ナミ姫@Wiki

〆様の力作小説

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namihime

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〆様の愛が込められた小説


〆様の愛するアニメ「ワンピース」のキャラクター、ゾロ
彼の誕生日11月11日を祝し、〆様が執筆された小説




【夢】

――酷い夢を見た。

こんな悪夢と言う名の姿無き物に吾身を苛まれたことは人斬りをしていたあの頃以来かも知れない。
じんわりと蟀谷に残された汗痕を確認しながら、男は徐々に戻りゆく意識を感じていた。

死んだように静まり返った室内。暗黒の空間…視界には既に現実の世界が映っていた。
身体を起こす前に背後に安らかな穢れない寝息があることに気が付く。

「…………ん?」…またオマエか。

振り返らずともその存在が何者なのかは理解できていた。
ゆっくりと振り向きざまに寝返りながらその寝顔に近づく。
暗闇の中、窓際から僅かに差し込む光が女の素肌を照らし、あられもない姿を堂々と映し出している。

「っ…たく…風邪引くぞ。」

―一瞬にして昨夜の不埒な情事が明確に頭中に覚醒してくる。

心の奥に甦る淡い記憶と共に、のっそりとその重い身体を起こした。
目前に大分肌蹴ている女をそのままにしておく訳にもいかず、肩にある上掛けをそっとかけた。
だが相手は頑なに瞼を閉じたまま未だ一定な寝息を立てて、一向に目を覚ます気配は窺えない。
まるでどこぞの童話で読んだ、眠り姫とでも化してしまったかのよう。
どの視点から見れども、絵に描いた芸術の如く美しく、麗しく…この上なく愛しい想いが込み上げてくる。

そんな安らかな寝顔を見ているうちに次第に眠気が襲ってきたようだ。一度大口で欠伸をすると躊躇うことなく、
男は再び相手に吸い込まれるようにしてその身をシーツの海に預けていった。


―-FIN







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