はじめに、前提

ここではゴスロリとの関連を紐解く目的で コスプレについてのまとめ、
コスプレとゴスロリの関連性について述べられています。
また、このページではファッション的説明を優先したゴスロリの解説では触れていない、
コスプレ界における「ゴスロリコス」についてまとめていきます。

ご存じない方のために述べておくと、ゴシックロリータやロリィタなどの
ファッションを好む方はそれらをコスプレと定義されることに対し、反感や
不快感を覚え、コスプレとして報道したりする行為を嫌悪しているため、
それを前提として行われます。

コスプレという単語の意味

ある文脈上、又はその発言の発言者のコスプレの意味が
単なる「あまり一般的でなく、派手な服」「大抵の人はあまり着ない衣服」
という認識で使われたものであればゴシックロリータもその範疇に入り、
「その文脈上においては」コスプレと呼べます。
しかし、これは発言者独自の「コスプレ」に対する定義であり、
定義というよりも「自分の印象」であるともいえるでしょう。
これは「コスプレ」という単語の本来の定義とは大きく異なり、誤用です。
事実、コスプレという単語が一般に知られ始めた頃(97~98年頃)
上記のような用法が広まったことでその当時のコスプレイヤーに
「日常では着ない変わった格好は全てコスプレ」は間違いだと指摘されていました。
(今ではその様に言われる事はほぼ無いです)

コスプレの意味を理解して上でゴシックロリータをアニメやゲームの真似をした服装、
または、秋葉原などに居る「メイドさん」やキャラクターを模したコスチューム姿の
女の子と同じ物だというのであれば、それは完全なる誤解と言えます。

そこで、本項で本来のコスプレの意味について詳しく述べていきます。

コスプレはコスチュームプレイの略。コスチューム+プレイの和製英語です。
「コスチューム」は舞台衣装や仮装用の衣装を意味する言葉で、コスプレの
「プレイ」は演じるという意味です。一般的にコスプレは衣装が主役であると
考えられがちですが、実際にはその衣装のキャラクターや人物に成りきるという
プレイの部分も重要視されます。
日本では海外のように芝居をするのは盛んではありませんが、コスプレでは
写真を撮る時の表情やポーズによって如何にそのキャラに見せるか、
如何に芝居をするか、にこだわります。
コスプレは特に、日本においては「衣装のクオリティ」が重視される事が多いですが
殆どが洋裁や手芸を専門的に習っている人でないため非常に情熱が必要な趣味です。
この様なキャラクターコスプレを楽しむ人を「コスプレイヤー」略して「レイヤー」と呼びます。
また、紛する対象に対する愛情や(実在する人物に対しては)敬意も重要であると
考えられ、対象を良く知らずに衣装に袖を通す行為を嫌うコスプレイヤーも中には居ます。


上記の様なコスプレ文化以外にもヴィジュアル系バンドのメンバーの衣装や
メイクをそっくり真似する「コス」と呼ばれるコスプレも存在します。
コスプレをする場所は当然アニメ等のイベントではなくそのバンドのライブ会場ですが
原宿の橋に集まる人の中にもコスは居ます。
ゴスロリはこのヴィジュアル系バンドのコスが源流になっていると云う説もあります。

風俗や写真集などのコスプレは、意味や着る目的が全く違ってきます。
ですから、他のコスプレとは区別して考えるのが適切です。
また他にもクラブやナイトイベント、アングラ系イベントのコスプレというものもあります。
主にSM系コスチュームや医療系などがこれらで見られるものですが、キャラクターの
コスプレをするクラブイベントもあります。

歴史的に見ていくと二次元の服装を現実でする場合、それがまだ「仮装」であり
表現や本格的な作品とよべるものの中にその様な物が無かった時代、「コミケ」で
コスプレという表現が生まれそれが広がり趣味として定着し、コスプレがブーム

なった以降それまでコミケ等で着ている人は多少ではあるが居たものの、本来二次元の
キャラクターの仮装を指す「コスプレ」には括られる事が少なかった“制服系”や
制服風の非日常衣装もコスプレの仲間入りを果たします。
V系のコスが広まったのはV系全盛期前頃からになります。V系に豪奢な衣装という要素を
取り入れたマリズミゼルやそこからの流れの影響でV系コスをする人がより増加します。
近年ではKERAが日常で着られるコスプレ(アリス風・メイドキャラ風などあくまでも普段着ベース
だがコスプレっぽい服を着る)を特集するなど、ギャル系でもその傾向が見られており
今ではあらゆるジャンルの衣装がコスプレとしてくくられる現状にあります。

コスプレはゴルフやボーリングなどのスポーツのように“その場所だけで楽しむ”趣味です。
大抵はライブ会場や更衣室付きの会場が用意されその中でのみ撮影会等を楽しみます。
  • 露出度が高いキャラクターを模した場合風紀的に問題がある
  • 撮影を巡るトラブル防止の為
  • グレーゾーンではあるが著作権の侵害になる恐れがある
  • 有名キャラクターが歩いているのを見ると不自然に思われる
  • 職業の制服は本物と間違えられトラブルになる恐れがある
等がその理由として挙げられます。またイベントによっては会場内でも禁止されます。
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コスプレの発端

コスプレが生まれたのは日本で開催される世界最大の同人誌即会
「コミックマーケット」(以下コミケ)で、ある一時からアニメや漫画の
キャラの仮装をして来場する一般参加者が見られるようになり、
それが定着したのが始まりです。
性風俗でのコスチュームプレイが元・語源ではないので注意
一般的にコスプレは「アニメや特定の人物などの服装をそっくり真似て楽しむ趣味」
であると言えます。それ以前に海外に仮装を越えたコスプレに当たる文化はなく、
コスプレは日本発祥と言えます。

メイドなどのコスプレに関しては、まずコスプレをするにあたって必要な
「二次元を媒体としたキャラクター」とそれを扱った「作品」がまず生まれ、
それからそのような仮装をした女性が働く「コスプレ喫茶」なるものが生まれ、
それが一般の女性にも着られるようになったのが始まりです。
「メイド喫茶」の出現、そして、それのメディアへの露出により、
以来コスプレそのものの認知度が高まり、一気にコスプレ人工は増加しました。
ゴスロリの場合ゴシックロリータファッション及びその周辺文化がまず先にあり、
その後からゴスロリ本人に好まれそうな雰囲気の一切無い、一般向け或いは
アニメマニア向けにゴスロリをモチーフにしたアニメ?漫画?が生まれました。
それにより、ゴスロリはコスプレとしてオタク層やレイヤーにも親しまれます。
また、普段ゴスロリを楽しめない人や興味本位の人に売り込む目的でも、
ゴスロリのコスプレは大量生産されました。

メイド等の「制服系」のコスプレにおいて特徴的なのは、そのコスチュームの
「役割」のみが存在し、オリジナル(真似をする元)となる人物やキャラクターが
存在しない、設定されていないという事です。
オリジナルのゴスロリコスプレもこれと同じケースに当てはまります。

そうして見ると、制服系コスプレとオリジナルゴスロリのコスプレは定義上
普通のファッションとあまり変わらないようですが、
これらにも「役割を演じる」という要素があります。
例えば、メイドなら主人に仕えるメイドになりきって初めてメイドになり、
ゴスロリをコスプレとして着る人も自然に着るわけでなく、自分の中の
オリジナルのゴスロリキャラを創作して服装で表現、という人も存在します。
一般に思われ易いゴスロリのイメージ像を忠実に再現します。
コスプレに参加出来る程の技術や費用はないけど、その雰囲気を楽しみたいという理由で、
イベントや撮影会で安価で手に入り易いコスプレ向けのゴスロリを着る人も居ます。
ファッションの方のゴスロリとは逆で単なる普段着に見せ無い為に
「コスプレっぽく見える」工夫をします。
ファッションとしてゴシックロリータを着る場合は設定などはなく、
普通の服と同じように「おしゃれに見えること」が重要な傾向にあります。
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コスプレをする目的

コスプレは対象の人物や物に成りきり、よりその姿に近づくことが目的であり、
それによって対象との「一体感」を感じたり、普段着ることの出来ない衣装や
実在しない衣装を身に付ける事で人間が本来持つ「変身願望」や「扮装欲」をも
同時に満たすことが出来ます。これらがコスプレを一度体験するとハマッてしまい、
なかなか止められない理由と言えるでしょう。

また、同じ作品のコスプレをしている人と一緒に写真を撮影したり、その作品の
話で盛り上がったりと「交流の要素」の存在も大きいです。
アイドル的な活動でお金を貰う目的で「仕事」としてコスプレをする人や、
一種の芸として目立つ、意表をつくコスプレをして楽しむ人も居ます。
中にはアイドル気分になってみたい、単に目立ちたいという目的で着る人も居ます。
これは悪いことではありませんが、目的が先立ってコスプレの
マナーを守らないなど、度が過ぎると歓迎されない傾向にあります。

ゴシックロリータを着る目的は、愛好者の間では「他者への変身」ではなく、
「本来のあるべき自分の姿」に変身する手段であると考えられています。
そのため、コスプレという「何かを元に真似る」という真逆のコンセプトの
物と同一視される事に、抵抗感や違和感を覚える人が多くいます。
また、ファッションとしての意外な使い勝手の良さや、拘りぬいたデザインの
繊細さに魅了されるという人も多いです。
ゴシックロリータとコスプレイヤー「2つの身分」を持つ者もおり、
どちらか一方では満足出来ない事から、ゴシックロリータファッションと
コスプレをする時の精神は異なり、2つの目的も大きく異なると考えられます。
よく言われているのが「コスプレは趣味でゴスロリはお洒落」です。
これは、実際にどちらかを経験した、もしくは両方を経験した人にしか
わからない感覚であると言えます。
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ゴスロリがコスプレになるケース


  • アニメや小説、ゲーム等に登場するゴスロリ設定のキャラクターのコスプレ
  • またはそれらのキャラをイメージしたオリジナルのコスプレ
  • V系バンドの衣装(それがゴスロリの場合)やメイクを真似した「コス」
  • 下妻物語の主役である桃子のコスプレ
  • 「パーティ衣装」として売られているゴスロリ風コスチューム

しかし、どんな服装やコスプレであっても、本人がオリジナルの
コスプレと宣言してしまえば、それはコスプレになります。
普段は着ずにコスプレイベントやライブでのみ着る愛好者の中には
「これはコスプレ」「コスプレとして着ています」と自認する人もいます。

最近では、ゴシックロリータやゴシックのブランドがコスプレ雑誌に広告や
特集として載っていることがありますが、雑誌の内容とは直接関係なく、
それ以外にも、全くロリィタと関係ないジャンルの実用的な雑誌や、
ファッション雑誌にも、それらブランドが広告を載せている事も多いため、
コスプレ雑誌に載せる事も売り上げを上げる為の手段と考えられ、
それだけでそのブランドの服がコスチュームであるとは言いかねます。

一般の人の、個人レベルによる「ロリータ=コスプレ」という主張は
単に「自分はロリータが嫌いである」という主張を言い換えただけの場合が多く、
ロリィタがコスプレという根拠や意識は根柢には無いにも関わらず、
その様な発言が繰り返されているという面もあります。

メディアへの露出や、アバター(web上の着せ替え人形の様なもの。
自分の分身の役割を持たせている)での疑似ロリィタ体験により、
ロリィタに好感触を抱いたがためにロリィタはコスプレでは無いと
主張を変える人も増えており、「なぜその人がコスプレと思うのか」
という理由とは関係なく、直観的な感覚や、単なる個人の好き・嫌いで
ロリィタがコスプレとして扱われるケースは非常に多いと言えます。

中には嫌がらせで通りすがりに「コスプレ」や「メイド」等と、
迷惑の範疇に入る程のしつこい声掛けや、追い回しをする者も居り
(またそういった行為を行う人も決して少なくないため)
愛好家達の間では悩みの種となっているようです。
その為「こういった行為を減らすために、ロリータはコスプレでは
ないという主張をするのは有効ではないか?」と思われている節もあります。
しかし、服装のジャンルよりも、見た目で目を付けられている可能性が高い為、
実際に大きな効果があるかは不明です。


ゴスロリの人がコスプレと言われるのを嫌う理由

やはり(一般人が軽い気持ちで言う)「コスプレ」と同じ感覚で着てはいない
ことと、一部実際にコスプレを意識していると思われる、中途半端や
勘違い的な着こなしも多く見られるためです。
(街で羽や猫耳カチューシャ、髪型等の不一致、いかにもコスプレ用の服、等)
コスプレに対する偏見である、性的・風俗的であるといったイメージを避けたいためでもあります。

また、ゴシックロリータファッションをコスプレとすると、どうしても説明が
できない部分が色々と出てしまうところも大きいです。
  • 流行を取り入れている。
(本来ロリィタとは相容れないアニマルモチーフも取り入れている。
最近のゴス、ロリブランドはほとんど流行服と言っても良いかもしれない。)
  • ファッションだけを扱うビルにある。
(ただし、コスプレメーカーのボディーラインが新宿のファッションビルに
あった事もある、後に退去した。)
  • コスプレ衣装屋をブティックとは、特に正式な場では呼ばない。
  • ファッション雑誌にコスプレ衣装が広告以外で載ることはない。
  • ファッションショーにゴスロリのブランドが参加している。
  • コスプレがドレスコードのイベントでコスプレとして認められないケースがある。
  • 普遍的な形状のTシャツを着て、控えめなスカートを穿いてもロリィタと呼ぶ。
  • 他にもブランドからはパンツ、サロペット、スーツ等も出ている。全て日常使用目的。
  • そもそも「コスプレ」という物を知らない人が着ている。
こういった食い違いは、一般人にはゴシックロリータに対する知識がほとんどなく、
一般層の中で間違った知識だけが伝播されているため起こります。
また、視覚的に解りやすい大味でコスプレ的なものだけをロリィタと見て、
実際の「普遍的なロリータファッション」を見ても、それをロリィタだと思わない人が殆どです。
そのため、ロリィタという「言葉」に対応してコスプレというイメージになり易くなります。

ロリィタはゴスロリが現れるもっと前、普通のファッションとして流行していました。
メディアではそれは「無かった事」になっています。
ロリィタ暦の長い者の中には、それまでは普通のファッションとして黒ロリ
着ていたのに、ある日、突然「メイド」「オタク」と身に覚えがないことを言われ、
「コスプレで出歩いている」「おかしな人」として扱われるという事も有得ます。
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まとめ

ゴシックロリータのコスプレをすることは、アニメコスやイベントのメイドコスプレを
する行為とほとんど同じ類に入ります。
コスプレをする事とゴシックロリータファッションを着用する行為の違いは、先ほど
述べました。ゴシックロリータのコスプレ衣装は、コスプレナース服と現実の女性
看護士さんの制服の違いと同じです。
似ていても2つは大きく異なり、コスプレ用を制服として着ることは出来ません。
そして、大きくコストダウンしています。デザインの細かい部分が省略され、
代わりに、その服装を現すポイントとして解りやすい部分が、大きく強調されます。

ゴスロリは「コスプレ」と「ファッション」の2種類が存在します。
セーラー服も制服としての顔と定番のコスプレ服としての2つの顔があります。
他にもファッションであるけれど、コスプレ衣装が存在するものは結構あります。
しかし、ゴシックロリータの場合はメイドブーム以降のコスプレの印象が大きく
目立ってしまい、そちらの方がゴシックロリータのイメージとして定着した事で
ゴシックロリータファッションも、コスプレの一種として見られています。

コスプレや仮装に「近い物」として捕らえられる場合もありますが、ロリィタの
マフラーや手袋などの防寒小物、紫外線対策を目的とした帽子やロリィタに合う
財布やパスケースなどを販売しているところから見ると、ロリータファッションを
提供するブランド側としても、普段着や日常の定番着として提供しているものと
思われます。しかし、例外的に特別な日の一着として着用されることを想定している
デザインや何かを間違えて明らかに大味で、コスチュームのようである商品を発売する
場合もあり、(一般的なファッションブランドでもよく見られますが…)
これらの服はコラボ等の「特別な企画」によって製作されることも多いですが、
一部のものは普通に販売されていたりもします。
ですので、必ずしも全てのゴシックロリータ服がコスプレ的でないとも言い切れません。

コスプレかどうかは全て着る人や見る人の判断にゆだねられますが、ロリィタの
全てのジャンルにコスプレという見方が適用するということは考えにくいです。
ロリィタと違って、コスプレにはコスプレか・そうでないか、の違いしかなく、
「近い物」という表現自体が本来おかしいとも言えます。

他にも、ゴシックロリータにはファッションでもコスプレでもなく、
サブカルチャーであるという見方もあります。
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