでもやっぱり無理かも……」
桐乃が突然、そんな事を言った。

「おしっこするところ……口に入れるとか、やっぱ無理……」
「そ、そっか」
俺は思わず失望の色が濃くついた口調でそんな言葉を返してしまった。



そうなんだよな。これまでだってあいつは、俺のチンポを咥えたかったわけじゃねえんだ。
考えたらあたりまえだ。フェラチオしたがる処女の女子中学生とかちょっとおかしいだろ。
単に、そうすることで、俺との間に既成事実……っていうか、絆を作りたいと思ってただけなんだから……

「ご、ごめんね? 自分から言い出しておいて……」
「い、いや気にすんなって」
おいおい、あの桐乃に素直に謝られちゃったよ……
まあ、桐乃もそれなりに男の生理について知識はあるだろうしな。
期待させるだけさせてほったらかしってのが、男にとってそれなりに辛いって事も知ってるのかね?
それに、きっと、俺を気持ちよくさせたいと言った言葉は、本心だったに違いない。
俺としてはそれで満足だった。

……まあ、もちろん、あとで自分で一発くらいは桐乃をオカズに抜かせてもらうけどさ。

「そ、それなら手で……とかはどうだ?」
は? 今の誰の声だ?
「手……で?」
「あ、ああ。手でやってくれるだけでも気持ちいいんだけど」
どうやら俺の声らしい……
なんてこった、無意識のうちに妹に手コキを要求しちまったよ!



「……やり方、教えてよ」
「え? あ、ああ」
俺は妹の手を自分のペニスに導く。そして、桐乃の手の甲に自分の手のひらを上から重ねるようにして、
桐乃に俺のイチモツを握らせた。

「……!」
桐乃の顔が激しく紅潮する。……多分、俺の顔もそれなりに紅くなってるに違いない。それくらい、頬が熱い。
「こ、これでどうするの?」
「上下に動かす……こんな感じで」
そう言って俺は、桐乃の手と一緒に自分のペニスを握りこみ、自慰する要領で動かしてみた。
「わかった……じゃあ、一人でやってみる」
そう言って、桐乃は俺の息子をしごき始めた。初めてにしては要領がいい。さすがは桐乃と言ったところか?
俺のペニスは先から透明な液を分泌しはじめ、それが桐乃の手にまで垂れてきた。

「ひゃんっ!」
桐乃は驚いて手を離す。そして自分の手に垂れて来た、俺の先走り液をクンクンとにおいを嗅ぐ。
「これって一応、精液?」
桐乃が俺に聞いてくる。
「どうだろう。とりあえず……気持ちがいい証拠、みたいなものかな……」
実は俺も正確な知識は無いのだ。
「ふ、ふうん……」
しかし、その俺の説明で桐乃は十分納得したようだ。
再び桐乃は俺のモノに手を添えて、上下に動かし始めた。

「うー……」
俺は気持ちよさに思わず声をあげた。いい、手コキだけでも十分、イケそうだ……
イケそうだが……



「き、桐乃……」
「ん?」
「やっぱ、咥えるのって無理か……?」
「え?」
「い、いや悪い。なんでもない」
はあ、やべえ。つい妹にフェラチオまで要求するとこだった。
あぶない、あぶない。もう少しで兄妹の一線を越えちまうとこだった……

……って? あれ? きょ、兄妹の一線って、どこだっけ???

「やっぱ、咥えて……欲しいワケ?」
そんな風に俺が頭の中をこんがらがせてると、桐乃がそう尋ねて来た。
「あたしに……咥えさせたいの?」
「そ、そりゃ、まあ」
バカっ! 俺、否定しろよ!

「じゃ、じゃあ……咥えたげる。そ、そのかわり! あ、あんたも、ちゃんとあたしの事、それなりの扱いしてよね?」
「わ、わかった」
桐乃の言う意味はよく分からなかったが、とりあえず俺は咥えてもらいたい一心で頷いた。

「ん……」
桐乃のかすかなうめき声が聞こえたかと思うと、ペニスが温かいモノに包まれた。
見ると桐乃が俺のペニスをくわえ込んでいた。少し目をしかめて苦しそうにしていたが、
妹を気遣うより、俺はその快感に支配されてしまう。
……これがフェラチオ。ただ咥えてもらっただけなのに、めちゃくちゃ気持ちいいぞ。



「き、桐乃……さっきの要領で、上下に……」
「わひゃってる」
桐乃はそう言うと、頭を動かして、口で俺のモノをしごきはじめる。
そんな妹の姿を見下ろしていると、たまらなく可愛く思えてくる。
しかし、俺がそう思えば思うほど、怒張が膨らみ桐乃に苦しい思いをさせてしまうのだが……

だんだん、ピチャピチャとイヤラシイ音もしだし、俺の興奮はあっという間に頂点へ上り詰める。
「き、桐乃、そろそろ出そうなんだけど……」
「へ?」
「うわっ! だ、ダメだ、出る!」
自分で予想した感覚より早く、俺のペニスは爆発した。俺はより快感を得ようと、
思わず桐乃の頭を掴み、のど元深くペニスを突き入れる。

「ん、んん~~~~!」

まるで悲鳴のように、桐乃が苦しそうな声をあげる。
そんな苦しそうな妹の口の中に、ドクンドクンと精液を放出し続ける俺。
とうとう桐乃の口内に収まらない分の精液が口の端から漏れ始める。
その光景に俺はますます興奮してしまう。
妹なのに……そんな思いがさらに興奮を加速させていたのかもしれない。
長い射精が終わり、桐乃は俺のペニスから唇を離す。精液が糸を引く様がいやらしい。

「ん~~ん~~」
桐乃が苦しそうな声をあげておれに何かを訴えている。そ、そうか、ティッシュ……



「コクン」
桐乃がいきなりのどを鳴らす。
「き、桐乃。そこまでしてくれなくていいから、待て、今、ティッシュ探す」
俺はベッドの横に落ちていたティッシュを見つけ出すと乱暴に数枚のティッシュを抜き取り
桐乃に渡す。桐乃はそれを受け取ると、激しく咳き込みながらまるで嘔吐するように精液を口から吐き出した。

「ゲホッ! ゲホッ! うえェ……やっぱり無理……」
涙目でそうつぶやく桐乃。射精して一息ついたせいもあるのか、その姿に罪悪感が沸いてくる。
「わ、悪ィ。お、俺、調子にのっちまって……」
「あんたさっき、思い切り、のどの奥、突いてきたでしょっ!」
涙目で怒りを訴える桐乃。

「それも、出す瞬間! むちゃくちゃ苦しかったんだからね! 気管にまで入るしっ!!」
「わ、悪かった! だって、めちゃくちゃ気持ちよくて、何がなんだかわかんなくって」
平謝りの俺。こりゃしばらくこの怒りは収まりそうに無いと覚悟していると……

「……ふ、ふうん。そんな気持ち良かったんだ?」
意外にも桐乃は怒りをトーンダウンさせる。
「そ、そりゃ、この世のものとも思えなかったっていうか……さ、最高だった!」
「ふ、ふん。ちょ……調子のいいことばかり言っちゃってサ……」
そっぽを向いてそう言いながらも、桐乃もまんざらでも無い感じがするのは俺の勝手な思い込みなんだろうか?
そんなことを思ってると、桐乃がふと俺の目を見てつぶやく。

「あたし……あんたの精液飲んじゃったじゃん……」
の、飲ませてしまったのか、俺。
「悪かったって、ほんと……」
すると桐乃はふと俺のとなりに腰掛け、身を寄せてくる。なんていうか、甘えられてる感じ?
それこそ初体験なのでよくわからない。




「あ、あんたが気持ちよかったのはいいけど、少しはあたしの事も考えてよね」
「め、面目ない」
「いいけどサー……」
そう言う桐乃の顔が赤い。なんだか瞳もトロンとして熱にうなされたような表情をしている。
「あたしも……なんか、気持ちよかったから……」
そう言ったかと思うと、桐乃は俺に身を預けたまま寝息を立て始めた。緊張と疲れで眠ってしまったようだ。
俺は、桐乃をちゃんとベッドに寝かせて、その寝顔を見ながら自分もその横に寝転んだ。
これで俺たちは、恋人……ってことになるのだろうか。よくわからない。

「と、とりあえず、本番は、桐乃がもう少し大人になるまで待たねえとな……」
っていうか、中学生にフェラチオもだめだろ! と、セルフツッコミを入れておく。
もし、桐乃の方がその気になってしまった場合、理性が保てるか正直自信はなったく無いが……

それにしても──
血の繋がった兄妹。結婚も公表も出来ない関係。これから一体、どうなるのか。どうすればいいのか。
いくら考えても、思考はメリーゴーランドのようにぐるぐる回るだけで。

「まあ、なるようになるか……」
そう口に出してつぶやいてみると、本当になるようになってくれるだろうと思えた。
この時の俺は、やはり「現実」に対する想像力が全くといっていいほど欠けていたのだ。

「桐乃をこのままにして、俺まで寝ないようにしないと……」

しかし、そう思った時にはすでに睡魔を跳ね除ける力は俺になく、桐乃の横で俺も眠りについたのだった。





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