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紫7

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orz1414

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■紫7

ミーンミンミンミンミンミーン

○「あっついなぁ・・・」
紫「夏だもの当然よ」
○「まあセミの声を聞きながらぼぉっとするのもいいかな」
紫「なら少し付き合ってくれない?」
○「酒か」
紫「ええ、いいお酒が手に入ったのよ量はそれほどでもないんだけど
  皆と飲む分では少ないし私一人では多過ぎるのよ」
○「ザルが何言ってんだよ」
紫「あら、折角女性がお酒をダシに誘ってるのにそんな返し方は無いんじゃないの?」
○「・・・したいならしたいって言えよ」
紫「ムードってものがあるでしょ」
○「それもそうだな」
紫「それで?するの?しないの?」
○「据え膳食わぬは男の恥って言うだろ」
紫「素直じゃないわね、でもそんな○○が好きよ私は・・・んぅ」
○「ぷはっ・・・余計に暑くなりそうだな」
紫「そうね、でもこういう暑さは大歓迎よ」
○「だな」






藍「って何をしてるんですか!!」
○「何ってナニに決まってるじゃん、混ざる?」
藍「誰が混ざるか!!」
紫「というか藍覗き見?あまり感心しないわね」
藍「縁側でしといて何言ってるんですか!」
紫「固いわねー」
藍「橙の教育に悪いから何処か別の所でやってください」
○「しょうがないな、紫の部屋行くか」
ヒョイ
紫「あら、連れて行ってくれるの?」
○「男の甲斐性みたいなもんだ、それじゃあ行きますかお姫様」
紫「ええ、それじゃあ藍、後は頼んだわよ」
藍「はぁ・・・」


藍「・・・・・・胃が痛い」

9スレ目 >>96


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藍が買い物に出て、橙が屋根でお昼寝をして…屋敷には俺と紫だけだった。
そんなある日のやり取り&出来事…

紫「ねえ○、ひとつ聞いてもいい?」
○「なんだいきなり、改まって?」
紫「あなたは藍のことどう思う?好き?それとも嫌い?」
○「何を今更? 嫌いなわけないじゃない。」
紫「!!そ、そう…そうよね…(ぐすん)」
(とぼとぼ…)
○「俺は藍のことも橙のことも好きだよ。でも一番好きなのは…って、あれ?」
紫は俺の返事を最後まで聞かないで、どこかに行ってしまった。
○「ゆかりー、どこいったんだー?」
応答はない。むむむ、なんか猛烈にいやな予感がしてきたぞ…


数分後…あたりには暗雲が立ち込め、
使用者の宣言も無しに紫の弾幕結界が上空を覆っていた。
(ゴゴゴゴゴ…)
紫「貴方を私のものにできないなら、いっそのこと…っ!」
○「ちょ、ちょっとまて、話を聞け!」
紫「知らない知らないっ!」
(ひゅん!)
○「うわこえええ!!!」
高速の弾丸がガリガリと我が身を掠めていく。
とても平静を保って弾道を見て居られるわけもなく…
(ピチューン!)
○「アッー!」
被弾。なお、コンティニューなどという軟弱な措置はありません。


数時間後、家に帰ってきた藍が見たのは、
弾幕結界の流れ弾であちこち破壊された屋敷と、
なんとも不器用に巻かれた包帯まみれの俺と、
その俺を膝枕して嬉しそうに看病する紫だった。
藍「一体何があったんですか?」
○「いやまあ、その…」
紫「うふふ…ちょっと愛の再確認をね。」
藍「??」
紫「○、好きよ、大好きよっ!」
○「紫、愛してる。」
紫「もっと言って、もっと言って♪」
(ぎゅうぅ~…)
○「(むぐぐ、苦しい…)」
藍「とりあえず見てるだけで暑苦しいのでスキマ内でやって頂けますかね?」

本日の教訓。互いに判りきっていても、たまには『好き』と言ってあげましょう。
もしかしたら相手も貴方の言葉を聞きたがっているかもしれません。

9スレ目 >>183

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○「いつものロングも良いけど結い上げてる紫もいいな」
紫「ありがと、でどのあたりが良いの?」
○「そうだなー、結い上げた髪からちらちらと見えるうなじかな
  あまりにも魅力的過ぎて押し倒してしまいそうだ」
紫「あら、じゃあ押し倒してみる?」
○「じゃ、お言葉に甘えて」
ガバッ
紫「ぁん……優しくしてね?」
○「当然」

ブラックアウト

~数日後~

紫「藍~おはよ~」
藍「おはようございます紫様、朝ごはんできてますよ」
紫「ありがと、ご飯食べたら○○の所に行くから髪、お願いね」
藍「最近○○の所に行く時はいつも髪を結い上げてから行きますね」
紫「○○が似合ってるって行ってくれたのよ」
藍「そうですか」
紫「そうよ、ご馳走様
  じゃあお願いするわね」
藍(食べるの早いなー)「はい、分かりました」

~少女髪結い中~

藍「はい、できましたよ」
紫「ありがとう、じゃあ行ってくるわね」
藍「夕飯は……」
紫「いらないわ、明日の朝に帰ってくるから」
藍「かしこまりました」
紫「じゃあ行ってくるわね、そうそう、もしかしたら家族が増えるかもね」
藍「ちょ!?」



特にオチはない

9スレ目 >>322

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初めて会ったのは子供の頃だった、先生、とでも言うべきか・・・少々、いやだいぶ荒っぽい先生だった
母さまにいいところを見せたいと言う思いもあっただろうが私は自分がどれ位やれるのかを知りたかった
そうして彼に、勝負を挑んだのだ
「・・・まだやろうってのか、もう勝負はついてるぞ」
「五月蝿い!私はまだ負けたわけじゃない!」
「・・・死んでも文句は言うな」
そのときに、本当の殺気を感じた
私のような箱入り娘、世間知らずが、何をなせると言うのか
結果惨敗、私はその日一日泣き通した、何よりも自分が悔しくて恥ずかしかった
それからは毎日が稽古だった、術を覚え、戦いを学んだ
自主的に勉強にも励んだ、彼を出し抜こうと努力した
全てはリベンジの為に、そしてずっと彼の事を考えていた、彼の事しか考えていなかった
憎むべき敵は、いつの間にかわたしの頭を離れない、気がつけば彼の事ばかり考えていた
彼は何をしてるだろうか、次はいつ会えるだろうか
戦うたびに、戦うたびに、彼に近づける、そして倒れるたびに差し伸べてくれた大きな手
そうだ、これが私の初恋だ
「紫はどんどん強くなるな、俺もうかうかしてられないな」
強くなるたびに誉めてくれる、頭を撫でてくれる、それが幸せだった
こんな日々がずっと続けば良いのに、そう思っていた
ある日彼が言う
「もう十分、俺が君に教える事はない」
それが別れの言葉、私に彼は必要ない、そう彼がした決断だ
「行かないでよ先生・・・私嫌だよ、私には先生が必要だよ」
好きだと、直接面と向かっていうことはできなかった
それでも彼は受け止めてくれた、私がちゃんとした告白ができたのはそれからちょっと先の話だ
今の私があるのは彼がいたおかげ、最強の妖怪には最強の先生がいたおかげだ

「紫?ボーっとしてどうした?」
「なんでもないわ先生」
「先生か・・・懐かしいじゃ無いか」
「ふふ、昔を思い出してたのよ○○」
彼は、今も私の傍らに
「そうか、あの頃の君は煩かったな、今ではだいぶ落ち着いたようだ」
「貴方は変わらないわね、私が恋した時のまま」
「君も変わらないところがあるよ、相変わらず可愛い俺の恋人だ」
「あら、昔はそんなキザな事は言わなかったわ」
「そうだっけ?憶えてないなぁ」
「非道いのね、いいわ、昔の話でもしましょう」
「そうだな、君と初めて会った時の話だがな・・・」
昔話をしよう、なんどでも、忘れてしまわぬように、大切な記憶を語り合おう

9スレ目 >>325

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「いい夜だな」
ある夜バイトが終わり後は家に帰るだけだった俺はふと一人になりたくて
昼間すら誰もこない公園で一人夜空を見てた
「あっちの夜はこっちより深かったな」
そう思いながら缶コーヒーを啜ってると突然空間に亀裂が入った
「久しぶりね、○○」
そしてその亀裂から出てきたのは美しい女性にして化生境界を操る大妖怪八雲紫だった
「ああ、久しぶりだな、最後に会ったのはいつだ?」
「貴方が人間に転生して博麗大結界が貼られたとき以来だから大体100年以上前ね」
「もうそんなになるのか、人の体だと時の流れが速く感じるからな」
人間に転生するのはこれで三回目だが妖怪の時とは違う時の流れ方に俺はいまだに慣れない
「変わったわね、昔の貴方はそんな風に周りを気にしないで自分の道を突き進むタイプだったのに」
「なんだ、失望したか?」
「こっちはこっちで中々魅力的よ」
「そ、ありがと、それで幻想郷は今も変わらずか?」
「良い意味でも悪い意味でも変わってないわ、幻想郷は」
「『残酷なまでに全てを受け入れる』だろ?」
「そうね、まあ色々と面白いことはあったわよ」
そう言うと紫は俺がいない幻想郷で起こったことを語った
紅い霧が幻想郷を包んだことや、幽々子が春を奪ったこと、つきの異変の話、花の異変など
まるで童女の様に楽しそうに語ってくれた
「そうそう、そういえば萃香が幻想郷に戻ってきたわ」
「へぇ、あいつ戻ってきたんだ」
「それで三日に一回は宴会を開いたりしたのよ」
「あいつらしいな」
「ええ、それでその……○○は幻想郷に戻ってくるつもりない?」
「……唐突だな、いまさら只人間の俺が幻想郷に行ってどうしろと?只食われるだけだぞ」
「○○程の力を持った妖怪が少し人間になったぐらいで力がなくなるわけないでしょう」
「まあ、それもそうだけど……そういう紫はなんで戻ってきて欲しいんだ?」
「……本当に分からないの?」
「あ、ああ」
俺がそういうと紫は俺を⑨を見るような目で見てきた……⑨って誰だ?
「貴方がいない100数年間は結構寂、それに…………○○の事が好きだから」
伏目がちにそう言う紫は普段の様子とはまったく違い日頃紫を知るものがいたらさぞ驚くだろう
「俺もこっちでの生活があるから気軽にそっちに行く事はできないんだよ」
「そう……よね、ごめんなさいね」
「ま、時々で良いからこっちに来いよ、それなら俺も大歓迎だ」
「いいの?」
「ああ、俺も紫に会いたいしな」
「……ありがとう、じゃあそろそろ帰るわね」
「また来いよ」
「ええ、それじゃあまた」
そう言い紫はスキマから幻想郷に帰っていった
「惑いて来たれ、遊惰な神隠し、か」
そうつぶやき俺は
ボゥ!
手の中にあったコーヒーの缶を焼滅させた

9スレ目 >>327

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紫「ごきげんよう、今夜も着たのね。」
○「紫を攻略するためなら、雨が降ろうが槍が降ろうがクナイが降ろうがくるよ。」
紫「ふふ、そうだったわね。」
くすり、と紫は微笑む。可愛らしさを主成分としつつ、
胡散臭さと意地悪さをほんのり含んだこの人ならではの微笑みだ。
紫「ところで…貴方は山には行かないの?
  カワイイ神様に会えるかもしれないわよ?」
○「俺は行かない。」
紫「どうして?みんな行ってるのに。」
○「俺にとってはね…」
顔から火が出そうなセリフ、
山に行かずにここに来る理由を、
俺は紫にギリギリ聞こえる声で漏らした。
○「俺にとっては、紫が女神様なのっ!」(ぼそっ…)
紫「あ、あら…そんな事言っても、手加減なんかしてあげないわよ?」
(ボンッ!…)
紫は茹であがったタコのように顔を真っ赤にする。
どうやら彼女の小さなアタリ判定にHitしたようだ。

(スカスカスカ…)
紫「(私は彼の女神様。ふふふ…なんか素敵な響き♪)」
紫はくるくると傘をまわして上機嫌。
○「紫、どうしたの?速度も密度も起動もEASY級じゃない?」
紫「私も調子が出ない日があるのよ、きっと睡眠不足だわ。」
○「よく言うよwww」
その日の弾幕はいつもより激甘で、
何故か最後手前の藍のスペカがすっ飛ばされたり、
安地でもないのに動かないで居るだけで当たらなかったりで、
いつもより長く2人は弾幕ごっこという名の夜のデートを楽しんだそうです。

9スレ目 >>420

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「好きだ、愛してる紫」
○○にそう言われた、あまりにも突然なので
「え、ええ私も愛してるわ」

と普通に返すしかなかった
まあ普通は恋人同士なんだからそういう愛の言葉を言うのは不自然ではない
だけど○○は少し変わって言葉じゃなくて行動で示してくる
例えばいきなり抱きしめたりキスをしたり
まあ私も嫌ではないのだがこれでも一応女の子なので言葉で愛を示してもらいたいと思っている
だから今回○○が言葉に出して私のことを「愛してる」と言ってくれたのは本当に嬉しかった
例えそれが酒に酔っていて真っ赤な顔をしていて霊夢の方を向いて言ったとしても
とりあえず○○の向きを私の私の方に向かせて……

「私のことどれくらい、好き?」
「この世とあの世をあわせて一番だ、お前の為なら俺は全てを超越できる」

嗚呼、まさかこうやって○○に面と向かって愛してるって言われる日が来るなんて……
パクンパクン
「紫様スキマが、ってあーーーー!?」
「にゃーーーー!!藍様がスキマに落ちたー!?」
「何やってんのよ、って私もー!?」
「お嬢様ーーー!!」

後ろがうるさいけど今は放っておきましょう、そんなことより
「ねえ○○キス、してくれない?」
「ああ、いくらでもしてやるさ」
「うれしい、ん……ふぁ」
今は○○の事だけを考えましょ

9スレ目 >>450

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「何故、私が神隠しと呼ばれていると思いますか?」
「当然、神隠しが境界を操る君の力に拠るからだろう?」
「人は妖怪に喰われてもそれを神隠しと呼びます。故に妖怪は人が言う所の
 『神隠し』は神隠しとは呼びません。」
「なら、別の神隠しがあるのか?」
「はい。妖怪が呼ぶ所の神隠しとは、『神を隠す』ことです。」

知識への渇望……いや、ただ「君」のことが知りたかった。

「紫様の睡眠時間が長いのには理由があるんです。」
「ほう、どんな理由が?」
「境界を操る、それは理を歪める力。当然に要求される代償、
 強制される生と死の境界、それこそがあの眠りです。」
「それはまた、酷く怠惰な代償だな。」

紫が式神をからかっているんだろうと笑った。
その時、僕はその意味を理解などしていなかった。
そして追憶は「あの時」へと収束する。


のたうつ蛇身。巻き上がる砂埃。死の恐怖。
生贄を求めて荒ぶる神の前に、何も出来なかった自分。
慢心と無知が引き起こした結果。迫る顎に死を覚悟した、その時
「○○を傷つけさせはしないっ。」
紫が蛇神と僕の間に割り込む。
「まったく、厄介な物を呼び覚ましてくれたものね。」
そう言う彼女の声は心なしか震えていた。
「神隠し今神、隠すことを願わん。荒び荒ぶる荒魂の存在と不存在の境界をこの手に!」
消え行く蛇神と無事な僕の姿をみて彼女は満足そうに微笑み、そして

「おやすみなさい。」

そう言うと共に彼女の体が崩れ落ちる。



「あれから20年、はやいものだな。」

眠り続ける少女の隣で、一人呟く。
当初は今日こそ目を覚ますか、明日こそは……と期待と失望を繰り返していたが、
1ヶ月が経ち3年が経ち、やがて眠り続ける事を当然と感じている自分に気付く。
既に、こうして隣にいることは無意味であると理解しているのだが、
それでも、目を覚ました時に一番に「おはよう」を言いたいから……。

「やはり意地なのだろうな。」

そっと、少女の頬に手を添える。
その暖かさを確かめるように、その明日を信じられるように。

「また明日くるよ、紫。」

開けた襖から差し込む夕陽と暗い部屋の闇のコントラスト。
「春」はまだ来ない。

9スレ目 >>530

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圧倒的な存在感、見るもの全てを魅了する美貌
そして事象の全てを支配すると言っても過言ではない能力を持ち
幻想郷の中でも最強クラスの力を持つ妖怪、八雲 紫
そんな彼女に出会ったのが全ての始まりだったと俺は思う

「お久しぶりです紫さん、最後に会ったのはいつでしたっけ?」
「5年位前だったと思うけど○○、あなた……」
「ああ、やっぱり気づきましたか、そうです俺、妖怪になりましたよ」

そう、彼女に出会ったときに俺は彼女に心を奪われてしまった
それからは毎日彼女のことを考えできるだけ彼女に会おうとした
でも俺は人間で彼女は妖怪、寿命や何もかもが違いすぎる
それでも俺は彼女と生きたかった、だから俺は妖怪になった
種族魔法使いになってもよかったがそうなると肉体面は脆弱なままである
故にありとあらゆる古今東西の魔術書、古文書、禁書を読み研究し
俺は遂に妖怪になった、それもすべて彼女への愛だった

「……馬鹿よ貴方」
「馬鹿と罵られようと愚か者と後ろ指を指されようと俺は貴女のことを愛しているんです
 貴女の為なら何でも出来ます、幻想郷を敵に回しても構いません」
「本当に馬鹿ね貴方、もう後悔しても遅いわよ」
「後悔なんかするはずがないです」
「そう……なら私八雲 紫は、○○の愛を受け入れるわ」
「…………紫さん」
「紫って呼んで」
「紫」
「なに?」
「愛してる」
「ええ、私もよ」

そして俺たちはお互いの体を抱きしめた
これから始まる長い長い二人の時間の始まりを確かめるかのように

9スレ目 >>594

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○「ここが外の世界で俺の住んでた場所だ」
紫「外の世界には何度か来てみたけどどこも似たようなとこばかりね」
○「まあここは町の中心で人口が多い分マンションが多く建ってるからな」

紫「ここに○○は住んでたのよね」
○「ああ、そうだな小さい頃からこの町で育って
  大人になってもこの町で暮らすものだと思ってた」

紫「……後悔、してないの?私と一緒に生きるということは
  当然幻想郷で暮らすことになるのよ
  そして○○は行方不明者扱いになってもうこっちの知り合いとは会えない」
○「確かにみんなと別れるのは悲しい
  両親だって泣くだろう、死んだ後地獄に堕ちるかもしれない
  でもな、こっちの世界には紫がいない、そんな世界は嫌だ
  だから俺は地獄に堕ちようが妖怪になろうが構わない、それでも紫と一緒に生きたいんだ」

紫「○○……ありがとう」
○「それじゃあ帰ろうか幻想郷に、俺たちの家に」
紫「ええ、帰りましょう私たちの家に」

9スレ目 >>782

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藍「おはようございます。○○さん」
俺「おはようございます。藍さん」
俺が挨拶している相手は九尾の狐八雲藍
八雲藍は式神、主人である八雲紫に使役されている。彼女はこの家で朝早くに起きて主人の世話をしたりと忙しい日常を送っている。
藍「それでは朝の支度をしますので紫様を起こしてもらうのを頼めますか?」
俺「ええ、構わないですよ」
それから俺は紫様の部屋へ行き襖越しに声をかけた
俺「紫様、起きてますか?」

……
………
返事が無いと言う事はまだ寝ていると判断し襖を開けた。
ススス、と木擦れの音を立てながら部屋を覗く、そこにはこの家の主八雲紫がシーツ一枚、胸元が見えているので肌着を着ないで寝ているのがわかる。
おもわずその豊満な胸に目がいく、85、88はあろうか寝息の度に上下する胸に目が釘付けになる。
ハッ、と我に返り藍さんの頼みを思い出した。
寝ている紫様にもう一度「紫様、起きて下さい、もう朝ですよ」と言う
それでもやはり起きない
これじゃ藍さんが苦労するのが理解できた。
紫様の横に座り肩を揺する。

紫「ん~…」
太陽の光を避けるように顔を背ける。
それでも俺は肩を揺すり起こそうとする
俺「紫様!起きて下さい、もうすぐ朝ご飯ですよ」
揺らした反動かこちらに顔が向く
前屈みの姿勢だったせいか、顔と顔が接近し紫様の顔がすぐ近くに迫る。
思わず息を止める俺、ヤバい、ここに来てから何度か紫様を見てきたけど間近で見るとても綺麗だ。
陽光に照らされた唇が僅かに濡れていてとても艶っぽく見える。
このまま紫様の唇を奪いたい衝動に駆られるが必死に抑え顔を上げ………………られなかった。
唇と唇が重なり一瞬何が起ったのかわからなかった。

紫「おはよう○○」
唇が離れ、うっすらと目を開けた紫様から挨拶がかかる。
俺「あ、お、おはようございます」
とっさにこちらも挨拶を返す
紫「ん~~…」
布団から上半身を起こし伸びする紫様、当然胸元を覆うシーツが下にずれるのを予測し、顔を背け後ろを向く
俺「あ、あの…紫様、朝の支度が整ってますので着替えてから居間に来て下さい、それでは」
すっ、と立ち上がり部屋を出ようとした時、呼び止められ
紫「明日もお願いね」と微笑みながら言われ俺は頷くしかなかった。

9スレ目 >>875

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「ただいまー藍」
「お帰りなさい紫様、首尾はどうでした?」
「もう少しで○○を式に出来たんだけど霊夢に見つかっちゃってね
 惜しかったわー、あと一分もあれば○○を式に出来たのに」
「そういえば気になってたんですが紫様はどうして○○に執着するんです?
 いっちゃなんですがあまりパッとしませんよ」
「私が○○に惹かれたのは最初の理由は魂の色ね
 人間は大抵何かの色に染まっているんだけど○○の色は無色だったわ
 そしてその無色を私の色で染め上げたいと思ったのよ」
(おっさん臭っ!)「最初の理由ってまだあるんですか?」

「ええ、○○は強くなろうと足掻いて足掻いて挫折して
 それでも尚足掻いて強くなろうとしたわ
 そういうあきらめない○○の魂の輝きに私は魅せられたのよ」
「まあ確かにあの根性は認めますけど
 ○○は霊夢の男ですよ」
「藍、○○の居た外の世界ではNTRという言葉が流行ってるそうよ」
「えぬてぃーあーる?なんですかそれ」
「簡潔に言うなら他人の恋人を奪って自分のものにすることよ」
「紫様!?何考えてるんですか!!」
「もちろん○○を私のものにすることよああ、○○の魂を私色に染め上げて
 ○○の魂を私の為に輝かすのよ!」
「霊夢が黙ってませんよ」
「恋に障害は付き物、その障害が大きければ大きいほど恋は大きく燃え上がるわ!
 と、言うわけでまた○○の所に行って来るわ、ご飯はいらないから」 

「ちょ!?紫様!!あーあ、いっちゃった・・・○○頑張れ」
「藍さまー、ご飯まだですかー?」
「ああ、今からするから少し待っててくれないか」
「はーい!」


10スレ目>>113

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ん────

あぁ、またアイツか・・・
真っ暗な視界にぼんやりと広がる、青白い光。
やれやれ、今日は早寝できると思ったんだけどな。
俺はせっかく眠りにつき始めた頭を無理矢理起こし、目を開けた。


月の光が差し込む方向に、日傘を差した女の影があった。
月夜に日傘を差す女を、俺は一人しか知らない。

 「あら、起きちゃったのね」

聞き慣れた、少し幼くて艶のある女の声。

 「今日こそあなたの寝顔が見られると思ってたのに。」

スキマ妖怪、八雲紫。姿形こそ人間だが、れっきとした妖怪だ。
それもただの妖怪じゃなく、幻想郷最強の妖怪。境界を操るイカサマ師。
見た目は少女だが下手すりゃ千年以上は生きてる、立派なバb素敵なお嬢さんだ。

 「・・・今何時だと思ってやがる」
 「亥の三つ(23:30)ぐらいかしら」
 「今日は何しに来たんだ?」
 「暇だったから、遊びに来たの」
 「そうか。こんな時間だから、てっきり夜這いかと思ったよ」
 「ふふ、それでもいいのよ?」

そう言って紫は妖しい笑みを浮かべる。
男として思わずガッツポーズが出そうな言葉が聞こえたが、そこは相手が相手。
捕って喰われかねないので、触れないことにしておこう。

 「せっかく来てくれたところ悪いが、俺はこれから寝るところなん──」
 「ほら、あなたが呑んでみたいって言ってた、これ。」

そ、その今にも後光が差しそうなソレは幻の大吟醸ではありませんか!!

 「どうぞお上がりくださいませお嬢様」
 「あら、紳士ですのね」
 「燗にするか?」
 「冷がいいのよ、これはね」
 「んじゃ、スルメでも炙るか」


囲炉裏に火を点け、俺と紫は火と直角になるように座った。
串に刺されたスルメの端がぐにゃりと曲がっていく。

紫はさっきからソワソワしながらスルメを見つめている。
こいつこんなに食い意地張ってたっけか?

しかし、うーむ、さすが大吟醸。まろやかで凛とした辛味が舌を包み込むように広がって・・・


と、それどころじゃなかった。今日はコイツに訊いておかなきゃならないことがある。

 「なぁ、紫」
 「なぁに?」

スルメを見つめたまま紫が答えた。
囲炉裏の火で紅く照らされた頬が妙に色っぽい。
尤も、本人は今はスルメを取って喰うことしか頭にないんだろうが。

 「・・・最近、お前がここに来る回数が増えてる気がするんだが。」


いや、俺は気がすると言ったが、事実増えている。



**************************************

俺が紫と出会ったのは半年ほど前。
近くの山に山菜狩りに出かけたまま遭難してしまった俺は、
すっかり日が暮れて辺りが暗くなるまで山の中を彷徨っていた。

まったくもって不覚だった。連日続いた雨が久々に上がったのと、
おもしろいぐらいに山菜が見つかるので浮かれていたんだ。

そして視界の悪い中をがむしゃらに進んで、たどり着いたのは一軒の家。
藁にもすがる思いでその家の戸を叩くと、九尾の妖怪が出迎えてきた。

で、そこの家の主がこの紫だったというわけだ。

捕って喰われるかとも思ったが、紫達は人を喰うような下等な妖怪ではなかった。
俺はその日集めた山菜と引き換えに一晩泊めてもらえることになり、
翌日には無事山を降りることができた。


ここまでならちょっと奇妙な体験談で終わる話だが、
本当に奇妙なことになるのはこれからだった。

紫がスキマを使って俺の家に出入りするようになったのである。


理由は単純でいつも同じ。 「暇つぶし」だそうだ。
暇つぶしで安眠妨害されちゃこっちはたまったもんじゃないが、
一宿一飯の恩があるので俺は紫を迎え入れた。
・・・まぁ、紫の見た目が割と俺好みだった、って理由も少しだけあったわけだが。

始めは月に一~二度、酒をちょびっとだけ酌み交わす程度だったが、
そのうちに紫の来訪は週に一度から三日に一度のペースになっていき、
共に過ごす時間も一刻(30分)程度だったのが今や五刻程にまで及ぶこともある。
そして、つい一昨日来たと思ったら今日のこれである。

明らかに紫の来訪は増えている。それも、ここ最近急に、だ。

**************************************



 「・・・そうかしら。」

やや間を置いて、返事が返ってきた。

 「増えてるよ。つい一昨日来たばかりだろう?」
 「そう言われれば、そうだったわね」

紫は囲炉裏を見つめたまま動かない。

 「その前だってそれの三日前だ。ここ一週間でのお前の来訪は今日で三回目になる」
 「よく憶えているわね、嬉しいわ」
 「先月より前は月に数回もなかったはずだ。それが最近急にこんなに増えたのはなんでだ?」
 「ん・・・」

紫が黙る。火に照らされた横顔は、心なしか曇ったように見えた。

 「決してお前を嫌っているわけじゃないが、俺だって毎日こう呑んで寝てばかりいるわけにもいかない。」

紫は少しうつむいた。その表情は先ほどよりずっと暗く、
囲炉裏を見つめていた視線も今は彼女の膝の辺りに向けられていた。

 「・・・この際だからハッキリ言うぞ、紫。こう頻繁に来られると迷惑だ。
  いくら一宿一飯の恩があるとは言っても、俺には俺の生活がある。
  今日みたいに二日に一度の間隔で来られたりなんかすると困るんだよ。」

言い終わって、俺はハッとした。
いくら馴染んでいるとは言え、コイツは幻想郷最強の妖怪だ。
下手に怒らせればこの場で殺されかねないことを思い出したのだ。

 「あ・・・その、二度と来るなとか言ってるつもりはないからな?俺はただ──」
 「・・・わかったわ」

低く重い声で紫が答えた。

 「もう、二度とここへは来ないわ。それでいいんでしょう?」

紫は落ち着いた強い語調で続けると、すっと立ち上がった。

 「あ──いや、俺は決してそんな」
 「いいのよ。やっぱり迷惑よね?人間の元に妖怪が遊びに来るだなんて、変な話だと思っていたもの」

そうじゃないってさっき言っただろうが。それに──

 「もう二度とここへは来ないし、あなたの前にも現れないと約束するわ。
  明日も早いんでしょう?今日はここで失礼するわね」
 「おい、紫」

──それに・・・何で泣いてんだよ、コイツ。

 「それじゃ、さよなら。その大吟醸はあなたにあげるわ」
 「紫!待てよ!」


空間にスキマが現れたのを見て、俺はとっさに紫の二の腕を掴んだ。
どうしていいのか分からなかった。
ええい、殺すなら殺せ。と俺は力任せに紫の腕を引っ張り、強引にこちらを向かせた。

 「あ・・・」

紫と目が合った。

俺はつい言葉を失ってしまった。
その目には俺への敵意や殺意などは欠片もなく、あるのはただ大粒の涙のみだったのだ。

 「・・・放して。」

紫は顔を伏せて言った。
さっきまでのような強い語調ではなく、まるで懇願するような弱々しい語調だった。

 「ご、ごめん」

俺は慌てて紫の腕から手を離した。紫の呼び出したスキマはいつの間にか消えていた。
囲炉裏に照らされた橙色の部屋で、立ち尽くす二人。
お互い何も喋らず、ただ時間のみが刻々と過ぎていった・・・。

俺はどうすりゃいいんだ。何でコイツは泣いてるんだ。
ゴキゲンでスルメを眺めてたと思いきや急に逆ギレするし、いったいなんなんだ。
何がなんだかわからないが、とにかくこういうときは──

 「ええと、その。・・・さっきは、少し言いすぎたよ。ごめん」

紫はうつむいたまま答えない。なんだか非常に気まずい。
ええと、ここは何か言うべきだよな。ええと・・・

 「ごめんなさい」

いつもの紫からは想像もつかないような、か細い声が聞こえた。

 「迷惑だとは思っていたわ。それにあなたが少なからず、私を妖怪として怖れていたことも知っていた。今だって──」

紫は続ける。

 「それでも、私はあなたに会えるのが嬉しくて・・・
  前に一度呑んでみたいだなんて言ってたから、幻想郷中を探し回ってこれを見つけて・・・
  最近よく来ていたのは、なかなか決心がつかなかったから・・・
  いつも、今日は言おう、今日こそ伝えようと思って、でも言えなくて・・・
  だから今日は、決心が鈍らないように、先にこれを出して、それで言おうと思って・・・」

いつもの紫らしくない。文章がまとまっていない。
おそらく本人も自分が何を喋っているのかよくわかっていないんだろう。


そういうことだったんだな。
どうして俺は今まで気づかなかったんだ。




 「紫。」

俺は紫の言葉・・・途中から嗚咽になっていたが、それを遮るようにして言った。

 「・・・何?」
 「ま、座れよ」

俺は紫の手を引いて座った。
急に手を引かれた紫は少しよろけたが、元の場所にちょこんと正座した。
気のせいか、いつもより一回り小さく見える。

 「ごめんな、紫」

言いながら俺は大吟醸を手に取った。
躊躇う紫に、お猪口を取るように目でサインする。

 「どうも、俺は鈍感だからな」

お猪口に幻の酒をなみなみ注いでやる。
紫は少し戸惑っていたが、やがて落ち着きを取り戻した。

俺は自分のお猪口を手に取ると、残っていた酒を飲み干して紫の前にそっと突き出した。
紫が優しい手つきで大吟醸を注いでいく。

 「鈍感だから、何よ?」

安心した。
少しだけ涙声だったが、いつもの紫に戻ったようだ。

おかげで──



 「さっきの続き、最後までちゃんと聞かせてもらわないとな?」




おかげで今夜も、呑まされそうだ。

11スレ目>>210

───────────────────────────────────────────────────────────

とある高層マンションの一室、一人の男がパソコンに向かって座っている
両手はキーボードを叩き、部屋にはカチャカチャという無機質な音と、男の息遣いだけが聞こえている
ガチャリ
玄関が開いた音だ、鍵はかけていなかったので、まぁたまにある
「・・・また君か」
背後に立つ女性に、パソコンを見たまま話しかけた
「・・・こっちぐらい向きなさいよ、失礼じゃ無い?」
「・・・」
椅子を回転させ、女性の方へ向き直った
「・・・またあの件か?」
「ええ・・・何度でも来るわ、貴方が良いと言うまで」
女性、御伽噺にでも出てきそうなドレス、閉じた日傘
そう、違和感だ・・・現代日本には似つかわしくない格好
「何で俺が幻想郷にもどらにゃならんのだ、俺はコッチの生活にようやく慣れたというのに」
「月の民に吸血鬼姉妹・・・正直私だけじゃ対応しきれない・・・貴方が必要なのよ」
「藍がいるだろ、あいつの方が優秀だ・・・それに萃香も帰ってきたそうじゃ無いか」
「・・・」
「幽々子とお前と萃香と藍、幻想郷でもトップの化物がこんだけ揃っておいて何の不安がある?」
「・・・それでも私は、貴方に」
「顔見せにいくぐらいはいいかもな・・・萃香とも喧嘩してそれっきりだったし」
開け放たれた窓から風が入り込む、揺れるカーテンと夕日が作り出すグラデーション
そこには二人しかいない
「じゃ、じゃあ幻想郷に!」
「一度ぐらいは、な?ひさしぶりに萃香と酒呑みたいし、幽々子と大喰らい対決もドローのままだしな」
楽しそうに、思い出を、友人を思い出している
でも私の名前を一度も呼んでくれない、他の女の事を楽しそうに・・・笑っている
この男は幻想郷に帰ってきてほしい理由すら解っていないのだろう
「・・・」
なんだろう、妖気を感じる
ふるふると震える紫、そんなに喜んでくれるのか
少しだけ帰っても良いかななんておもt
「ばかぁぁぁぁ!!」
ドグチャァァァアア!
「へぶらっ!?」
「なによなによ!他の女の事ばっかり!私が、私がどんだけあんたを・・・バカッ!死んじゃえ!!」
俺を殴り飛ばして玄関から飛び出していった紫
俺は何が起こったかいまだに理解できずに外れかかっている首を入れなおした
「・・・俺が何したって言うんだ」
しょうがないので近いうちに幻想郷に還るとするか
俺は体勢を立て直し、大きな溜息をついた
暗い部屋には液晶の灯りだけが光っていた

10スレ目>>476

───────────────────────────────────────────────────────────

「私は貴方が好き、愛してるわ、誰にも渡さない
 霊夢にだって、藍にだって死の顎にだって渡したくない」
「ゆか、り?」
「だから今から私のすることを許して、お願い」
そういうと紫は俺にキスをしてきた
「ん!?…んぁ、くちゅ…………がぁ!!??」
それと同時に激しい痛みが体中を走った
「大丈夫、少し境界を弄って○○のからだを人間から妖怪にしてるだけよ」
「ぐぅあああぁぁーーー!!??」
あまりの痛みに気絶しそうになる、そして沈み行く意識の中
「お休みなさい、○○、次に目が覚めたとき、貴方は私の物
 そして私は貴方のもの」
狂気を孕んだ紫の声が聞え、俺の意識は闇に沈んだ

10スレ目>>499

───────────────────────────────────────────────────────────

この流れなら言える!紫様、好きd(スキマ)

「続きは二人っきりのときにお願いね」

10スレ目>>505

───────────────────────────────────────────────────────────




 晴れやかな空。空気が乾いてはいるものの、暖かい陽気のおかげで冬だということを忘れさせる。
 ひどく綺麗なくらいのターコイズブルーの空に真っ白な雲が一つ、二つ。
 いつもはこんな天気のいい昼間――陽気が良くても悪くてもだが――はかならずといっていいほど夜まで深く眠る。
 しかし、今日はその気にならなかった。
 なんとなく眠気はあるものの、そんな気分じゃない。とてもいい昼寝日和なのに。スキマに入ってしまうから関係はないけれど。

 どうしてだろうか、とろとろとした睡魔に反抗しながら日の光の下で彼女は考える。






 昨日は、いつもと変わらない目覚めだった。
 目覚めた自分はいつも通りスキマから顔を出して式神に挨拶をする。おはよう、そう言うと式神もいつも通り挨拶をしてくる。

「おはよう御座います紫様。今日もいい月夜ですよ」

 そういいながらテキパキと何やら身支度をしている。屋敷の庭で忙しなく本やら何やらを確認している。
 自分はというと、まだとろんとした表情で欠伸をひとつ。
 冷たい夜の空気が、スキマで惰眠を貪っていた身体を揺り起こす。
 刺すような月の光が身体を照らした。目の端で揺れている藍のふさふさの尻尾が光を浴びてきらきらした金色に見えた。

 ああそうか、今夜は満月に近い月の夜だ。
 しばらく月の光に当たっていると頭がはっきりしてくる。少しお腹が空いている。

「私と橙は、少し用事があるので出かけてきます。○○も起きてますから、二人で留守番を頼みます」

 藍はそう促すと、早々にふわりと飛び立った。急ぎの用事なのだろう。
 仕方が無いので、ゆらゆらとした足取りで屋敷の縁側から居間へと向かう。


 そこには既に、この屋敷の同居人の○○がいて、こたつに入りながらぼんやりと本を読んでいる。
 月の光で眩しいくらいだというのに、更にまた蝋燭をつけていた。

「あ、おはよう紫。良く眠れたか?」

 相変わらずの人懐こい笑顔で、こちらを向く。ふわりと風が動く。
 また一つ出てしまった大きな欠伸を手で隠しながら「お蔭様で」というと嬉しそうに目を細めた。


「お腹が空いたわねぇ」

 空腹を誤魔化す為に保存していた焼酎をスキマから出して飲み始める。美味しい。
 熱く焼ける感覚と、独特の匂いと味が喉を通っていく。つまみが欲しいところだなと月の光を見ながら思った。

「じゃあ俺作ってくるよ。少し待ってて」

 ばたばたと台所へ消える○○。少ししていい匂いが漂ってきた。
 それに呼応するかのように素直にお腹が鳴る。ぐうとマヌケな音がした。











 退屈しない人間だ、彼と暮らし始めてそう感じた。今もそう思っている。


 自分が弄った結界の境界は、本当に易々と一人の人間を招き入れてしまった。
 長く生きてきた自分にとっては人間はただの食料に過ぎない。すぐ食べてしまおうと思っていた。
 だがしかし、怯えつつも困惑した表情を浮かべるこの人間を見て、少しばかり世話をしてみたいと思った。
 そう、友人や式神に対する扱いでもなく、かといって食料としてでも、同じ妖怪にする態度でもなく。
 ただ純粋に、愛玩として「飼って」みたいと感じたのだ。
 理由は退屈だったから。そう、それだけ。

 それからだ、このただ広いだけの屋敷に○○が住むようになったのは。藍は主人の権限で無理矢理説得したし、橙は喜んでいた。
 人間と妖怪とではまず生活リズムが違う。そこから「世話」をしなければならなかった。
 しかし、彼は普通に衣食住を与えてくれた事に感謝しているのか、すぐにでも馴染もうと努力してくれていた。
 飼われているというのは知らないだろう、こんな事は誰にも喋ったことは無い。
 喋る必要もないし、そんなに重大な事じゃない。ましてや彼に直接言うのも無意味だ。ただの『愛玩』なのだから。

 退屈がしのげれば何でもいい。自分一人が楽しければそれでいいのだ。




 彼は自分が何も言わずに従順に、事を成した。まるで藍のように。

 ただ、一つだけ違う。自分は藍に抱く愛情のような親愛のようなものを彼には持っていない。
 気紛れに誉めて、気紛れに撫でた。柄にもなくイライラとしてしまった時は、死なない程度に痛めつけた事もある。あとで藍が治していたが。
 それでも、私があっちへ移動すれば後ろをついてくるし、こっそりと移動すれば少し不安そうな様子で探してくれる。
 そういう時だけ、ふと愛しさがこみ上げてきて、頭を撫で回してやるとくすぐったそうな顔で、口では嫌がりつつも大人しくしている。

 彼は、自分がいないと不安なのだ。それもその筈だ。私は、彼の心の隙間を弄っているのだから。











 しばらくしてから、○○はいい匂いを漂わせて料理を運んできた。唾液が出てきた。
 ○○は、私が知らない料理をたくさん知っている。
 まずいとだけ言うしかなかった○○の料理を、今は素直に食べたいと感じる。
 最初の頃は下手糞で、今はその腕が比べ物にならない程上達しているのだ。そして、○○はそれくらい長く此処にいる。

 ○○の料理を食べてからずっと人間を食べていない事に気付く。そろそろ誰か襲おうか。
 いくらお腹がいっぱいになったとはいっても、やはり妖怪だ。そっちも食べないと妖怪では無くなってしまう。
 妖怪は、人間を襲い、食べ、そして人間によって退治されるものだから。
 そんな事を考えながら料理を食べ始める。暖かくて、味が染みていて、美味しい。
 以前幽々子が○○の料理を食べて絶賛していた。ぜひ此方に欲しいと。渡すつもりはないから断ったが。


「藍は何処にいったんだ? 起きた時姿を見なかったが」

 自分が作った料理を頬張りながら○○が聞いてくる。さぁ、急用なんじゃないかしら、と返すと何処か寂しげな顔をした。








 寂しげ?何故。

 少し、心地良くはない感覚が身体を掠っていく。









「寂しいの? 私がいるのに」

 そうからかい半分で口に出すと、○○は顔を赤くしながら、それでも、と付け足す。
 可愛いなぁと思う反面、何処かイライラしてきた自分がいる。おかずを口に放り込む。



 先ほど飲んだ酒の酔いと、満月に近い月の鋭い光で。 溢れてくる、感情。



 咎める人は、だぁれもいない。






「やっぱりいつもより少ないとなぁ。静かな気がして」

 そうして、やっぱり寂しそうな表情をする。
















 私がいるのに。 何故。






 ちりりした胸の痛みにむかむかする。

 何かはわからない。焼けるような、焦れるような、もやもやとした感情。





















 隣でご飯を食べていた○○の手をとって、此方に引き寄せる。○○の脚が机に当たってがつんと音がしたがかまわない。





 畳の上に押し倒す。ドンっと押さえつけてやれば、少し痛かったのか顔を顰めた。背中を軽く打ったらしい。

 即座に○○の脚の間に自分の脚を滑り込ませて、近い距離で顔を見る。スカートがひっかかって少し邪魔だ。
 彼には数秒の事だったのだろう。何がなんだかわからないらしく、ぱちくりと目を開けていた。




 瞳に見えるのは、困惑と焦燥と羞恥と、少しの、恐怖。














 途端に、どくりと脈打った。いつも人間が私を見てきた目。   畏怖。






 嗚呼、美味しそうと素直に感じて、少しだけ味見を、













    した。






































 唇を離す。つ、とお互い誰の唾液でもないものが口の端から零れた。甘くて、柔らかかった。

 ○○はというとその唾液を名残惜しそうに舐める私を見てぼんやりとしていた。
 こんなに深いものは初めてだったのだろうか。それとも。この行為自体が初めてだったのだろうか。




 少し息が乱れている。ほんのささやかな、小さな優越感を感じた。









「ねぇ、○○。お腹が空いた。 ……食べてもいい?」












 ぐるぐると渦巻く感情。嗚呼、久々の感情だ。




 人間が食べたくて仕方が無い。美味しそう。否、美味しいこの人間を、もっと。





























 ○○が穏やかな表情で何かを言っていたが、空腹で何も聞こえなかった。











 嗚呼、嗚呼、なんて美味しい。










 血にまみれた○○を食べながら、それだけしか、考えられなかった。

































 ふと目を覚ます。いつの間にか心地の良い浅い眠りに浸っていたようだ。
 珍しく、縁側でうとうとしていて、スキマで眠る時には劣るが気分が良かった。

 空が夕方を濃く演出している。空が、藍色から紫色へ、紫色から桃色へ、桃色から橙色へと姿を変えている。
 眠る前の、よくわからない気持ちは何処かへ言っていた。
 藍がかけてくれたのだろう、肩には毛布が掛かっていて。



 ○○が使っていたものだ。ふわりと彼の匂いが漂ってきて。










 それでも、私は。気にしないフリをして。『よくわからない気持ち』には名前をつけない事にして。

 ○○がいないいつも通りに戻っていった。





























end.

12スレ目>>86

───────────────────────────────────────────────────────────



「ねぇ、○○?」
「何でしょうか、紫様?」

「貴方は、私の式よね?」
「そうですよ。ここへ来ると決めたときから、私は貴女の僕です」

「貴方は、私のモノよね?」
「……紫様……?」

「いつまでも、私のモノ。貴方と私は、永遠に一緒なのよね?」
「……紫様が、そう望むのであれば」

 彼は気付けなかった。
 足元に少しずつ開く、異界への入り口に。

「ね、○○」

 それはさながら、底なし沼のように

「いつまでも、いっしょに、生きましょうね。ふふふ」

 彼を、ゆっくりと飲み込んでいった。





…コレもヤンデレに入るのかな?

10スレ目>>762


───────────────────────────────────────────────────────────

彼女は可愛い、外見も中身も

彼女の外見は白い肌で俺より少し小さく、何と・・・胸がでかい
 中身の方だが、たまに何を考えているかわからないが、時たま見せるお茶目な行為に俺はドキドキする

「ねぇ?○○。明日私が料理しようかしら?」

「作れるのか?紫?」

「ええ、貴方の為に作ってあげるわ」

エプロンを着ける
 ああ・・・とっても可愛い。我慢するのも苦労だ

「よく、ババァとか言う奴を見かけるが、やっぱり俺は紫は少女しか思えないな」

その後、俺は紫の手料理を満喫した

11スレ目>>78

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「しかし・・・よく眠るな・・紫は・・・」

「すぅ・・・・・」

「かなりの無防備だな・・・」

周りをキョウロキョロと見る
 確か、今日は誰も居ない
「少し、だけならいよな?」

紫の唇にキスをする。
 その瞬間に、気持ちよさそうな顔をする
俺は彼女をしばらく見ることにした

11スレ目>>112

───────────────────────────────────────────────────────────

冬のマヨヒガ、茶の間にて…
紫「ねー、○~♪」
(ぎぅ~)
紫が子犬のような上目遣いで俺の胸元に迫ってくる。
○「う、そんな目で見つめないでくれ…」
紫「いいじゃない、だって私達は…」
○「私達は?」
紫「くすくす…やだ、そんなのはずかしくて言えないわよ♪」
(むぎゅっ)
そう言って、紫はより強く抱きついてくる。いつものお惚気だ。

○「で…珍しいな、こんな昼間に起きてくるなんて。」
紫「うん、実は…そろそろ私冬眠の時期でしょ?」
○「うん。寂しくなるな。。」
紫「そうよね、○も寂しいわよね。」
(ギク)
○「(し、しまった…この流れは…)」
紫「あなたが一緒なら長い冬眠も寂しくないわ!だから添い寝して~♪」
○「またっすか!?俺はそんなに寝れません!!」
紫「そんな~!ゆかりさびしぃ~!」
○「だめっ!絶対ダメ!人間はそんなに寝れないの!」
紫「 。・(つД`。)・。ウワァァァァン」
紫は泣き出してしまった…
いあ、でも、コレばっかりはねえ…
○「(藍、タスケテ…)」
と、心の中で助けを求める。するとほら、救いの足音が…
(どたどたどたどた…)
(ガラッ!)
藍「だれだ!?紫さまを泣かせたのは!?」
○「藍、助けてくれ実は・・・」
紫「○がいじめるのよ~ 。・゚・(つД`)・゚・。」
藍「なんだと○、貴様…」
(ビキビキビキ…)
○「いやっ!ちがっ!!」
(ぼわっ)
藍はしっぽを「たわし」のようにツンツンに尖らせて、
怒りをあらわにしている。もう俺の声なんて届かない。
○「こ、これが黄金の天狐!何という攻撃的な小宇宙…」
藍「受けろ、黄金の狐の怒りを!」
○「アッー!」
(ピチューン…)

一刻後…ドクターの懸命の処置により一命を取り留めた俺がいた。
永琳「ふう…全治3ヶ月って所かしら…」
紫 「寝たきり、かしら?」
永琳「絶対安静よ。」
藍 「すまん○、私の早合点で…」
紫 「安心して○、私がずっと傍にいるから♪」
○ 「うるせー、こんちくしょー!。・゚・(つД`)・゚・。」
こうして俺は今年も冬の間寝たきりになるのでしたとさ。

11スレ目>>226

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「月見には遅いわねぇ、雪見には早いわねぇ」
「人の恋路を邪魔してるとポニーに踏まれるぞ」
出来れば会いたくなかった
すっかりと忘れてしまえれば良かったのに
「私とは反対のタイプじゃ無い、貴方は魔理沙より霊夢の方がタイプだと思ってたわ」
「は、アイツはお前にそっくりだよ、おてんば娘」
私はあんなにせっかちで単純じゃ無いとかなんとかブツブツと言っている
しかし似ているのだ、そればかりはしょうがない

「・・・ねぇ、まだ私の事・・・好き?」

唐突に、何の脈絡も無く吐き出された言葉
彼女がどういう意図でそんなことを言ったのかは知らない、でも俺は嘘をつくことは出来なかった
「・・・嫌いなわけ無いじゃ無いか」
「・・・それでも魔理沙の方が好きなんでしょ?それなら仕方ないじゃ無い」
「賢いふりして莫迦だな、またそうやって時間が過ぎるのを待つのか?」
「ええ、時間ばかりあるものだから・・・人を待つのって、楽しいのよ?貴方も待ってみれば解るわ」
「残念ながら待たせてばかりでね、待つ予定は無いんだ」
「あら、魔理沙の事は待ってあげないの?」
「ああ、アイツなら・・・ほっといても追いつく」
俺がふらふらしていても、あいつはヒヨコみたいに後をついて来るさ
「隼よりも速いヒヨコだ、気を抜いてると待たせちまう」
魔法使ったり、飛んだり跳ねたりする、随分物騒な白黒のヒヨコだが
「・・・嬉しそうね」
憎たらしいといった表情で、こちらを睨んでくる
不機嫌だな、凄く
女の前で他の女の話をするなと、昔怒られた事があったが、今がまさにそれか
「はぁ・・・貴方が迷っていたら神隠しでもしようと思ったのに」
「おいおい、攫うのは人間ぐらいにしとけ」
「・・・そうね、憂さ晴らしに人でも攫うわ・・・それじゃあね」
「あ、ああ・・・じゃあな、紫」
いつかのように、いつの間にかの別れではない
ちゃんと別れの言葉が言えただけでも、良いのか、悪いのか
考えているうちに彼女は行ってしまった、結局いつまでも女心とやらは解りそうにない

11スレ目>>238

───────────────────────────────────────────────────────────

紫「どんだけ~!」
満面の笑みで指をふりふりする紫、僅かに照れが伺える。
「なんなのそれ?」
紫「お外の世界では流行ってるらしいのよ!」
「ふ~ん…」
紫「どんだけ~!」
「いや、わかったよ」
紫「そんなの関係ねえ!」
またも満面の笑みを浮かべ、手足をばたつかせる紫。
擬音を付けるなら「だばだば」といった感じ。
よくわからないがリズムがずれているような気がする。

紫「~!」
目を輝かせながら反応を待っている紫。
「…は、あはは!面白いね!」
紫「!!でしょ!そうでしょ!?」
「ど、どんだけ~」
紫「どんだけ~!どんだけ~!」
ノってあげたのがえらい嬉しいらしく、紫の笑顔がますます眩しくなっていく。
「あ、あはは…」
紫「そんなの関係ねえ!」
子供のようにはしゃぐ紫の頭を笑顔で撫でてやる。
紫「ま、また面白いこと見つけたら教えてあげるね!」
「ありがとう、でも紫がそばにいてくれればそれだけで幸せだよ」
紫は静かに俺を抱きついた。

11スレ目>>261

───────────────────────────────────────────────────────────

世界からも幻想郷からも追放された僕を優しく包んでくれて、
どんな時も側にいてくれて、
どんな時も僕を見つめてくれて、
どんな時も僕に安らぎを与えてくれる。

そんな君が大好きだよ、スキマ。

11スレ目>>289

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紫「誕生日おめでとう、○○」
○「お、ありがとう紫。でもなんでこんな夜中にわざわざ」
紫「・・・貴方に一番最初におめでとうを言うのは私でありたかったのよ」
○「紫・・・」
紫「朝になったら藍と橙も呼んでお祝いしましょう!
  ああそうそう、今何か欲しいものとかあるかしら?」
○「いや、いいよそんな。気持ちだけで十分嬉しい」
紫「そんなこと言わないで、私が貴方のためにしてあげたいんだから。
  何でもいいのよ?」
○「そ、そうか・・・
  ん~、何でも、か・・・。本当に何でもいいんだな?」
紫「ええ、私に出来る範囲内なら」
○「じゃあゆかr「ああそれは無理だからね」

○「・・・・・・。すみませんでした。
  でも今日ぐらい優しくしてくれたっていいだろ」
紫「私はいつでも優しいでしょう?」
○「・・・まあ、冷たいとは言わないけどさ。今の俺は、紫が欲しいんだよ」
紫「・・・そんなこと言われても・・・どうしようかしら」
○「ん?どうした?」
紫「『私』はもう全部貴方にあげちゃったから・・・これ以上あげられるところが残ってないのよ。
  だから別のものにしてくれると有難いのだけれど」

困ったわね、なんて呟く紫に、俺は「そうきたか」と頬を赤らめるばかりだった。

11スレ目>>312

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