ナミ姫@Wiki

メロリン小説 for永久ちゃん 1

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namihime

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藤原竜也(=〆様)が、メロリンハニーの永久ちゃんに捧げた小説



__君に出逢うまでは全てが無に等しく…空然とした僕の心には唯一、孤
独と言う名の細波が広がり続けるばかりだった。


+++++++++++


今日もいつも通り僕は登校する。
すっかり紅葉色に染まった並木道の花達を愛でる余裕も無く、忙しなく足元
を弾ませながら表口から観音開きの重々しい大戸を片方だけ開いた。

…間もなく無意識の内に耳に入ってくる生徒たちの騒がしい調べ。
言うまでも無く、教室内から洩れてくる黄色い声も慌しく行き交いする移動
の足跡も…耳を掠める言葉達全てが乾いた風の用に僕の揺れ動く灯火を
切り裂いていくように思えた。
僕はそんな辺りに構いもせず、通常通り賺した表情を浮かべながら当然の
ように教室へ向わず家庭科室へと急いだ。


「あっ!藤原くん、おはよー♪また来てくれたのね。」


食欲がそそるような甘き香り漂う室内に入ると、
直ぐに通称"ヌイヌイ"こと針縫先生が三時間目の授業の下拵えをしている
光景が目に映った。
相変わらずいい歳をこいて今受けの装いをしたメイドの様な俗に言う"萌"を
連想させるフリフリのレースが万遍に散りばめられたエプロンを見に纏い、
柔らかな表情で此方にポーズを撮るような甘い視線を向けていた。

「…なぁ、先生。永久ちゃん見なかったか?」
無論相手には目もくれず、忙しなく目的の話題だけを捲し立てる僕。
徐々に高鳴る鼓動を抑えるように冷蔵庫から冷えた氷とペットボトルを鷲掴
みにするとそのままグラスに入れ、中にミネラルウォーターを注ぎ込み、即
座に口内へと向い入れた。
--喉元を潤す水を幾度か一飲みにすると、口内に余った無味の氷噛まず
に暫く舌で弄ぶ。

「う~んと、永久ちゃん?今日は来てないみたいよ~。」

「…そりゃどうも」
ある程度喉の渇きを満たすと言葉少なめに視線を交わしテーブルに置かれ
た兎型の林檎を手に、僕は再び君を探しに行くことにした。

…君がいないと僕の一日は始まらないからさ。三度の飯より先に君。
君が見たい…君の笑顔が見たい。君と話がしたい…今宵は如何程君に近
づけるか…

そんな想いで胸を焦がしつつ太陽の恵みを万遍に受け、青々とした中庭の
緑に溶け込む美しい妖精の様な君の姿を見つけると、少し躊躇いがちに視
線を落としながら君の元へと歩み寄った。




永久ちゃんよりコメント

壁┃*ノノ)キャーハズカシ
なかなか面白かったよ、次のSS待ってるね。






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